鈴木翔太

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鈴木 翔太
2015D18.jpg
中日ドラゴンズ時代
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 静岡県浜北市(現・浜松市浜北区
生年月日 (1995-06-16) 1995年6月16日(27歳)
身長
体重
183 cm
75 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2013年 ドラフト1位
初出場 2014年6月17日
最終出場 2018年9月28日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

鈴木 翔太(すずき しょうた、1995年6月16日 - )は、静岡県浜北市(現・浜松市浜北区)出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学1年から野球を始める。当初は遊撃手で、5年時に投手に転向。北浜東部中学校時代には浜松シニアに所属し、3年夏に県大会準優勝を経験した。

聖隷クリストファー高等学校に進学し(普通科)、1年夏からベンチ入り。2年夏にはチームを初めての県大会ベスト4に導く活躍を見せた。3年夏の静岡県大会では常葉大橘髙橋遥人静岡高校の水野匡貴と共に大会ビッグ3とも呼ばれたが、菊川南陵高校に敗れてベスト8に終わり、甲子園出場はならなかった。

2013年のプロ野球ドラフト会議で、中日ドラゴンズからドラフト1巡目で指名。松井裕樹への重複指名抽選によって交渉権を逃した末の再指名ながら、契約金8000万円、年俸720万円(金額は推定)という条件で入団に至った。聖隷クリストファー高校の出身者としては初めてのプロ野球選手で、背番号は18

中日時代[編集]

2014年には、対埼玉西武ライオンズ戦の8回表に、救援投手として一軍公式戦にデビュー。秋山翔吾のソロ本塁打で1点を失ったが、1イニングを投げて2つの三振を奪った。以降も、一軍公式戦4試合に登板。勝敗は付かず、通算防御率は4.50だった。ウエスタン・リーグの公式戦では、16試合の登板で2勝4敗、防御率4.74を記録している。

2015年には、3月20日に、阪神タイガースとのウエスタン・リーグ開幕戦(阪神鳴尾浜球場)で先発登板。しかし、6回裏に打球が左膝を直撃したため、緊急降板を余儀なくされた[1]。7月4日には、対読売ジャイアンツ戦(ナゴヤドーム)でシーズン初の一軍公式戦登板。一軍では自身初の先発マウンドでもあったが、3点を失って4回表無死で降板した。結局、一軍公式戦全体では2試合に登板。勝敗は付かず、防御率も6.75にとどまった。ウエスタン・リーグの公式戦には、通算で12試合へ登板。防御率3.45を記録しながら、1勝6敗と負け越した。

2016年には、一軍の先発ローテーションへ入ることを期待されながら、春季キャンプの直後から胸椎のヘルニア[2]、左脇腹痛、右肩痛を相次いで発症。その影響で一軍公式戦への登板機会がなく[1]、ウエスタン・リーグ公式戦でも3試合に登板しただけでシーズンを終えた。シーズン終了直後の契約交渉では、翌2017年の年俸に対して、NPBの野球協約で定められた減額率の上限(年俸1億円未満の選手では25%)を適用することを球団から通告。結局、推定年俸450万円で契約を更改した。なお、更改の後には、台湾で開かれたアジア・ウィンター・リーグにNPBウエスタン・リーグ選抜チームの一員として参加[3]。リーグ戦5試合に登板すると、通算の投球回数(19イニング)とほぼ同数(18)の三振を奪った。NPBイースタン・リーグ選抜との決勝戦(12月18日)では、先発投手として5回を無失点で凌ぐとともに、9奪三振を記録。この好投でチームを優勝へ導いたことから、決勝戦のMVPに選ばれている[4]

2017年には、4月28日の対阪神戦(阪神甲子園球場)で、救援投手として2年ぶりに一軍公式戦へ登板。5月2日の対広島東洋カープ戦(マツダスタジアム)で2年ぶりに先発登板したが、自責点1ながら4点を失って4回裏二死で降板した末に一軍での初黒星を喫した[5]。1週間後(5月9日)の対横浜DeNAベイスターズ戦(岐阜長良川球場)にも先発すると、6回9三振で一軍初勝利を挙げた[2]

2018年には、血行障害もあり登板は2試合に終わった。シーズン終了後には松坂大輔と背番号を交換する形で18から99に変更した。11月には血行障害の手術を受けた[6]

2019年2020年と2年連続で一軍での登板機会なし。2020年11月3日、球団より戦力外通告を受けた[6][7]。戦力外通告を覚悟していた一方で、2020年の最後の1か月は思い切って投げられたといい、自己最速を更新する球速150km/hを記録したように術後では最も良い状態だったことから現役続行を希望し、トライアウト受験を表明した[8]

阪神時代[編集]

