長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21
| 『長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21』 | ||||
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| 長渕剛 の ライブ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 |
2004年8月21日 桜島特設会場 | |||
| ジャンル |
ポピュラー フォークソング | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | フォーライフ | |||
| プロデュース | 長渕剛 | |||
| チャート最高順位 | ||||
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| 長渕剛 年表 | ||||
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| EANコード | ||||
| EAN 4988018315230 | ||||
『長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21』(ながぶちつよし・オール・ナイト・ライブ・イン・さくらじま-)は日本のミュージシャン、長渕剛のライブ・アルバムである。
目次
背景[編集]
「桜島オールナイトライブ」の計画は、2002年の長渕の46歳の誕生日である9月7日に横浜スタジアムにて開催された単独公演「LIVE 2002.9.7 IN 横浜スタジアム」にて長渕の口から「みんな、俺の故郷・鹿児島に来てくれよ!」と突如宣言された[1]。長渕の側近として活動していたスタッフの一人である横田利夫は「本当に言ってしまった」と戸惑いながら他のスタッフと顔を見合わせていたと語り、その場にいたスタッフのほぼ全員がこの計画を聞かされていなかった事から、イベンターの山内貴博は言葉も出ず、周囲のイベンターが皆怪訝そうな顔で山内の顔を見つめたという[1]。この時点では具体的な場所や日程は決定しておらず、周囲のスタッフは完全に戸惑っていたという[1]。
長渕が発言した事から計画は始まったが、オールナイトライブであれば夏でなければならず、鹿児島の夏は台風の影響が懸念されるため、最も台風の来る確立の低い日程を決定した[1]。また、会場の整備の問題以外にもプロモーションも含め2年以上はかかるとスタッフ間では推測され、時間がない中で計画の完遂を模索する事となった[1]。また、長渕からは「桜島近辺で」という条件しか出されておらず、桜島が見える位置なのか、桜島自体で実施するのかも定かではなかった[1]。
長渕はこの計画の宣言をした翌日に複数のスタッフと共に鹿児島へと向かった[1]。現地では桜島が見える桜島溶岩グラウンドという野球場施設があったが、長渕はこの場所での開催は拒否した[1]。スタッフ一同は長渕が運転する四駆に乗り、桜島だけで5~6ヶ所、それ以外にも鹿児島市内全域を回り開催候補地を探した[1]。その後、溶岩グラウンドを抜けた先にある土石流が堆積していた荒地を発見し、スタッフ達にとっては到底コンサートには不向きだと思える場所であったが、長渕は「ここだ!!ここしかない!!」と発言し開催地が決定した[1]。
長渕は交通の利便性や整地などは後回しで、その土地は桜島の見える位置、海からの距離、太陽の角度の良さなどのロケーション優先で場所を決定していた[1]。長渕はスタッフに対しファンと共に音楽を共有する事、ゼロから創り上げる喜びを分かち合うために鹿児島を選定したと話した[1]。
開催候補地は決定したものの、現地は国立公園の一部であった事もあり、国や鹿児島県の許可が必要であり、また地元民の理解と協力が不可欠であった[1]。また、最大の難問はトイレや救護所、飲食ブースなどではなく、会場へのアクセス手段であった[1]。これに関し長渕は「市内からフェリーにみんなを乗せたい。そして、眼前に桜島が近づいてくる。これを体感させるんだ。ピストンで何往復もし、やっと桜島にたどり着く。さらに20分、みんなしてリュックを背負ってひた歩くのだ。やっとの思いで会場に到達することに、このイベントの意味があるんだ。陸・海・空を越え、それぞれがそれぞれの人生の重い荷を背負い、たどり着くんだ」と発言した[1]。スタッフ一同は当日のフェリーの便を増やすよう要請したが、それだけでは間に合わずフェリーの下部の車両を乗せる場所にも聴衆を乗せる事とした[1]。さらにそれでも足りないため空港からのバスや遠方からのシャトルバスなども用意し、会場へ運ぶ事となったという[1]。
