電磁弁

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電磁弁の設計の一例
A- 入力側
B- ダイヤフラム
C- 圧力室
D- 圧力リリーフ通路
E- 電気ソレノイド
F- 出力側

電磁弁(でんじべん)もしくは、ソレノイド弁ソレノイドバルブ英語: solenoid valve)とは、電気的駆動弁の一種である。

概要[編集]

電磁石ソレノイド)の磁力を用いてプランジャと呼ばれる鉄片を動かすことで(バルブ)を開閉する仕組みを持つもので、流体油圧空圧水圧など)を通す管での流れの開閉制御に用いられる。

特徴[編集]

電動機(モーター)で駆動する電動弁にくらべ、電磁弁は応答速度が速いことが特徴であるが、構造上、全開か全閉のいずれかの状態しか保持できない。このことから、中間を保持することで流量などを細かく制御できるタイプの弁と区別して、切替弁方向制御弁と呼ばれることもある。ダブルソレノイド方式のものは無励磁を中立(閉鎖、締め切り)・一方の励磁(Aポートの開放)・他方の励磁(Bポートの開放)により、それぞれ油圧モーターの停止・正転・逆転あるいは油圧シリンダーの停止・伸び・縮みの切り替えに使うことができる。

主な用途[編集]

電気的駆動弁のうち約8割は電磁弁であり、さまざまな用途に合わせた電磁弁が開発、製造されている。身近では、全自動洗濯機都市ガス水洗便所フラッシュバルブなどに用いられる。用途によって、油圧用、空気圧用、水圧用といった分類をされることがあるが、構造的に明確な違いがあるわけではなく、用途に応じた素材や形状が採用されているにすぎない場合が多い。

使用上の注意[編集]

電磁弁の開閉時にはサージ電流が発生するので、近くの電子機器を破損させる可能性がある。また、電磁弁までの配線経路で、電気的に絶縁されたケーブルを並行させて配線している場合でもケーブル(配線)のC(静電容量)成分があるため、サージの影響を受ける恐れがある。

電磁弁の種類[編集]

電磁弁には作動の仕方から、電気を流した時に弁が開くタイプと電気を流した時に弁が閉じるタイプの2種類に大別できる。前者は、流体を流す時間の短いものに用いられ、後者はその逆である。例えば上で挙げた全自動洗濯機であれば、水を流すのは洗濯をする時だけであるから、一般には弁を開く時間のほうが短いことになるので前者の通電時に開くタイプが用いられる。また、電源遮断時のバルブ動作を考慮してこの何れかを選定する必要がある。

また配管接続口の数で以下のように分類もできる[1]

  • 2方向電磁弁
入口側と出口側の2つの配管接続口を持つ基本的な電磁弁
  • 3方向電磁弁
供給ポート、シリンダポート、排気ポートの3つの配管接続口を持つ電磁弁
  • 4方向電磁弁
供給ポート、シリンダポート(2つ)、排気ポート(1つ~2つ)の4つまたは5つの配管接続口を持っている電磁弁

電磁弁の構造[編集]

電磁弁は電気エネルギーを機械運動に変換する「ソレノイド部」と、流路の開閉を行う「弁部」から構成される[2]

弁部の構造[編集]

基本的には次の3つに分類できる[3]

  • ポペット式
ストロークが短く構造が単純。弁体が流体圧力の影響を受けるが摺動部が無いので寿命が長く、漏れも発生しにくい。多ポート弁になると構造が複雑になる。
  • スプール式
円筒形の筒の中に串形状の弁体を通したもの。流体圧力の影響を受けない。多ポート弁に見られる構造。
  • スライド式
流路を設けたプレート上を弁体がスライドしながら移動することで流路を切り替える構造。多ポート弁に見られる。

脚注[編集]

  1. ^ 電磁弁とは 電磁弁の種類”. 日本アスコ株式会社. 2016年11月6日閲覧。
  2. ^ 電磁弁とは 電磁弁の構造”. 日本アスコ株式会社. 2016年11月6日閲覧。
  3. ^ 電磁弁とは 弁部の構造”. 日本アスコ株式会社. 2016年11月6日閲覧。

関連項目[編集]