野田知佑

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野田 知佑
誕生 1938年1月2日
熊本県
職業 カヌーイスト作家
国籍 日本の旗 日本
代表作 『日本の川を旅する』
主な受賞歴 日本ノンフィクション賞毎日スポーツ人賞
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野田 知佑(のだ ともすけ、1938年1月2日 - )は、日本カヌーイスト作家

経歴・人物[編集]

熊本県出身。早稲田大学文学部英文学科卒業。日本リバーカヤックツーリングの先駆者で、日本を始めヨーロッパ北アメリカオーストラリアニュージーランドなど世界各地のをカヌーで旅する。雑誌記者を経て作家となり、川・カヌー環境問題に関する著書を多数発表。長良川吉野川河口堰反対運動にも参加している。1982年に『日本の川を旅する』で第9回日本ノンフィクション賞・新人賞を受賞、1998年毎日スポーツ人賞文化賞を受賞。雑誌『BE-PAL(ビーパル)』やモンベルの機関紙に多く寄稿している。

徳島・吉野川で、姫野雅義辰野勇らと、自ら「川ガキ[1]養成講座」と呼ぶ川の学校を年間通して行い、校長を務めている。鹿児島在住時には高校卒業直後の石川直樹シーカヤックを教えたこともある。

かつて椎名誠と深い親交があり、椎名は野田をカヌーの師として仰いでいた。また、作家のC・W・ニコルも野田の親友のひとりである。

野田は、千葉県の亀山湖在住時に飼い始めた犬「ガク[2]」とともに、主に単独でアラスカユーコン川を中心に世界中の川を下るスタイルで旅を続け、ガクは日本初の「カヌー犬」(これは野田が考案した概念である)として注目を浴びた。野田らはガクをしばしば書籍に取り上げたほか、椎名誠は自ら監督した映画「ガクの冒険」などで取り上げた。

公務員を嫌悪しており、著書によれば実際に公務員を川に投げ込んだとしている。また、ハンガリー生まれでイギリスに移住した作家・ジャーナリストのジョージ・ミケシュを愛読する[3]

ガクは野田とともに14年にわたりカヌーに乗ったのち、1997年にフィラリアで死亡した。「自分の不勉強で予防接種を怠ったためにガクを死なせてしまったことを本当に後悔している」とテレビ番組出演時に述懐している。その後はガクの息子であるテツとタロウを飼い、現在はボーダーコリー犬のアレックスとハナがいる。

著書[編集]

