青枯病

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青枯病(あおがれびょう、bacterial wilt disease)はナス科植物をはじめ、200種以上の植物に感染、枯死させる農業上深刻な被害をもたらす病害である。

症状[編集]

急速にしおれて植物が青々としている状態で枯死こしするため、この名が付いた。地際部の茎を切断し、その茎を水につけると、菌泥と呼ばれる白い煙のようなものが観察されるのが特徴である。菌泥の正体は病原体である細菌青枯病菌Ralstonia solanacearum、旧学名Pseudomonas solanacearum)と、それが大量生産する細胞外多糖である。青枯病は、青枯病菌が植物の維管束内で増殖し、大量に生産する細胞外多糖が維管束の通水を悪化させることから萎凋いちょうが起きる、という過程をたどる。

夏など暑い季節にトマトを栽培して、いくら水をかけても凋れが回復しない場合は、青枯病の可能性がある。いったん青枯病が発生した土地では、根絶することが難しい。青枯病菌は地中深くに何年も生残し、適当な宿主植物が植えられると再び発生する。

対策[編集]

これまでは防除には臭化メチルによる土壌燻蒸が最も有効だとされてきたが、臭化メチルがオゾン層破壊ガスの一種だとして使用が制限されるようになったため、これに代替する防除法の開発が求められている。

現在、最も一般的に行われる対策としては、抵抗性品種に接ぎ木する方法である。ただし接ぎ木には手間がかかり、接ぎ木苗は高価なので青枯病に抵抗性の品種開発が求められている。しかし、トマトやナスなど被害の大きい作物では、食味と青枯病抵抗性の両立が難しく、開発は難航している。

関連項目[編集]

  • つる割病 - 青枯病同様、病原菌は土中に長期にわたって潜伏する。よって、接木が有効。

外部リンク[編集]