阪急8000系電車
阪急8000系電車 | |
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![]() 阪急8000系電車(前期型)
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基本情報 | |
運用者 | 阪急電鉄 |
製造所 | アルナ工機 |
製造年 | 1988年 - 1997年 |
製造数 | 98両 |
運用開始 | 1989年1月1日 |
投入先 | (阪急電鉄)神戸本線・神戸高速線・今津線・宝塚本線・箕面線 (能勢電鉄)妙見線・日生線 |
主要諸元 | |
編成 | 2両 (1M1T) 8両 (4M4T) ※かつては6両も存在 |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 | 直流1500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 宝塚線:100 km/h 神戸線:115 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.6 km/h/s |
減速度(常用) | 3.7 km/h/s |
減速度(非常) | 4.2 km/h/s |
編成定員 | 【全ロングシート車】 2両:264(座席96・立席168) 8両:1,116(座席420・立席696) 【セミクロスシート車あり】 8両:1,105(座席410・立席695) |
車両定員 | 【ロングシート先頭車】 132(座席48・立席84) 【ロングシート中間車】 142(座席54・立席88) 【セミクロスシート先頭車】 126(座席44・立席82) 【セミクロスシート中間車】 137(座席48・立席89) |
編成重量 | 【2両編成】 64.2 t (8030F - 8035F) 62.8 t (8040F - 8042F) 【8両編成】 240.1 t (8000F - 8008F) 243.0 t (8020F) |
全長 | 19,000 mm |
全幅 | 2,750 mm |
全高 | 4,095 mm |
車体材質 | アルミニウム合金 |
台車 | S形ミンデンドイツ式 ダイレクトマウント空気ばね台車 M車:FS-369A・T車:FS-069A モノリンク式ボルスタレス台車(8040形) Mc車:SS-139A・Tc車:SS-039A |
主電動機 | かご形三相交流誘導電動機 形式:SEA317 形式:SEA350(8040形) 永久磁石同期電動機 (8001F) |
主電動機出力 | 170 kW 200 kW(8040形) 190 kW(8001F) |
駆動方式 | WNドライブ |
歯車比 | 5.31 6.13(8040形) |
編成出力 | 【2両編成】 170kW×4=680kW 【8040形・2両編成】 200kW×3=600kW 【8両編成】 170kW×16=2,720kW 190kW×16=3,040kW (8001F) |
制御方式 | GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御 IGBT素子VVVFインバータ制御(8001F) |
制御装置 | INV032-A0(1C4M) SVF018-A0(1C1M×3・ベクトル制御、8040形) IGBT素子VVVFインバータ制御 (1C4M, 8001F) |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ (HRDA-1) 直通予備空気ブレーキ |
保安装置 | AF軌道回路方式ATS パターン式ATS(神戸線所属車) デッドマン装置 |
阪急8000系電車(はんきゅう8000けいでんしゃ)は、阪急電鉄が1988年(昭和63年)から製造した、神戸線・宝塚線(総称神宝線)向けの通勤形電車である。
1989年(昭和64年)1月1日の梅田駅9時42分発[1]宝塚線の初詣臨時特急で営業運転を開始した[2][3]。
本項では、解説の便宜上、梅田方先頭車+F(Formation=編成の略)を編成名として記述(例:8000以下8両編成=8000F、8035以下2両編成=8035F)する。
概要[編集]
本系列は、阪急電鉄の創立80周年を記念して製造された。
