郡司正勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

郡司 正勝(ぐんじ まさかつ、1913年7月7日 - 1998年4月15日)は、日本歌舞伎研究家・演劇評論家国文学者早稲田大学名誉教授。

経歴[編集]

北海道札幌市出身。北海道庁立第二中学(現北海道札幌西高等学校)を経て、1939年早稲田大学文学部国文科卒。河竹繁俊門下。早大演劇博物館学芸員・同大学講師などを経て、196084年教授

1954年に発表した『かぶき・様式と伝承』(1955年芸術選奨文部大臣賞受賞)は、歌舞伎研究に民俗学の成果を導入し、芸態の持つ精神構造に光を当てた点で画期的な著作。その後も『かぶきの美学』『かぶきの発想』『おどりの美学』などを著す傍ら、劇評の分野でも活躍。また、1963年四世鶴屋南北桜姫東文章』の復活上演以来、旧作の校訂演出にも力を注いだ。現代演劇・舞踏にも造詣が深く、その方面での発言も多い。

主著に『郡司正勝柵定集』(全6巻)などがある。札幌大学に郡司の蔵書を納めた「郡司文庫」が設けられている。

著作[編集]

単著[編集]

  • 歌舞伎入門』(現代教養文庫社会思想研究会出版部、1954年
  • 『かぶき・様式と伝承』寧楽書房、1954年/ちくま学芸文庫(改訂版)、2005年
  • 『歌舞伎と吉原』淡路書房、1956年
  • 『おどりの美学』演劇出版社、1957年、改訂版2000年
  • 『歌舞伎』(岩波講座 日本文学史 第八巻 近世)岩波書店、1958年
  • 『郷土芸能』東京創元社、1958年
  • 『かぶきの発想』弘文堂、1959年
  • 『かぶきの美』(現代教養文庫)社会思想研究会出版部、1960年
  • 『かぶきの美学』演劇出版社、1963年
  • 『舞踏正派若柳流史』正派若柳会、1966年
  • 『歌舞伎』集英社、1966年
  • 『かぶき袋』青蛙房、1970年
  • 『地芝居と民俗』 岩崎美術社、1971年
  • 『地底の骨 ヨーロッパの旅』アルドオ、1973年
  • 『古典芸能 鉛と水銀』 西沢書店、1975年
  • 荷風別れ 近代文学逍遙1』コーベブックス〈南柯叢書〉、1976年
  • 『かぶき論叢』思文閣出版、1979年
  • 『かぶき夢幻』西沢書店、1983年
  • 『童子考』白水社、1984年、新版2010年
  • 『風流の図象誌』三省堂、1987年
  • 『句集 ひとつ水』三月書房、1990年
  • 『鶴屋南北-かぶきが生んだ無教養の表現主義』 中公新書、1994年/講談社学術文庫、2016年
  • 『郡司正勝劇評集』演劇出版社、1995年
  • 『和数考』白水社、1997年/白水uブックス、2001年
  • 『歩く』シアターX(出版)、港の人(頒布)、1998年。増補改訂版2016年
  • 『舞踊名言集成』演劇出版社、1999年、新版2004年
  • 『芸能の足跡 郡司正勝遺稿集』柏書房、2001年
  • 『かぶき発生史論集』岩波現代文庫(鳥越文蔵編)、2002年
  • 『かぶき入門』岩波現代文庫、2006年
  • 『歌舞伎十八番の内 勧進帳岩波文庫、2021年
著作集

共編著・監修・校注[編集]

舞台作品[編集]

  • 『青森のキリスト』
  • 『歩く』
  • 『ドリアン・グレイ最後の肖像』(遺作、大野慶人に捧げられた舞踏作品)

脚注[編集]


外部リンク[編集]