東京都議会

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東京都議会
とうきょうとぎかい
Tōkyō-to Gikai
Tokyo Metropolitan Assembly
紋章もしくはロゴ
種類
種類
役職
議長
副議長
構成
定数127
  都議会公明党(23)
  ミライ会議(4)
  欠員(8)
選挙
小選挙区制 7
大選挙区制 35
前回選挙
2021年(令和3年)7月4日
議事堂
東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京都庁舎
ウェブサイト
東京都議会
東京都議会議事堂
本会議場

東京都議会(とうきょうとぎかい、: Tokyo Metropolitan Assembly)は、東京都地方議会略称都議会

歴史[編集]

東京府会時代[編集]

1878年府県会規則が制定されたことに伴い現在の東京都議会の直接の前身である東京府会が発足。1890年には府県制が施行され、1899年には府県会に直接選挙制度が導入されたため東京府会においても同法に基づく東京府会選挙が実施された。

また、のちに東京都制の施行に伴い廃止される東京市では、1889年の市制施行に伴い東京市会が発足し、1943年の東京市廃止に伴う東京市会解散まで、東京市内の各区会や市外の市町村会とあわせて東京府下の地方自治を担っていた。

1943年の東京都制施行により東京市会は廃止、東京府会は第1回都議会議員選挙の後に東京都議会と改められる事になる。

東京都議会発足から黎明期[編集]

1943年(昭和18年)6月1日、東京都制制定。7月1日、東京都制施行。9月13日、第1回都議会議員選挙(定数100人)。10月11日、第1回東京都議会臨時会開会[1]

1947年(昭和22年)4月30日、第2回都議会議員選挙(定数120人)。6月27日、都議会食糧対策委員会を設置[1]

1951年(昭和26年)1月23日千代田区丸の内に都議会議事堂落成。4月30日、第3回都議会議員選挙(定数120人、同日執行の第2代都知事選挙で安井誠一郎が当選)[1]

1955年(昭和30年)4月23日、第4回都議会議員選挙(定数120人、同日執行の第3代都知事選挙で安井誠一郎が当選)[1]

1959年(昭和34年)4月23日、第5回都議会議員選挙(定数120人、同日執行の第4代都知事選挙で東龍太郎が当選)。5月18日、都議会全員協議会でオリンピック招致決議。10月2日、オリンピック東京大会準備実行委員会を設置[1]

1963年(昭和38年)4月17日、第6回都議会議員選挙(定数120人、同日執行の第5代都知事選挙で東龍太郎が当選)[1]

自主解散[編集]

都道府県議会は通常4年ごとに任期満了選挙(統一地方選挙)を行なうが、東京都議会は1965年(昭和40年)に都道府県議会としては初めて「自主解散」による選挙を行なっている。なお、衆議院同様、知事や首長に対する不信任が決議された場合、知事や首長は議会を解散出来る(地方自治法第178条)。

自民党の小山貞雄・藤森賢三・加藤好雄の3都議の間で激しい争いとなった同年3月9日議長選挙は、小山の当選でひとまず幕を下ろすかと思われたが、同月15日に藤森が贈賄容疑で逮捕されたのを皮切りに、5月20日までに小山・加藤を含む自民党所属都議17名が、議長選挙と許認可をめぐる別の二件の汚職において、連日贈収賄容疑で逮捕起訴されるという、前代未聞の「底なし汚職[注釈 1]」の様相を呈するに至った(東京都議会黒い霧事件)。

都議会に対する都民の不信は高まり、社会共産公明民社の4党と東京地方労働組合評議会の5団体が都議会リコール運動での共闘を決定、5月28日に「都政刷新・都議会解散・リコール推進本部」が設置された。リコール請求に基づき東京都選挙管理委員会6月3日にリコール投票を告示。しかし都議会は、自民党主導で急ぎ制定され6月3日に施行された地方公共団体の議会の解散に関する特例法にもとづいて、2年後の任期満了を待たずに自主解散することを議決、7月23日に選挙が行われた。

これが日本国憲法下の地方自治体議会としては初めて自主解散による選挙であった。以降東京都議会選挙は統一地方選挙で行われる知事選と2年ずれ(2年後の7月)、都議選が都政の中間選挙という意味合いを持つようになった。その後2012年(平成24年)から2016年(平成28年)にかけて石原慎太郎猪瀬直樹舛添要一が相次いで任期中に辞職したことにより都知事選も統一地方選挙からずれ、以降は都議選が知事選の1年後に行われることとなる。

