鈴木達治郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

鈴木 達治郎(すずき たつじろう、1951年 - )は、日本の原子力工学者。長崎大学核兵器廃絶研究センター副センター長・教授、前センター長。元内閣府原子力委員会委員長代理(常勤)。

経歴・人物[編集]

大阪府生まれ[1]1970年灘高等学校卒業[2]1975年東京大学工学部原子力工学科卒業。1978年マサチューセッツ工科大学プログラム修士修了。工学博士(東京大学)。専門は原子力政策、科学技術政策。

株式会社ボストンコンサルティング・グループ、財団法人工業開発研究所国際エネルギー政策フォーラム、マサチューセッツ工科大学エネルギー環境政策研究センター、同国際問題センターに勤務、財団法人電力中央研究所社会経済研究所研究参事、東京大学公共政策大学院客員教授を歴任。

2010年1月1日、原子力委員会委員(常勤)に就任[3]。同年1月12日に開催された同年第1回の定例会合において、原子力委員会設置法第4条第2項の規定に基づき、委員長代理に指名される[4]2011年11月17日、原発推進側だけを集めた原子力委員会の「秘密会議」に出席した、と毎日新聞によって報じられた[5]。これに対して鈴木本人は、議事録をとらなかったことは反省点としつつも、どのような組織にもある内部の作業会合であり、「この会合によって報告書の内容が書き換えられた」という毎日新聞の報道は誤解である、と述べている[6]2012年6月5日の原子力委員会定例会議において、「(使用済核燃料の)全量再処理からの撤退を明確化した方がいい」「高速増殖炉の実用化が不確実で、(核燃料サイクル政策に)積極的な合理性は見当たらない」等と述べた[7]

2012年12月31日、原子力委員会委員としての3年間の任期が満了するが、後任者の任命手続きが行われていなかったため、原子力委員会設置法第6条第3項の規定に基づき、引き続き原子力委員会委員に在任する[8]。後任者の任命手続きが行われたことにより、2014年3月31日に原子力委員会委員を退任。

2014年4月、長崎大学から同大学の核兵器廃絶研究センター副センター長・教授に招聘され、同年4月17日就任[9]。2015年4月1日、前センター長の退職に伴い、2代目のセンター長に昇格就任[10]。2019年4月1日、後任のセンター長が就任したことに伴い、副センター長に復帰[11][12]

国際的な科学者団体「パグウォッシュ会議」評議員を2007~09年に続き、2014年4月より再び務める[13]。2015年11月に長崎で開かれた第61回パグウォッシュ会議世界大会では組織委員長を務めた[14]。2016年11月、パグウォッシュ会議の国内組織、日本パグウォッシュ会議が常設の執行部を有する体制に強化して初の総会を開催したのを機に代表に就任[15]

著作[編集]

主要共著書

  • 『どうする日本の原子力 21世紀への提言』(日刊工業新聞社、1998年11月/共著)
  • 『いま平和とは何か 平和学の理論と実践』(グローバル時代の平和学第1巻)(法律文化社、2004年7月/共著)
  • 『企業体制 下』(現代日本企業第2巻)(有斐閣、2005年12月/共著)
  • 『環境と生命』(融ける境超える法第5巻)(東京大学出版会、2005年12月/共著)
  • 『エネルギー技術の社会意思決定』(日本評論社、2007年8月/共編著)
  • 『科学技術ガバナンス』(未来を拓く人文・社会科学シリーズ1)(東信堂、2007年10月/共著)
  • 『科学技術の公共政策』(中央大学出版部、2008年1月/共著)
  • 『政治空間の変容と政策革新6 科学技術のポリティクス』(東京大学出版会、2008年7月/共著)
  • 『エネルギー・環境 100の大誤解』(コロナ社、2009年3月/共編著)
  • 『日本の未来社会 エネルギー・環境と技術・政策』(東信堂、2009年11月/共編著)
  • 『新通史 日本の科学技術第1巻 世紀転換期の社会史 1995年~2011年』(原書房、2011年9月/共著)
  • 『持続可能な未来のために 原子力政策から環境教育,アイヌ文化まで』(北海道大学出版会、2012年12月/共著)
  • 『高レベル放射性廃棄物の最終処分について』(学術会議叢書21)(日本学術協力財団、2014年11月/共著)
  • 『アメリカは日本の原子力政策をどうみているか』(岩波ブックレットNo.958)(岩波書店、2016年10月/共編)
  • 『核のない世界への提言 核物質から見た核軍縮』(RECNA叢書2)(法律文化社、2017年3月/監訳)
  • 『決定版 原発の教科書』(新曜社、2017年9月/共著)
  • 『核兵器と原発 日本が抱える「核」のジレンマ』(講談社現代新書2458)(講談社、2017年12月/著)
  • 『核の脅威にどう対処すべきか 北東アジアの非核化と安全保障』(RECNA叢書3)(法律文化社、2018年3月/共著)
  • 『こんなに恐ろしい核兵器』全2巻(ゆまに書房、2018年12月~2019年1月/共著)

博士論文

  • 『The analysis of the U.S. Pu-technology R&D program dynamics/米国におけるプルトニウム技術の研究開発プログラム・ダイナミックスの分析』, 工学博士, 東京大学, 乙第8885号, 1988年5月19日

脚注[編集]

[ヘルプ]

外部リンク[編集]