本系列落成後、2000年代前半までは、それまでの阪急の看板車両であった6300系に入れかわる形で同社の広報誌などの表紙を飾るなど、自社発行の数々の広報誌に掲載されていた。
本系列では前面デザインが大幅に変更され、それまでの丸みを帯びたものから、縁が一段飛び出した「額縁スタイル」と呼ばれるものとなり、窓は行先表示器を内部に納めた大型のものが、灯具は角型のものが採用され、全体的に角張った印象となった。この前面形状は、増備途中にさらなる変更が加えられている。また、8002F-8007Fは神戸・宝塚方にセミクロスシート車が2両ある。
車体は前作の7000系をベースとしたアルミ製で、側窓は上下に50mmずつ拡大され、それまでの手動からドアに隣接するものは圧縮空気によるボタン式へ変更、その他は固定窓となっている。また、車体上の雨樋位置がわずかに高い、乗務員扉の窓も客室窓と同じくサッシュ式、乗務員扉横の手すりが無塗装ステンレスであるなど7000系とは微妙に仕様が異なる。
外部塗装は、それまで6300系のみに採用されていた「屋根肩部分のアイボリー色塗り分け」が採用され、初期の車両の前面窓下には金属製飾り板が取り付けていた。屋根肩の塗り分けはのちに7000系以前の系列にも波及したが、前面飾り板は採用されず、のちに本系列のものも撤去された(8005F以前の車両にのみ付けられ、8006F以降は新造時から取り付けられていない)。
主回路制御は2200系で実用試験が続けられていたGTOサイリスタ素子による東芝(府中工場)製VVVFインバータ制御が本格採用された。将来の速度向上にも対応できるように主電動機定格出力は7000系の150kWから170kWに向上され、定格回転数は1,800rpm、最大回転数は5,000rpmであり、2000系以来装備されていなかった定速制御装置を装備している(ただし、阪急部内では8000系以降はこの装置を「惰行制御装置」と呼んでいる)。なお、起動加速度は7000系の2.8km/h/sより少し落とされて2.6km/h/sとなった。また8両編成で4M4Tを基本としているが、3M5Tでも落成当時のダイヤで運行が可能な性能としていた[4]。
阪急伝統のスタイルであった先頭車前面の車番の位置が前面貫通扉下部(貫通扉の窓下)から右側の窓下に変更されたのも本系列からで、後期増備車両においてデザイン変更が行われた際に採用された。この車番位置は京都線で運用されている8300系の他、8200系、9000系、9300系ならびに5000系、7300系、7000系の更新工事に伴う前面改造にも採用されている。
神宝線の車両としては、東芝製マスコンを装備して製造された最後の形式である[5]。
形式[編集]
- 8000形
- 梅田方の先頭に連結される制御電動車。パンタグラフとVVVFインバータを搭載している。8001Fは東芝製PMSM新型インバータ試験車。下記編成表ではMc1と表記。投入途中に制御機器、前面、パンダグラフが変更および前面の改造、さらには新機構の搭載など、本形式は様々なバリエーションがある。詳細は製造途中の変化および改造の節を参照。
- 8100形(クロスシート車両は8102形)
- 8500形(クロスシート車両は8502形)
- 8100形の隣に連結される電動車。8000形から運転台を取り除いた構造をしている。クロスシート車両では8502形と称す。下記編成表ではM1と表記。また、M1とM2の形式と連結位置が7000系以前と逆になっている。[6]
- 8600形
- 8000形の隣に連結される電動車。8100形から運転台を取り除いた構造をしている。下記編成表ではM2と表記。
- 8550形
- 8750形
- 付随車。特別な機器は搭載していない。下記編成表ではT2と表記。
- 8150形
- 増結編成の新開地、宝塚方の先頭に連結される制御車。8550形に運転台を取り付けた構造をしている。下記編成表ではTcと表記。
- 8040形
- 8190形
- 8040形と編成を組む、専用の制御車。宝塚方の先頭に連結される。圧縮機、SIVを搭載している。下記編成表ではTcと表記。
製造途中の変化[編集]
1本目の8000Fは宝塚線、2本目の8001Fは最初6両編成で神戸線に投入され今津北線運用に充当された。その後、梅田方から2両目と5両目に8601・8781を組み込み8両化。編成調整のため一時宝塚線で運用された時期もあった。
