関口太郎 (レーサー)

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関口太郎
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1975-12-05) 1975年12月5日(48歳)
東京都府中市
現在のチーム 三明電気工事 Team TARO PLUSONE
ゼッケン 44
レースでの経歴
ロードレース世界選手権
活動期間1999年 - 2002年, 2004年 - 2007年
初レース1999年 日本GP 250ccクラス
最終レース2007年 バレンシアGP 250ccクラス
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
62 0 0 0 0 62

関口 太郎(せきぐち たろう、1975年12月5日 - )は、東京都府中市出身のモーターサイクルレーサー。

来歴[編集]

両親がモータースポーツ好きであり、関口が子供のころから鈴鹿サーキットにレース観戦に行った経験がある。中学1年から東京都立調布南高等学校1年までミニバイクレースに参戦。16歳で免許を取得してからはロードレースに参戦する。

2001年、全日本ロードレース選手権GP250チャンピオン

2002年、ロードレース世界選手権(MotoGP)GP250に参戦(Dark Dog Yamaha Kurz)。

2003年、ロードレースヨーロッパ選手権GP250に参戦(EDO Racing)。8戦全勝でチャンピオンになる。特に最終戦(カルタゲナ)は、前年度のチャンピオンが緊急参戦して関口の全勝優勝の阻止を狙ったが、関口は接戦をものにして、モータースポーツの主要な選手権シリーズに於いてほとんど前例がない『全勝優勝』の偉業を達成した。

2004年、再びMotoGP(GP250)に参戦(NC World Trade)。

2005年、カンペテッラレーシング(アプリリア)に移籍。開幕直前に大口スポンサーが音信不通となり、急遽自身の公式サイトから個人スポンサーを募集する事となった。

この事実を知った2ちゃんねるの有志『Team2ch』をはじめとした個人スポンサーが関口を応援。目標金額3,000万円のうち、全体で800万円以上(うちTeam2chで約280万円)の資金を提供。この件で東京中日スポーツ電車男をもじった「単車男」という名前を付け、『単車男に資金を』という見出しで報じた。

開幕前のテストで負傷し、シリーズには後半から復帰。プライベーター上位の10位を2度記録する。

2006年、再びカンペテッラレーシングより参戦。個人スポンサー企画も継続される。

スポンサー活動の一環として、3月27日、リアランドレーベルより、萬Z(量産型)他が参加する関口の応援CD「フルスロットル〜TO THE TOP〜」が発売。収録曲の作者全員が著作権管理をJASRACに信託せず、リアランド自体で著作権管理を行う(管理楽曲)事によって、FLASH・REMIX等の自由な創作をやってもらうと共に、浮いた分の著作権料がそのまま関口のスポンサー料となる企画が展開される。

この年も開幕戦で負傷し、シリーズには後半から復帰するも、負傷時の現地での手術が芳しくなく、本来の成績を残せないまま終わる。 シーズン終了後に、芳しくない患部を日本の病院で再手術。

2007年、引き続きカンペテッラレーシングより参戦。3年目となる個人スポンサー企画も継続される。 世界ロードレース選手権第12戦チェコGPで転倒したマルコ・シモンチェリを避けようとしたところ跳ね返ってきたマシンに接触、大きく飛ばされて負傷した。

スポンサー活動の一環として、オリジナルグッズ販売が展開される。

2008年は一旦国内に戻り、「プラスミューレーシング」から全日本ロードレース選手権GP250クラス参戦を発表。[1]

2009年、「チームプラスワン」とジョイントし「Team TARO&PLUS ONE」として全日本ロードレース選手権ST600クラス参戦を発表。[2]

2010年も同一体勢で参戦。

スポンサー活動として、Team2ch時代に関口に提供された応援楽曲を再構成したダウンロード専用アルバムをチーム名義で発売。[3]

2011年もチームは同一体勢。ただし、従来のST600に加えて「J-GP2」クラスへのエントリーを表明している。(全日本ロードレース選手権2011年間エントリー(superbike.jp)より

2012年はJ-GP2クラスに専念する。チーム、マシンは同一。(superbike.jpより)

好きな食べ物は麺類など。嫌いな食べ物は寿司など(生ものが苦手とのことである)。趣味はバイク(ヤマハ・マジェスティ)、パソコン(スポンサー探しもネットで行ったのは前述の通り)。

