高田茜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
たかだ あかね
高田 茜
生誕 (1990-04-18) 1990年4月18日(27歳)
日本の旗 東京都葛飾区
出身校 高橋洋美バレエスタジオ
ロシアの旗 ボリショイ・バレエ学校
職業 バレエダンサー

高田 茜 (たかだ あかね、1990年4月18日[1] - ) は、東京都葛飾区[2]出身のバレリーナ。2008年9月より英国ロイヤル・バレエ団に所属する。現在の階級はプリンシパル[3]

来歴[編集]

実家は祖父母と両親[4]、兄1人[5]、本人の6人家族。長女にして末っ子だった。3歳のとき、隣の江戸川区で高橋洋美にバレエを習い始める。高田をプロ入りまで指導した高橋によれば、「おっとりやさしい気持[4]」をもつ少女で、もともとバレエの素質があったという[6]

1999年2月、小学2年のとき、日本バレエ協会主催の 『ドン・キホーテ』 公演で子役のキューピッドの一人として出演した。このときの主役は吉田都ホセ・カレーニョであり、高田は同じ舞台に立つ吉田に憧れを抱いたという[7]

2006年1月、中学3年のとき、NBA全国バレエコンクールで審査員特別賞を受賞[8]チャコットが提供する奨学金を得て同年9月からモスクワにあるボリショイ・バレエ学校に留学した。当初は留学生クラスに入れられたが、のちにナタリア・アルヒポワが担任するロシア人クラスに移り、クラシックのほか性格舞踊や歴史的舞踊も学んだ[9]

ボリショイ在学2年目の2008年2月、17歳のとき、ローザンヌ国際バレエコンクールに出場してプロ研修賞と観客賞を受賞[10]。研修先としてロイヤル・バレエ団を選び、同年9月に研修生として入団した。研修生として最初に与えられた役は 『白鳥の湖』 の群舞だった[7]。翌2009年5月にはA・マリオット振付の新作 『センソリウム』 の初演キャストの一人に選ばれる。

最初のシーズン途中の2009年1月に正団員としての契約を提示され[11]、9月にアーティストとして正式に入団した[9][注釈 1]。2010年秋にファースト・アーティスト、2011年秋にソリストに昇格。2011年12月には初めての全幕物の主役として 『くるみ割り人形』 の金平糖の精を踊った。2014年3月には 『眠れる森の美女』 の主役オーロラ姫を踊り、シーズン終了後にファースト・ソリストに昇格[13]

2015年3月には 『白鳥の湖』 の主役オデット/オディールを、12月にはアシュトン版 『二羽の鳩』 の少女役を踊る。翌2016年3月、『ジゼル』 の主役を踊り、シーズン終了後にプリンシパルに昇格した[14][15]

芸風・人物[編集]

高田の踊りに対する形容として、しばしば「輝き」 (sparkle) という言葉が用いられる[16]。ソリストに昇格する以前から、『シルヴィア』 の山羊や 『オネーギン』 のオリガといった物語作品の役において、機知[17]や純真さ[18]などの役柄の表現を評価する声があった。2014年に踊った 『眠れる森の美女』 では、オーロラ姫の内面を描き出したことが評価されていた[19]

高田にとって 『ジゼル』 のタイトルロールを踊るのはかねてよりの念願だったという[20]。ボリショイへ留学する前の2006年9月にはテレビ番組「学校へ行こう!MAX」へ出演、ポリーナ・セミオノワと対面し、ジゼルのヴァリエーションについて助言を受けていた。

東京の実家では[5]を飼っていた。小学6年生当時の練習時間は週に15-20時間だった[21]

2016年、VOGUE JAPAN Women of the Year 2016を受賞 [22]

動画[編集]

主な出演歴[編集]

演目 相方 振付 バレエ団
2008 雨の樹
-
-
堀田 真由美 ROH[注釈 2]
2009 センソリウム
-
-
A・マリオット RB
リーメン
-
-
W・マグレガー
2011 ライブ・ファイヤー・エクササイズ
-
-
2013 レイヴン・ガール レイヴン[注釈 3]
-
クローマ (プリンシパル)
-
2014 フーガの技巧 (プリンシパル) T・ソアレス[23]
2015 ウルフ・ワークス (ルクレツィア) E・ワトソン[24] 〔セプティマス〕
2009 くるみ割り人形 葦笛の踊り
-
P・ライト改訂
2011 金平糖の精 D・トジェンシミエフ
2012 S・マックレー
2014 A・キャンベル
2016 V・フリストフ
2011 ジゼル パ・ド・シス
?
2016 ジゼル T・ソアレス
N・キッシュ
2010 眠れる森の美女 フロリナ王女 A・ウスペンスキー 〔青い鳥〕 プティパ
2014 オーロラ姫[25] V・ムンタギロフ
2015 白鳥の湖 オデット/オディール F・ボネッリ
V・ムンタギロフ
2009 スケートをする人々 ブルー・ガール
-
アシュトン
2010 シンデレラ 秋の精
-
シルヴィア 山羊 J・ヘイ 〔山羊〕
2011 ラプソディ
-
-
2012 真夏の夜の夢 豌豆の花の精
-
2015 二羽の鳩 少女 J・ヘイ
2010 トリスト
-
-
C・ウィールドン
2014 DGV:超高速ダンス (プリンシパル)
-
2010 シンフォニー・イン・C (第三楽章コリフェ)[26] B・マロニー バランシン
2015 四つの気質 快活 F・ボネッリ[27]
2010 アスフォデルの花畑
-
-
L・スカーレット
オネーギン オリガ S・マックレー 〔レンスキー〕 クランコ
2015 V・ムンタギロフ 〔〃〕
2011 ペンギン・カフェ 豚鼻スカンクにつく蚤
-
ビントレー
春の祭典 年少
-
マクミラン
2013 ドン・キホーテ キトリ A・キャンベル アコスタ改訂
S・マックレー
2014 M・ゴールディング
V・ムンタギロフ