3本目の8002Fから8本目の8007Fまで(1989年 - 1992年)は編成の西(新開地・宝塚)寄り2両の座席がセミクロスシート構造で製造された。扉間が2人掛け×4脚×2列で、中央2列が転換式クロスシートとなり、8002F・8003F・8006Fが神戸線、それ以外の編成が宝塚線に投入された。なお、クロスシート部分は座席の数に対して窓が3つのままであるため、窓割りと合っていない。神戸線では1959年にロングシート化された810系以来30年ぶり、宝塚線では開業以来初めてのクロスシート車となったが、乗客からの評判は今一つ(特に神戸線)であったと書籍での記述がある[7]。
1991年製造の8006Fからは前面の飾り帯が廃止された(後に既存の編成も撤去)。
のちに宝塚線の8両編成をクロスシート車で統一する目的で8006Fと8000Fとが交換され、8000Fは神戸線用、8006Fは宝塚線用とされた[8]。8000Fはアンテナ1本、8006Fは宝塚線の他の編成と同じくアンテナ2本(片方は能勢電鉄妙見線・日生線乗り入れ用)である。
1992年には再び全車ロングシート仕様にて8008Fと8020Fが神戸線向けに製造された。
8020Fは、他が8両編成で投入されたのに対し、6両編成で投入されたことから、阪急の流儀で各車の車両番号下2桁09 - 19を飛ばして8020 - と付番されている。当初は編成長が6両に制限される山陽電気鉄道本線須磨浦公園駅までの乗り入れや今津北線の普通運用にも充当されたこともあったが、阪神・淡路大震災後の1996年に梅田方から2両目と6両目に新造された8620および8790を組み込んで8両編成となり、神戸線専用となった(2018年現在でも今津線には朝ラッシュ時の準急とその送り込みの回送で運用されている)。このうち8620および8790は室内の風洞形状が他の本系列と異なり、同時期に製造されていた8200系に近いものとなっている。また、この2両は伊丹駅で被災廃車となった3100系3109と2071系2087の代替製造という名目で製造された。
1992年から1993年にかけて、宝塚線の朝ラッシュ時の10両編成増発のために増結用の2両編成が6本製造された。電動車率の調整と連結されなくなった8550形が搭載していた機器の搭載のため、新開地・宝塚方の先頭車はモーターを積んでいない新形式「8150形」が起こされた。また、8000形の車両番号はやはり阪急の流儀で下2桁21 - 29を飛ばして8030 - となっている。台車は当時廃車が進んでいた5200系の廃車発生品が流用されている(3300系 - 5000系の台車、FS369に類似。ただし、8155のみ台車は新造)。
1993年度製造の8033F以降は前面デザインが「額縁」に代わって中央部が「くの字」に膨らんだ形状に変更され、車番の位置が前面貫通扉下部から右窓下に変更された。また、この車両から前面の表示幕が大型化されている。前面デザインが変更になった理由は、額縁形状が走行時の風圧が他形式よりも高いことの原因とされ、それを改善するためである[9]。
1997年2月には、さらに増結用編成が宝塚線用に2両編成3本製造された。電動機は200kW×3基/両、台車はモノリンク式ボルスタレス台車、集電装置はシングルアームパンタグラフと8200系と同仕様の機器を搭載していることから、車両番号はさらに下2桁36 - 39が飛んで8040 - となった。このグループは機器が大きく異なることから、狭義には「8040形」と別形式に区分されている。また、前面は8033Fを基調に、窓ガラスが下方に拡大され車番がガラス内に取り込まれた電照式となった。また、扉上部にLED式の車内案内表示装置が追加され、日除けもアルミ製のよろい戸から巻き上げ式カーテンに変更された。
塗装の変遷・改造[編集]
8002Fの新開地方の8102は、空気抵抗に対する実験的要素で前面下部のライト周りを一段高くした形状となっていたが、2012年に左右の額縁を削る形態に変更、同時にライト周りの高さは落成当時と同じレベルに戻された(落成当初は通常形態で、これは後年の改造によるものである。8001Fの8001も同様の改造が行われていたが、こちらも新型VVVFインバータ試験の際に再改造)。また、8001は2012年8月から東芝製GTO-VVVFインバータを取り外し、炭化ケイ素 (SiC) を使用した東芝製の新型VVVFインバータに、主電動機(定格出力は190kW、定格回転数は2,000rpm)を永久磁石同期電動機 (PMSM) に換装し実用試験に供されている[10]。従来の誘導電動機とGTOサイリスタ素子を用いたインバータと比較して、力行の消費電力量約10%削減、回生電力量約85%増加、トータルで約50%の消費電力量削減結果を得られることが実証された[11]。これにより、PMSMが1000系および7000系更新車(2016年度以降)で本採用へと至り(一方でSiC素子のVVVFインバータはこの時点では不採用となった)、2016年には残りの車両もASSY交換が実施された[12]。走行機器の更新は2018年に入って8004Fにも行われている。
