シリアルキラー

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テッド・バンディ1978年フロリダ州にて)。「シリアルキラー」という言葉は、彼を表現するために考え出された。

シリアルキラー(英:Serial killer serial=連続の、順列の)とは殺害行為を主目的に行う犯罪者、あるいは単独の連続殺人犯(連続殺人事件の犯人)に対して使われる言葉である。和名としては殺人鬼(さつじんき)とも称される。

概要[編集]

「シリアルキラー」という単語は、アメリカの連続殺人犯テッド・バンディを表現するために考え出されたものである。元FBI捜査官のロバート・K・レスラー1984年9月に提唱した。

シリアルキラー事件の場合には犯人の主眼があくまでも殺害行為に置かれており、テロリズム犯罪組織に所属しているなどの理由で継続して殺人を犯す場合とは明確に分けて考えられる。金銭目的で犯行に及んだ連続殺人犯はシリアルキラーから除外されることもあるが、被害金額が少なかったり拷問殺人が発覚した場合などでは明らかに殺害に主眼が置かれているため、シリアルキラーに含まれる。

また、連続殺人は複数の殺人事件の間隔に潜伏期間があるが、一度に多数の人間を殺害する場合(FBIの定義では一日以内に4人以上)は大量殺人に分類され、その犯人を大量殺人犯、大量殺人者(Mass murderer)という。さらに、津山事件のようなケースや街頭および学校内などでの無差別銃乱射・殺傷・通り魔事件(附属池田小事件秋葉原通り魔事件など)のように短時間内に不特定多数を殺害する犯人はスプリー・キラーと呼ばれている。ただし、犠牲者が多いケースなどでは分類が重複する場合もあり、必ずしも明確に区分できるものではない。

特徴・傾向[編集]

シリアルキラーの特徴や傾向には、以下のようなものがある。

一方、見解が分かれるものもある。たとえば就職に苦労し、簡便な仕事を選ぶ者が多いとされるが、FBIは、「連続殺人犯はしばしば正常に見え、家族や安定した仕事を持っている」と指摘している[2]。また、知能指数が平均より高いと思われがちだが、研究によれば平均か平均より低く[4][2][7]、サンプルとなった202人のシリアルキラーの知能指数の中央値は89であった[8]

これらはシリアルキラーと目されたものの生い立ちや傾向から判断されたものであり、当然ながら上記の項目に当てはまるからと言ってシリアルキラーとなるわけではない。例えば、ハロルド・シップマンは成功した専門家(NHSで働く総合診療医)だった。彼は地域住民から信頼され、子供の喘息治療に関して専門賞を受賞し、テレビ番組のインタビューまで受けていた[9]デニス・ニルセンは、元兵士の公務員及び労働組合員で、逮捕されたとき、過去の犯罪記録を持っていなかった[10]ブラド・タネスキは、犯罪記者として自ら起こした事件に関する記事も書いていたキャリアジャーナリストであった[11]ラッセル・ウィリアムズは、カナダの空軍大佐であり、尊敬を集める人物であった[12]

著名なシリアルキラー[編集]

出典[編集]

  1. ^ “連続大量殺人犯ベスト10! 第5位~1位!! 「人喰い美女」「目玉の酒漬け」…”. Amebaニュース. (2013年8月30日). https://news.ameba.jp/entry/20130830-649 2017年11月3日閲覧。 
  2. ^ a b c Morton, Robert J. “Serial Murder”. Federal Bureau of Investigation. https://www.fbi.gov/stats-services/publications/serial-murder 2011年1月1日閲覧。 
  3. ^ Skeem, J. L.; Polaschek, D. L. L.; Patrick, C. J.; Lilienfeld, S. O. (2011). “Psychopathic Personality: Bridging the Gap Between Scientific Evidence and Public Policy”. Psychological Science in the Public Interest 12 (3): 95–162. doi:10.1177/1529100611426706. http://www.psychologicalscience.org/index.php/publications/journals/pspi/psychopathy.html. 
  4. ^ a b c d e f g h Scott, Shirley Lynn. “What Makes Serial Killers Tick?”. 2010年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年1月9日閲覧。
  5. ^ Silva, J. Arturo; Leong, Gregory B.; Ferrari, Michelle M.. “A neuropsychiatric developmental model of serial homicidal behavior”. Behavioral Sciences & the Law 2004: 794. 
  6. ^ Singer, S.D; Hensley, C (2004). “Learning theory to childhood and adolescent fire-setting: Can it lead to serial murder. International Journal of Offender Therapy and Comparative Criminology”. International journal of offender therapy and comparative criminology 48 (4): 48, 461–476.. doi:10.1177/0306624X04265087. PMID 15245657. http://ijo.sagepub.com/content/48/4/461.abstract 2011年2月13日閲覧。. 
  7. ^ Holloway, Lynette. Of Course There Are Black Serial Killers Archived 2013-10-13 at the Wayback Machine.. The Root.
  8. ^ Serial Killer Information Center: Serial Killer I.Q. Archived 2016-03-04 at the Wayback Machine.
  9. ^ “UK | Harold Shipman: The killer doctor”. BBC News. (2004年1月13日). http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/3391897.stm 2010年7月29日閲覧。 
  10. ^ CrimeLibrary.com/Serial Killers/Sexual Predators/Dennis Nilsen — Growing Up Alone — Crime Library on”. Trutv.com (1945年11月23日). 2010年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年7月29日閲覧。
  11. ^ Testorides, Konstantin (2008年6月24日). “'Serial murder' journalist commits suicide”. The Independent (London). https://www.independent.co.uk/news/world/europe/serial-murder-journalist-commits-suicide-852848.html 2010年7月29日閲覧。 
  12. ^ Mellor, L. (2012) Cold North Killers: Canadian Serial Murder Toronto: Dundurn.

関連項目[編集]