12月 に入ると阪神タイガースが獲得へ向けて調査を進めていることが報道され[9]、同7日に行われたトライアウトには不参加。12月8日、阪神が育成選手として獲得することが発表された[10]。15日に正式契約を結び、翌シーズンの背番号は123となる[11]

2021年、春季キャンプでは育成選手ながら一軍キャンプに抜擢された[12]。しかし、キャンプ終盤に左脇腹筋挫傷で離脱し[13]、支配下登録はならず二軍スタートとなった。順調に故障から回復し[14]、5月8日のソフトバンクとのウエスタン・リーグ公式戦(阪神鳴尾浜球場)で実戦復帰かつ移籍後初の公式戦登板を果たす。黒瀬健太に本塁打を打たれるも、直球は最速146km/hを記録した[15]。二軍で20試合に登板し、3勝2敗1セーブ、防御率1.73の成績を残したが[16]、支配下登録されないまま、10月5日に球団より戦力外通告を受けた[17]

12月8日、Instagramで現役引退を表明した[18]。引退後の方針のひとつとしてプロゴルファーを考えている[19]

選手としての特徴・人物[編集]

右肘を柔らかく使った球持ちの良いフォームから投じる最速150km/h[6]のストレートが持ち味。糸を引くような軌道で、球速以上に速く見えることから、中日のチームメイトである吉見一起からは「品のあるストレート」と評価されている[1]。ボールカウントを稼ぐ時や、勝負を付けたい時には積極的にフォーク、チェンジアップ、スライダー、カーブを併用する。

2013年のドラフト会議で中日が鈴木を1巡目で指名した背景には、当時一軍監督に就任したばかりの谷繁元信が、鈴木の投球フォームを映した動画を見たことがきっかけとされる[20]。鈴木自身は、前述したように入団してから故障が相次いだため、2016年のシーズン後半からフォームの改造に着手。インステップ気味に踏み出していた左足を捕手に向けたり、投球の際の歩幅を7歩半から6歩半に狭めたりすることで、ボールを上から叩き付けるようなフォームを身に付けた[1]

一方で与四死球が多いことをはじめ制球力が課題であり、当時の監督である森繁和は「(素晴らしい投球をする)良い鈴木君」と「(突如として制球を乱す)知らない鈴木君」の2人がいる、と評している[21]

現役のプロ野球選手では珍しく、グラブ、革手袋、スパイクとも、三共スポーツが展開する「シュアプレイ」ブランドの製品を使用していた[22]

本人曰く、「高校では練習時間が遅くて、ほとんどテレビを見ていないので、自分と同じ世代の女性アイドルが全く分からない」とのこと。好きな女性芸能人は松嶋菜々子で、「中学生の時に『救命病棟24時』(松嶋が主演していたフジテレビ制作の連続ドラマシリーズ)を見ていたから」という[23]

綺麗好きである。プロ入り後、登板前には寮の自室清掃を欠かさず行っていた[24]

プロ入りに際して仮契約直後に、その会場となった浜松市内のホテルにて、地元・浜松に本社を置くスズキ鈴木修会長に偶然の対面を果たし、同郷であり同姓ということもあり、以来「浜松のスズキ」として応援を受ける[25][26]

2017年の春季キャンプ前には、自主トレーニングで滞在していたオーストラリアで、共通の知人を介して対面した桂ざこば (2代目)と意気投合。初対面からの4日間で3回も夕食を共にしたり[27]、この年の一軍初勝利の直後にざこばが祝福のメッセージを送ったりするほど、親しい間柄になった[28]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2014 中日 5 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 26 6.0 5 3 1 0 1 8 0 0 3 3 4.50 1.00
2015 2 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 20 4.0 6 0 3 0 0 2 0 0 3 3 6.75 2.25
2017 15 12 0 0 0 5 5 0 0 .500 311 69.0 66 5 42 0 5 51 2 0 39 32 4.17 1.57
2018 2 2 0 0 0 0 0 0 0 ---- 44 8.2 11 1 6 0 2 3 1 0 5 5 5.19 1.96
通算:4年 24 15 0 0 0 5 5 0 0 .500 401 87.2 88 9 52 0 8 64 3 0 50 43 4.41 1.56

年度別守備成績[編集]



投手












2014 中日 5 0 0 0 0 ----
2015 2 0 1 0 0 1.000
2017 15 3 11 0 1 1.000
2018 2 0 2 0 0 1.000
通算 24 3 14 0 1 1.000

記録[編集]

初記録
投手記録
打撃記録
  • 初安打・初打点:2017年7月4日、対東京ヤクルトスワローズ11回戦(ナゴヤドーム)、5回裏に山中浩史から適時中安打

背番号[編集]

  • 18(2014年 - 2018年)
  • 99(2019年 - 2020年)
  • 123(2021年)

