鈴木優 (野球)

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鈴木 優
オリックス・バファローズ #68
Suzukiyu bs 20150501.JPG
2015年5月1日 神戸第二サブ球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 東京都目黒区
生年月日 (1997-02-05) 1997年2月5日(23歳)
身長
体重
181 cm
81 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 ドラフト9位
初出場 2015年9月30日
年俸 530万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

鈴木 優(すずき ゆう、1997年2月5日 - )は、オリックス・バファローズに所属する東京都目黒区出身[2](一部は愛知県出身と記載[3][4])のプロ野球選手投手)。右投右打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

目黒区立不動小学校の4年時に「不動パイレーツ」で野球をスタート。当時は、遊撃手投手を兼ねていた。目黒区立第四中学校への在学中は、校内の軟式野球部で投手、クラブチームの「目黒バックス」で捕手としてプレー[4]。卒業後に、東京都立雪谷高等学校へ進学した。

雪谷高校では、1年時夏の全国高等学校野球選手権東東京大会からベンチへ入ると、秋にエースの座を確保[4]。2年時夏の第95回全国高等学校野球選手権東東京大会では、初戦(2回戦)から3試合連続完封勝利(いずれも7回コールドゲーム)を記録したが[4][5]、5回戦で二松學舍大学附属高等学校にサヨナラ負けを喫した[6]。3年時夏の第96回全国高等学校野球選手権東東京大会では準々決勝に進出。9回を投げて6個の三振を奪いながら、9被安打5失点で関東第一高等学校に敗れたものの、「都立の星」として脚光を浴びた[7][8]

2014年のNPBドラフト会議で、オリックス・バファローズに9巡目で指名[9]。同球団が支配下選手契約を前提に指名した選手としては最も下位であったが、契約金1,000万円、年俸480万円(金額は推定)という条件で入団した[10]。雪谷高校の出身者としては初めてのプロ野球選手で、背番号は68[11]

オリックス時代[編集]

2015年ウエスタン・リーグ公式戦30試合に登板[12]。7月に倉敷マスカットスタジアムで予定されていたフレッシュオールスターゲームでは、同リーグ選抜のメンバーに入っていた[13]が、実際には天候不良で史上初めて中止された。レギュラーシーズン終盤の9月30日に、プロ入り後初の出場選手登録[14]を経て、対埼玉西武ライオンズ戦(京セラドーム大阪)の9回表に一軍公式戦へデビュー[15]

2016年には、5月22日の出場選手登録[16]を経て、24日の対福岡ソフトバンクホークス戦(ヤフオク!ドーム)から4回裏2死満塁からシーズン唯一の一軍公式戦登板。12点差を付けられた局面からの登板で1回1/3を投げたものの、6失点を喫して降板したばかりか、チームも6 - 22というスコアで大敗した[17]5月25日に登録を抹消された[16]。ウエスタン・リーグでは19試合に登板。前年に挙げられなかった初勝利を記録したことを皮切りに、4勝5敗、防御率6.52という成績を残した[18]

2017年5月20日に出場選手登録を果たしながら[19]、わずか2日で登録を抹消[19]。結局、一軍公式戦での登板機会はなかった。ウエスタン・リーグ公式戦には、31試合の登板で1勝0敗2セーブ、防御率2.43をマーク[20]。シーズン終了後に台湾で開かれたアジアウインターベースボールリーグでは、NPBウエスタン選抜の一員[21]として、救援で8試合に登板した[22]

2018年、春季キャンプを初めて一軍で迎えた[23]にもかかわらず、一軍公式戦の登板はおろか、出場選手登録の機会もなかった。その一方で、ウエスタン・リーグ公式戦では、33試合の登板で防御率2.14を記録した。

2019年7月10日に2シーズン振りの出場選手登録を果たす[24]と、同日の対東北楽天ゴールデンイーグルス15回戦(楽天生命パーク宮城)で一軍公式戦に初先発。2回を1失点に抑えたが、一軍公式戦での登板はこの1試合だけにとどまった。ウエスタン・リーグ公式戦では、22試合の登板で6勝3敗、防御率2.81をマーク[25]。シーズン終了後には、チームからT-岡田漆原大晟と共にプエルトリコ・ウィンターリーグアテニエンセス・デ・マナティスペイン語版に派遣された。リーグ戦では6試合の登板で、1勝4敗、防御率6.75という成績にとどまった[26]が、意識の面で大きな収穫を得た(詳細後述[27]

