阿倍王子神社

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阿倍王子神社
阿倍王子神社 拝殿.jpg
阿倍王子神社 拝殿
所在地 大阪市阿倍野区阿倍野元町9-4
位置 北緯34度37分51.7秒
東経135度30分32.9秒
座標: 北緯34度37分51.7秒 東経135度30分32.9秒
主祭神 熊野王子神伊弉諾命伊弉冉命速素盞嗚命
応神天皇
創建 仁徳天皇時代(393年-427年
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鳥居

阿倍王子神社(あべおうじじんじゃ)とは大阪府大阪市阿倍野区にある神社。かつては阿倍王子(あべのおうじ)といい熊野神社の分霊社である九十九王子のひとつであった。

概要[編集]

『摂州東成郡阿倍権現縁記』によれば、仁徳天皇の夢の中に熊野三山の使いである3つの足の烏が現れ、仁徳天皇がそれを捜させると、同じものが当地(阿倍島という島があったとされる)にいたので、現所在地に神社を創建した。これとは別に、難波長柄豊碕宮に遷都して以来、この地域を本拠地としていた古代豪族の阿倍氏が、氏寺である「阿倍寺」とともに、氏神として「阿倍社」を建立したという説もある。

阿倍寺は後に四天王寺に併合されてしまったが、かろうじで残っていた阿倍社は平安時代空海によって再興された。

当地は四天王寺と住吉大社のほぼ中間の位置にあり、熊野参詣の街道筋にあたることから、やがて当社に王子社が祀られるようになった。それが九十九王子のひとつ「阿倍王子」として、後鳥羽天皇が熊野御幸を行った平安時代後期には、窪津王子(大阪市中央区)、坂口王子(同)、郡戸王子(同)に次ぐ4番目の王子となっていた(「後鳥羽院熊野御幸記」)。後に郡戸王子と当王子の間に上野王子天王寺区)が設置され、5番目の王子となるが、戦国時代の戦乱により途中の坂口、郡戸、上野の各王子が焼失。安土桃山時代には2番目の王子となっている。

現在、大阪府内の九十九王子で唯一、旧地に現存している王子である。

境内外社[編集]

境内社[編集]

境外社[編集]

  • 玉菊稲荷神社
    • 祭神:玉菊大明神・玉村大明神
    • 両神とも稲荷神のことである。1936年(昭和11年)に創建された。独立した神社だったが、1998年平成10年)に阿倍王子神社の境外末社になった。
  • 安倍晴明神社(後述)

安倍晴明神社[編集]

安倍晴明神社
拝殿
安倍晴明像

安倍晴明神社(あべせいめいじんじゃ)は、阿倍王子神社の北方約50mに鎮座する阿倍王子神社境外社(飛び地境内社・末社)。

社名の通り、祭神の安倍晴明はこの地で生まれたと伝えられている。社伝「晴明宮御社伝書」によると創建は寛弘4年(1007年)で、花山法皇の命によるとされる。

代々晴明の子孫と称する保田家が社家として奉仕し、江戸時代には代々大坂城代が参拝にくるほど有力な神社であったが、幕末には衰微し、明治時代には小さな祠と下記にある石碑のみになってしまったという。

しかし、明治時代末期になると復興計画が持ち出され、1921年大正10年)には阿倍王子神社の末社として認可された。社家の子孫である保田家より旧社地の寄進を受け、1925年(大正14年)現在の社殿が竣工した。拝殿は三間社入母屋造本殿流造である。

境内には晴明の等身大の銅像が建ち、「産湯井の跡」(晴明の産湯に使われた井戸)、「葛之葉霊狐の飛来像」、「安倍晴明誕生地の石碑」がある。産湯は摂津名所図会の頃に既に登場している。石碑は文政年間(1818年1830年)に堺商人神南辺道心の手によって建立された。晴明が占いの神として信仰されていることに因み、社務所内に「占い相談コーナー」も設けられている。

太平洋戦争中、境内に焼夷弾が落ちたが爆発せず、本殿は被災をまぬがれた。この為、地元では「晴明さんが守って下さった」と評判になり、以来災難除けの神様としても信仰を集めている。

晴明宮御社傳書には、大彦命彦太忍信命は同一人物で、両者が合体したような名「太彦忍信命(おおひこおしのまことのみこと)」で、阿倍氏の祖として記載されている。阿倍氏は氏族名を記載する際、阿閇氏の漢字を使っていたとも書かれている。

境内社[編集]

  • 泰名稲荷神社

本殿右側に鎮座。「泰名」とは伝説上の晴明の父親の名である。因みにご祭神は泰名公ではなく宇迦之御魂大神である。

最寄駅[編集]

関連事項[編集]

外部リンク[編集]

九十九王子一覧
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