過ち色の記憶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
過ち色の記憶
マリリオンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1985年3月 - 5月 ベルリン Hansa Ton Studios[1]
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル EMI
プロデュース クリス・キムゼイ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(イギリス[2]
  • 3位(ドイツ[3]
  • 6位(オランダ[4]、スイス[5]
  • 10位(ノルウェー[6]
  • 15位(スウェーデン[7]
  • 47位(アメリカ[8]
  • マリリオン アルバム 年表
    リアル・トゥ・リール
    (1984年)
    過ち色の記憶
    (1985年)
    Brief Encounter
    (1986年)
    テンプレートを表示

    過ち色の記憶』(原題:Misplaced Childhood)は、イギリスプログレッシブ・ロックバンドマリリオン1985年に発表した3作目のスタジオ・アルバム

    背景[編集]

    本作はコンセプト・アルバムとなっており[9]フィッシュ自身の原体験に触れられている[10][11]。フィッシュはマーク・ウィルキンソン英語版から借りたヘルマン・ヘッセの小説『デミアン』に影響を受け、アイディアを固めていったという[12]。ウィルキンソンの手によるアルバム・ジャケットに描かれた少年は、隣に住んでいた当時10歳のRobert Meadをモデルとしており、ウィルキンソンによれば「彼はまるで、僕が心の中に描いていたデミアンのように見えた」とのことである[12]

    レコーディング[編集]

    1985年2月に録音されたデモ・ヴァージョンは、1998年に発売された本作のリマスターCDのボーナス・ディスクに収録された[1]

    プロデュース及びミキシングは、ピーター・フランプトンローリング・ストーンズ等の作品を手掛けてきたクリス・キムゼイによる[13]。ピート・トレワヴァスは後年、キムゼイの仕事について「彼は個々のメンバーの完璧な演奏よりも、バンド全体を録音したがっていた。僕達がスタジオで演奏している時の雰囲気や、皆のそれぞれの反応を捉えようとしていたから、なかなかスピリチュアルなものになったよ」と語っている[14]。なお、スティーヴ・ロザリーによれば、彼らの前にスタジオを使っていたキリング・ジョークがコントロール・ルームで粉末消火器を使用したため、本作のレコーディングで使用したNeve社のミキシング・デスクの調子が悪くなっていたという[14]

    反響・評価[編集]

    マリリオンは本作で大きな成功を収めた。全英アルバムチャートでは自身初の1位を獲得し、41週チャート圏内に入るロング・ヒットとなった[2]。ドイツのアルバム・チャートでは3位に達し、自身初のトップ10入りを果たした[3]。アメリカのBillboard 200では自身初のトップ100入りを果たし、最高47位に達した[8]

    本作からの第1弾シングル「追憶のケイリー」は全英2位[15]・全米74位[8]に達した。その後、「ラヴェンダー」(全英5位[15])、「ロシアンの心」(全英29位[15])もシングル・ヒットしている。

    John Franckはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「バンドがリリースしてきた中で最も完成度の高い作品というだけでなく、最も合理的な作品でもあることが分かるはずである」と評している[10]。また、ドリーム・シアタージョン・ペトルーシは2012年、本作を「The 11 greatest prog-rock albums of all time」の一つに挙げ「ギターがメロディを紡ぎ出して、そのメロディが曲の焦点になる。それがマリリオンの本質なんだよ」と評している[16]

    ライヴにおける演奏[編集]

    本作はマリリオンのライヴにおいて完全再現され、ライヴ・アルバム『伝説への序章』(1988年)のディスク2に全曲とも収録された[17]。また、本作のリリースから20周年に当たる2005年にはフィッシュのツアーにおいても完全再現され、ライヴ・アルバム『Return to Childhood』(2006年)にも収録された[18]

    収録曲[編集]

    全曲ともメンバー5人の共作。

    1. 絹の着物 - "Pseudo Silk Kimono" - 2:13
    2. 追憶のケイリー - "Kayleigh" - 3:54
    3. ラヴェンダー - "Lavender" - 2:33
    4. ビター・スイート(苦い記憶) - "Bitter Suite" - 7:53
      1. "Brief Encounter"
      2. "Lost Weekend"
      3. "Blue Angel"
      4. "Misplaced Rendezvous"
      5. "Windswept Thumb"
    5. ロジアンの心 - "Heart of Lothian" - 4:08
      1. "Wide Boy"
      2. "Curtain Call"
    6. ウォーターホール(エキスプレッソ・ボンゴ) - "Waterhole (Expresso Bongo)" - 2:07
    7. 舞台裏の詩人 - "Lords of the Backstage" - 1:57
    8. 隠された陰謀 - "Blind Curve" - 9:29
      1. "Vocal Under a Bloodlight"
      2. "Passing Strangers"
      3. "Mylo"
      4. "Perimeter Walk"
      5. "Threshold"
    9. 少年時代の終焉 - "Childhoods End?" - 4:32
    10. ホワイト・フェザー - "White Feather" - 2:23

    1998年リマスターCDボーナス・ディスク[編集]

    1. "Lady Nina" - 5:47
    2. "Freaks" - 4:05
    3. "Kayleigh (Alternative Mix)" - 3:59
    4. "Lavender Blue" - 4:21
    5. "Heart of Lothian (Extended Mix)" - 5:45

    Misplaced Childhood Album Demos[編集]

    1. "Pseudo Silk Kimono" (Demo) - 2:11
    2. "Kayleigh" (Demo) - 4:06
    3. "Lavender" (Demo) - 2:37
    4. "Bitter Suite" (Demo) - 2:54
    5. "Lords of the Backstage" (Demo) - 1:46
    6. "Blue Angel" (Demo) - 1:46
    7. "Misplaced Rendezvous" (Demo) - 1:56
    8. "Heart of Lothian" (Demo) - 3:49
    9. "Waterhole (Expresso Bongo)" (Demo) - 2:00
    10. "Passing Strangers" (Demo) - 9:16
    11. "Childhoods End?" (Demo) - 2:23
    12. "White Feather" (Demo) - 2:18

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注[編集]

    先代:
    ブライアン・フェリーボーイズ・アンド・ガールズ
    全英アルバムチャート ナンバーワン・アルバム
    1985年6月29日 - 7月5日
    次代:
    ブルース・スプリングスティーンボーン・イン・ザ・U.S.A.