2020年、春季キャンプを二軍でスタート[28]。キャンプ終了後も、実戦登板の機会が不可抗力でことごとく消滅した[29]。さらに、レギュラーシーズンの開幕直前(6月2日)に福岡ソフトバンクホークスとの練習試合で松田宣浩への危険球(頭部死球)によって退場処分を受けた[30]ことも重なって、シーズン初の出場選手登録は開幕の1週間後(6月26日)にまで持ち越された[31]。同日の対千葉ロッテマリーンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)で、先発の山岡泰輔が左脇腹痛によって1回裏に3球を投げただけで降板したことを受けて、2番打者・角中勝也の打席の途中から急遽登板。3回を投げて2点を失いながらも、プロ初ホールドを記録した[32]。チームがこのカードでNPB史上初の同一カード6連敗を喫するなど、開幕10試合を経過した時点でわずか1勝と低迷していたことを背景に、11試合目に当たる7月1日の対埼玉西武ライオンズ戦(メットライフドーム)で先発に抜擢[33]。西武打線を無安打(2与四球)無失点に抑えながら、4回表に右腕の痙攣を訴えた。そのため、5回裏を投げ切ったところで無安打のまま降板したものの、一軍公式戦での初勝利を挙げた。東京都立の高校からNPBの球団へ直接入団した投手が、一軍の公式戦で勝利投手になった事例は初めてである[34]

選手としての特徴・人物[編集]

プロ入り後の直球の最速は152km/h。変化球の持ち球はカーブスライダースプリットツーシームなど[3]。50メートル走のタイムは手動計測で6秒0、遠投は115メートル[35]

オリックスでは入団1年目に一軍公式戦へのデビューを果たしたものの、実力不足を痛感したことから、トレーニングや練習の目標を1年単位で決めながら実力を付けた。1年目の秋季練習では、投球時に軸足(右足)の膝が折れる癖を克服すべく、藤川球児が大きく飛躍するきっかけになった練習方法(軸足の膝をテープで固定しながらの投球練習)を首脳陣の勧めで実践。その結果、140km/h台中盤だったストレートの球速が常時150km/h台を計測するようになったほか、制球力も向上した。2年目以降は球種も増やしていた[36]ものの、5年目(2019年)までは一軍公式戦へ通算3試合に登板しただけで、いずれも失点を許していた。本人曰く「マウンドで考え過ぎていた」とのことで、5年目のシーズン終了後にプエルトリコのウインターリーグへ参加したことを機に、「(従来の)ルーティンを全部捨てた」と後に述懐するほど野球への意識が変化。「結果や周囲の目を考えずに勝負を楽しむ」との意識と、本来の目的であったカットボールの投げ方を身に付けた[29]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2015 オリックス 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 3 0.1 2 0 0 0 0 0 0 0 2 2 54.00 6.00
2016 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 12 1.1 5 0 3 0 0 3 0 0 5 5 33.75 6.00
2019 1 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 9 2.0 1 0 3 0 0 2 0 0 1 1 4.50 2.00
通算:3年 3 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 24 3.2 8 0 6 0 0 5 0 0 8 8 19.64 3.82
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2015 オリックス 1 0 0 0 0 ----
2016 1 0 0 0 0 ----
2019 1 0 0 0 0 ----
通算 3 0 0 0 0 ----
  • 2019年度シーズン終了時

記録[編集]

背番号[編集]

  • 68 (2015年 - )