民主党都議会第1党[編集]

2009年(平成21年)7月12日に行われた東京都議会議員選挙は、第45回衆議院議員総選挙の前哨戦と位置づけられた。東京都独自の争点は新銀行東京の経営問題、築地市場の移転問題、都立小児病院の廃止問題などであった。 与党である自民党公明党の目標は過半数、民主党は都議会の政権交代を目標とした。民主党は58人を擁立し定数8の大田区では4人を公認するなど強気の姿勢をとった。注目度が高いため投票率は2005年の都議選の43.99%を大きく超え54.49%となった。1950年(昭和25年)以降、自民党が議席を守ってきた千代田区・中央区で民主党候補に敗れたのをはじめ、保守が強いといわれる青梅市でも敗れ、1人区で議席を守ったのは島嶼部だけとなった。結果38選挙区でトップ当選した民主党が34議席から54議席と躍進し第1党となったものの、協力関係にある生活者ネットワークなどをあわせても過半数は確保できなかった。自民党は48議席から38議席と惨敗し、1965年(昭和40年)以来の第2党に転落した。一方、公明党は組織票が機能し5回連続の全員当選となった。共産党は8議席と減らし生活者ネットワークは3議席に減らすなど、結果は民主党の一人勝ちであった。

議長不信任決議案可決[編集]

2011年(平成23年)10月18日、第3回東京都議会定例会最終日において、和田宗春議長に対する不信任決議案が提出され、自民党や公明党などの賛成多数で可決される。都議会に議長不信任決議案が上程されるのは、2度目であり、可決されたのは、初めてのことである。

自民党の第1党奪還と民主党の第4党転落[編集]

2013年(平成25年)6月23日に行われた東京都議会議員選挙では、自民党と公明党が候補者全員当選を果たし、それぞれ第1党・第2党となった。自民党の全員当選は史上初であり、また公明党は6回連続の全員当選である。一方、民主党は15議席と大きく議席を減らして惨敗し、17議席と議席数を大きく伸ばした共産党に次ぐ第4党へと転落した。第3極ではみんなの党が7議席と健闘する一方、維新の会が34人を公認したのに対し、2議席しか獲得できなかった。生活者ネットは1増(推薦が落ちたため実質現状維持)、その他の党は議席獲得はできなかった[2]

自公分裂、都民ファーストの会第1党[編集]

2016年7月に開催された都知事選に勝利した小池百合子が東京都知事に就任。以降、各会派で活発な動きが見られた。同年12月に都議会公明党が1979年から続いてきた自民党会派との連携を見直し、事実上の連立解消を表明した[3]。また年末には、都議会自民党に所属する都議会議員3人が都議会自民党幹事長に会派離脱届を提出した。3人は記者会見を開き、新たな会派「新風自民党」を立ち上げることを明らかにした。なお、自民党には残留する方針[4]。翌2017年1月、小池都知事が事実上率いる政治団体都民ファーストの会が地域政党としての活動をスタート。旧・みんなの党の所属議員による会派「かがやけTOKYO」の所属都議3人が都議会に対し、「かがやけTOKYO」を改名する形で新会派「都民ファーストの会 東京都議団」の設立を届け出た[5]。同年2月には民進党が、都議会にある会派のうち、旧・民主党系の「都議会民進党」の14人と、旧・維新の党系の「民進党都議団」の4人の2つの会派を合流、新会派「東京改革議員団」を結成[6]。なお新会派は「都議会生活者ネットワーク」の2人や無所属の2人にもラブコールを送り、参加を呼び掛けるとした[7]。2月20日には、1月に「都議会自民党」を脱退し「新風自民党」を結成した3人のうち2人が自民党に対し離党届を提出、20日付で自民党東京都連により離党届が受理され、都民ファーストの会へ合流した[8]