  • 川遊びカヌー ファミリー・アドベンチャー入門(1979年、スキージャーナル
  • 日本の川を旅する(1982年、日本交通公社出版事業局 / 1985年、新潮文庫 / 1989年、講談社※新装版)
  • 大自然を旅する カナダ・ナショナルパーク・キャンピング(1984年、CBSソニー出版佐藤秀明との共著
  • 魚眼漫遊大雑記(1985年、講談社 / 1988年、新潮文庫)
  • カヌーで来た男(1985年、晶文社 / 1994年、新潮文庫) 片岡義男・佐藤秀明との共著
  • のんびり行こうぜ(1986年、小学館 / 1990年、新潮文庫)
  • 北極海へ KAYAK SOLO TO THE ARCTIC あめんぼ号マッケンジーを下る(1987年、文藝春秋 / 1995年、文春文庫
  • 川を下って都会の中へ(1988年、小学館 / 1991年、新潮文庫)
  • ゆらゆらとユーコン(1989年、本の雑誌社 / 1994年、新潮文庫)
  • ガリバーが行く(1990年、小学館 / 1993年、新潮文庫)
  • 地球と遊ぶ(1991年、朝日新聞社 / 1995年、朝日文庫夢枕獏天野礼子との共著
  • 風になれ、波になれ 野田知佑カヌー対談集(1991年、山と渓谷社 / 1993年、角川文庫
  • 川からの眺め(1992年、ブロンズ新社 / 1995年、新潮文庫)
  • 小ブネ漕ぎしこの川(1992年、小学館 / 1996年、新潮文庫)
  • 川を考える(1992年、岩波書店)藤門弘との共著
  • 川へふたたび 野田知佑カヌー・エッセイ・ベスト(1993年、小学館 / 1998年、小学館文庫
  • 北の川から(1994年、小学館 / 1997年、新潮文庫)
  • 新・放浪記(1995年、本の雑誌社 / 1999年『旅へ 新・放浪記1[4]』文春文庫、2000年『南へ 新・放浪記2』文春文庫)
  • さらば、日本の川よ 野田知佑のカヌーは座敷(1995年、思想の科学社)
  • 南の川まで(1996年、小学館 / 1999年、新潮文庫)
  • 本日順風 野に往く者の身の上相談集(1996年、地球丸 / 2000年、文春文庫)
  • 雲を眺める旅 アラスカの川辺から(1996年、本の雑誌社 / 2001年『雲よ』、文春文庫)
  • カヌー犬・ガク (1997年、小学館文庫 / 2010年、ポプラ文庫
  • ユーコン漂流 (1998年、文藝春秋 / 2001年、文春文庫)
  • カヌー犬・ガク写真集 しあわせな日々(1998年、小学館)
  • さらば、ガク(1998年、文藝春秋 / 2002年、文春文庫)
  • 笹舟のカヌー(1999年、小学館)イラスト:藤岡牧夫
  • ハーモニカとカヌー(1999年、小学館 / 2002年、新潮文庫)
  • 少年記(1999年、本の雑誌社 / 2004年、文春文庫)
  • カヌー式生活(1999年、文藝春秋)
  • ぼくの還る川(2000年、小学館 / 2003年、新潮文庫)
  • 世界の川を旅する(2001年、世界文化社
  • ぼくの還る川 PART2 [ふるさと編](2001年、小学館 / 2005年『なつかしい川、ふるさとの流れ』新潮文庫)
  • ともに彷徨いてあり カヌー犬・ガクの生涯(2002年、文藝春秋 / 2005年、文春文庫)
  • ささ舟、四万十川を行く(2002年、岩崎書店)イラスト:藤岡牧夫
  • カワムツの朝、テナガエビの夜(2003年、小学館)
  • 今日も友だちがやってきた(2006年、小学館)
  • ダムはいらない! 新・日本の川を旅する(2010年、小学館)
  • ささ舟カヌー 千曲川スケッチ(2010年、平凡社)イラスト:藤岡牧夫
  • 川の学校 吉野川・川ガキ[1]養成講座(2012年、三五館)

翻訳[編集]

  • 地の果てに住む(1994年、リチャード・リオ著、飛鳥新社

監修[編集]

  • まんがでマスター 子ども名人シリーズ・アウトドア名人(1996年、漫画:浜本ひろし、イラスト:松下佳正、集英社
  • リバーキーパーズ ハドソン川再生の闘い(2000年、著:ジョン・クローニン、ロバート・ケネディJr.、訳:部谷真奈実、朝日新聞社
  • イギリスを泳ぎまくる(2008年、著:ロジャー・ディーキン、訳:青木玲亜紀書房

解説[編集]

主な出演[編集]

映画[編集]

  • 出演
    • ガクの冒険(1990年、ホネ・フィルム) ※主演
    • しずかなあやしい午後に(1997年、ホネ・フィルム) ※短編3本からなるオムニバス映画の一篇『ガクの絵本』に主演
  • 原案
    • あひるのうたがきこえてくるよ。(1993年、ホネ・フィルム / パイオニアLDC

テレビ番組[編集]

