魔の山
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魔の山 Der Zauberberg | |
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![]() 初版本(1924年) | |
作者 | トーマス・マン |
国 |
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言語 | ドイツ語 |
ジャンル | 長編小説 |
刊本情報 | |
出版元 | S. Fischer Verlag |
出版年月日 | 1924年 |
日本語訳 | |
訳者 | 竹田敏行、関泰祐、望月市恵 |
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空から見たダボスの町。この小説の舞台になった場所
『魔の山』(まのやま、Der Zauberberg)は、1924年に出版されたトーマス・マンによる長編小説。ドイツ教養小説の伝統に則ったマンの代表作の一つである。
作品はハンス・カストルプ青年が、第一次世界大戦前にスイスのアルプス山脈にあるダボスのサナトリウム「ベルクホーフ」に従兄弟ヨーアヒムを訪れることから始まる。そこで彼は結核にかかっていることがわかったため、その後7年にわたってそこに滞在することになる。その7年の滞在期間中に、サナトリウムの最高責任者ベーレンス顧問官、進歩啓蒙主義者セテムブリーニ、ロシア夫人ショーシャ、虚無主義者ナフタなど、彼は大戦前のヨーロッパの縮図を構成しているような様々な人物との交流を通して学び、成長していく。
マンは1912年に、肺病を病んでいた夫人カタリーナを見舞うためにダボスのサナトリウムに訪れており、その際に作品の着想を得ている。当初は短編となる予定であったが、その後構想が膨らみ、執筆に12年をかけた長編小説となった。
映画化[編集]
1982年にハンス・W・ガイセンデルファー監督により映画化されている。日本では劇場未公開だが『魔の山』の邦題でDVDが発売されている。日本では2時間半のものしか発売されていないが、ドイツなどでは5時間半(全3部)の完全版DVDも発売されている。
日本語訳(文庫判)[編集]
書評[編集]
- 平野啓一郎は「ナフタが、決闘を回避したセテムブリー二に浴びせかける、あの「卑怯者!」という絶叫は、あらゆる思慮深い、穏健な思想に対して、絶望的な方法により問題の破滅的「打開」を図ろうとする欲動が投げ掛ける、暗く、激しい愚弄と挑発の声である。」と述べている。 [1]
脚注[編集]
参考文献[編集]
- トーマス・マン 著、高橋義孝 訳 『トニオ・クレーゲル・ヴェニスに死す』(改)新潮文庫、1995年12月。ISBN 978-4102022016。 初版は1967年9月