築地市場の豊洲地区への移転問題について、2月22日、東京都議会の定例会の中で午後に開かれた本会議で、豊洲市場をめぐる一連の問題をめぐり、法律に基づく厳しい調査権を持つ調査特別委員会(百条委員会)の設置を全会一致で可決した。都議会における百条委員会の設置は2005年以来、12年ぶり7回目。委員会では、土地購入を決めた当時の石原慎太郎・元知事や浜渦武生・元副知事の証人喚問を行うことも併せて決定[9]。3月11日、豊洲市場を巡る一連の問題に対する百条委員会が開会。初日は、当時の関係者を召喚し証人喚問を行った[10]。そして、3月20日に移転を決定した当時の東京都知事・石原慎太郎を召集し、証人喚問を行う[11]

7月2日、2017年東京都議会議員選挙が行われ、小池知事率いる都民ファーストの会が、公認候補50人中49人が当選する大勝利。推薦した無所属候補6人の追加公認を含め55議席を確保し、自民党から都議会第一党の座を奪取。また選挙協力を行った公明党・生活者ネットら小池知事を支持する勢力が半数を超える圧勝。一方、自民党は23議席に終わり、第一党の座から転落しただけでなく、2009年都議選の38議席を大幅に下回る過去最低の大惨敗[12]。共産党は安倍政権と小池都政のどちらにも反対する勢力の票を吸収しさらに勢力を拡大した一方で、民進党・日本維新の会は「都民ファーストVS自民」の構図の中で埋没する形となり、維新は改選前と変わらず1議席にとどまり[13]、民進に至っては改選前に7議席あった議席数は2議席減の5議席に終わり、旧・民主党結党以来最低だった前回(2013年)の15議席を大きく下回る結果となった[14]

9月25日に小池が希望の党の代表就任を表明し国政進出することが明らかになるとこれを機に公明党との関係が悪化[15]。公明党は11月14日に正式に知事与党からの離脱を宣言した[16]。一方で都民ファースト単独では議会の過半数に届かないことから、小池側が公明党の協力を仰ぐ状態が目立った[17]

自公連携復活[編集]

2021年3月19日、自民と公明は都議会での関係を修復し、都議選協力に向けた政策協定書に調印。公明と都民ファーストの会との連携は解消された[18]。2021年6月25日の2021年東京都議会議員選挙では都民ファーストの会は大幅に議席を減らし、自民党が第1党を奪還した。

構成[編集]

任期[編集]

4年。議会解散が実施されれば任期満了前であっても議員任期は終了する。

定数[編集]

127。経費削減、自治体の合併や人口減などの理由により定数は減少傾向にある。

選出方法[編集]

中選挙区制小選挙区制を実施。なお、過去に無投票当選は、1951年の伊豆七島選挙区(当時)、1963年の八王子市選挙区、2021年の小平市選挙区の3例が存在する[19]。また、補欠選挙については、複数定員区においては2名以上、1名の場合はその欠員が生じた場合に実施される。また、東京都知事選挙が実施される場合は人数問わず欠員が生じた選挙区のすべてにおいて、欠員を補充する補欠選挙が実施される(いわゆる「便乗選挙」。例として2020年7月6日の東京都知事選挙と同時に欠員が生じていた大田区、北区、日野市、北多摩第三の各選挙区で実施されている[20])。

定例会[編集]

定例会の回数は、毎年4回と決められている。(東京都議会定例会の回数に関する条例)

例年、1回目の定例会は2月〜3月の30日間、2回目の定例会は6月の15日間、3回目の定例会は9月〜10月の30日間、4回目の定例会は11月〜12月の15日間、開催されている。

知事辞職、議会解散によって例年通りのスケジュールとならない年もある。

事務局[編集]

都議会を補助する事務組織として「議会局」が置かれている。正式名称は「東京都議会議会局」であり、「東京都議会局」ではない。(東京都議会議会局条例)

現在の局長は児玉英一郎(前・主税局長、2024年4月1日 - )。

  • 管理部 - 秘書課、総務課、経理課、広報課
  • 議事部 - 議案法制課、議事課
  • 調査部 - 管理課、調査企画課

会派[編集]

会派名 議員数 所属党派 女性議員数 女性議員の比率(%)
東京都議会自由民主党 29 自由民主党 3 10.3
都民ファーストの会 東京都議団 26 都民ファーストの会 7 26.9
都議会公明党 23 公明党 3 13
日本共産党東京都議会議員団 19 日本共産党 14 73.7
東京都議会立憲民主党 15 立憲民主党 4 26.7
ミライ会議 3 無所属[注釈 2] 2 66.6
無所属(東京維新の会[注釈 3] 1 日本維新の会 0 0
無所属(地域政党 自由を守る会[注釈 3] 1 自由を守る会[注釈 2] 1 100
無所属(グリーンな東京[注釈 3] 1 緑の党グリーンズジャパン 1 100
無所属(都議会生活者ネットワーク[注釈 3] 1 東京・生活者ネットワーク 1 100
現員 119 36 30.25
欠員 8[注釈 4]
定員 127

