長崎峻侑
長崎 峻侑(ながさき しゅんすけ、1987年5月16日(33歳) - )は、日本のトランポリン競技選手。 茨城県稲敷郡美浦村出身。茨城県立藤代紫水高等学校卒業、国士舘大学体育学部卒業。ケンミン食品株式会社所属。
経歴[編集]
当初は体操競技選手を志望していたが自宅近隣に体操クラブはなく、近隣の江戸崎町(現・稲敷市)に日本を代表するトランポリン・ジュニア育成クラブの一つである江戸崎スポーツクラブがあることを知り、小学3年生(9歳)の時からトランポリン競技を始める[1]。同クラブ所属選手として11歳の時にオーストラリア・シドニーで開催された世界年齢別大会に参加し、銅メダルを獲得。2003年に同じくシドニーで開催されたユースオリンピックフェスティバルでは金メダルを獲得した。
以降、全日本トーナメント、JOCジュニアオリンピックカップで優勝。2005年10月1日にオリンピック強化指定選手に認定され、翌2006年に開催された世界選手権の団体で銀メダルを獲得。
2007年12月31日まで社団法人日本トランポリン協会認定の強化指定選手、2008年から2012年までのオリンピック強化対策指定候補選手に選ばれたものの、北京オリンピック、ロンドンオリンピック共に出場とはならなかった。2012年8月28日に自身のブログで現役引退を発表[2]。
人物[編集]
高校在学中からTBS系の人気視聴者参加番組『SASUKE』への出場、舞台マッスルミュージカルへの参加など、多方面でトランポリン競技の普及・広報活動に尽力している。また上地雄輔とは、彼が遊助名義で行っている歌手活動のライブパフォーマンスでトランポリンを取り入れた際に、長崎がパフォーマーとして参加した事をきっかけに親交が生まれ、上地を兄のように慕っている事が長崎本人のInstagramで窺い知る事ができる。
SASUKEへの挑戦に関して本人は「一発勝負という点ではトランポリン競技と共通している。トランポリン競技のPRになるかなという気持ちもあった。」とコメント。なお番組内で初めて「SASUKE新世代」と呼称された選手でもある。また、ファンの存在については「ありがたい。自分を磨いて注目される選手、人間としても見本となれる人になりたい。」と語っている[3]。 2010年4月に放送された、日本テレビ「世界記録工場」ではトランポリンダンクで、6m65㎝の世界記録を達成。SASUKEオールスターズの白鳥文平を師と仰いでいる。
主な成績[編集]
- トランポリン 世界年齢別大会 銅メダル獲得
- 2003年 ユースオリンピックフェスティバル 個人銀メダル・シンクロナイズド部門 金メダル獲得
- 全日本トランポリン ジュニア大会 優勝
- 2005年 全日本トランポリン トーナメント競技選手権大会 優勝
- 2006年 全日本学生トランポリン競技選手権大会 個人・シンクロナイズド部門とも優勝
- 2006年 トランポリン世界選手権 団体 銀メダル獲得
- 2006年 ドーハアジア競技大会 銅メダル
- 2007年 全日本学生トランポリン競技選手権大会 個人・シンクロナイズド部門2連覇
- 2007年 JOC ジュニアオリンピックカップ優勝
- 2009年 IWGA ワールドゲームズトランポリンの男子シンクロナイズド優勝
SASUKEでの戦歴[編集]
第14回~第16回[編集]
第14回、当時高校2年生で初出場。同大会では66人目の挑戦者まで1stクリア者が出ていない中、1stを9.65秒残しで突破して同大会1st初のクリア者となるも、2ndウォールリフティングでタイムアップ(ゼッケン67)。第15回も64人目まで1stクリア者が出てない中、1st初のクリア者となり、2ndも2.1秒残しで突破して最年少での2ndクリアを達成。続く3rdではクリフハンガーの1本目終盤でリタイア(ゼッケン65)。第16回は自宅セットや白鳥文平宅に赴き、前回屈したクリフハンガーの対策を入念にしてきたものの、3rdクリフハンガー2本目終盤でリタイア(ゼッケン89)。
第17回[編集]
第17回は1stを17.67秒残しの最速タイムで突破。2ndも危なげなく突破して、続く3rdでは練習を積んだクリフハンガーを余裕でクリアし、14回の3rdリニューアル後初のファイナリストとなる。FINALでは残り約5m地点でタイムアップ。直後に挑戦した長野が完全制覇したこともあり、「(自分は)完全制覇できなくてよかったんだと思う」と振り返った(ゼッケン87)。
第18回~第28回[編集]
第18回は弟・剛政とともに出場、ゼッケン争奪マラソンで97番を取って大リニューアルが施された1stを兄弟で揃ってクリアする。2ndも危なげなく突破して、続く3rdでは新クリフハンガー2個目の空白で手を伸ばして掴まろうとするも落下してリタイア(ゼッケン97)。第19回も兄弟揃って出場。フライングシュートでロープを掴んだが、網への移動の際に網を掴み損ねてリタイア。自身初の1stリタイアを喫する(ゼッケン97)。第20回から第28回は出場していない。
第29回~第31回[編集]
第29回は10大会ぶりに出場して1stをクリアするも、2ndパッシングウォール1枚目でタイムアップ(ゼッケン93)。第30回は1st、2ndを危なげなく突破するも3rdクレイジークリフハンガーの飛び移りでリタイア(ゼッケン2986)。第31回は1stに新設されたタックルで脚力を消耗した影響で、そり立つ壁で二度失敗。三度目で登ったもののランバージャッククライムでタイムアップ(ゼッケン88、放送では全カット))[4]。
第32回[編集]
第32回はFINALに進出した第17回大会と同じゼッケン87番での出場となった。1stでは、前回苦戦したタックルがパワーアップし、更に長崎の挑戦までに4人しかクリアが出ていない状況の中、1stを2大会ぶりに突破し復活を果たした。続く2ndも時間を使った堅実なパフォーマンスでクリアするも、3rdではリベンジを誓うクリフハンガーの前のエリア、フライングバーの攻略直前で落下。
