雪おろし
雪おろし(ゆきおろし)は、
気象現象としての雪おろし[編集]
日本海側では晩秋から冬にかけて寒冷前線が通過すると、雷が発生しやすい。その中でも上空に強い寒気が流れ込んだ日に鳴る激しい雷のことを島根県、新潟県、山形県等では雪おろし(雪颪)と呼び、真冬の到来を告げるものとする。鳥取県等、地域によっては雪起こしなどとも呼ばれる。
除雪作業としての雪おろし[編集]
豪雪地帯では積雪が数メートルに及ぶため、家屋が雪の重みで倒壊するのを防ぐために屋根の除雪を行う必要がある。この作業を雪おろし(雪下ろし)という。傾斜を大きくするなど雪が積もりにくい構造の屋根を用いる場合もあるが、そうでなければ雪おろしは人力に頼ることになる。スコップやスノーダンプ(ママさんダンプ)、シャベルなどによって屋根の雪を落とす[5][6]のだが、滑りやすい屋根の上での作業になるため、毎冬、雪おろし作業での転落事故死が報道される。作業中に雪崩状の落雪に巻き込まれる、軒下に人がいるのに気付かなかったなどの要因で、雪に埋まる事故も頻繁に発生する。作業時には十分な注意が必要である。
豪雪地帯は高齢化がすすむ過疎地が大部分を占めるため、雪おろし作業の担い手確保は大きな問題になっている[7]。地方によっては雪おろしの日には家族から誰か必ず出さなければならないとしているところもある。地方自治体そのものによる支援のほか、ボランティアを募ったり、業者に依頼したりする事例も増えてきた。数百人のボランティアが集まる一方で、悪質な雪おろし業者による詐欺事件も多発している。2004年の新潟県中越地震では、被災地での雪おろしが不可能になり、地震では倒壊に至らなかった家屋がその後の豪雪に耐えられず倒壊するケースも見られた。雪で倒壊する空き家問題も大きくなってきている。
家屋が損傷を受ける程の雪でなくても、視界等の確保のため、毎朝自動車の屋根の雪おろしをするのも、降雪地帯の冬の姿である。
確定申告時の控除[編集]
日本においては、雪おろしをするために支出した費用は、「雑損控除」もしくは「災害減免法」の対象となり所得税の軽減を受けることが出来る。なお、「雑損控除」を選択した場合は関連費用の金額が一定額以上でなければならない。当然ながら自分で雪おろしをしたりボランティアでやってもらった場合は、控除を受けられない[8]。
脚注[編集]
- ^ “北陸 雪おこしのカミナリ”. 朝日新聞社 (2016年1月8日). 2018年12月8日閲覧。
- ^ “金沢市民なら誰もが踊れる!?全国的に有名な「ある歌」とは”. ダイヤモンド社 (2017年2月28日). 2018年12月8日閲覧。
- ^ “デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2018年12月8日閲覧。
- ^ “精選版 日本国語大辞典の解説”. コトバンク. 2018年12月8日閲覧。
- ^ “おろしてもおろしても…、ノルウェーの雪下ろし”. AFPBB News. (2009年2月16日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “世界最新のスキーリゾート?米ワシントンD.C.”. AFPBB News. (2010年2月7日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ 「天声人語」(朝日新聞1974年1月3日)には米沢市に行き、雪下ろしを頼む人を「人足さん」と呼び、「人足さまぁ、一本つけったから、あがってください」と日当を払った上にお銚子をつけないことには人足さまがなかなか動いてくれないと書いている(後藤正治『天人 深代惇郎と新聞の時代』(講談社 2014年p.317f)。
- ^ “豪雪被害及び雪下ろしにかかる費用について”. 2013年11月30日閲覧。