都営バス早稲田営業所

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都営バス 早稲田自動車営業所
Tokyo Metropolitan Bus Waseda bus office
Tobus Waseda Dept overview 2015.jpg
所在地 東京都新宿区西早稲田1-9-23
営業開始 1971年
所管系統数 3系統
主な運行担当区域 早稲田営業所から新宿区・豊島区・文京区方面に伸びる路線
バス収容可能台数 約48台(職員自家用車・検収庫分除く)
備考 「営業所」を名乗る車庫では最も所有台数・所有系統が少ない。

都営バス早稲田自動車営業所(とえいバスわせだじどうしゃえいぎょうしょ)は、東京都新宿区西早稲田に所在する都営バスの営業所である。担当路線は、トロリーバスの代替路線である池86、早稲田を起終点に豊島区文京区台東区渋谷区へと運行される上58・早77の以上3系統である。管轄下に青梅支所を置く。かつては杉並支所も管轄下にあったが、2009年4月に小滝橋営業所の管轄に変更された。営業所記号はTを用いる。最寄停留所は早稲田またはグランド坂下となる。

概要[編集]

都営トロリーバス(無軌条電車[1][2])戸山無軌条電車営業所を引き継いで開設された都営バス渋谷営業所戸山支所の移転・昇格により、1971年(昭和46年)12月1日に開設された。敷地は、都電早稲田電車営業所の跡地を利用したもので、早稲田大学北側の新宿区西早稲田一丁目に位置する。担当路線は池86・上58・早77の3系統で、都営バスの営業所・支所の中で担当路線数が練馬支所と並び最少の車庫だが、いずれの系統も運行本数が多く、利便性が高い。更に小規模の割に黒字であり、片や支所へ降格されるも、早稲田は営業所が成り立っている。

すぐ近くに都電荒川線早稲田停留場があり、同線の定期乗車券も販売している。

沿革[編集]

  • 1955年(昭和30年)6月1日:トロリーバス102系統池袋駅 - 千駄ヶ谷四丁目間の開業と同時に、戸山無軌条電車営業所を開設。
  • 1968年(昭和43年)
  • 1971年(昭和46年)12月1日:戸山支所を早稲田電車営業所跡地へ移転し改組、早稲田自動車営業所に昇格。戸山支所跡地は福祉局(現・福祉保健局)に移管、東京都心身障害者福祉センターを建設する。
  • 2000年(平成12年)12月12日杉並支所(営業所から格下げ)と青梅支所を管轄下に置く。同時に最寄停留所名を「早稲田」から「早稲田・リーガロイヤルホテル前」に変更。
  • 2005年(平成17年)4月1日:最寄停留所名を「早稲田・リーガロイヤルホテル前」から「早稲田」に変更、大江戸線全線開業前の名称に戻る。
  • 2009年(平成21年)4月1日:杉並支所を小滝橋営業所の管轄に変更する。
  • 2016年(平成28年)3月14日:東京都心身障害者福祉センターの飯田橋への移転に伴い、高71・早77・池86系統が経由する都立障害者センター前バス停を「早大理工前」に改称。

現行路線[編集]

上58系統[編集]

上58 (T-D209)

早稲田から江戸川橋へ出て、音羽通り不忍通りを経由して上野松坂屋に至る路線。都電第6次撤去で廃止された20系統(江戸川橋 - 須田町)の代替として1971年(昭和46年)3月18日付で誕生した。その後1976年(昭和51年)3月1日付で上野 - 須田町間が短縮され現在の運行区間となった。

当系統の他に上69系統が並行するが、同系統が江戸川橋 - 上野間で新目白通り春日通りを経由するのに対して、当系統は音羽通りを走り、護国寺から山手線の内側・不忍通りを走る路線である。ただし、朝の早稲田(車庫) → 上野間の回送は上69系統と同ルートを走り、上野松坂屋へ向かう。沿線には講談社太田胃散などの本社、護国寺上野動物園などがある。

早77系統[編集]

休日日中の早稲田行きは歌舞伎町:靖国通りを経由 (T-D208)
  • 早77:早稲田 → 甘泉園公園 → 高田馬場二丁目 → 東新宿駅 → 日清食品 → 歌舞伎町 → 新宿駅西口
  • 早77:新宿駅西口 → 新宿伊勢丹前 → 日清食品 → 東新宿駅 → 高田馬場二丁目 → 馬場下町 → 早稲田
  • 早77(休日始発~夕方):新宿駅西口 → 歌舞伎町 → 日清食品 → 東新宿駅 → 高田馬場二丁目 → 馬場下町 → 早稲田