※2023年10月16日現在[21]

議員数が5名以上の会派には代表質問権が、11名以上の会派には議案提案権が与えられている。

社会民主党2001年(平成13年)に議席がゼロとなって以来、公認候補の当選による会派結成には至っていない[注釈 5]

同名の会派が並立した例[編集]

みんなの党(会派「都議会みんなの党」)は当初7議員全員による単一会派を結成していたが、2013年(平成25年)7月頃に表面化した渡辺喜美代表と江田憲司幹事長の不和の影響を受け、会派幹事長に両角穣都議を推す渡辺派4議員と野上幸絵都議を推す江田派3議員の間で対立が発生。最終的に渡辺派4議員が会派を離脱して新会派(会派「みんなの党」、のち「みんなの党 Tokyo」)を結成したため、しばらくの間はみんなの党の名を冠する会派が併存する状態が続いていた[23][24]。同年末に江田が離党して結いの党を結成すると、江田派の3議員は結いの党に合流して会派名も「都議会結いの党」に改めたため(後に日本維新の会統一会派を結成)、併存状態は解消された。

2016年(平成28年)3月27日に民主党維新の党が合流し民進党が結成されたことを受け、都議会においても旧民主党の会派「都議会民主党」と旧維新の党の会派「都議会維新の党」が統一されるものと見られたが、「国が合流したからといってすぐに合流できるわけではない。話し合いもまだしておらず、協議を進めた上で考えたい」(旧民主党尾崎大介・都議会民進党幹事長)という状況から先送りとなった。同年4月1日、旧民主が「都議会民進党」、旧維新が「民進党都議団」と会派名称変更を届け出たが、会派の統一はなされず、民進党の会派が二つある状態となった[25]。翌2017年2月14日、旧民主の「都議会民進党」と旧維新の「民進党都議団」が合流し、新会派「東京改革議員団」が結成されたことによりこの状態は解消された[26]

2016年(平成28年)の年末、自民党の会派「都議会自民党」の所属議員のうち3議員が都議会自民党に対し会派離脱届を提出し、新たな会派「新風自民党」を結成することを発表[4]。翌2017年1月に「新風自民党」が結成されるが、2月20日、うち2人が自民党を離党し都民ファーストの会へ合流したため「一人会派」となった。2018年1月31日に「新風自民党」唯一の所属議員が「都議会自民党」に復帰したことにより併存状態は解消された[27]

選挙区[編集]

選挙区名 定数 選挙区名 定数 選挙区名 定数 選挙区名 定数
千代田区 1 中央区 1 港区 2 新宿区 4
文京区 2 台東区 2 墨田区 3 江東区 4
品川区 4 目黒区 3 大田区 7 世田谷区 8
渋谷区 2 中野区 3 杉並区 6 豊島区 3
北区 3 荒川区 2 板橋区 5 練馬区 7
足立区 6 葛飾区 4 江戸川区 5 八王子市 5
立川市 2 武蔵野市 1 三鷹市 2 青梅市 1
府中市 2 昭島市 1 町田市 4 小金井市 1
小平市 2 日野市 2 西東京市 2 西多摩 2
南多摩 2 北多摩第一 3 北多摩第二 2 北多摩第三 3
北多摩第四 2 島部 1

※島部選挙区における人口は東京都全体の議員1人当たりの人口の半数未満であるが、公職選挙法271条に基づく特例選挙区として存続している。千代田区選挙区は2017年の選挙から特例選挙区の対象から外れた[28]

※西多摩選挙区、南多摩選挙区、北多摩第一ないし第四の各選挙区は、公職選挙法15条3項に基づく任意合区による選挙区である。

※2016年に定数配分が変更され、北区・中野区でそれぞれ定数1減(ともに4→3)。町田市と北多摩第三選挙区でそれぞれ定数1増(町田:3→4、北多摩第三:2→3)の定数調整が行われ[28]、2017年の選挙から適用された。

