魚藤坪鉄橋

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魚藤坪鉄橋(2代目魚藤坪橋)
Yutengping Iron Bridge
(Longteng Iron Bridge)
中華民国(台湾)文化資産
Longteng Iron Bridge 01.jpg


登録名称 臺鐵舊山線─魚藤坪鐵橋
その他の呼称 龍騰鉄橋、魚藤坪新橋
種類 橋梁
等級 苗栗県県定古蹟
文化資産登録
公告時期
2019年5月9日[1]
位置 中華民国の旗 中華民国台湾
苗栗県三義郷龍騰村
建設年代 大日本帝国の旗 昭和13年(1938年

魚藤坪鉄橋(ぎょとうへいてっきょう)は台湾苗栗県三義郷龍騰村の大安渓水系景山渓(支流)にかかる台湾鉄路管理局旧山線(廃線)の鉄橋。初代の龍騰断橋(魚藤坪橋)に対比して『魚藤坪新橋』『龍騰鉄橋』とも呼ばれる。 名称は清朝末期から日本統治時代にかけての一帯の当時の地名魚藤坪中国語版に由来する。

構造[編集]

魚藤坪鉄橋
魚騰斷橋DSC 4790.jpg
CK124が通過する2代目鉄橋(奥側)
基本情報
 台湾
交差物件 景山渓(支流)
用途 鉄道
路線名 台湾鉄路管理局旧山線
管理者 台湾総督府交通局鉄道部→台湾鉄路管理局
設計者 渡邊悟(総督府交通局鉄道部)
着工 1936年
竣工 1938年4月
開通 1938年7月15日
閉鎖 1998年9月24日
座標 北緯24度21分30.9秒 東経120度46分23.2秒 / 北緯24.358583度 東経120.773111度 / 24.358583; 120.773111
構造諸元
形式 上路式ガーダー橋
材料 鋼橋
全長 154.6m
高さ 35.4m
最大支間長 25.4m
地図
魚藤坪鉄橋の位置(台湾内)
魚藤坪鉄橋
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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旧山線3号トンネルの北側に位置する。 初代の橋は1908年に総工費122,514円を投じて建設された[3](p280)[4](p174)1935年新竹・台中地震により崩壊、台中線復興事務所は80メートル下流側に2代目の魚藤坪鉄橋を再建することになった。1938年(昭和13年)4月に竣工し、旧煉瓦橋は引退、中央のトラスも撤去された。

上路式ボルチモアトラス橋と煉瓦橋の組み合わせだった初代から[5]、25.4メートルの6連続桁による上路式桁橋(ガーダー橋)に生まれ変わった[6][1][7]。 設計は台湾総督府交通局鉄道部の技師だった渡邊悟が担った[1][8][9]。 桁には川崎車輌の製造銘板(昭和十二年(1937年))が確認できる[10]。P3橋脚は高さ35.4メートルで、落成当時は台湾で最高度だった[10]

1998年の「新山線」開通後は廃止され、自転車による侵入者が後を絶たないため封鎖されていた[11]

内社川鉄橋とともに戦前の復旧時点で耐震化が進んでいたことで、戦後に桁が国産鋼材に置き換えられた大安渓鉄橋大甲渓鉄橋と異なり重軌道化や電化工事の際も小幅な改修にとどまった。このため戦前の姿をほぼ残しており[10]、先んじて文化資産に指定されたそれらに比しても、価値が見劣りすることはないという意見から2019年に県定古蹟に指定された。

2018年に旧山線レールバイクの終点として経路に組み込まれたが、その際に鉄橋下部に転落防止の防護網が増設されている[12]

Reconstruction of the Gyo tō heida Bridge 01.jpg Reconstruction of the Gyo tō heida Bridge.jpg
新竹・台中地震後に再建中の鉄橋全景 龍騰断橋の下流で再建中の鉄橋(手前)

沿革[編集]

戦前[編集]

  • 1935年(昭和10年)4月21日 - 新竹・台中地震で全線が被害。初代当鉄橋も橋脚と橋桁が損傷し全面再建が決まる[3](p300)
  • 1936年(昭和11年)見新組による施工で復旧工事開始[1]
  • 1938年(昭和13年)
    • 4月 - 当鉄橋竣工[3](p322)
    • 7月15日 - 旧山線全線復旧[3](p300)

戦後[編集]

廃止後[編集]

県の観光再生計画の一環で龍騰断橋の観光地化および当鉄橋上流側、断橋との間に遊歩道橋が設置されている[14](p107)2010年鉄路節で蒸気機関車がリバイバル運転されたのを皮切りに2016年ごろまでは臨時特別列車が運行されていた[注釈 1]