早稲田から高田馬場二丁目、東新宿駅を経由して新宿駅を結ぶ路線。2003年6月18日から環四通りの供用開始に伴い、飯64、上69系統とともに一部経路を変更し、グランド坂下経由から、甘泉園公園前経由とする。日清食品 - 新宿駅西口では往路と復路で経路が異なり、早稲田行きは新宿通り経由、新宿駅西口行きは靖国通り経由となっている。2008年6月14日の副都心線開業時に大幅な減便が行われた。

以前は、宿74、秋76系統が新田裏(※現;日清食品前)から南に向かって左のバイパス(明治通りの二又の左の道)経由で、新宿5丁目東交差点を右折していたが、早77系統は明治通り本線を直進し、新宿5丁目交差点を右折していたが、後年早77系統も新宿駅方向へ行く他の系統と同じ様に左のバイパス経由にまとめられている。尚バイパスは、新宿高校などが有り、靖国通りの南の甲州街道までしか開通しておらず、明治通りは相変わらず込んでいる。

休日は始発から17時台まで早稲田方面も歌舞伎町経由となるため、新宿駅東口と新宿伊勢丹前には停車しない。

元は、本系統の所管は小滝橋営業所だったが、1974年に上69系統と所管交換のうえ早稲田営業所の担当となり、同時に上69系統は小滝橋車庫へ延長された。

池86系統[編集]

渋谷駅西口交差点を通過する池86 (T-L716)
  • (トロリー102→602→)池86:池袋駅東口 - 学習院下 - 高田馬場二丁目 - 東新宿駅 - 日清食品 - 新宿伊勢丹前 - 表参道(←宮下公園/神南一丁目 → 渋谷駅西口→)渋谷駅東口(循環)
  • (トロリー102→602→)池86:池袋駅東口 - 学習院下 - 高田馬場二丁目 - 東新宿駅 - 日清食品 - 新宿伊勢丹前
  • 池86:早稲田(早稲田車庫) → 甘泉園公園 → 高田馬場二丁目 → 東新宿駅 → 日清食品 → 新宿伊勢丹前 → 表参道 → 神南一丁目 → 渋谷駅西口 → 渋谷駅東口
  • 池86:渋谷駅東口 → 宮下公園 → 表参道 → 新宿伊勢丹前 → 日清食品 → 東新宿駅 → 高田馬場二丁目 → 甘泉園公園 → 早稲田(早稲田車庫)
  • 池86:池袋駅東口 - 学習院下 - 高田馬場二丁目 - 甘泉園公園 - 早稲田(早稲田車庫)

池袋駅から新宿駅東側、表参道を経由して渋谷駅に至る路線で、早稲田営業所の主力路線。沿線が繁華街であるためダイヤが乱れることも多く、運転間隔を補うため、池袋から新宿伊勢丹までの区間便が運転されることがある。出入便では早稲田発着も運転され、渋谷駅便はわずかのみ運転される。副都心線開業前は、国電山手線支障時の代替輸送機関としての役割も持っており、2006年4月24日の山手線不通事故発生時には周辺の営業所を含めて車両19台を投入して増発を実施した。

1968年(昭和43年)3月31日限りで廃止されたトロリーバス102系統(品川駅 - 池袋駅)のうち、先行廃止された区間を除く渋谷駅 - 池袋駅間の代替路線602系統として開通した。なお先行廃止区間は、品川営業所東京急行電鉄(現・東急バス)の共同による100系統(現・反96系統)および東京急行電鉄の品川区役所線(現・品川線)が代替となった。

開設4年後の都電第7次撤去と同時に池86系統へと呼称を変更。その後、1978年(昭和53年)には池袋サンシャインシティが建設されたことで池袋サンシャインシティに一時乗り入れていたが、サンシャインのターミナル使用料と利用客などの兼ね合いから1990年7月に池袋側の起終点を東池袋四丁目に変更した経緯がある。東池袋四丁目では有楽町線東池袋駅都電荒川線東池袋四丁目停留場に近い交通局の折返所(元々は大塚電車営業所の派出所用地だった場所)で折返していた。東池袋四丁目行きの方向幕は「池袋駅東口(東池袋四丁目)」と表示されていた。