登場曲[編集]

  • 「Yell」AAA(2017年 ‐ 2020年)
  • 「扉」GReeeeN(2021年)

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 中日・鈴木翔太インタビュー 新しい自分を見せるために(『週刊ベースボール』2017年4月4日付記事)
  2. ^ a b 中日鈴木苦節4年プロ1勝 昨季ヘルニアで登板なし(『日刊スポーツ』2017年5月10日付記事)
  3. ^ 中日鈴木翔太25%減450万 ケガで一軍登板なし(『日刊スポーツ』2016年11月22日付記事)
  4. ^ 翔太、満点快投(『中日スポーツ』2016年12月19日付記事)
  5. ^ 中日鈴木「ムダな四球が」今季初先発は5回途中KO(『日刊スポーツ』2017年5月2日付記事)
  6. ^ a b c “中日が7選手に戦力外通告 14年ドラフト1位・鈴木翔太、09年2位・伊藤準規ら”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. (2020年11月3日). https://www.chunichi.co.jp/article/148193 2020年11月3日閲覧。 
  7. ^ "来季の契約について". 公式サイト. 中日ドラゴンズ. 3 November 2020. 2020年11月3日閲覧
  8. ^ “戦力外の中日小熊「覚悟していた」伊藤準規「感謝」”. 日刊スポーツ. (2020年11月3日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202011030000342.html 2020年11月3日閲覧。 
  9. ^ 阪神、ソフトバンク加治屋と中日鈴木翔太を獲得調査” (日本語). 日刊スポーツ (2020年12月7日). 2020年12月15日閲覧。
  10. ^ 自由契約選手の獲得について” (2020年12月8日). 2020年12月15日閲覧。
  11. ^ 鈴木翔太選手入団会見” (2020年12月15日). 2020年12月15日閲覧。
  12. ^ “阪神鈴木が1軍キャンプ「やってやる」支配下目指す”. 日刊スポーツ. (2021年1月22日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202101210001116.html 2021年10月5日閲覧。 
  13. ^ “阪神・鈴木翔太が「左脇腹筋挫傷」で別メニュー”. デイリースポーツ online. (2021年2月26日). https://www.daily.co.jp/tigers/2021/02/26/0014108586.shtml 2021年10月5日閲覧。 
  14. ^ “阪神鈴木翔太「順調」左脇腹の筋挫傷から再起を期す”. 日刊スポーツ. (2021年3月29日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202103280001103.html 2021年10月5日閲覧。 
  15. ^ “阪神・鈴木翔太が移籍後公式戦初登板 ソロ被弾もMAX146キロ2奪三振”. デイリースポーツ online. (2021年5月8日). https://www.daily.co.jp/tigers/2021/05/08/0014308342.shtml 2021年10月5日閲覧。 
  16. ^ 2021年度 阪神タイガース 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. NPB.jp 日本野球機構. 2021年10月5日閲覧。
  17. ^ “阪神 荒木郁也、伊藤和雄、石井将希、鈴木翔太、藤谷洸介の5人が戦力外”. 日刊スポーツ. (2021年10月5日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202110050000479.html 2021年10月5日閲覧。 
  18. ^ “阪神鈴木翔太がインスタで現役引退を公表「決断しました」13年中日ドラ1”. 日刊スポーツ. (2021年12月8日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202112080000333.html 2021年12月8日閲覧。 
  19. ^ 元阪神・鈴木翔太氏 プロゴルファー転身は「やりたい中の1つ」も、今後は未定”. デイリースポーツ online (2022年1月8日). 2022年1月8日閲覧。
  20. ^ 谷繁兼任監督厳命、鈴木翔に球速上げろ日刊スポーツ
  21. ^ 中日・鈴木"知らない鈴木君"現れ3連勝逃す東スポWeb 2017年6月8日配信
  22. ^ 中日ドラ1鈴木翔「SP」の顔になる日刊スポーツ 2014年1月10日付
  23. ^ 中日鈴木「AKBも、ももクロ知らない」日刊スポーツ 2014年1月14日付
  24. ^ 中日鈴木翔1軍合流「奇跡というか幸せ」日刊スポーツ 2014年6月17日付
  25. ^ 竜ドラ1鈴木を“スズキ”がバックアップ日刊スポーツ 2013年11月17日配信
  26. ^ 中日鈴木苦節4年プロ1勝 昨季ヘルニアで登板なし日刊スポーツ 2017年5月10日付
  27. ^ 中日・鈴木 海外自主トレで桂ざこばと食事に「3回も」スポーツニッポン 2017年1月21日付
  28. ^ 中日鈴木が甲子園初先発“師匠”桂ざこば再会楽しみ日刊スポーツ 2017年5月15日付

関連項目[編集]

外部リンク[編集]