  • 現代冒険旅行「カヌーで下った世界の河」(1981年、NHK教育
  • スタジオL(NHK
    • 「川を漕ぎ湾に潜る」(1987年)
    • 「アラスカ ユーコン川を下る」(1988年)
  • 椎名誠と怪しい探検隊(1988年 - 1989年、日本テレビ
  • にっぽん水紀行「山椒魚は待っていた 〜野田知佑・江川カヌー行〜」(1988年、NHK)
  • わが心のルネサンス「人生を語り、歌い、憩う」(1990年、NHK-BS2
  • 短期集中講座 川遊びカヌー(1990年、NHK教育)
    • 第1回「やさしい流れでカヌーに慣れる」
    • 第2回「ツーリングをはじめよう」
    • 第3回「急流下り」
    • 第4回「川で遊ぶ」
  • エンジョイ・アウトドアライフ「初夏・安曇野 〜自然・芸術・安曇野を10倍楽しむ方法〜」(1993年、NHK-BS2)
  • マイライフ「川を流れる風になりたい」(1994年、NHK教育)
  • 立松和平 対談紀行「わが愛する地球」(1995年、NHK-BS2)
  • にんげんマップ「川面から世間が見える」(1995年、NHK)
  • スタジオパークからこんにちは「野田知佑・世界の川をカヌーで旅する」(1996年、NHK)
  • ひるどき日本列島北海道釧路川カヌー」(1998年、NHK)
  • ぼくは、風になった・・・ 〜障害者カヌーのユーコン川下り冒険行〜(1998年、テレビ朝日)
  • 風に吹かれてカヌー旅 〜野田知佑 モンゴルロシア1300キロをゆく〜(2001年、NHKデジタル衛星ハイビジョン) 
  • 地球に好奇心「カヌー 風と草原の旅 〜野田知佑 モンゴルロシアを行く〜」(2002年、NHK-BS2)
  • 地球に乾杯「カヌー 風と草原の旅 〜野田知佑 モンゴル・エグ川を下る〜」(2002年、NHK)
  • ギリーのとっておき「“至福の瞬間”に出会う旅」(2003年、NHK)
  • 福祉ネットワーク「カヌーが“自由”を教えてくれた 〜障害者カヌーのカナダ・ユーコン川遠征2007〜」(2007年、NHK教育)
  • 週刊ブックレビュー 890号「おすすめの一冊・“夏は冒険だ!”」(2010年、NHK-BS2)
  • わんにゃん茶館「カヌーイスト野田知佑・愛犬ガクとの冒険秘話」(2010年、NHK-BS2) ※飼い犬のアレックスとハナを連れて出演
  • 目撃!日本列島「僕らは川で強くなる 〜徳島・川の学校の半年〜」(2011年、NHK)
  • NHKアーカイブス土佐四万十川 “最後の清流”と生きる」(2012年、NHK)

ラジオ[編集]

  • つながるラジオ「ラジオ井戸端会議 2011・夏、暑さしのぎはこれだ!」(2011年、NHKラジオ第1
  • ラジオ深夜便(NHKラジオ第1)
    • サンデートーク「大地に抱かれて生きたい」(2002年)
    • 海と山と川とに抱かれて「川ガキ[1]が未来を作る」(2013年)

CM[編集]

ビデオ[編集]

  • 野田知佑のカヌーツーリング(1988年、ポニーキャニオン
  • NHK短期集中講座 川遊びカヌー「入門編」「実践編」(1991年、NHKソフトウェア / ポニーキャニオン)
  • 椎名誠とあやしい探検隊 おれ流Outdoor術(1998年、山と渓谷社)
    • Vol.1「沖縄・ムカラク島 無人島の7人大いに笑う」
    • Vol.4「四万十川 流れにまかせてカヌー旅」

DVD[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b c d カキのことではなく児童のことである
  2. ^ 「ガク」の名は、椎名の子である岳の名をとったものである。
  3. ^ 『魚眼漫遊大雑記』講談社、1985年、281頁
  4. ^ 『旅へ 新・放浪記』は2010年にポプラ文庫からも出版された。

関連項目[編集]