2003年(平成15年)1月、利用客の少ない池袋駅 - 東池袋四丁目を大幅に減回し、池袋駅止まりの運行が中心となったが、池袋駅のバス停をグリーン大通り側に設定したため、南池袋三丁目Y字路を右折するルートを取ることとなり、ダイヤの乱れを助長させた。そのため、2005年3月28日で朝夕を中心に再び増回を行う。

2008年(平成20年)6月14日、完全に並行する東京メトロ副都心線が開業した。このため、当系統は池袋駅 - 東池袋四丁目間は廃止、神宮前六丁目 - 渋谷駅間が新宿支所の早81系統と同様に循環化され、本数も大幅に削減された。しかし、高齢者や地下駅への移動が困難な利用者からの要望もあり、また減便後の混雑も著しいことから、2009年4月の改編時のダイヤ改正で日中を中心に増便されている。しかし、早稲田 - 池袋間は回送運転便も多く、新目白通りから直接明治通りへ行っており、東池袋四丁目運転時は、音羽通り、護国寺経由で回送していた便も多数あった。また車内表示器では早稲田行きの表示が「早稲田車庫行」と表示される。前面行き先表示器の早稲田行きの表示には小さく(早稲田車庫)の表示が入る[3]。他系統の早稲田停留所と同じ場所であるので紛らわしい。

この路線は2004年 - 2009年まで新宿支所都01系統の一部を受け持っていた際、新宿車庫 → 新宿伊勢丹 - 新宿四丁目 - 表参道 - 渋谷駅間を営業運転の形で出入庫を行っていた。現在は系統番号のみ渋88出入系統に変更されている。

廃止・移管系統[編集]

池86・池86折返系統(一部系統・一部区間の廃止)[編集]

  • 池86折返:新宿駅西口 - 大久保通り - 高田馬場二丁目 - 千登世橋 - 池袋駅東口

深夜バスの普通時刻の運転便に付けられていた系統番号で、運賃が倍額にならないためにこの番号とされた。早稲田から池袋駅東口まで、池86出入系統として出庫後、新宿駅西口を往復しそのまま深夜09系統ミッドナイト25として、同区間を往復運転後、新宿駅西口、池袋駅東口から早稲田行きとなり、早稲田車庫へ入庫していた。深夜バスの廃止で、自動的に本系統も廃止になった。

  • 池86:東池袋四丁目 - 池袋駅東口 - (既存区間のため中略) - 渋谷駅東口

2008年6月13日を以って東池袋四丁目 - 池袋駅東口間が廃止された。

上69系統[編集]

  • 上69:早稲田 - 江戸川橋 - 大曲 - 伝通院前 - 文京区役所(現・春日駅) - 本郷三丁目(現・本郷三丁目駅) - 上野広小路

都電39系統の代替路線。当初は小滝橋営業所が担当し、1972年(昭和47年)3月1日から早77系統との交換で一時期担当していた。その後1974年9月22日に小滝橋営業所に再移管、早77系統が早稲田営業所に戻っている。

深夜09系統[編集]

  • 深夜09:新宿駅西口 - 大久保通り - 高田馬場二丁目 - 千登世橋 - 池袋駅東口
  • 深夜09:新宿駅西口 - 大久保通り - 高田馬場二丁目 - 西早稲田 - 早稲田車庫
  • 深夜09:池袋駅東口 - 千登世橋 - 高田馬場二丁目 - 西早稲田 - 早稲田車庫

池86出入系統と早77系統を組み合わせた系統で、1989年(平成元年)12月15日に開業したものの、都営の深夜バスとしては最も早い1996年1月4日に廃止されている。早稲田車庫の正式な停留所名は「早稲田」であるが、この深夜バスの運転されていたときは、池86系統と深夜09系統の方向幕は「池86 早稲田車庫」「MN25 早稲田車庫」を表示していた。現在は池86出入系統に限り「池86 早稲田(早稲田車庫)」となっている(上58・飯64・早77系統は「早稲田」表示)。

604系統[編集]

トロリーバス104系統の代替路線として1968年(昭和43年)3月31日に開通した。1971年(昭和46年)3月16日をもって滝野川営業所に移管、翌1972年(昭和47年)の系統番号整理で草64系統となる。その後1980年(昭和55年)4月4日の滝野川の移転で北営業所へと引き継がれ、志村営業所廃止の1982年(昭和57年)3月29日付で巣鴨営業所に移管、2006年(平成18年)4月1日から4年間は南千住営業所との共管だった時期がある。現在は浅草地区の幾多にわたる経路変更を経て池袋駅 - 浅草雷門南の路線となっている。