レース戦歴[編集]

  • 1992年 - 関東ロードレース選手権S80参戦
  • 1993年 - 関東ロードレース選手権NB125参戦
    • SUGOロードレース選手権NB125参戦
    • エビスロードレース選手権NB125参戦
    • 西仙台ハイランドロードレース選手権NB125参戦
  • 1994年 - スーパーカップロードレース選手権イースタンシリーズNA250参戦
  • 1995年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング16位
  • 1996年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング13位
  • 1997年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング11位
  • 1998年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング9位
  • 1999年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング8位
  • 2000年 - 全日本ロードレース選手権GP250 ランキング4位(1勝)
  • 2001年 - 全日本ロードレース選手権GP250 チャンピオン(2勝)
  • 2002年 - ロードレース世界選手権GP250 ランキング29位(16戦中9戦参戦)
  • 2003年 - ロードレースヨーロッパ選手権GP250 チャンピオン(8戦全勝)
  • 2004年 - ロードレース世界選手権GP250 ランキング31位
  • 2005年 - ロードレース世界選手権GP250 ランキング21位
    開幕直前に大口スポンサーが音信不通となり、急遽個人スポンサーを募集
  • 2006年 - ロードレース世界選手権GP250参戦
  • 2007年 - ロードレース世界選手権GP250参戦 ランキング22位
  • 2008年 - 全日本ロードレース選手権GP250参戦 ランキング4位
  • 2009年 - 全日本ロードレース選手権ST600参戦 ランキング13位
  • 2010年 - 全日本ロードレース選手権ST600参戦 ランキング13位
  • 2011年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング2位 Team TARO PLUS ONE TSR・TSR6
  • 2011年 - 全日本ロードレース選手権ST600ランキング2位 Team TARO PLUS ONE ホンダ・CBR600RR
  • 2012年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング8位 Team TARO TSR・TSR6
  • 2013年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング12位 MSK Team TARO PLUS ONE ヤマハ・YZF-R6
  • 2014年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング6位 Team TARO PLUSONE TSR・TSR2
  • 2015年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング3位 MISTRESA with HARC-PRO. HARC-Pro・HP6
  • 2016年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング2位 MISTRESA with HARC-PRO. HARC-Pro・HP6
  • 2016年 ロードレース世界選手権Moto2クラス第15戦スポット参戦、22位 Team Taro Plus One TSR
  • 2017年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング2位 SOX Team TARO PLUSONE. HARC-Pro・HP6
  • 2018年 - 全日本ロードレース選手権J-GP2ランキング2位 SOX Team TARO PLUSONE. HARC-Pro・HP6
  • 2019年 - 全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング14位 Team ATJ ホンダ・CBR1000RR SP2
  • 2020年 - 全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング9位 SANMEI Team TARO PLUSONE BMW・S1000RR
  • 2021年 - 全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング11位 SANMEI Team TARO PLUSONE BMW・S1000RR
  • 2022年 - 全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング9位 SANMEI Team TARO PLUSONE BMW・M1000RR
  • 2023年 - 全日本ロードレース選手権JSB1000ランキング12位 SANMEI Team TARO PLUSONE BMW・M1000RR

鈴鹿8時間耐久ロードレース[編集]

チーム ペアライダー 車番 マシン タイヤ 予選順位 予選タイム 決勝順位 周回数
2007 Deotex PANTHERAレーシング by PLOT 生形秀之 53 スズキ・GSX-R1000 B 13 2'11”373 27位 202
2008 チーム・ヨシハル四日市 & K1レーシング 須貝義行 18 ホンダ・CBR1000RR B 25 2'13”322 Ret 183
2009 テルル・ハニービーレーシング 野田弘樹 99 ホンダ・CBR1000RR B 7 2'10”309 (野田) 10位 178
2010 野田弘樹 999 ホンダ・CBR1000RR B 9 2'11”401 (野田) 7位 210
2011 野田弘樹
岩田悟
999 ホンダ・CBR1000RR B 11 2'10”681 (岩田) 8位 210
2015 全国ホンダドリーム会 中部ブロックレーシングチーム 鈴木慎吾
中垣寿郎
9 ホンダ・CBR1000RR B 29 2'12”968 (関口) 49位 157
2016 ミストレーサ with ATS 中津原尚宏
小林龍太
18 ホンダ・CBR1000RR B 19 2'10”233 (小林) 9位 212
2022 三明電気工事 Team TARO PLUSONE 奥田教介
佐藤太紀
44 BMW・M1000RR B 23 2'10”083 (関口) 14位 204
2023 奥田教介
出口修
44 BMW・M1000RR B 17 2'08”428 (関口) 16位 207

