風の大地

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漫画:風の大地
原作・原案など 坂田信弘(原作)
作画 かざま鋭二
出版社 小学館
掲載誌 ビッグコミックオリジナル
レーベル ビッグコミックス
発表号 1990年17号 -
巻数 既刊69巻(2017年4月現在)
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風の大地』(かぜのだいち)は、ゴルフを題材にした日本青年漫画原作坂田信弘、作画はかざま鋭二

概要[編集]

小学館発行の青年漫画雑誌ビッグコミックオリジナル』にて1990年より連載を開始。話数カウントは「Round.○」。1993年度の小学館漫画賞青年一般部門を受賞した。

24歳というゴルフ界では遅い年齢でプロゴルファーを志した主人公沖田圭介が、恵まれた体格と熱心な練習、さまざまな人との出会いによって成長し、メジャートーナメントなどで活躍する様を描いている。主人公の師となる小針春芳、トーナメントで優勝を争う尾崎将司グレッグ・ノーマンなど、実在のゴルファーも多数登場する。各話の最後にポエムが入るのが特徴。

登場人物[編集]

沖田圭介(おきた けいすけ)
本作の主人公。 家庭の事情から京都大学を中退し、24歳の時に鹿沼カントリークラブの研修生として所属する。当初は全くの素人であったが多くの理解者と持ち前の努力で、ゴルフを始めてわずか1年でプロテストに参加者で唯一合格(これは現実的には不可能であり、作中でも早くて2年、長くて5年と言われている)。プロ入り後はアジアサーキット内のタイオープンで初優勝。その後も、アジアサーキットで4位、全英オープン全米プロでそれぞれ2位、オランダオープン、ドバイ・デザート・クラシック、サン・クロレラクラシックで優勝を飾るなど、輝かしい戦績を誇る。
プロ前の研修生時代に栃木県の研修会でティーショットを300ヤード以上飛ばしたり(この際、ゲン担ぎに9ホール連続で使っていたボールがパンクして、中身の繊維が剥き出しになった)、プロ入りして全英オープンに出場し400ヤード近くまでティーショットを打ってきたり、ドバイ・デザート・クラシックでは最終日の最終ホールでティーショットを395ヤード、マスターズでも最終日の2ホール目で570ヤードPAR5をティーショットで380ヤード以上飛ばすなど、非常に人間離れした身体能力を持つロングヒッターである。それのみならず、技術面でも全米プロの最終日の最終の197ヤードのホールで2度旗に当たるショットを打つ等、技術も高い。性格は途中まで表情が多く、負けず嫌いな性格が顔に表れるような性格であったが、アジアサーキット以降そのようななりは潜めるようになり、温厚で冷静沈着な性格となる。しかし負けず嫌いな性根自体は健在であり、ゴルフや故郷、自身の知人友人家族を馬鹿にするものには静かに激昂し、相手を無言で威圧する程の気迫を放つ。
小針春芳(こばり はるよし)
那須カントリークラブに所属する実在のプロで、沖田の師匠。練習用ボールを見ただけで沖田の才能を見抜き、後にゴルフセット一式を贈るなどしている。アプローチの能力に長けており、宇賀神らからは神様と呼ばれる。後の小川らとの賭けゴルフでは、後半のホールを沖田と共に戦い抜いた。
宇賀神正行(うがじん まさゆき)
鹿沼CCに所属する料理人で、自身も以前は研修生であったが25歳でプロ入りを諦めた。小針プロと共に沖田の理解者であり、よき兄貴分。沖田のプロ入りを自身の夢とし、多くの助言や箴言を与えた。沖田のプロテスト直前には、自身が娘の次に宝物だと豪語していたジャック・ニクラウスからもらったマクレガーのドライバーを沖田に譲るが、肝臓癌に侵されていることが判明し、沖田のプロテスト当日に死去する。その後は沖田の回想と共に雲の形になるなど度々登場している。家族は、妻と娘のさやか。なお妻は宇賀神の死後、身ごもっていた子供とさやかと共に鹿沼を後にする。
笠崎孝(かさざき たかし)
沖田の先輩研修生であり、通称「夜這いの孝チャン」。陽気で人情に篤い好人物。プロテスト前に鹿沼で落雷に合い、イップスに陥ったことがある。先にプロ入りした沖田、プロ入りを諦めた長谷川、石原を尻目に現在も研修生として奮闘しているが、後に沖田と共に交通事故に遭い、長いリハビリを余儀なくされる。
宇賀神亡き後の沖田にとっては、数少ない友にしてゴルフの同志であり、互いに強く信頼し合う存在。
長谷川博(はせがわ ひろし)
沖田の先輩研修生。ただし年齢は1つ下にあたる。9歳からゴルフを始めた、名門・日本大学ゴルフ部出身のエリートゴルファー。技術は高いものの、傲慢かつ自尊心の高い性格で、鹿沼の人間をどこか見下している。故に年寄り衆からの評判は良くなく、プロテストへ向かう沖田と笠崎を送るドライバーから長谷川にだけは負けるなと釘をさされるほど。特に沖田には、自身を超える成長ぶりに強い嫉妬心を見せていた。鹿沼CCのグリーンマスター・小平の娘で、同じく鹿沼CCでキャディとして働く高橋明美と不倫していたが、後に明美は離婚。プロ入りを諦めた自身と共に北海道に旅立った。
石原建
鹿沼CCに所属する研修生であったが、9年間プロテストに合格できず、支配人によってキャディマスター見習いにさせられる。当初は未練を残していたが、沖田のゴルフに衝撃を受けプロ入りを諦める。その後はキャディマスターとなり、後に鹿沼CCで経理担当の美代子と結婚。