国立公園のため将来的に緑化する事を念頭に作業する必要があったため、現地の整地には1年半以上の期間を要した[1]。また、通常の野外コンサートとは異なる苦難が多数発生し、地面が火山灰のため一度整備を終えても台風が来るたびに再び整地する必要が発生、下が砂利道のため床面を固める必要やステージが歪まないようにするなどスタッフは対応に追われた[1]。
録音[編集]
レコーディングは2004年8月21日から翌8月22日にかけて、桜島特設会場にて行われた。ライブは夜9時半から始まり翌日の朝6時半まで行われた[2]。会場の広さは東京ドーム3つ分に及び、当日は7万5千人を動員した[2]。また、聴衆以外にも警察官600人、警備員1000人が配備された[2]。
音響面に関し、観客席が250メートルの奥行がありディレイが発生するためその修正にスタッフは追われた[1]。また、当日の長渕の体調面もケアも細心の注意が払われ、本番中にもメディカルプロジェクトがステージ裏に待機し、点滴、針治療、整体などでケアを施した[1]。結果、長渕は翌日の朝まで問題なく全曲を歌い切り、スタッフは「人の域を超えている」と感嘆したという[1]。また、当日はライブ直前まで雨が降っていたが本番直前に止み、星空が広がったという[1]。
長渕は後にこのライブに関し、「音楽業界の古いシステムに侵されていないコンサートだった。人間にとって大切なことはゼロから何かを作り上げていくということだ。そのことを俺自身が誰よりも共有したかったのかもしれない」、「桜島のコンサートで再確認したこともある。発案し、そして実現するためには、言い出した本人が滝のような汗をかかないとダメってことだ」と語っている[3]。
構成[編集]
2004年8月21日に鹿児島県桜島で開催された「桜島 ALL NIGHT CONCERT」で演奏された、全42曲を4枚組CDに収録したライブ・アルバムである。
同日の模様を収めたDVDも同時発売されているが、DVDでは本編の演目の中では「一匹の侍」「GOOD-BYE青春」がカットされているため、その2曲はこのCDでしか聴くことができない。
リリース[編集]
2004年11月20日にフォーライフミュージックエンタテイメントよりリリースされた。写真集及び解説を含んだブックレットが同封されている[4]。
プロモーション[編集]
「桜島オールナイトライブ」に関するテレビ出演は、2004年2月29日にフジテレビ系バラエティ番組『堂本兄弟』(2001年 - 2004年)に初出演し「泣いてチンピラ」を演奏[5]、3月10日にはNHK総合インタビュー番組『わたしはあきらめない』に出演し「STAY DREAM」を演奏した[6]。
批評[編集]
| 専門評論家によるレビュー | |
|---|---|
| レビュー・スコア | |
| 出典 | 評価 |
| CDジャーナル | 肯定的[7] |
| hotexpress | 肯定的[8] |
| 文藝別冊 長渕剛 民衆の怒りと祈りの歌 | 肯定的[9] |
- 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、「オープニングからエンジン全開で最後まで突っ走る。相当なアクの強さだが、これほど支持されるのは、捨てきれない青臭さが、純粋さにつながっているからだろう」と評されている[7]。
- 音楽情報サイト『hotexpress』では、「これ程に力強いライブアルバムは、おそらくこの先、世界規模で見ても現れることはないんじゃないだろうか?7万5000人の観客と共に行われたオールナイトライブは、その言葉通りの意味で“伝説”となった。現地へ行けなかった人も、本作を聴けば、納得せざるえないだろう。多くの場合、メディアに収録されたライブは様々な要素が半減して聴き手に伝わるが、その上でもこのパワー…どう考えても、これ程のライブアルバムが今後登場するとは思えない。歌手、スタッフ、観客が休むことなく感情を爆発させて、その感情のうねりをひとつの巨大な円としている様子は、このライブアルバムからも充分に伝わってくる。“これぞ人間の底力!”っていうものを、あの場にいた観客だけでなく、できるなら全ての人々に知ってもらうためにこの作品は存在しているんだと、4枚目のラストに収録されている『Captain of the Ship』を聴きながら確信した」と平賀哲雄に評されている[8]。
