関市令

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関市令(げんしりょう)は、の篇目の1つ。養老令ではともに第27番目に位置しており、全19条からなる。

概要[編集]

唐令の関市令を継受したもので、関の管理、市の運営を定めている。軍事目的による交通の規制、対外交易の国家管理、官設市での交易の国家管理などを目的とし、過所による関の通過手続き(1条「欲度関条」)、外国との武器の交易の禁止(6条、「弓箭条」)、外国との交易における国家の優先権(8条「官司条」)、国外持ち出し禁止品の規定(9条、「禁物条」)、関門の開閉時間(10条「関門条」)、価格の決定法(13条「官私交関条」)、度量衡の管理(14条「官私権衡条」)などを定めている。

このうち、「欲度関条」については、写本が欠損しており、『令集解』「職員令」68条「摂津職」および「公式令」22条「過所式条」の逸文から復原されたものである。

参考文献[編集]

関連項目[編集]