第33回〜[編集]
結婚して臨んだ第33回は、前回同様に安定した競技で1stをクリア。制限時間ギリギリで2ndも突破するも、またしても3rdフライングバーでリタイア(ゼッケン98)。第34回では1stフィッシュボーンで際どい攻略を行い、あわやルール違反となりかけるも、寸でのところで1stをクリアし、髙橋賢次と同率ながらオールスターズ以外の出場者では初となる10度目の1stクリアを果たした。しかし2ndスパイダーウォーク突入直後に滑り落ち、まさかのリタイア(ゼッケン95、ダイジェスト)。第35回では自身の挑戦までに、2人しか1stクリアが出ていない状況ながらも、新エリアのドラゴングライダーをスピード感を持って攻略し、そのまま1stをクリア。しかし、2ndスパイダーウォークからスパイダードロップへの移行で落下し、自身初となる2大会連続での2ndステージリタイア(ゼッケン92)。第36回では1stドラゴングライダーで、2本目のレール滑走中にバーから手が離れ、対岸への着地に失敗。第31回以来となる1stSTAGEリタイアとなった(ゼッケン94、ダイジェスト)。第37回では改良されたフィッシュボーンで進入のタイミングを誤り弾かれ落下(ゼッケン80、ダイジェスト)。自身初となる2大会連続の1stリタイアとなった。第38回ではドラゴングライダーの1本目から2本目への移行のタイミングを逃し、1本目終端で立ち往生となった。その後も数十秒バーにぶら下がり粘ったが、最後はバーから手を離しリタイア(ゼッケン70、ダイジェスト)。これで3大会連続の1stリタイアとなった。
SASUKEで出場した大会の結果[編集]
大会 | ゼッケン | STAGE | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
第14回大会 | 67 | 2nd | ウォールリフティング | |
第15回大会 | 65 | 3rd | クリフハンガー改 | |
第16回大会 | 89 | 3rd | クリフハンガー改 | |
第17回大会 | 87 | FINAL | 10m綱登り | 1st最速タイム |
第18回大会 | 97 | 3rd | 新クリフハンガー | 下り段差 最優秀成績 |
第19回大会 | 97 | 1st | フライングシュート | |
第29回大会 | 93 | 2nd | パッシングウォール | |
第30回大会 | 2986 | 3rd | クレイジークリフハンガー | |
第31回大会 | 88 | 1st | ランバージャッククライム | タイムアップ、全カット |
第32回大会 | 87 | 3rd | フライングバー | |
第33回大会 | 98 | 3rd | フライングバー | |
第34回大会 | 95 | 2nd | スパイダーウォーク | 突入直後足を滑らせ落下 |
第35回大会 | 92 | 2nd | スパイダードロップ | |
第36回大会 | 94 | 1st | ドラゴングライダー | 対岸への着地失敗 |
第37回大会 | 80 | 1st | フィッシュボーン | |
第38回大会 | 70 | 1st | ドラゴングライダー | 1本目終端で立ち往生 |
- ※第18回大会はゼッケン争奪マラソンによってゼッケンが決定
通算成績[編集]
出場数 | 2nd進出 | 3rd進出 | FINAL進出 | 最優秀成績 |
---|---|---|---|---|
16回 | 11回 | 7回 | 1回 | 1回 |
- 2020年 第38回大会終了時
最速タイム[編集]
大会 | STAGE | 制限時間 | 残りタイム | クリア人数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
第17回大会 | 1st | 85秒 | 17.67秒 | 11人 |
主な出演[編集]
テレビ番組[編集]
- SASUKE第14回大会 - 第19回大会、第29回大会 - (TBS系)
- 徳光&所の世界記録工場PART2(日本テレビ系、2006年3月25日放送。トランポリン使用のダンクシュートで世界記録に挑戦、6m30cmを成功させた。)
- すくいず!第3弾「スポ★カジ」(テレビ朝日系)
- ウルトラマンDASH(日本テレビ系)2016年1月1日
舞台[編集]
- マッスルミュージカル(2003年~、15歳の時から中田大輔と共に出演)
脚注[編集]
- ^ 長崎峻侑 (2018年11月20日). トランポリン元日本代表が語る「僕がトランポリン以上にSASUKEに惹かれた理由」【SASUKE放浪記 第4回長崎峻侑】. (インタビュー). 週プレNEWS. 2020年12月31日閲覧。
- ^ ご報告 長崎峻侑オフィシャルブログ「跳人」Powered by Ameba.html 2014年11月10日閲覧
- ^ 「いばらき魅力人ファイル」(PDF)インタビュー部分より抜粋
- ^ 長崎峻侑のTwitterより
参考資料[編集]
外部リンク[編集]
- 長崎峻侑 - 国際体操連盟のプロフィール (英語)
- プロフィール - ノット・コミュニケーションズ
- 長崎峻侑オフィシャルブログ「跳人」 - Ameba Blog
- 長崎峻侑 (@shunsuke516jump) - Twitter
- 長崎峻侑 (shunsukenagasaki) - Instagram
- 国士舘大学Topics「長崎峻侑選手 全日本学生トランポリン大会で2冠達成!」
- TBSマッスルミュージカル公式サイト「2003年GW公演出演者リスト」
- Ninja Warrior:Nagasaki(SASUKE:Mr,Nagasaki Subbed)
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