8008Fは阪神・淡路大震災ののちに集電装置が交換され、前面が額縁タイプの8両編成で唯一シングルアームパンタグラフ搭載するという特徴的な編成となった。
8033F-8035Fと8040形は、製造時点では前面のアイボリー塗装は窓部分を避ける形で塗り分けられていたが、1998年以降、全般・重要部検査の際に前面上部を全てアイボリーで塗装するように変更された(塗り分け境界線が前面窓を横切る格好となった)。
2007年9月、神戸線用の8001Fが全般検査出場した際に冷房装置キセ(カバー)が7000系リニューアル車と同じタイプのものに更新された。
2008年3月には、神戸線用の8031Fの梅田方先頭車8031の前面左右の額縁を浅くする改造が行われ、車両番号の位置が前面貫通扉下部から左側運転席の窓下に変更された(新開地方の8151は変化なし)[13]。また、同年10月には8003F、2009年には8020F、2011年には8000F、2012年には8008F,8001F,8002Fの順で、時期は不明ながら最後に8032F(新開地方の8152は変化なし)が、先頭車両の前面額縁を改造する工事が行われた。ただし8000F以降に改造された車両は、額縁を削る量が控え目になり、車両番号の表記位置も改造前のままである。初期の改造車である8031F,8003F,8020Fは、後日8000F以降と同形状の額縁に再改造された(車番は左側運転席の窓下のまま)。なお、宝塚線所属車と、8300系についてはこの工事は行われていない。
2009年3月には、神戸線用の8008Fが全般検査出場した際にクーラーキセとパンタグラフが交換されている。パンタグラフはシングルアーム式のままであるが、5000系および5100系5128F、9000系、9300系と同様に集電舟2本タイプに変更されている。
2009年1月現在、8000F・8001F・8002F・8003F・8008F・8031Fのワイパーは銀色のものから黒色のものに交換されている。
2015年から一部編成にて前照灯がLEDに交換された編成が発生し、一部先頭車を除き交換が終了した。
在籍数[編集]
2010年2月現在、98両が在籍している。
神戸線用としては、8000F - 8003F・8008F・8020Fの8両編成6本48両と8031F - 8033F・8035Fの2両編成4本8両の計56両が西宮車庫に在籍している。
宝塚線用としては、8004F - 8007Fの8両編成4本32両と8030F・8034F・8040F - 8042Fの2両編成5本10両の計42両が平井車庫に在籍している。
運用・編成[編集]
8両編成は神戸線・宝塚線ともにすべての種別に充当されている。
2両編成はおもに朝ラッシュ時に8両編成と連結しての10両編成組成に使用されるが、神戸線所属の8031F・8032F・8035Fと、宝塚線所属の8030Fは、普段は7000系の6両編成と連結し、本来の用途とは異なる8両固定編成として運用されている。
8031F - 8033Fは宝塚線配置であったが、神戸線の8連を増やす際に宝塚線から転属している。
8040Fと8041Fは2015年6月に4両編成に組み替えられ、6月18日から箕面線で営業運転に入っている。
← 梅田
|
所属 | 備考 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
8000 (Mc1) |
8600 (M2) |
8550 (T1) |
8750 (T2) |
8750 (T2) |
8550 (T1) |
8500 (M1) |
8100 (Mc2) |
オールロングシート編成 | |
8000 | 8600 | 8550 | 8750 | 8780 | 8650 | 8500 | 8100 | 神戸線 | 前面改造車 |
