高木勇人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
高木 勇人
埼玉西武ライオンズ #20
Giants hayatwo54.JPG
巨人時代
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 三重県津市
生年月日 (1989-07-13) 1989年7月13日(29歳)
身長
体重
178 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 ドラフト3位
初出場 2015年3月29日
年俸 3,500万円(2018年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

高木 勇人(たかぎ はやと、1989年7月13日 - )は、三重県津市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。埼玉西武ライオンズ所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学4年から野球を始め、三重・海星高では投手として2年秋に県大会優勝、東海大会4強。3年夏は準決勝で中井大介がいた宇治山田商に敗れた。プロ志望届を提出したが指名がなく、三菱重工名古屋に7年在籍。都市対抗大会に6度出場(うち2度は補強選手)[2]。最速153km/hの速球は各球団のスカウトからも注目され、毎年のようにドラフト候補に挙がっていた。制球の悪さがネックとなり指名を見送られ続けたが、2014年に大きく改善され、10月のドラフトにて読売ジャイアンツから3位指名を受け入団。社会人時代は主にリリーフだったが、2014年6月の都市対抗東海地区2次予選では、最後の第7代表決定戦で先発し、ヤマハを4安打完封した。本大会では救援で3回1/3イニングを8奪三振。急成長を遂げた姿を、巨人の山下スカウト部長は高く評価。「先発もリリーフも出来る」と評された[3]

巨人時代[編集]

2015年2月22日東北楽天ゴールデンイーグルスとのオープン戦で初登板し1イニングを三者凡退。3月3日、北海道日本ハムファイターズとのオープン戦で5回から3イニング無失点(被安打1奪三振2)と好投。マウンド上では時折笑顔を見せ、同い年の中田翔との初対戦について「緊張はしていないです。『やっと(中田に)投げられるんだ』と思いました。(高校時代)甲子園に出ていていいなと思って見ていた存在でした」「結果はたまたまです。(中田と)対戦できて楽しかった」と声を弾ませた。三振を喫した中田翔は「すごい投手が出てきた。(三振した球は)ビックリして振ってしまった。あれをシーズンに入り制球されたら誰も打てない」と語った。原監督は「スターターとしていいスタートを切った」と先発起用を示唆[4]

3月29日、開幕戦シリーズ第3戦目の対横浜DeNAベイスターズ戦にプロ初登板初先発のマウンドに登り、6回6安打2失点と好投してプロ初勝利を飾る[5]。巨人の新人投手として開幕シリーズでのプロ初登板初先発初勝利は1960年の開幕シリーズ・国鉄スワローズ第二戦の堀本律雄、第三戦の青木宥明以来、55年ぶりとなるものでもあった[5]4月5日阪神タイガース戦では、プロ2試合目の登板で完封勝利を挙げた。7月16日に、第1回WBSCプレミア12の日本代表第1次候補選手に選出された事が発表された[6]

2016年は、開幕から先発ローテーション入りしたが、好不調の波が激しく7月からローテーションを外れ、中継ぎに転向[7]。この年は25試合の登板(18試合先発)で5勝9敗、防御率4.31だった。オフにはチームメイトの岡本和真平良拳太郎と共に、プエルトリコウインターリーグへ派遣[8]

2017年は、中継ぎで好投して先発ローテに復帰した直後の4月19日のヤクルト戦で、送りバントを試みた際に投球が右手の指にあたり負傷、翌日登録抹消されて以降長期離脱した[9]。一軍復帰後は中継ぎでの登板が主戦場となったため防御率こそ2点台だったものの、白星は1勝(2敗)と自己ワーストに終わった。

西武時代[編集]

2017年オフにFA移籍した野上亮磨の人的補償で埼玉西武ライオンズに移籍した[10]

2018年、開幕当初は中継ぎでの起用だったが、4月22日に千葉ロッテマリーンズ戦にて先発登板し6回2失点の好投を見せ移籍後初先発初勝利を挙げた[11]。なお、同日読売ジャイアンツにFA移籍した野上亮磨阪神タイガース戦にて勝利したためFA移籍者とそれに伴う人的補償者の同日勝利という史上初の記録も誕生した[12]

選手としての特徴[編集]

社会人時代で直球の最速は153km/h(プロ入り後の最速は148km/h[13])。シュート、フォーク、カーブ、原辰徳監督が命名した「タカギボール」が武器。この「タカギボール」はカットボールとスライダーの中間の曲がり方をする独特の球で、緩急をつけた2種類がある。直球も適度に動くという[14]

プロ入り後初の打者への投球にも「緊張はしなかったです」と語り、投球途中で靴ひもをゆっくり結び直すなど、落ち着きと度胸もある[14]

三菱重工名古屋の恩師・佐伯功監督曰く「入社した頃はスピードばかり追い求めていた。やってやるぞという気持ちが強過ぎて空回り。力んで制球もフォームも乱していた。私が教えたのは当たり前のことばかり。『バランス良く投げろ』と。ドラフトで毎年のように指名を待って、失敗を重ねながら成長してきましたから」。入社当初は体重が60kg程しかなく、「最初は線が細くて、食事やトレーニングの指導をしました。『もっと食事にこだわれ』『お菓子を食べるくらいなら(栄養価が高い)黒豆でも食べろ!』と。すると、すぐに黒豆を瓶に詰めて携帯するようになった。ボクに言われたからって、そこまでする選手はなかなかいない。『愚直なまでに素直な性格』です」。食への意識が変わり、体が大きくなったことで球威が向上した[15]

