阪急9000系電車

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阪急9000系電車
宝塚線で運用中の9001編成
宝塚線で運用中の9001編成
基本情報
運用者 阪急電鉄
製造所 日立製作所笠戸事業所
アルナ車両[* 1]
製造年 2006年 -
製造数 88両
運用開始 2006年7月31日
運用範囲 神戸線・宝塚線
主要諸元
編成 8両編成(3M5T)
軌間 1,435 mm
電気方式 直流1,500V(架空電車線方式
最高運転速度 宝塚線:100 km/h
神戸線:115 km/h
設計最高速度 130 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
編成定員 1,028(座席388・立席640)
車両定員 【先頭車】
121(座席44・立席77)
【中間車】
131(座席50・立席81)
編成重量 240.4t(9000F、9001F)
241.7t(9002F)
241.1t(9003F)
242.0t(9004F)
241.6t(9005F)
240.9t(9006F)
全長 19,000 mm
全幅 2,750 mm
全高 4,095 mm
車体材質 アルミニウム合金
台車 モノリンク式ダイレクトマウント空気ばね台車
M車:FS-565・T車:FS-065
主電動機 かご形三相交流誘導電動機
(形式:SEA415)
主電動機出力 200 kW × 4 (1時間定格)
駆動方式 WNドライブ
歯車比 5.33
編成出力 2,400 kW
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
(ベクトル制御・純電気ブレーキ対応)
制御装置 東芝 SVF084-A
制動装置 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ
電力回生優先ブレーキ対応)
保安装置 AF軌道回路方式ATS
パターン式ATS(神戸線所属車)
デッドマン装置
備考
  1. ^ 9003F・9006F・9008Fの艤装のみ
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阪急9000系電車(はんきゅう9000けいでんしゃ)は、2006年平成18年)より製造を開始した阪急電鉄通勤形電車である。

概要[編集]

京都線用の9300系と同様に日立製作所で製造され、2006年5月22日から5月25日にかけて正雀工場に第1編成(8両)が搬入され、同年6月25日西宮車庫へ回送した。ファンクラブ会員のみを対象にした試乗会が神戸線で同年7月29日に実施され、7月31日神戸線で営業運転を開始し、翌2007年(平成19年)9月18日宝塚線でも営業運転を開始した。

全車8両固定編成であるが、6000系7000系8000系8200系 (2両組成車) との併結による10両編成運転も可能である。

車体[編集]

A-trainをベースとしたアルミニウム合金製車体で、9300系と基本的なデザインは変わらないが、9300系より全長が100mm長く、全幅が50mm短くなっている。これは従来からの神宝線規格に合わせたものである。

内装[編集]

座席は9300系のドア間が転換・固定式クロスシートであるのに対し、全席片持ち式ロングシートとなった。これに伴い座席の背もたれの高さを約10cm拡大している。また、ドア間の座席には3人-2人-3人、車端部の座席には3人-2人に分割する肘掛けを兼ねた仕切り板を設置した。網棚の形状は9300系の板状から棒状のものに変更されている[注 1]。照明は9300系に引き続き間接照明で、9002編成以降は車内照明がLEDに変更された。また、貫通扉は9300系同様自動扉である。車内案内表示装置には液晶ディスプレイ(LCD)を採用し、東日本旅客鉄道(JR東日本)のE231系500番台東京急行電鉄新5000系列などと同様にドア上部に2基設置されている(ただし千鳥配置)。

主要機器[編集]

制御装置や主電動機をはじめとした床下の電気機器は、神宝線用車両の慣例により東芝製である。本系列ではIGBT素子による純電気ブレーキ対応VVVFインバータを採用。主電動機定格出力は200kW、定格回転数は1,980rpm、最大回転数は4,716rpmである。9300系と同様に定速制御も装備している(阪急内部では惰行制御と呼称)。

駆動装置は神宝線標準のWNドライブである[1]

台車には9300系に引き続き住友金属工業製FS565(電動台車)、FS065(付随台車)を採用。ブレーキ装置には踏面片押し式ユニットブレーキユニットブレーキを装備。

種別・行先表示器フルカラーLEDを採用。阪急電鉄における行き先LED表示器の採用は8200系の側面表示器以来で、正面では初のLED表示となる。本形式に使用されているLEDフォントは字幕式のものに準じており、雀丘屋敷のような文字を強調した表示も可能となっている[注 2]

前照灯は当初は電球式のものだったが2013年頃より全編成、順次LEDのものに更新された。

形式[編集]

  • 9000形

梅田駅寄りの制御電動車。VVVFインバータ2組、蓄電池シングルアーム式パンタグラフを搭載。

  • 9100形

新開地駅宝塚駅寄りの制御電動車。VVVFインバータ2組と蓄電池を搭載。

  • 9500形

新開地駅・宝塚駅寄りから2両目に連結される中間電動車。VVVFインバータ2組、蓄電池とシングルアーム式パンタグラフを搭載。

  • 9550形、9560形

補助電源装置として静止形インバータ2組と電動空気圧縮機を搭載する中間付随車。9550形は梅田駅寄りから2両目、9560形は新開地駅・宝塚駅寄りから3両目に連結される。