- 文芸雑誌『文藝別冊 長渕剛 民衆の怒りと祈りの歌』では、「ベスト盤以上のベスト盤として長渕入門にも最適」と評されている[9]。
収録曲[編集]
| 全作詞・作曲: 長渕剛(特記以外)。 | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「勇気の花」 | |
| 2. | 「泣いてチンピラ」 | |
| 3. | 「孤独なハート」(作詞:秋元康) | |
| 4. | 「とんぼ」 | |
| 5. | 「情熱」 | |
| 6. | 「激愛」 | |
| 7. | 「逆流」 | |
| 8. | 「俺らの家まで」 | |
| 9. | 「夏祭り」 | |
| 10. | 「ひざまくら」 | |
| 11. | 「お家へかえろう'04」 | |
合計時間: | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「ファイティングポーズ」 | |
| 2. | 「くそったれの人生」 | |
| 3. | 「勇次」 | |
| 4. | 「LICENSE」 | |
| 5. | 「しあわせになろうよ'04」(作詞:長渕剛、ZEEBRA、般若) | |
| 6. | 「JAPAN」 | |
| 7. | 「静かなるアフガン」 | |
| 8. | 「ガンジス」 | |
| 9. | 「STANCE」 | |
合計時間: | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「春待気流」 | |
| 2. | 「海」 | |
| 3. | 「順子」 | |
| 4. | 「Keep On Fighting」 | |
| 5. | 「いつかの少年」 | |
| 6. | 「気張いやんせ」 | |
| 7. | 「Myself」 | |
| 8. | 「巡恋歌」 | |
| 9. | 「コオロギの唄」 | |
| 10. | 「一匹の侍」 | |
| 11. | 「乾杯」 | |
| 12. | 「マリア」 | |
合計時間: | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「女よ、GOMEN」 | |
| 2. | 「電信柱にひっかけた夢」 | |
| 3. | 「STAY DREAM」 | |
| 4. | 「GOOD-BYE青春」(作詞:秋元康) | |
| 5. | 「東京青春朝焼物語」 | |
| 6. | 「明日へ向かって」 | |
| 7. | 「LANIKAI」 | |
| 8. | 「桜島」 | |
| 9. | 「何の矛盾もない」 | |
| 10. | 「Captain of the Ship」 | |
合計時間: | ||
スタッフ・クレジット[編集]
参加ミュージシャン[編集]
- 長渕剛 - ギター、ブルースハープ
- 笛吹利明 - バンドマスター、アコースティックギター
- 演奏が少なめであるが、これは腱鞘炎を患っていた為である。
- 岡本郭男 - ドラムス、パーカッション
- 川嶋一久 - エレクトリックベース
- 角田順 - ギター
- 国吉良一 - キーボード
- 昼田洋二 - サクソフォーン、キーボード
- 浜田良美 - ギター、コーラス
- 和田惠子 - コーラス
- ジャッキー(高橋香代子) - コーラス
- 中山みさ - コーラス
スタッフ[編集]
- 長渕剛 - プロデュース
- 加藤謙吾 (Tokiora Music) - レコーディング・エンジニア、ミックス・エンジニア
- 中津直也(オフィス・ウィズアウト) - レコーディング・エンジニア
- 阿部哲也 - レコーディング・エンジニア
- 相川洋一 - マスタリング・エンジニア
- 成岡朗 (S.C.I.) - モバイル・レコーディング・システム&システム・エンジニア
- Chiaki Shigemoto (S.C.I.) - モバイル・レコーディング・システム&システム・エンジニア
- コリン・ノーフィールド - P.A.ハウス・エンジニア
- 三浦"Peter"浩 (Yeep) - エキップメント・テクニシャン
- 和井内貞宣(アップフロントプランニング) - ゼネラル・プロデューサー