は演目における主役を表す。★は当該演目の初演・初日への出演、☆は初日ではないが一連の初演の中で出演したことを表す[注釈 4]。同じ役・相方での同一演目の出演は最初の年のみ記した。

注釈[編集]

  1. ^ 2011年夏ごろの記事では入団時期について、「研修生になって5ヵ月後に正式入団し・・」と自ら述べていた[12]。これはシーズン途中から有給での出演となったことを示唆している可能性があるが、ローザンヌ賞の給付との関係は不明。
  2. ^ ロイヤル・バレエ団のダンサーたちが出演する実験的な公演で、通常のバレエ団公演とは区別されていた。
  3. ^ : Raven。ワタリガラスの意。
  4. ^ 世界初演のみを問題とし、他のバレエ団や舞台で上演済みのいわゆる「バレエ団初演」は無印とする。

出典[編集]

  1. ^ アンジェラ加瀬 「高田茜 インタビュー」、Dance Cube、2012年9月10日
  2. ^ 高田茜さんが国際バレエコンクールで入賞!」、東都よみうり新聞、2008年2月29日
  3. ^ Artists, www.roh.org.uk 〔公式サイト〕
  4. ^ a b 岩城京子 「「自然体」で頂点目指す」、AERA、2010年6月21日発行 (6月14日発売、通巻第1231号)、p.71.
  5. ^ a b "Dancer of the month: Akane Takada", Dancing Times, April 2012 (Volume 102 Issue 1220) p.85.
  6. ^ 「第5回全国バレエコンクール 小学生の部1位 高田茜」 (『バレリーナへの道』 No.41、文園社、2002年2月、ISBN 4-89336-167-8、p.48.)
  7. ^ a b 「ロイヤル・バレエ注目の新星たち」 (ダンスマガジン2010年9月号 〔第20巻第9号〕、新書館、p.41.)
  8. ^ NBA全国バレエコンクール 第9回中学生の部Dancing×Dancing
  9. ^ a b 関口紘一 「高田茜インタビューDance Cube、2010年3月24日
  10. ^ Akane Takada, www.prixdelausanne.org
  11. ^ 前掲 「ロイヤル・バレエ注目の新星たち」、p.42
  12. ^ 「先輩からのエアメール 高田茜さん」 クララ 2011年9月号 〔第14巻第9号〕 、新書館、p.11
  13. ^ Promotions, joiners and leavers at The Royal Ballet, www.roh.org.uk, 3 July 2014 〔公式サイト〕
  14. ^ Promotions and joiners at The Royal Ballet for 2016/17〔公式サイト〕
  15. ^ 英バレエ団最高位に日本人 平野さんと高田さん 約20年ぶり」、共同通信、2016年6月11日
  16. ^ 例として、『オネーギン』 のオリガを踊った高田について、“魅惑的な輝きと自信をもって踊った” (Jennings, Luke, "Onegin – review", The Observer, 27 January 2013)。 また 『スケートをする人々』 のブルー・ガールを踊った高田とサマンサ・レインについて、“(レインと)高田はブルー・ガールの目まぐるしい回転に奔放な輝きをもたらしていた” (Newman, Barbara, "Frederick Ashton: Triple Bill - Video recording review", Dance Magazine, 1 February 2012 (Vol.86 No.2), ISSN 0011-6009, p.84.) など。
  17. ^ “高田は考えられないほど機知に富む魅力的なヤギだった” (Mackrell, Judith, "The Royal Ballet: Sylvia – review", The Guardian, 8 November 2010)
  18. ^ “オリガは表面的には最も可愛らしく人好きのする存在であり、高田は快いまでに無謬の技術でこれにふさわしく演じていた。他方、若々しさやか弱さを物語るむこう見ずな目の輝きによって、オリガの気恥ずかしげな恋の戯れを表現していた。” (Mackrell, Judith, "Onegin – review", The Guardian, 21 January 2013)
  19. ^ “もっとも引き付けられたのは、(高田が)両眼と両手を通じて周囲の舞台と絶えず巧みに対話することによって、オーロラ姫に内なる世界を与えていたことである。” (Mackrell, Judith, "Royal Ballet's Sleeping Beauty review – 'An intriguing alchemy'", The Guardian, 28 March 2014)
  20. ^ Snow, Georgia, "Akane Takada: ‘Creating a role is a very different experience to doing classical ballet’", The Stage, 20 March 2016
  21. ^ 阿部由美 「第6回青少年のためのバレエ・コンクール 女子ジュニアB部門1位 高田茜さん」(『バレリーナへの道』 No.45、文園社、2002年11月、ISBN 4-89336-178-3、p.70.)
  22. ^ “高畑充希、飛躍の一年を回顧「台風の目にいるような感じ」”. ORICON STYLE. (2016年11月24日). http://www.oricon.co.jp/news/2081875/full/ 2016年11月24日閲覧。 
  23. ^ Tetractys - The Art of Fugue, DanceTabs
  24. ^ Woolf Works, Royal Opera House 〔劇場公式フェイスブック〕
  25. ^ Akane Takada as Princess Aurora, Royal Opera House 〔劇場公式フェイスブック〕
  26. ^ May 2010 Symphony in C, Ballet.co Galleries
  27. ^ The Four Temperaments, DanceTabs

外部リンク[編集]

公式サイト

その他のサイト