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高野雄一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

高野 雄一(たかの ゆういち、1916年11月3日 - 2004年3月25日)は、日本法学者。専門は国際法学位は、法学博士東京大学論文博士・1962年)。東京大学名誉教授。著書『国際組織法』(初版1961年)はこの分野の代表的な著作として知られる[1]

略歴

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弁護士・高野弦雄の長男[2]。1941年東京帝国大学法学部卒業、同助手。指導教官は横田喜三郎1944年より外務省条約局勤務。1948年法政大学教授。1949年東京大学法学部助教授1956年教授1977年定年退官後、上智大学法学部教授、1988年より八千代国際大学政治経済学部教授を務めた。1992年勲三等旭日中綬章受章[3]。日本のポツダム宣言受諾を無条件降伏とする説に反対し、江藤淳を支持した。墓所は多磨霊園(24-1-47)

妻は菊池勇夫九州大学名誉教授)の長女[2]

著書

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  • 『国際法講義案 第1』(有斐閣 1952年)
  • 『國際公法』(弘文堂 1954年)(法律學講座)
  • 『国際法概論』(弘文堂 1957年)
  • 『憲法と条約』(東京大学出版会 1960年)(東大社会科学研究叢書)
  • 『国際組織法』(有斐閣 1961年)(法律学全集)
  • 『日本の領土』(東京大学出版会 1962年)(東大社会科学研究叢書)
  • 『国際司法裁判所 判例研究』(東京大学出版会 1965年)
  • 『国際社会における人権』(岩波書店 1977年)(現代法叢書)
  • 『教養国際法 明日の国際社会と日本』(東京大学出版会 1983年)
  • 『国際法からみた北方領土』(岩波ブックレット 1986年)
  • 『現代国際法 人間の顔をもつ国際秩序』(北樹出版 1990年)
  • 『国際社会と法』(東信堂 1999年)(現代国際法叢書)
  • 『集団安保と自衛権』(東信堂 1999年)(現代国際法叢書)

共編著

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  • 『国際経済組織法』(筒井若水共著 東京大学出版会 1965年)
  • 『国際条約集』(横田喜三郎共編 有斐閣)1950年から1992年まで毎年新版刊行
  • 『国際経済条約集』(小原喜雄共編 有斐閣 1983年)
  • 『国際法、国際連合と日本 高野雄一先生古稀記念論文集』(大沼保昭弘文堂 1987年)

脚注

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  1. ^ 中村民雄 地域主義比較の法学的視座 ―国際組織法の限界をどう超えるか― 2005年3月1日
  2. ^ a b 『人事興信録 第25版 下』人事興信所、1969年、た173頁。
  3. ^ 「92年秋の叙勲=勲三等以上および在外邦人、帰化邦人、外国人受章者」『読売新聞』1992年11月3日朝刊