  • 2018年7月 - 当鉄橋がコースに組み込まれたレールバイクの試験営業開始[17]
  • 2019年
    • 3月 - 苗栗県政府が指定古蹟に登録を決定[18][19]
    • 5月9日 - 文化部、古蹟登録を公告[1]
  • 7月1日 - レールバイク正式営業開始[20]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 当鉄橋を走る2014年の列車写真[15]。2016年以降中断を伝える中央社の記事[16]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e (繁体字中国語)臺鐵舊山線─魚藤坪鐵橋 文化部文化資産局 国家文化資産網
  2. ^ 台湾総督府鉄道部 (1911-12). 台湾鉄道史. 下. 国立国会図書館デジタルコレクション. http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/805265. 
  3. ^ a b c d e (繁体字中国語)三義鄉誌下冊(舊山線) 舊山線鐵路史話 縱覽三義篇 之肆”. 三義鄉公所. pp. 265-392 (2015年10月12日). 2019年6月1日閲覧。
  4. ^ 台湾総督府鉄道部 (1911-12). 台湾鉄道史. 中. 国立国会図書館デジタルコレクション. http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/805264. 
  5. ^ PDF版 橋の情報と資料 リンク目録>海外の橋の資料>F7東アジア圏2017-04,中日本建設コンサルタント
  6. ^ (英語)張英發 TEO ENG HUAT (2018年11月27日). “Cable Stayed Bridge”. SEAIASI(South East Asia Iron and Steel Institute/東南アジア鉄鋼協会). pp. 8-9. 2019年7月6日閲覧。
  7. ^ (繁体字中国語)財團法人觀樹基金會,財團法人台灣大學建築與城鄉發展基金會 (2003-12). 尋找山線:臺鐵舊山線三義至后里段沿革篇. 苗栗縣文化局. p. 127. ISBN 9570158069. https://tm.ncl.edu.tw/article?u=022_002_00001078. 
  8. ^ (繁体字中国語)昭和十八年‧交通局鐵道部”. 臺灣總督府職員錄系統. 2019年6月30日閲覧。 中央研究院台湾史研究所
  9. ^ (繁体字中国語)件名:渡邊悟外四名(內閣)” (1943年7月8日). 2019年6月30日閲覧。 国史館台湾文献館
  10. ^ a b c (繁体字中国語)正視舊山線經典大鐵橋文資價值”. 社團法人台灣交通文化資產保存學會 (2018年4月8日). 2019年6月30日閲覧。
  11. ^ (繁体字中国語)冒險闖封閉舊山線 6男騎單車上危險鐵橋 2015年10月28日 TVBS
  12. ^ (繁体字中国語)〈北部〉苗栗鐵道自行車 魚藤坪鐵橋設網防護”. 自由時報 (2018年5月12日). 2019年6月30日閲覧。
  13. ^ a b (繁体字中国語)舊山線簡介 台湾鉄路管理局台中運務段
  14. ^ (繁体字中国語)内政部営建署中国語版 (2008-12-01). 懷念的殘缺之美 苗栗縣龍騰斷橋暨舊山線鐵道沿線地貌改造. pp. 103-107. ISBN 9789860160260. http://w3.cpami.gov.tw/hometown/pdf/2-2.pdf. 
  15. ^ (繁体字中国語)江婉綺 (2014-09). “見證地震的遺蹟 龍騰斷橋”. 地質 (中華民国経済部中央地質調査所中国語版) (第33期第3巻 抽絲剝繭 看歷史地震): p.80. ISSN 0303092-X. https://ebook.ntpc.gov.tw/sites/default/files/ebook/import/80128_%E5%9C%B0%E8%B3%AA%20%5B%E7%AC%AC33%E5%8D%B7%E7%AC%AC3%E6%9C%9F%5D_%E6%8A%BD%E7%B5%B2%E5%89%9D%E7%B9%AD%20%E7%9C%8B%E6%AD%B7%E5%8F%B2%E5%9C%B0%E9%9C%87.pdf 2019年6月30日閲覧。. 
  16. ^ 日本時代に建設の旧山線、一部区間が復活か 「100%支持」=交通相”. フォーカス台湾 (2017年12月15日). 2019年6月30日閲覧。
  17. ^ “旧山線でレールバイク、7月から試験運行 新たな観光資源に/台湾”. フォーカス台湾. (2018年4月25日). http://japan.cna.com.tw/news/atra/201804250002.aspx 
  18. ^ (繁体字中国語)舊山線魚藤坪、內社川鐵橋 苗縣指定古蹟 2019-03-16 自由時報
  19. ^ (繁体字中国語)苗栗縣政府審議通過「苑裡公有零售市場」、「魚藤坪鐵橋」、「內社川鐵橋」等7項有形文化資產 有形文化資產再添7件 保留苗栗在地特色歷史紋理 2019年3月11日 苗栗県政府
  20. ^ (繁体字中国語)苗栗趴趴GO 上山下海體驗農村 2019年7月1日 中国時報

関連項目[編集]

外部リンク[編集]