  • 9570形

特別な機器は搭載しない中間付随車。

在籍数[編集]

2013年4月1日現在、11編成88両が在籍しており、そのうち6編成が宝塚線、5編成が神戸線に所属している[2]。2012年度は2編成が増備され、6月に宝塚線、10月には神戸線に各1編成が配置されている[3][4]

本数が増えだした2012年から全編成が、それまで7013,7018Fが担っていた両線予備車の役割を担うようになった。9000系を運用している宝塚・神戸線間での編成の移動については、2012年10月に神戸線所属の9004編成が一時的に宝塚線で運用されており[5]、同年12月5日には宝塚線所属の9001編成が神戸線での運用を開始していたが、2013年2月に宝塚線に復帰した。また、2013年3月に9003編成が神戸線に転属していたがこちらも同年12月に宝塚線に復帰した[5][6][2][注 3]。これ以外にも車両の運用状況によって神戸線の在籍車が宝塚線に一時的に転属したりその逆のケースも発生することがある。2016年現在、9001F,9003F,9007F(以上、宝塚線)、9002F,9004F,9006F,9008F(以上、神戸線)が相手路線に貸し出された経歴を持っている。また2編成が同時に貸し出されることもある。

編成[編集]

2013年12月13日現在[2]

所属 備考
9000
(Mc1)
9550
(T1)
9570
(T2)
9580
(T2)
9590
(T2)
9560
(T1)
9500
(M1)
9100
(Mc2)
 
9000 9550 9570 9580 9590 9560 9500 9100 神戸線  
9001 9551 9571 9581 9591 9561 9501 9101 宝塚線  
9002 9552 9572 9582 9592 9562 9502 9102 神戸線 本編成以降車内LED照明を採用
9003 9553 9573 9583 9593 9563 9503 9103 宝塚線 艤装工事はアルナ車両が担当[2]
9004 9554 9574 9584 9594 9564 9504 9104 神戸線
9005 9555 9575 9585 9595 9565 9505 9105 宝塚線
9006 9556 9576 9586 9596 9566 9506 9106 神戸線 艤装工事はアルナ車両が担当[7]
9007 9557 9577 9587 9597 9567 9507 9107 宝塚線 [2]
9008 9558 9578 9588 9598 9568 9508 9108 神戸線 艤装工事はアルナ車両が担当[2]
9009 9559 9579 9589 9599 9569 9509 9109 宝塚線 手すりの形状が変更されている[2]
9010 9650 9670 9680 9690 9660 9510 9110 宝塚線 手すりの形状が変更されている[2]

ラッピングトレイン[編集]

9002Fは2010年12月17日の営業開始から2011年3月31日まで、「未来のあかり号」としてラッピングを施して運行された[8]

2014年3月21日から12月24日まで宝塚線の9009Fが、今津線の7000系7001Fとともに、宝塚歌劇100周年を記念したラッピング列車「宝塚歌劇トレイン」として運行された[9][10]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ これらの意匠の一部は6300系嵐山線向け改造車や8200系改造車にも採用されている。
  2. ^ 他の鉄道会社におけるLED式表示器のフォントは明朝体ゴシック体となることがほとんどであり、8200系では明朝体を採用していた。
  3. ^ 鉄道ファンの記事では9001編成については「神戸線へ転属」、レイル・マガジンでは「一時的なのものか正式な転属であるのかは不明」となっている。

出典[編集]

  1. ^ 広岡友紀『日本の私鉄 阪急電鉄』, 毎日新聞社, 2011年, p.106
  2. ^ a b c d e f g h 阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報vol.64による
  3. ^ 【阪急】9000系9008編成が営業運転開始 - Rail Magazine公式サイト RMニュース (ネコ・パブリッシング)2012年11月1日
  4. ^ 【阪急】9000系9008編成が京都線で試運転 - Rail Magazine公式サイト RMニュース(ネコ・パブリッシング) 2012年10月23日
  5. ^ a b 【阪急】9000系9001F 神戸線で運用|2012年12月7日掲載|レイル・マガジン
  6. ^ 「阪急9000系9001編成が神戸線へ転属|鉄道ニュース|2012年12月7日掲載|鉄道ファン・railf.jp」
  7. ^ 阪急9000系9006編成が試運転 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2012年1月30日
  8. ^ 未来のあかり号”. 阪急電鉄. 2016年12月26日閲覧。
  9. ^ 宝塚歌劇100周年を記念して「宝塚歌劇トレイン」の運行を開始します〜宝塚歌劇団生徒による1日駅長及び、宝塚歌劇トレインの出発式を行います〜 (PDF)”. 阪急電鉄 (2014年3月6日). 2016年12月26日閲覧。
  10. ^ 「阪急「宝塚歌劇トレイン」運転開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2014年3月22日

外部リンク[編集]