銀行間取引市場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

銀行間取引市場(ぎんこうかんとりひきしじょう、: interbank market)とは、広義の金融機関同士で外貨をふくむ短期資金(コールマネー)を取引する市場のこと[1]。日本では無担保コール翌日物が取引の主体[1]中央銀行をふくむ銀行のほか、信用金庫証券会社保険会社短資会社などが参加している[1]。かつては手形売買もあつかったが、ユーロダラーを基礎に現代化した。初期は電話回線で決済されたが、今はコンピュータネットワークによって行われている。

短期金融[編集]

1年未満の資金貸借を行う市場。日中の国内決済などを行なう中で銀行間に資金の過不足が生まれると、資金余剰の銀行から資金不足の銀行へ資金の融通が行なわれる。銀行間市場は、ほとんど無担保で取引される。無担保コール翌日物金利(日本:1985年新設)あるいはFFレート(アメリカ)と呼ばれる金利が、取引における短期金利指標である。

1902年より銀行間による資金不足を補う存在として無担保ベースで自然成立した。1927年の昭和金融恐慌を機に、有担保ベースとして正式に行われることとなった。いわゆる社債浄化運動が銀行間取引にも影響したのである。

ユーロ円債の還流制限が全廃されて2年。1997年11月4日に三洋証券が経営破綻し、群馬中央信用金庫が貸し付けていた無担保コール資金約10億円がデフォルト、無担保コール市場が大混乱に陥った。

外国為替[編集]

銀行間取引市場は外国為替市場の代名詞である[2]。取引レートが計算されて、いわゆる為替レートとなる。

第二次世界大戦中の日本では、資本逃避を阻むため銀行間取引による外為取引は停滞した。

大不況から当分は、煩雑な取引であることから取引記録を残して、市場が閉まった後に差額を決済するネット取引が国際標準であった。しかし、1974年6月にドイツのヘルシュタット銀行が破綻した際に、時差の関係で決済を受けられない銀行が続出し、連鎖的なリスクを発生させることが認識された[3]。現在この問題は即時グロス決済の普及により解消されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 上野泰也 『トップエコノミストが教える 金融の授業』 かんき出版 2015年 「01 インターバンク市場 金融機関同士がお金を融通し合う市場」
  2. ^ 『大蔵省国際金融局年報』 金融財政事情研究会 1988年 104頁
  3. ^ 酒井良清、榊原健一、鹿野嘉昭 『金融政策』 有斐閣 2004年 224頁

関連項目[編集]