露点計

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露点計(ろてんけい)は、露点温度を測定することにより湿度を求めるものである。

冷却式露点計[編集]

冷却式露点計は、観測面を冷却していき、結露を生じた時の温度を測定するものである。低湿度の測定に適する。冷却には、冷凍機ペルチェ効果による電子冷却・ドライアイス液体窒素等が用いられる。温度の測定には、熱電対抵抗温度計等が用いられる。露点の原理を直接採用した測定器であるため、標準器として使用されている。また、複数のメーカから出ている。

静電容量式露点計(酸化アルミ)[編集]

酸化アルミ式の静電容量センサは、高分子式と同様の仕組みだが、センサの材質に酸化アルミニウムを使用している。高分子よりも安価であり、かつて露点計の標準型として幅広い分野に用いられていた。 低水分領域まで計測可能とされていたが、応答速度が遅いと言う問題点がある。他の計測機器と同様に結露に弱い為、保管管理する際には対策が必要である。用途としては、半導体グローブボックス電池製造など常時低露点環境には向いている。

GE、三菱化学[1]テクネ計測アズビル、EandEなどが代表的なメーカとして挙げられる。

静電容量式露点計(高分子式)[編集]

高分子式の静電容量式センサは、周囲の気体中の水分に反応する誘電体の層をもつコンデンサである。この誘電体の層は、理想的には周囲の水分量と同じ比率で水分を吸収するので、これを利用して水分量を検知している。長所としては、反応速度が速く、長期安定性があることが挙げられる。しかしその反面、-80℃Td/f以下の低露点領域での測定は酸化アルミニウム式と異なり難しい。また、経年変化の影響を小さくするための自動校正機能[注釈 1]や、結露対策としてセンサに熱をかけ水分や溶剤を飛ばすセンサーパージ機能[注釈 1]を備えたタイプも存在する。但し、経年変化を完全になくしたり、水分や溶剤の影響を完全に排除できるわけではないので、注意が必要である。

肉眼判定式露点計
鏡の表面の結露の出現・消失点を肉眼で確認するもの。過渡現象であるためばらつきが大きくなる。
自動平衡式露点計
観察面の付着量の増減がない平衡状態の温度を測定するもの。平衡状態で測定するため精度が高い。露・霜の量は、表面反射光(光センサーを用いる)、α線吸収量(電離箱を用いる)・共振周波数(水晶振動子を用いる)の変化等を利用して測定する。

塩化リチウム露点計[編集]

露点式湿度計の感部である塩化リチウム露点計は、塩化リチウム水溶液を塗布した膜の表面における水蒸気圧が周囲の気体の水蒸気圧と等しくなる温度を測定するものである。

グラスウールで覆った金属管に、1対の加熱用電熱線を巻き、その上から塩化リチウム水溶液を塗布する。これに交流電圧を印加して温度を上昇させていくと、水分の蒸発にともなってグラスウール内のイオンが減少していき、電流がほとんど流れなくなる(通電をやめると、吸湿性の高い塩化リチウムは再びイオン化し、電流が流れるようになる)。このとき、グラスウール表面の水蒸気圧と周囲の気体の水蒸気圧とが等しくなっていることを利用して露点を求める。温度の測定には電気式温度計を用いるが、気温の測定の場合と異なり、抵抗体には白金のほかにニッケルを使用することもできる。

気象観測用として許容される器差は、湿度5 パーセント (%)(感部のみについて湿度3 %)である。

関係項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b ヴァイサラが特許を持つ機能

出典[編集]

  1. ^ ゼントール(Xentaur)露点計 (PDF)”. 三菱化学アナリテック. 2016年3月9日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年3月8日閲覧。