人物[編集]

黒豆が大好物なことから愛称は“黒豆王子”。キャンプ地にも黒豆を持参する[14]

佐伯監督は「素直な性格で人と接するのが好き。だから、あいつの周りにはいつも人が集まる。遠征に行った時、高木の周りに人だかりができていた。みんなと談笑しているもんだから、『知り合いか?』と聞くと『いいえ、さっき知り合いました。みんな初対面です』って。宮崎に行った時も、巨人の先輩方とコミュニケーションを取って練習していたから、物おじしないで大したもんだと感心しました」と語る[15]

キャンプでは練習後、先輩たちが同乗する送迎車を先に帰し、1時間ほどファンにサインをしてから宿舎に戻るのが日課となるなど、ファンサービスを大切にしている[15]

ジャイアンツファンの中では、「勇TWO」という愛称が広まっている。 これは、高木の入団前から読売ジャイアンツ高木京介坂本勇人が在籍していたため、井端弘和が高木をこの2人と区別をするために考案したものである。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2015 巨人 26 25 1 1 0 9 10 0 0 .474 678 163.2 143 16 47 1 8 131 6 0 66 58 3.19 1.16
2016 25 18 0 0 0 5 9 0 0 .357 504 117.0 121 15 36 0 7 91 4 1 61 56 4.31 1.34
2017 16 2 0 0 0 1 2 0 1 .333 108 27.1 20 4 5 0 3 15 0 0 9 8 2.63 0.91
NPB:3年 67 45 1 1 0 15 21 0 1 .417 1290 308.0 284 35 88 1 18 237 10 1 136 122 3.56 1.21
  • 2017年度シーズン終了時

表彰[編集]

記録[編集]

投手記録
  • 初登板・初先発登板・初勝利・初先発勝利:2015年3月29日、対横浜DeNAベイスターズ3回戦(東京ドーム)、6回2失点5奪三振
  • 初奪三振:同上、1回表に桑原将志から見逃し三振
  • 初完投・初完封勝利:2015年4月5日、対阪神タイガース3回戦(東京ドーム)、9回2安打7奪三振 ※球団新人投手完封勝利は2011年の澤村拓一以来、新人ローテーション投手で連勝は2000年の高橋尚成以来15年ぶり
打撃記録
  • 初打席:2015年3月29日、対横浜DeNAベイスターズ3回戦(東京ドーム)、2回裏に三嶋一輝から見逃し三振
  • 初安打:同上、5回裏に林昌範から左前安打
その他

背番号[編集]

  • 54 (2015年 - 2017年)
  • 20 (2018年 - )

登場曲[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 巨人 - 契約更改 - プロ野球.日刊スポーツ.2016年12月26日閲覧。
  2. ^ 高木勇“プロ初先発”で開幕ローテ一発合格”. スポーツ報知. 2015年3月11日閲覧。
  3. ^ 巨人ドラフト“隠し玉”は「指名待ち6度」の社会人・高木勇人”. 日刊ゲンダイ. 2014年10月22日閲覧。
  4. ^ 高木勇が先発浮上!中田K斬り3回0封、10日ソフトB戦有力へ”. スポーツ報知. 2015年3月4日閲覧。
  5. ^ a b 巨人ドラ3高木勇 初勝利 55年ぶり開幕カードで新人先発投手が白星 スポーツニッポン 2015年3月29日閲覧
  6. ^ トップチーム第一次候補選手発表!11月に行われる「WBSC世界野球プレミア12」へ向けて65名が名を連ねる 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト (2015年7月16日) 2015年8月4日閲覧
  7. ^ 巨人高木500万減 5勝、7月からローテ落ち日刊スポーツ 2016年12月26日掲載
  8. ^ 巨人岡本、高木らプエルトリコ派遣 12月帰国予定”. 日刊スポーツ (2016年10月26日). 2018年1月25日閲覧。
  9. ^ 【巨人】高木勇が抹消・・・当面はリハビリ 由伸監督「もったいないよね」スポーツ報知2017年4月21日掲載
  10. ^ 高木勇人投手の移籍について
  11. ^ 株式会社スポーツニッポン新聞社マルチメディア事業本部. “西武・高木勇 2年ぶり先発勝利「すごい」打線に感謝 - スポニチ Sponichi Annex 野球” (日本語). スポニチ Sponichi Annex. https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2018/04/22/kiji/20180422s00001173297000c.html 2018年4月22日閲覧。 
  12. ^ “巨人・野上、西武・高木勇が白星 FA移籍、人的補償の2人が同日先発勝利” (日本語). Full-count | フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―. https://full-count.jp/2018/04/22/post123245/ 2018年4月22日閲覧。 
  13. ^ “高木勇、プロ2戦目2安打初完封!堀内&上原超え”. スポーツ報知. (2015年4月6日). http://www.hochi.co.jp/giants/20150405-OHT1T50285.html 
  14. ^ a b c 巨人ドラ3高木勇の魔球 バット2本粉砕”. 日刊スポーツ. 2015年2月10日閲覧。
  15. ^ a b c 原監督はカッター絶賛 巨人高木勇人が持つもう一つの“武器””. 日刊ゲンダイ. 2015年2月24日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]