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イチイ科の木の切断面。中心の暗い円状部分(直径約 1mm)が髄である。
ニワトコの大きく硬い髄(粗い目の白い部分)、その外側の木部(滑らかな薄黄色の部分)が見られるよう、斜め方向に切断したところ。目盛りは mm。

(ずい)は維管束植物に見られる構成要素である。これは柔らかい海綿状柔細胞からなり、(草本木本を問わず)真正双子葉類の中心、および単子葉植物の根の中心に位置する。木部(木質組織)によって輪状に囲まれ、さらにその外は師部樹皮組織)によって囲まれる。植物によっては硬質な髄を持つものもあるが、殆どの植物では軟質である。クルミなど二、三の植物の髄は、多数の小さな空洞からなる独特な仕切構造を持つ。

"Pith" という英語は古英語piþa から来ている。これは「構成要素」という意味で、中世オランダ語で果物のくぼみを意味する pit と同源である。Katsouris と Counsell (2009) は髄について多くの優れた著作を出している。

髄の直径は、硬質な髄ならば約 0.5mm から 6-8mm である。新しい若枝のまさに成長中の髄は、一般に白か薄茶色であり、通常は年を経て黒ずんでくる。(高木低木を問わず)樹木の場合、髄は順に年輪で囲まれてゆく。これは殆ど目立たない場合もあるが、常に樹幹や枝の中心で見られる。 髄の外縁で他の部分と異なる細胞が発達する植物もある。この細胞層を髄冠 (perimedullary region) と呼ぶ。この種の植物の例としてはセイヨウキヅタが挙げられる。

マメ科およびその近縁の植物の髄は、ピスヘルメットの材料として使われる[1]

サゴヤシのようないくつかの植物の髄は、人間の食用になる。


脚注[編集]