隆起線文土器

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隆起線文土器(りゅうきせんもんどき)は、口縁部や胴の上部に粘土帯をめぐらせる手法で、北海道南西諸島を除く縄文時代草創期初頭の一群の土器をいう。

概要[編集]

器形は丸底や平底の屈曲のない深鉢形をしており、いずれも小型である。この系統の土器群には、豆粒状の粘土粒を貼り付けたもの、粘土紐を口縁部に直線的や曲線的に巡らせたもの、ヘラ状の道具を用い横方向に引くことによって同じような効果を出すものなどがある。

日本列島最古の土器とされてきたが、より古い土器の存在が明らかになりつつある。例えば豆粒文土器や青森県大平山元遺跡の無文土器などである。

形式の新旧[編集]

豆粒文と呼ばれる文様を持つものを最古段階に位置し、隆起線文の太さは、時代が新しくなるほど細くなる傾向がある。隆起線文→細隆起線文→微隆起線文と順次流線文が細かくなり、新しい段階に移っていくと考えられている。

放射性炭素年代測定法によれば、北松浦郡吉井町福井洞穴の隆起線文土器はBP1万2700±500年、愛媛県上黒岩陰遺跡の細隆起線文土器はBP1万2165±600年である。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 田中琢・佐原真編『日本考古学事典』三省堂 2003年 ISBN 4-385-15835-5
  • 永原慶二監修 石上英一他編集『岩波 日本史辞典』岩波書店 1999年 ISBN 4-00-080093-0
  • 青木和夫・網野善彦・坪井清足他編『日本史大事典』第6巻(全7巻)平凡社 1997年 ISBN 4-582-13106-9

関連項目[編集]