音叉

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音叉
共鳴箱上の音叉,ドイツのケムニッツにあったMax Kohl社製

音叉(おんさ、Tuning fork)とは特定の高さの音を発する2又に別れた金属製の道具である。

歴史[編集]

1711年イギリスジョン・ショア (John Shore) がリュート調律のために発明したのが起源である。素材はか、軽量化のためにアルミニウムが用いられることもある[1]。全体的にU字形をしており、底部に柄が付いている。腕の部分を叩くなどして振動させると音を発する。それ自体の音は極めて弱いため、音を聞くには柄の部分を耳に近づけたり歯でくわえたりするか柄を共鳴しやすいものに触れさせる。音叉の発する音はほぼ純音である。叩いた直後にはさまざまな上音を含んでいるがこの形では基音以外の音は持続し得ないのですぐに消え去り、純音が得られるのである。

また、物理の世界でも利用された。特定の周波数の音を発生させる器具として音響学の分野で利用された。この用途では音叉単体ではなく、共鳴させて大きな音を発生するための箱を付けた形で利用されている。この箱は1つの面が空いていて、そこから音が出るようになっている。

音響学の分野での用途、すなわち特定の周波数の音源としての用途としては単体の音叉を複数集めたトノメータ (tonometer) がある。これは1834年にシャイブラー (Johann Heinrich Scheibler) によって考案された。一定間隔で共振周波数の異なる音叉を並べ、測定したい音とトノメータの音叉とのうなりを利用して測定したい音の周波数を測定するものである。トノメータはケーニッヒ (Rudolph Koenig) によって、高度に進化したものが作成された。

音響以外の利用[編集]

周波数シンセサイザが普及するまでは、発振回路の信号源として音叉発振器が利用された[1]。また、音叉型水晶振動子クォーツ時計などに利用されている[2]

またかつては、電気的に発信させた音叉の振動を直接歯車に伝えて時計を駆動する音叉時計が製造されていたこともあった。

また、携帯性から感覚検査にも使用される。四肢に当てることで振動覚の評価ができるほか、に近づけた場合(空気伝導)の聞こえかたと骨伝導での聞こえかたを比べることで聴力障害の鑑別に役立つ(リンネ試験)。

脚注[編集]

  1. ^ a b 永井洋平. “Q and A (071)”. 日本音響学会. 2011年1月24日閲覧。
  2. ^ 吉村和昭、倉持内武、安居院猛 (2010年). よくわかる最新電波と周波数の基本と仕組み. 秀和システム. pp. 49ページ. ISBN 4798025879. 

関連項目[編集]