支配人
鹿沼CCの支配人。研修生たちには温厚な態度で接するが、時に激しく叱咤激励することもある。
小平(こだいら)
鹿沼CCのグリーンマスター。高橋明美の父。仕事一筋の頑固人間ではあるが、研修生たちの為に速いグリーン対策として自らグリーンの芝を短くしたり、沖田たちの賭けゴルフ相手の傲慢なやり口に激怒して、翌日からの管理を無視してでも強引にグリーンを早くしたりと、侠気に篤い人間である。
物部麗子(もののべ れいこ)
本作のヒロインであり、沖田の恋人。宇都宮の大寛神社の一人娘であり、宇都宮大学を卒業後は毎朝新聞社に入社し、マスターズに出場している沖田に付いている。
チッタ
アジアサーキットを沖田と共に戦い抜いたフィリピン人キャディ。19歳。熱くなりやすいタイプで、これまでも雇用主と諍いを繰り広げてきたが、沖田の戦いに感化され彼とは一心同体のキャディとなる。両親、妻子、妹との6人暮らしで、アジアサーキットを転戦する話が出た時は当面の生活費の捻出に頭を悩ませていた。
呂西釣(ろ せいきん)
台湾出身のトッププロ。沖田との競り合いの末、フィリピンオープンで優勝。タイオープンではプレーオフの末に敗れる。
ロジャー・デービス
オーストラリア出身で、世界アマ選手権2位という記録を残した後プロ入り。後に全英オープンにマンデーから出場し、沖田の第一ショットに衝撃を受ける。オーストラリアオープンで沖田と一年ぶりの再会。
ボビー・ブロー
アジアサーキットにマンデー1位で出場したアメリカ人プロ。沖田、ロジャーと共にアジアサーキットを転戦する。沖田たちとは異なり、刻みが身上の堅実なゴルフをするが、時に熱くなることもある。
リン
バンコクで沖田が知り合った華僑の御曹司。沖田のクラブ修理を手配させたり、自信喪失したチッタの手助けにタクシードライバーを手向けたり、サンドイッチを持って来させたりするなど、タイオープンを通して良き協力者となる。
トカター
リンの妹。チュラロンコーン大学在籍。沖田に想いを寄せるが叶うことなく終わる。
尾崎将司(おざき まさし)
実在する日本のトッププロ。ダンロップオープン日本オープンを沖田と共に争い、それぞれ3位と2位の記録を残している。全英オープンにも出場していたが、結果は不明。
杉原輝雄(すぎはら てるお)
実在する日本のプロ。アプローチを得意としており、ダンロップオープンでは優勝している。
リリィ・マクガン
伝説の名キャディ、ダグ・マクガンの孫娘。かつてはあるプロとツアーを転戦していたが、彼の裏切りにより男性不信となる。沖田とは相思相愛の仲であったが交通事故に遭い、脳内出血で死去する。絵の才能がある。
トム・カイト
実在するアメリカ人プロ。全英オープンの初日に沖田と同組になる。
マーク・エステス
アイルランド出身のプロ。デービスのツアー仲間。全英オープンに出場。実績のない自分たちマンデー出場選手をラビットに例えた。
グレッグ・ノーマン
実在するオーストラリア人プロ。全英オープンで優勝、全米プロで4位の記録を残している。
河内俊一郎(かわち しゅんいちろう)
かつてはシード権を有するプロだったが、故障をきっかけにシード権を剥奪され、メーカーからも契約を切られた。そのことから人間不信に陥っており、傲慢な性格である。全英オープンにはマンデーから出場し、3日目には沖田と共にプレイするが、沖田のリリィへの態度に怒り、ゴルフクラブで右手甲を叩くなどしている。その後18番ホールで6オーバーもの大叩きをし、大幅に順位を下げるが、4日目には驚異的な追い上げを見せ、最終的には3位でホールアウトした。龍志(たつし)という息子がおり、現在は離婚した妻が引き取っている。
シルバー・スコット・ウォーレンV世
第20巻より登場。アマで115戦111勝、プロで7戦全勝の戦績を持ち、天才という称号をほしいままにしているアメリカ人ゴルファー。当初は傲慢かつ尊大な性格で、沖田の実力を軽視し、それに警鐘を鳴らしたキャディを解雇しようとしていたが、沖田の異様な追い上げと、沖田が最後に取ったフェアプレーによって決着がつかなかった(リーマンが優勝した)ことから、試合後はその考えを改める。アメリカ一の石油会社からデパートまで所有するウォーレン財閥の御曹司であり、恋人にドナ・ギャラハンがいる(彼女もまた、裕福な家庭である)が、後に継承権を放棄する。以降沖田の友人にして良きライバルとして、ドバイ・デザートクラシックでアベル・コスタと、マスターズではブラッド・オーウェンとアベル・コスタらと共に死闘を繰り広げ、マスターズでは優勝している。
グレゴリー・オースティン
かつては伝説的なサックスプレイヤーであったが、ある理由から15年間隠遁しており、沖田と出逢うまでは黒人街の場末のジャズバーで演奏していた。ゴルフの技術にも長けており、元はコングレッショナルカントリークラブの会員である。そのため、コースの癖と「会員の癖」は知り尽くしている。全米プロ15年前に、グレゴリーのキャディだった少年がライバルであったピッカートン議員の現金を盗んだことにより、表舞台から姿を消していたが、沖田との戦いで徐々に情熱を取り戻していく。その後作品を発表し、それは全米を揺るがす大ヒットとなった。後にニューヨークに移り住んでいる。
トム・リーマン
全米プロの優勝者のアメリカ人プロ。ホールアウト時点では沖田、ウォーレンに次いで3位であったが、彼らがスコアを崩したことにより繰り上げで優勝した。