8001 | 8601 | 8551 | 8751 | 8781 | 8651 | 8501 | 8101 | 神戸線 | 前面改造車 クーラーキセ更新車 PMSM、SiC適用のVVVFインバータ更新車 |
8008 | 8608 | 8558 | 8758 | 8788 | 8658 | 8508 | 8108 | 神戸線 | 前面改造車 クーラーキセ更新車 シングルアームパンタ車 |
8000 (Mc1) |
8600 (M2) |
8550 (T1) |
8750 (T2) |
8750 (T2) |
8550 (T1) |
8502 (M1) |
8102 (Mc2) |
セミクロスシート編成 | |
8002 | 8602 | 8552 | 8752 | 8782 | 8652 | 8502 | 8102 | 神戸線 | 前面改造車 |
8003 | 8603 | 8553 | 8753 | 8783 | 8653 | 8503 | 8103 | 神戸線 | 前面改造(車番移設)車 |
8004 | 8604 | 8554 | 8754 | 8784 | 8654 | 8504 | 8104 | 宝塚線 | 2アンテナ車 (ラッシュ時間帯の特急「日生エクスプレス」に使用される) |
8005 | 8605 | 8555 | 8755 | 8785 | 8655 | 8505 | 8105 | 宝塚線 | |
8006 | 8606 | 8556 | 8756 | 8786 | 8656 | 8506 | 8106 | 宝塚線 | |
8007 | 8607 | 8557 | 8757 | 8787 | 8657 | 8507 | 8107 | 宝塚線 | |
8000 (Mc1) |
8600 (M2) |
8550 (T1) |
8750 (T2) |
8550 (T1) |
8750 (T2) |
8500 (M1) |
8100 (Mc2) |
オールロングシート編成 | |
8020 | 8620 | 8570 | 8770 | 8670 | 8790 | 8520 | 8120 | 神戸線 | 前面改造(車番移設)車 |
8000 (Mc1) |
8150 (Tc) |
7000 (Mc) |
7500 (M') |
7550 (T) |
7550 (T) |
7600 (M) |
7100 (M'c) |
||
8031 | 8151 | 7006 | 7506 | 7566 | 7576 | 7606 | 7106 | 神戸線 | 梅田方前面改造(車番移設)車 |
8032 | 8152 | 7017 | 7517 | 7667 | 7677 | 7617 | 7117 | 神戸線 | |
8035 | 8155 | 7023 | 7523 | 7763 | 7773 | 7623 | 7123 | 神戸線 | 中期型 方向幕更新車 |
8000 (Mc1) |
8150 (Tc) |
7000 (Mc) |
7550 (T) |
7550 (T) |
7100 (M'c→) |
7000 (←Mc) |
7100 (M'c) |
||
8030 | 8150 | 7024 | 7654 | 7684 | 7124 | 7026 | 7126 | 宝塚線 | クーラーキセ更新車 |
← 石橋
箕面 →
|
所属 | 備考 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
8040 (Mc1) |
8190 (Tc) |
8040 (Mc1) |
8190 (Tc) |
||||
8040 | 8190 | 8041 | 8191 | 箕面線 | 後期型 ボルスタレス台車、シングルアームパンタ車 LED式車内案内表示器、見えるラジオを設置(現在は終了) |
← 梅田
新開地・宝塚 →
|
所属 | 備考 | |
---|---|---|---|
8000 (Mc1) |
8150 (Tc) |
||
8033 | 8153 | 神戸線 | 中期型 方向幕更新車 |
8034 | 8154 | 宝塚線 | 中期型 方向幕更新車 |
8040 (Mc1) |
8190 (Tc) |
||
8042 | 8192 | 宝塚線 | 後期型 ボルスタレス台車、シングルアームパンタ車 LED式車内案内表示器、見えるラジオを設置(現在は終了) |
その他[編集]