※2020年7月17日の都議会本会議で、練馬区で定数1増(6→7)、大田区で1減(8→7)に定数是正する条例が可決、成立した。2021年7月の選挙より適用された[29]

選挙区の変遷[編集]

選挙結果[編集]

東京都議会選挙は、1965年(昭和40年)、都議会議長選による汚職に端を発した「黒い霧事件」で自主解散して以来、統一地方選挙としては実施されていない。統一地方選挙の中間年(丑年巳年酉年)に行われる。また、総選挙参議院議員通常選挙など国会議員選挙の直前に行われる場合も多く(平成以降では1997年を除き2021年まで全て該当)、その場合、選挙の結果を占う選挙としての性格も強く持っている。

事実、都議選の結果はすべて直後の国政選挙に直結するといわれており、1989年(平成元年)は自民党が惨敗・社会党が勝利となりその直後の参院選でも土井たか子委員長のマドンナ旋風で社会党が勝利。1993年(平成4年)は日本新党が躍進・社会党が惨敗となりその直後の総選挙では日本新党を中心とする新党ブームで社会党が惨敗・自民党が下野し55年体制が崩壊。2001年・2005年は小泉純一郎総理の人気を追い風に自民党が第一党をキープ・民主党躍進・社民党と共産党が議席減となりその直後の選挙でも自民党が大勝をおさめ民主党が躍進し2大政党時代の到来となる。2009年(平成21年)は民主党が圧勝・自民党が大敗となり直後の総選挙での政権交代のきっかけとなった。2013年(平成25年)は逆に民主党は大幅に議席減・自民党が圧勝・さらに共産党が躍進という結果となり直後の参院選では自民党が参院第一党に復帰しねじれ国会の解消となった[30]。しかしながら、2017年(平成29年)はこの経験則が覆され、都議選で過去最低の議席数に終わった自民党が約2ヶ月半後の総選挙で勝利した。

なお、以下の選挙結果において、第20回で行われた都民ファーストの公明党候補への推薦・第19回まで選挙区で行われた公明党の自民党候補への推薦および生活者ネットの民主党候補への推薦は省略している。

第21回
2021年(令和3年)7月4日施行
  政党 公認 推薦
与党 都民 31 31
野党 自民 33 0 33
公明 23 0 23
共産 19 19
立民 15 0 15
ネット 1 0 1
維新 1 0 1
無所属 4 - 4
127 0 127
投票率 : 42.39%
第20回
2017年(平成29年)7月2日施行
  政党 公認 推薦
与党 都民 49 7[注釈 6] 56
公明 23 0 23
ネット 1 0 1
野党 自民 23 0 23
共産 19 1[注釈 7] 19
民進 5 0 5
維新 1 0 1
無所属 6 - 6
127 0 127
投票率 : 51.28%
第19回
2013年(平成25年)6月23日施行
  政党 公認 推薦
与党 自民 59 0 59
公明 23 0 23
野党 共産 17 0 17
民主 15 0 15
みんな 7 0 7
ネット 3 0 3
維新 2 0 2
無所属 1 - 1
127 0 127
投票率 : 43.50%
第18回
2009年(平成21年)7月12日施行
  政党 公認 推薦
与党 自民 38 0 38
公明 23 0 23
野党 民主 54 3[注釈 8] 54
共産 8 0 8
ネット 2 1[注釈 9] 2
無所属 2 - 2
127 3 127
投票率 : 54.49%
第17回
2005年(平成17年)7月3日施行
  政党 公認 推薦
与党 自民 48 0 48
公明 22 0 22
野党 民主 35 0 35
共産 13 0 13
ネット 3 0 3
諸派 1 0 1
無所属 4 - 4
127 0 127
投票率 : 43.99%

主な都議会議員出身者[編集]

衆議院議員(現職)
参議院議員(現職)
首長(現職)
元議員・その他

歴代議長[編集]