代表歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ オリックス - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2020年5月31日閲覧。
  2. ^ 「2015プロ野球 12球団全選手 カーラー百科名鑑」 廣済堂出版発行 49頁
  3. ^ a b ソフトバンク“都立のダル”獲り 最速145キロ腕指名候補に スポニチ Sponichi Annex 2014年9月20日掲載
  4. ^ a b c d 鈴木優(雪谷高・投手)甲子園での革命を誓う都立No.1右腕 週刊ベースボール速報
  5. ^ 東東京大会 7月11日のスコア7月15日のスコア7月17日のスコア 日刊スポーツ
  6. ^ 東東京大会 7月19日のスコア 日刊スポーツ
  7. ^ 「都立の星」雪谷・鈴木敗れる/東東京 日刊スポーツ 2014年7月24日掲載
  8. ^ 東東京大会 月24日のスコア 日刊スポーツ
  9. ^ 2014年度ドラフト会議 契約交渉権獲得選手 オリックス・バファローズ オフィシャルサイト 2014年10月23日配信
  10. ^ オリックスドラフト9位鈴木 豪華会場で仮契約 日刊スポーツ 2014年11月15日紙面から
  11. ^ 新人選手紹介 オリックス・バファローズ オフィシャルサイト
  12. ^ 2015年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2020年7月2日閲覧。
  13. ^ プロ野球フレッシュオールスターゲーム2015出場者NPB日本野球機構
  14. ^ 公示(出場選手登録・抹消) 2015年9月 オリックス・バファローズ オフィシャルサイト
  15. ^ 2015年9月30日 オリックス 対 埼玉西武 成績詳細 オリックス・バファローズ オフィシャルサイト
  16. ^ a b 公示(出場選手登録・抹消)”. オリックス・バファローズ (2016年5月22日). 2016年11月15日閲覧。
  17. ^ 2016年5月24日 福岡ソフトバンク 対 オリックス”. オリックス・バファローズ (2016年5月24日). 2016年11月15日閲覧。
  18. ^ 2016年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2016年11月15日閲覧。
  19. ^ a b 公示(出場選手登録・抹消)”. オリックス・バファローズ (2017年5月22日). 2020年7月2日閲覧。
  20. ^ 2017年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. NPB.jp. 2017年11月20日閲覧。
  21. ^ a b 2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)NPBメンバー一覧”. 日本野球機構 (2017年11月17日). 2017年11月20日閲覧。
  22. ^ 2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)試合結果日本野球機構
  23. ^ 2018年 春季キャンプ一軍メンバーオリックス・バファローズ
  24. ^ 公示(出場選手登録・抹消)”. オリックス・バファローズ (2019年7月10日). 2020年7月2日閲覧。
  25. ^ 2019年度 オリックス・バファローズ 個人投手成績(ウエスタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2020年7月2日閲覧。
  26. ^ “オリックス・鈴木優、漆原もプエルトリコから帰国”. サンケイスポーツ. (2019年12月26日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20191226/buf19122605010001-n1.html 2020年1月28日閲覧。 
  27. ^ “史上初の“都立卒”初白星 オリックス鈴木優を変えたプエルトリコでの転機”. FullCount. (2020年7月1日). https://full-count.jp/2020/07/01/post818823/ 2020年7月2日閲覧。 
  28. ^ 2020年 春季キャンプ二軍メンバーオリックス・バファローズ
  29. ^ a b “オリックス鈴木優、ルーティン全部捨てた武者修行”. 日刊スポーツ. (2020年7月1日). https://www.nikkansports.com/baseball/column/bankisha/news/202007010001125.html 2020年7月2日閲覧。 
  30. ^ “オリックス・鈴木優が危険球で退場… ソフトバンク・松田宣浩へ頭部死球”. BASEBALKING. (2020年6月2日). https://baseballking.jp/ns/230726 2020年7月2日閲覧。 
  31. ^ 公示(出場選手登録・抹消)”. オリックス・バファローズ (2020年6月26日). 2020年7月2日閲覧。
  32. ^ 2020年6月26日 千葉ロッテ 対 オリックス”. オリックス・バファローズ (2020年6月26日). 2020年7月2日閲覧。
  33. ^ オリックスがローテ再編 鈴木、山崎福、榊原を緊急招集”. オリックス・バファローズ (2020年6月30日). 2020年7月2日閲覧。
  34. ^ オリックス鈴木優1勝 都立高初快挙で窮地救った”. 日刊スポーツ (2020年7月1日). 2020年7月2日閲覧。
  35. ^ 雪谷・鈴木 都立高から史上3人目指名 デイリースポーツ online 2014年10月23日掲載
  36. ^ オリックス鈴木優「勝負の年 どうせ、やるなら楽しんで」 輝き放つ“都立の星””. スポーツニッポン (2020年7月3日). 2020年7月3日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]