車両[編集]

指定車種:三菱自動車工業三菱ふそうトラック・バス(ボディは呉羽自動車工業→新呉羽自動車工業→三菱自動車バス製造→三菱ふそうバス製造) 現在は三菱ふそうのほかいすゞ自動車日野自動車UDトラックスの車両が在籍する。

音声合成:レシップレゾナント・システムズ

1982年に都営バス初のバスロケーションシステムを導入、ノンステップバス1998年に導入している。

都営バスに4台在籍する背立て式車いすスペース試験車のうち3台は2012年4月現在で当営業所にいすゞ車(N316・317号車)とUDトラックス車(L748号車)が在籍していた(残りの1台は江東営業所配置のUDトラックス車L100号車)。但し構造の関係で車いすが普通なら2台まで乗車できるのが1台しか乗車できないのと、その構造自体の問題がネックとなり、9月上旬にL748号車が北営業所、N317号車が杉並支所に転出した(N316号車は2013年1月現在も在籍)。入れ替わりに北からK541号車、杉並からN319号車が転入(N319号車は2013年8月に深川営業所へと転出)。今回のトレードが行われた理由としては、早77・池86系統は当時沿線に都立障害者福祉センターがあった[4]ことや副都心線との並行系統で副都心線は深い位置を走るため階段が多く、階段の利用が困難な高齢者や車いすの利用が多いこと、残る上58系統も沿線の経由地上高齢者の利用が多く、車いす不使用時にも座席が1つ増えることで着席効率を上げられることが今回のトレードの口火といえる。

UDトラックス・スペースランナーRAは深川営業所からの転入で2009年2月に3台(S665 - 667号車)が配置された。中型ロング車は2003年度に日野・レインボーが1台(H225号車)配置されたのが最初で、これが翌2004年度に目黒分駐所(現・港南支所)へ転出した後に2005年度に再び6台(L643 - 648号車)が配置された。しかしこれらも配置後間もなくL643号車が青梅支所へ転出、ほかの5台も2008年に港南と臨海支所小滝橋営業所へと転出し再度配置がなくなった(小滝橋営業所のL648号車は高71系統の移管で杉並支所へ再転出)。このほか三菱ふそう・エアロミディMKも6台(K598・609 - 613号車)が在籍していたが、2016年1月までにK598号車(2010年1月に青戸支所から転入)を残して千住営業所と杉並支所へと転出している。さらに日野・ブルーリボンシティハイブリッドのT261・262号車が杉並支所へと転出、入れ替わりに杉並支所からいすゞ・エルガ(M204号車)、日野・ブルーリボンII(M210号車)、三菱ふそう・エアロスター(V336号車)が1台ずつ転入した。

参考文献[編集]

  • 都営バス系統案内図
  • 都バス担当(系統)営業所一覧表
  • 方面別新旧系統一覧表(以上、東京都交通局発行、1972年12月1日版)
  • 都営交通路線案内図(東京都交通局発行、1978年版)

脚注[編集]

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  1. ^ 軌条とは、線路のことである。
  2. ^ トロリーバスは、バスという通称のため、電気自動車のように考えがちであるが、電車に分類される。運転には、自動車の運転の要素(無軌条;要するに線路がないので、自動車のように舵取りハンドル操作が必要である。)マスコンとブレーキも、自動車に準じてペダル式である。軌条のある鉄道車両は、ハンドルでマスコンのノッチを入れたり、ブレーキをかける違いが有る。大型2種自動車運転免許証の他に、路面電車の運転の資格も必要であり、乙種動力車操縦者運転免許状が必要である。普通の電車は甲種動力車操縦運転免許状が必要である。
  3. ^ かつては本系統の早稲田行きに限り「早稲田車庫」を表示、早77系統と区別していたが、2003年頃からは「早稲田・リーガロイヤルホテル(早稲田車庫)」→「早稲田(早稲田車庫)」を表示するようになった。
  4. ^ 都立障害者福祉センターは2016年3月14日に飯田橋に移転している。

関連項目[編集]

座標: 北緯35度42分39.3秒 東経139度43分16.4秒 / 北緯35.710917度 東経139.721222度 / 35.710917; 139.721222