氏名 就任 退任
10 牧野賤男
11 矢野鉉吉
12 大石保
13 中野勇治郎
14 片山久蔵
15 赤塚五郎
16 遠藤千元
17 三隅正
18 朝倉虎治郎
19 田中源
20 平林浅次郎
21 岡蕃
22 渡辺平次郎
23 大橋清太郎
24 川本金太郎
25 山田竹治
26 高岡宣次
27 大沢梅次郎 1942年 1943年
東京都議会
1[31] 有馬秀雄 1943年 1944年
2 大沢梅次郎 1944年 1945年
3 内田秀五郎 1945年 1946年
4 桑原信助 1946年 1946年
5 内田秀五郎 1946年 1947年
6 石原永明 1947年 1951年
7 菊池民一 1951年 1952年
8 斉藤清亮 1952年 1953年
9 佐々木恒司 1953年 1954年
10 窪寺伝吉 1954年 1955年
11 四宮久吉 1955年 1956年
12 中西敏二 1956年 1957年
13 上條貢 1957年 1958年
14 清水長雄 1958年 1959年
15 内田道治 1959年 1960年
16 村田宇之吉 1960年 1961年
17 建部順 1961年 1963年
18 小山省二 1963年 1963年
19 大久保重直 1963年 1965年
20 小山貞雄 1965年 1965年
21 大日向蔦次 1965年 1969年
22 春日井秀雄 1969年 1972年
23 富田直之 1972年 1973年
24 醍醐安之助 1973年 1975年
25 山村久 1975年 1977年
26 河野一郎 1977年 1979年
27 高橋一郎 1979年 1981年
28 菅沼元治 1981年 1983年
29 田辺哲夫 1983年 1985年
30 若松貞一 1985年 1987年
31 近藤信好 1987年 1989年
32 小倉基 1989年 1991年
33 小林莞爾 1991年 1993年
34 奥山則男 1993年 1995年
35 熊本哲之 1995年 1997年
36 田中晃三 1997年 1999年
37 渋谷守生 1999年 2001年
38 三田敏哉 2001年 2003年
39 内田茂 2003年 2005年
40 川島忠一 2005年 2007年
41 比留間敏夫 2007年 2009年
42 田中良 2009年 2010年
43 和田宗春 2010年 2011年
44 中村明彦 2011年 2013年
45 吉野利明 2013年 2014年
46 高島直樹 2014年 2015年
47 川井重勇 2015年 2017年
48 尾崎大介 2017年 2019年
49 石川良一 2019年 2021年
50 三宅茂樹 2021年 2023年
51 宇田川聡史 2023年

議員報酬と諸手当[編集]

役職 報酬 政務活動費
議長 月額 1,271,000円 月額 500,000円
副議長 月額 1,147,000円
委員長 月額 1,059,000円
副委員長 月額 1,040,000円
議員 月額 1,022,000円

議員年金[編集]

その他諸手当
かつて、本会議や委員会に一日出席するごとに特別区及び島部選出の議員は10,000円、その他の地区選出の議員には12,000円の費用弁償が議員報酬とは別に支給されていたが、平成29年第1回定例会において廃止が全会一致で可決された[32]。なお、費用弁償廃止後も島部在住の議員のみ交通費と宿泊費の実費が支給される。

不祥事[編集]

都議会黒い霧事件[編集]

1960年代に起こった、東京都議会をめぐる汚職事件。自民党都議15人が贈収賄で訴追され、1965年6月には都議会が自主解散した。

鈴木章浩議員による野次問題[編集]

2014年(平成26年)6月18日塩村文夏(みんなの党)が少子化問題に関する発言中に鈴木章浩自由民主党)が「早く結婚した方がいいんじゃないか」と野次を飛ばした。また、鈴木以外の議員からも野次があったことが朝日新聞テレビ朝日の議場の音声分析の結果から分かった[33]

大場康宣議員によるポスターはがし問題[編集]

木下富美子議員の無免許運転問題[編集]

2021年7月の都議選で再選した木下富美子都議(都民ファーストの会)が選挙期間中に起こした無免許運転事故をめぐる問題。都議会は二度にわたって議員辞職勧告決議案を全会一致で可決し、正副議長名で三度「召喚状」を送付した。木下は2021年11月に議員辞職し、2022年2月、執行猶予付き有罪判決となった。

注目された議題[編集]

七生養護学校事件[編集]

2003年、東京都立七生養護学校で行われた性教育授業について土屋敬之都議が都議会で批判し、学校への非難が高まった事件。 その後、都議3名が教育への不当介入として訴訟され、賠償を命じられた。

東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案[編集]