- Sueo Nakabayashi(オフィスレン) - スーパーバイザー
- 蛯沢康仁(オフィスレン) - アーティスト・マネージャー
- 岡田功(フォーライフミュージックエンタテイメント) - A&R
- 横田利夫(フォーライフミュージックエンタテイメント) - アーティスト・プロモーター
- Yasuhisa Abe(フォーライフミュージックエンタテイメント) - マーケティング・プロモーター
- Tadashi Araki(フォーライフミュージックエンタテイメント) - アシスタント・コーディネーター
- 神康幸 - クリエイティブ・ディレクター
- 澤秀樹 - アート・ディレクター、デザイナー
- 中村英莉 - コーディネーター
- 大川奘一郎 - 写真撮影
- 井田宗秀 - 写真撮影
- 福原勝弘 - 写真撮影
- 寺澤太郎 - 写真撮影
- 佐伯進 - 写真撮影
- 菊地英二 - 写真撮影
- 山内貴博 (K&M) - スペシャル・サンクス
- 桜島町民のみなさん - スペシャル・サンクス
- 鹿児島県 - スペシャル・サンクス
- 後藤由多加(フォーライフミュージックエンタテイメント) - エグゼクティブ・プロデューサー
- 川口由吉(アップフロントプランニング) - エグゼクティブ・プロデューサー
関連作品[編集]
- SAKURAJIMA(2004年) - 12月15日にリリースされた同ライブを収録した4枚組DVD。
脚注[編集]
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 轡田昇「TSUYOSHI NAGABUCHI LIVE HISTORY ②"伝説"が生まれた場所 桜島ライブを支えた男たちの証言」、『別冊カドカワ 総力特集 長渕剛』第363号、角川マーケティング、2010年12月17日、 147 - 153頁、 ISBN 9784048950572。
- ^ a b c “【長渕剛】伝説の桜島オールナイトライブの感動を振り返ろう!”. エントピ. Candle.inc (2016年8月11日). 2018年11月24日閲覧。
- ^ 藤井徹貫「スピリチュアル・メッセージ長渕剛 第一章「ギターさえあれば、すべてぶち壊せる。絶対に離さねえ」」、『別冊カドカワ 総力特集 長渕剛』第363号、角川マーケティング、2010年12月17日、 26 - 44頁、 ISBN 9784048950572。
- ^ “長渕剛 TSUYOSHI NAGABUCHI|OFFICIAL WEBSITE”. 長渕剛 TSUYOSHI NAGABUCHI|OFFICIAL WEBSITE. 2018年11月25日閲覧。
- ^ “「DOMOTO BROS. BAND&ゲストのトーク」この HomePage だけのスペシャル編集版!”. 堂本兄弟. フジテレビジョン. 2018年11月25日閲覧。
- ^ “わたしはあきらめない <終> 長渕 剛|番組表検索結果詳細”. NHKクロニクル. NHK. 2018年11月25日閲覧。
- ^ a b “長渕剛 / 長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21 [デジパック仕様][4CD]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2018年11月24日閲覧。
- ^ a b “レビューリスト/音楽情報サイト”. hotexpress. プランテック. 2019年1月17日閲覧。
- ^ a b 五井健太郎「ディスコグラフィー 一九七九→二〇一五 富士の国への軌跡」、『文藝別冊 長渕剛 民衆の怒りと祈りの歌』、河出書房新社、2015年11月30日、 224 - 255頁、 ISBN 9784309978765。
外部リンク[編集]
- 公式サイトディスコグラフィー「長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21」 - ウェイバックマシン(2013年11月27日アーカイブ分)
- PARADISE DIGITAL - フォーライフミュージック - ウェイバックマシン(2006年12月2日アーカイブ分)
- 公式サイトディスコグラフィー「長渕剛 ALL NIGHT LIVE IN 桜島 04.8.21」
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