- 企画段階では、側窓の連続窓化や、車体の下半分を白とグレー(もしくはシルバー)にするなど、大胆なイメージチェンジも検討されていた。ビデオ『阪急電車8000系 最新鋭車両ができるまで』や、レイルロード刊『阪急8000』で、不採用になった案の一部が紹介されている。
- 8000Fの編成が落成したのは1988年であったが、実際に営業運転を開始したのは翌1989年1月1日からだった。これは本系列がVVVFインバータ制御車であり、制御装置から漏洩する高周波ノイズが電気回路に与える影響を試運転時に様々な条件下で確認する必要があったためである。また、同編成は営業運転開始時から半月間デビュー記念のヘッドマークが取り付けられる予定であったが、同月7日に昭和天皇が崩御したため、当該ヘッドマークは同日の午前の運用をもって取り外された。
- 8001Fは登場当時、車内に貼付された製造年を示すプレートに「昭和64年」と記載されていた。現在は、「平成元年」と記載されたプレートに交換されているため、見ることができない。
- 1995年1月17日の阪神・淡路大震災で神戸線が被災し、西宮北口駅 - 三宮駅間が不通となった後、夙川以西の部分復旧した区間ではモーターのメンテナンスが容易な本系列が集中投入された。
- 2008年12月1日から2009年7月31日まで、8000Fと8007Fが「エコトレイン 未来のゆめ・まち号」として運行されていた。両編成には先頭車の側面半分まで環境をテーマにしたラッピングが施され、車内も環境をテーマにした広告が掲載されていた。[14]
- 8032Fは2015年11月より、ペアを組んでいる7017Fとともに神戸線沿線の観光地をPRする目的のラッピング列車となっていた。2016年3月27日より爽風(かぜ)号と命名されHMの掲出を開始し、2017年11月29日に運用を終了。後にラッピングが剥離され、通常塗装となった。
参考文献・出典[編集]
- 「HANKYU 8000」 阪急電鉄車両部 1989年[15]、1990年(クロスシート車導入による改訂)配布
- 『阪急電車8000系 最新鋭車両ができるまで』 阪急クリーンカラー 1989年(VHSビデオ)
- カラーブックス「日本の私鉄3 阪急」 保育社 1989年
脚注[編集]
- ^ 当時20分間隔で設定していた梅田駅発の臨時特急の2本目に当たる(初発は9時22分発)。
- ^ 「鉄道ピクトリアル」1998年12月 No.663臨時増刊号、VHSビデオ『阪急電車8000系 最新鋭車両ができるまで』のナレーションより。
- ^ その前運用は平井車庫からの回送列車であった。よって、非営業列車を含めるとこの回送列車が8000系の初運用であった。
- ^ 当時神戸線の最高速度は110km/h、宝塚線の最高速度は90km/hであったため、8000系が3M5T編成であってもこの当時のダイヤでは定時運転が可能であった。
- ^ 阪急公式Twitterアカウントのツイート(2015年6月20日)
- ^ ただし、パンタグラフの搭載位置はこれまでと同じで、Mc1と神戸方から2両目の中間電動車にパンタグラフを2基搭載。
- ^ 山口益生著書 JTBパブリッシング『阪急電車 その全貌から個性とブランドを探る』P214より
- ^ ただし、8000Fは1995年の阪神・淡路大震災時の臨時ダイヤ(同年1月18日より6月11日まで実施)で神戸方に8000系を集中投入した際に神戸線に貸し出されていた実績がある。
- ^ JTBパブリッシング『阪急電車 その全貌から個性とブランドを探る』P214より。
- ^ 【阪急】8000系8001F 運用復帰 - ネコ・パブリッシング「鉄道ホビダス」RMニュース 2012年8月24日
- ^ 全閉型永久磁石同期電動機システムを鉄道車両に搭載し従来比約50%の省エネを実証 東芝ニュースリリース2012年10月23日
- ^ 阪急8000系8001編成が試運転 - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2016年7月6日
- ^ 阪急8000系の全面形状に変化 | 鉄道ニュース | 鉄道ファン・railf.jp
- ^ 阪急「エコトレイン未来ゆめ・まち号」運行開始 | 鉄道ニュース | 鉄道ファン・railf.jp
- ^ 1989年版の「HANKYU 8000」は8000系運用開始20周年となった2009年に復刻の上で一般販売された。
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