2010年、都議会に提出された改正案について作家、出版関係者、市民などから反対運動が巻き起こった。2010年6月に一度否決、同年12月に修正案が可決された。

築地市場移転問題[編集]

築地市場の機能を江東区豊洲に移転するにあたって発生した土壌汚染や住民訴訟などの諸問題。 2017年より都議会に「豊洲市場移転問題の調査特別委員会(百条委員会)」が設置され審議を行った。

都立高校校則問題[編集]

2020年、一部の都立高校ツーブロックの髪型を禁止する校則があることについて池川友一都議が都議会で質問し、教育長の「事件事故に遭う可能性がある」との答弁が反響を呼んだ[35]。 その後、校則の見直しが進んだ[36]

都立高校入試の英語スピーキングテスト問題[編集]

中学3年生に英語スピーキングテストを実施し都立高校入試に反映させる方針をめぐる問題[37]。 2022年10月、都立高入試の合否判定から試験結果を除外する条例案が提案された際、知事与党の都民ファーストの会から3名が造反し、党を除名された[38]

東京都青少年の健全な育成に関する条例における不健全図書の名称変更問題[編集]

2023年、都議会に提出された「不健全図書」という名称の変更を求める陳情[39]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 当時の新聞による表現
  2. ^ a b 元都民ファーストの会
  3. ^ a b c d 東京都議会においては「一人会派」の結成自体は認めており、会派としての質問・討論時間の設定や 政務調査費交付、会派控室の割り当ては行われているものの、都議会における会派は「議会内に結成された議員の同志的集合体をいう」とされていることから、議員の集合体ではない「一人会派」については2001年(平成13年)12月より会派名称の使用を認めず、一律に「無所属」と称することが決められた。ただし公式サイトでは会派名「無所属」の後ろにかっこ書きで所属議員が名乗っている団体・会派名を表記している。
  4. ^
  5. ^ 現職議員のうち立憲民主党7人、日本共産党3人、無所属1人が社民党東京都連合の支持・推薦を受け当選している[22]
  6. ^ 無所属6人・ネット1人。無所属6人は追加公認
  7. ^ ネット1人
  8. ^ 無所属1人、ネット2人
  9. ^ 無所属1人