ロードレース世界選手権[1][編集]

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
ポイント 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

凡例)(太字ポールポジション斜体ファステストラップ

クラス チーム マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ポイント ランキング 勝利数
1999年 250cc ヤマハ YZR250 MAL
-
JPN
NC
ESP
-
FRA
-
ITA
-
CAT
-
NED
-
GBR
-
GER
-
CZE
-
IMO
-
VAL
-
AUS
-
RSA
-
BRA
-
ARG
-
0 - 0
2000年 250cc YZR250 RSA
-
MAL
-
JPN
14
ESP
-
FRA
-
ITA
-
CAT
-
NED
-
GBR
-
GER
-
CZE
-
POR
-
VAL
-
BRA
-
PAC
-
AUS
-
2 35位 0
2001年 250cc YZR250 JPN
10
RSA
-
ESP
-
FRA
-
ITA
-
CAT
13
NED
-
GBR
-
GER
-
CZE
16
POR
NC
VAL
17
PAC
9
AUS
12
MAL
-
BRA
-
20 22位 0
2002年 250cc TZ250 JPN
NC
RSA
NC
ESP
15
FRA
12
ITA
NC
CAT
16
NED
17
GBR
14
GER
16
CZE
-
POR
-
BRA
-
PAC
-
MAL
-
AUS
-
VAL
-
7 29位 0
2004年 250cc NC World Trade ヤマハ TZ250 RSA
22
ESP
15
FRA
21
ITA
21
CAT
18
NED
19
BRA
20
GER
17
GBR
19
CZE
NC
POR
17
JPN
18
QAT
13
MAL
NC
AUS
NC
VAL
NC
4 31位 0
2005年 250cc カンペテッラ-アプリリア RS250 ESP
-
POR
-
CHN
-
FRA
-
ITA
-
CAT
-
NED
-
USA
-
GBR
NC
GER
18
CZE
NC
JPN
22
MAL
10
QAT
10
AUS
NC
TUR
NC
VAL
15
13 21位 0
2006年 250cc RS250 ESP
-
QAT
-
TUR
-
CHN
-
FRA
-
ITA
-
CAT
-
NED
-
GBR
-
GER
-
USA
-
CZE
17
MAL
13
AUS
19
JPN
18
POR
18
VAL
16
3 31位 0
2007年 250cc RS250 QAT
NC
ESP
17
TUR
NC
CHN
14
FRA
14
ITA
15
CAT
15
GBR
13
NED
12
GER
16
USA
-
CZE
-
RSM
-
POR
-
JPN
-
AUS
18
MAL
18
VAL
19
13 23位 0

エピソード[編集]

  • 『Team2ch』の本拠であった、2chバイク板の応援スレッドでは、初期の頃から、振り込みを行ったスレ住人の報告に対して、感謝の意をあらわす侍のアスキーアート(AA)が貼られていた。後日このAAはキャラクター化され、シャキーン侍[4]の名で親しまれ、Tシャツ等商品化されている[5]。勿論、その売り上げの利益は関口のスポンサー料に充当されている。
  • 2chバイク板の応援スレッドには、ときどき関口本人が節目の挨拶に書き込みに来る。スレッド住人は彼を「たろさ」と呼び暖かく歓迎している。後に関口が2ch専用ブラウザソフト「ギコナビ」を駆使していることが判明し、専用ソフトを使いこなせる関口は立派な2ちゃんねらーであるということから、スレッドでは敬愛を込めて、GPライダーならぬ「GPネラー」の愛称をつけた。
  • 吉沢明歩のファンであることをファンイベント、インタビュー等で公言。その縁で2010年、全日本ロードレース選手権第6戦(ツインリンクもてぎ)では吉沢がレースクィーンを務めた。

関連項目[編集]

参照[編集]

外部リンク[編集]

タイトル
先代
スペインの旗 アルバロ・モリーナ
ロードレースヨーロッパ選手権GP250 チャンピオン
2003
次代
スペインの旗 アルバロ・モリーナ