養液栽培

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養液栽培(ようえきさいばい)は植物の成長に必要な養水分を、液肥として与える栽培方法である。

培地を用いない水耕栽培噴霧耕と、培地を用いた固形培地耕とがある。現在、トマトナスなどのナス科の野菜、ホウレンソウレタスなどの軟弱野菜メロンイチゴなどの果物的果菜類、バラなどの花卉に多く用いられている方法である。

培地に土を用いたものは、養液栽培には含めず、養液土耕という。

路地栽培やプランター栽培などの土耕栽培に比べ、植物に必要な栄養を必要な時に必要な量だけ与えることにより植物の生育の調整ができ、土耕栽培で発生する土由来の障害(連作障害、菌や害虫の発生、根の酸素不足等)を減らすことができる。また、土を使用しないので生育用のベッドが軽量になり、温室内に栽培棚を上下に複数設置したり、ベッドの移動、撤去がしやすいなど高齢化対策にもなっている。

日本では、大阪府立大学千葉大学などで研究が盛んである。

養液の循環方法[編集]

養液を循環させる「循環式」と循環させない方式「非循環式」(いわゆるかけ流し方式)がある。

養液を循環する方式だと養液は植物の植えられたベッドと養液タンクの間をポンプで循環をする。養液量が多くとれ、養液の組成の安定や養液不足が発生することが無いのが利点であるが、短所として養液の管理不足により、養液の変質や一部の植物に病気が発生した場合に、そのタンクから養液を受けているベッド全体の生育に短期間で影響が出てしまうことがあげられる。

「非循環式」は、作物に吸収されなかった余剰養液はベッド下部から都度排水される。循環式のような一部の植物が病気になったときに、その病気が養液を媒介して蔓延してしまうようなことは少ない。

最近では養液の管理技術の向上や、養液の効率利用や排水を処分することによる環境影響の観点より、循環式を使用することが多くなってきている。

関連項目[編集]