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 都議会の沿革 写真で見る都議会のあゆみ 東京都議会
  2. ^ 東京都議選:自民59人全員当選 第1党奪還 民主惨敗- 毎日jp(毎日新聞) - ウェイバックマシン(2013年6月26日アーカイブ分)
  3. ^ 都議会公明「自民との連携見直し」 報酬削減案巡り溝” (2016-). 2016年12月25日閲覧。
  4. ^ a b 都議会自民党の都議3人が会派離脱 小池知事と連携か | NHKニュース - ウェイバックマシン(2016年12月28日アーカイブ分)
  5. ^ 都議選へ4人を一次公認 小池知事支持の政治団体:朝日新聞デジタル - ウェイバックマシン(2017年1月23日アーカイブ分)
  6. ^ 都議会 民進党の2会派 小池知事支持で合流へ | NHKニュース - ウェイバックマシン(2017年2月13日アーカイブ分)
  7. ^ 都議会民進系2会派、合流し「東京改革」に 小池支持前面に 日本経済新聞 2017年2月14日
  8. ^ 都民ファーストに合流=自民離党の2都議:時事ドットコム - ウェイバックマシン(2017年2月22日アーカイブ分)
  9. ^ 豊洲市場問題、都議会 百条委員会の設置案を可決 News i - TBSの動画ニュースサイト - ウェイバックマシン(2017年2月23日アーカイブ分)
  10. ^ 都議会 証人喚問 「豊洲移転 石原氏が決定」:TXNニュース:テレビ東京 - ウェイバックマシン(2017年3月11日アーカイブ分)
  11. ^ 慎太郎元都知事、百条委で衝撃告白「すべての字を忘れた。ひらがなさえも忘れました」 : スポーツ報知 - ウェイバックマシン(2017年3月20日アーカイブ分)
  12. ^ 都民圧勝「小池勢力」で79議席の過半数 自民惨敗、過去最低の23産経新聞 2017年7月2日
  13. ^ 【都議選投開票】維新やっと1議席 「自民vs都民ファ」の構図に埋没産経新聞 2017年7月2日
  14. ^ 【都議選投開票】「議席ゼロ」回避も民進党は大幅減へ「蓮舫降ろし」には発展せず産経新聞 2017年7月2日
  15. ^ 公明:「裏切られた」小池氏の新党代表就任に反発毎日新聞 2017年9月25日
  16. ^ 都議会公明党:「知事与党」関係解消へ毎日新聞 2017年11月14日
  17. ^ 激変の都議選から1年… 都民ファーストに亀裂 存在感高まる公明、自民は知事批判で独自路線産経新聞 2018年07月05日
  18. ^ 公明、都議会自民との連携5年ぶり復活へ 都民ファとは「解消」 7月都議選の構図一変:東京新聞 TOKYO Web
  19. ^ 都議選、小平市選挙区は無投票当選に 58年ぶり3例目 - 朝日新聞デジタル 2021年6月25日
  20. ^ 都議補選 4選挙区とも自民 - 東京新聞 TOKYO Web 2020年7月6日
  21. ^ 会派構成・会派略称一覧”. 東京都議会. 2023年9月4日閲覧。
  22. ^ 社民党東京都連合 - ウェイバックマシン(2021年7月29日アーカイブ分)
  23. ^ “みんなの党 会派結成3日目で分裂 都議会 人事などをめぐり確執 「離脱は本人も了承」 「了承の事実ない」”. しんぶん赤旗. (2013年7月27日). https://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-07-27/2013072704_02_1.html 2014年2月12日閲覧。 
  24. ^ “分裂危機のみんなの党 都議会の会派も渡辺派と江田派に分裂”. 週刊ポスト. (2013年8月5日). http://www.news-postseven.com/archives/20130805_203742.html 2014年2月12日閲覧。 
  25. ^ 「都議会民進党」と「民進党都議団」都議会では合流できずじまい…民進2つの会派発足産経新聞 2016年4月2日
  26. ^ 都議会:民進党の2会派合流 「東京改革議員団」を結成 毎日新聞 2017年2月14日
  27. ^ 都議会自民、都民ファーストに次ぐ第2会派へ 1人復帰、公明と同数に - 産経ニュース - ウェイバックマシン(2018年2月3日アーカイブ分)
  28. ^ a b 各選挙区の定数配分|都議会だより318号
  29. ^ 東京都議会、定数是正「1増1減」成立”. 日本経済新聞 電子版. 2020年7月18日閲覧。
  30. ^ 都議選の歴史(平成以降)NHK
  31. ^ 歴代議長 | 東京都議会
  32. ^ 議員報酬 20%削減 | 公明ニュース(2017/2/23)”. 公明党. 2019年10月22日閲覧。
  33. ^ 複数都議がヤジ 議場の音声分析「自分が産んでから」も:朝日新聞デジタル - ウェイバックマシン(2014年6月30日アーカイブ分)
  34. ^ 自民都議を書類送検 ポスターはがした疑い - 産経ニュース - ウェイバックマシン(2021年1月27日アーカイブ分)
  35. ^ “ツーブロックは「事件や事故に遭う髪形」? 都立高校則巡る都教育長発言が波紋”. 毎日新聞. (2020年7月17日). https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/040/028000c 2023年2月15日閲覧。 
  36. ^ “下着の色指定・ツーブロック禁止…都立校「ブラック校則」新年度から廃止”. 読売新聞. (2022年3月12日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20220311-OYT1T50379/ 2023年2月15日閲覧。 
  37. ^ “スピーキングテスト、問題点次々 採点ミスがあっても「闇の中」? 不受験者の点数、他人の結果から算出…”. 朝日新聞EduA. (2022年7月5日). https://www.asahi.com/edua/article/14661537 2023年2月15日閲覧。 
  38. ^ “都民ファ3人造反、賛成票で党除名 東京都議会本会議、英語スピーキングテスト「入試に使わない」条例案否決”. 東京新聞. (2022年10月7日). https://www.tokyo-np.co.jp/article/207085 2023年2月11日閲覧。 
  39. ^ “「不健全図書」の名称変更求め漫画家が声上げる 「はじめの一歩」森川ジョージさんらが都に陳情 「人間の好みで不健全指定されたら、たまらない」”. 夕刊フジ. (2023年2月8日). https://www.zakzak.co.jp/article/20230208-XG6L67DBQFPP3DCWBM4R2FFWI4/?outputType=amp 2023年2月13日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]