鬼頭秀一

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鬼頭 秀一(きとう しゅういち、1951年 - )は、日本の環境倫理学者星槎大学副学長[1]東京大学名誉教授[2]愛知県名古屋市出身。

人物[編集]

環境倫理学及び環境にかかわる科学技術社会論が専門[3]。生物多様性保全や自然再生のあり方と、地域社会との関係、持続可能な社会の構築についての理念に関する研究があり、白神山地など数多くの「現場」を歩きつつ、ローカルでかつ普遍的な「環境倫理」を「現場」から構築してきた[3]。理論的には「社会的リンク論」を提唱[3]。「よそ者」論でも有名[4][5]であり、環境運動において「よそ者」が果たしている役割について論じている[6]

「大学院博士課程まで薬学を学んだ後、科学哲学に専攻を変えた。40歳を過ぎて世界遺産・白神山地にて聞き取り調査に関わったことを機に「現場の声」から環境倫理学を立ち上げる、新たな試みに関わる。」[7][8]

略歴[編集]

1970年東海高等学校卒。1974年東京大学薬学部薬学科卒業。東京大学大学院薬学系研究科薬学専門課程修士課程修了。1978年東京大学大学院薬学系研究科製薬化学博士課程中途退学。1981年東京大学大学院理学系研究科(科学史・科学基礎論)修士課程修了。1984年東京大学大学院理学系研究科(科学史・科学基礎論)博士課程単位取得退学[3]。1984年山口大学教養部助教授[3]。1993年青森公立大学経営経済学部教授[3]。1997年東京農工大学農学部教授[3]。2003年恵泉女学園大学大学院人文学研究科教授。2005年東京大学大学院新領域創成科学研究科教授[3]。2014年星槎大学共生科学部・大学院教育学研究科教授[3]。2014年東京大学名誉教授[3]。2016年星槎大学副学長。 日本学術会議連携会員(2006年〜2014年)、環境学委員会委員・環境思想・環境教育分科会委員長(2011〜2014)。日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会人間と生物圏計画(MAB)分科会調査委員(2014〜)。 環境社会学会会長(2013〜2015)。地球システム・倫理学会副会長(2014年〜)。 日本自然保護協会参与(2012〜)。荒川クリーンエイドフォーラム理事(2008〜)。三人委員会[9]共同代表(1997〜)。 東京大学原発災害支援フォーラム(TGF)世話人[10](2011-2014)。

著書[編集]

単著[編集]

編著[編集]

  • 『環境の豊かさをもとめて――理念と運動』(『講座 人間と環境』 第12巻)(編著、昭和堂、1999年)。

共編著[編集]

  • 鬼頭秀一・福永真弓(編)『環境倫理学』(東京大学出版会、2009年)。
  • 鷲谷いづみ・鬼頭秀一(編)『自然再生のための生物多様性モニタリング』(東京大学出版会、2007年)。
  • 内山節・大熊孝・鬼頭秀一・榛村純一(編)『市場経済を組み替える』(農文協、1999年)。
  • 内山節・大熊孝・鬼頭秀一・榛村純一(編)『ローカルな思想を創る』(農文協、1998年)。
  • 小原秀雄、鬼頭秀一、森岡正博阿部治、戸田清、リチャード・エバノフ(編)『環境思想の系譜』全3巻(東海大学出版会、1995年)。

脚注[編集]

  1. ^ 「星槎大学教員紹介」
  2. ^ 「平成26年度 東京大学名誉教授」
  3. ^ a b c d e f g h i j 鬼頭秀一”. Amazon.co.jp. 2016年1月17日閲覧。
  4. ^ 井上真「自然資源の共同管理制度としてのコモンズ」(コラム 「地元-よそ者」)井上真・宮内泰介(編)『コモンズの社会学』(新曜社、2001年)30頁。
  5. ^ 「つながりとよそ者」 『Vignette from the Book』2015年6月14日。
  6. ^ 鬼頭秀一「環境運動/環境理念研究における「よそ者」論の射程」『環境社会学研究』4号、1998年。
  7. ^ 松岡瑛理「《話題の新刊 (週刊朝日)》哲学者に会いにゆこう 田中さをり著」『週刊朝日』2016年5月6日―13日合併号
  8. ^ 田中さをり『哲学者に会いにゆこう』(ナカニシヤ出版、2016年)【鬼頭秀一_環境倫理学における自然】
  9. ^ 三人委員会哲学塾
  10. ^ 東京大学原発災害支援フォーラム(TGF) 『原発災害とアカデミズム』(合同出版、2013年)

外部リンク[編集]