類人猿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
トマス・ヘンリー・ハクスリー進化について述べた『自然における人間の位置』の口絵。(古典的な)類人猿とヒトの骨格を比較している。

類人猿(るいじんえん、ape)は、ヒトに似た形態を持つ大型と中型の霊長類を指す通称名。ヒトの類縁であり、高度な知能を有し、社会的生活を営んでいる。類人猿は生物学的な分類名称ではないが、便利なので霊長類学などで使われている。一般的には、人類以外のヒト上科に属する種を指すが、分岐分類学を受け入れている生物学者が類人猿(エイプ)と言った場合、ヒトを含める場合がある。ヒトを含める場合、類人猿はヒト上科(ホミノイド)に相当する。

テナガザルを含めた現生類人猿ではは失われている[1]

類人猿には現生の次の動物が含まれる

ヒト科の系統樹

大型類人猿のうち、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ(とヒト)はアフリカ類人猿と呼ばれる。オランウータンはアジア類人猿と呼ばれる。アジア類人猿で現生するのはオランウータンだけであるが、絶滅種のギガントピテクスなども含まれる。以前の分類では、オランウータン科にはオランウータン属ゴリラ属チンパンジー属を含めた。しかし、DNAの進化分析を考慮した新しい分類では、オランウータン科はオランウータンのみとなり、ゴリラ属・チンパンジー属はヒト科に分類される。さらに、オランウータンもヒト科に含めると考え、ヒト上科はテナガザル科ヒト科に、ヒト科はオランウータン亜科ヒト亜科に、ヒト亜科はゴリラ族ヒト族に、ヒト族はチンパンジー亜族ヒト亜族に分類するのが一般的となり、この学説の場合にはオランウータン科は消滅する。

大型類人猿のオランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボは野生で絶滅の危機に瀕している。性成熟が遅いこと、森林伐採などによる生息地の減少や分断、密猟が大型類人猿の減少の原因である。

脚注[編集]

  1. ^ ヒト科の出現、國松 豊、地學雜誌、Vol. 111 (2002) No. 6

関連項目[編集]

外部リンク[編集]