逃げ上手の若君

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逃げ上手の若君
ジャンル 歴史漫画
漫画
作者 松井優征
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2021年8号 -
発表期間 2021年1月25日 -
巻数 既刊7巻(2022年8月現在)
テンプレート - ノート
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ポータル 漫画

逃げ上手の若君』(にげじょうずのわかぎみ)は、松井優征による日本漫画作品。集英社の『週刊少年ジャンプ』にて2021年8号から連載中。

概要[編集]

暗殺教室』終了以来、約5年ぶりとなる松井の連載作品[1][2]鎌倉時代から室町時代にかけて[3]北条時行の生涯を描く歴史漫画である[1][2][3][4][5]足利尊氏[注 1]によって鎌倉幕府が滅ぼされ[3][6]北条家一族郎党が次々と死を選ぶ中[2]、高氏の手から逃げ延び諏訪頼重らとともに再起を期す時行の物語が展開される[6]。戦って死ぬことこそが武士の誉れとされた時代において[2][4]、敵から逃げることで英雄となった時行の生涯を[2][5]史実をもとに描いている[2][3][4][5][7][8]

第1話は『週刊少年ジャンプ』の2021年8号に掲載されたが[2][8]、その際に「駆け出す! 史上最も逃げ上手の英雄!!」[2]「史実スペクタクル逃亡譚」[2]などのキャッチコピーが掲載された。また「逃げ若」との略称も掲載された。連載開始時、北条時行や南北朝時代を題材としたことが反響を呼び[2][5][6]、時行本人についても話題となった[2]。第1話から第3話がボイスコミック化され、YouTubeにて公開された[9][10][11][12]

連載誌には、漫画本編の後にコラム風の読み物ページ『解説上手の若君』が掲載されており、南北朝時代の歴史や風習などが解説されている。なお、松井の作画が本作よりフルデジタル化し、鎧や武具の作画コストなどで松井は連載準備段階から第四話までの原稿料程度の私費を投じていることが担当編集者によって明かされている[13]

2022年、「全国書店員が選んだおすすめコミック2022」にて第8位にランクイン[14]。同年6月時点で電子版を含む累計発行部数は100万部を突破している。

あらすじ[編集]

時は1333年、鎌倉幕府の後継者である少年・北条時行は、武士としての取り柄を持っておらず、武芸の稽古からも逃げ続ける日々を送っていた。しかし、後醍醐天皇と内通した御家人・足利高氏(後の尊氏)の突然の謀反により、鎌倉幕府は滅亡する。故郷も家族も全て失い、一人生き残った時行は信濃国の神官・諏訪頼重に保護される。頼重は未来が見えると言い、時行が「2年後に天を揺るがす英雄となる」と予言する。時行は誰よりも逃げ隠れ、生き延びる才能に秀でていた。潔く死ぬことが名誉とされた時代において、自らに降りかかる過酷な運命を「逃げ」で切り開いていく英雄譚の始まりである。

頼重の根拠地である信濃国諏訪へ落ち延びた時行は、頼重の指導の下、同年代の郎党「逃若党」と共に仇敵・尊氏を打倒し天下を取り戻すべく力を蓄えていく。諏訪大社の稚児・“長寿丸”として素性を偽る時行だが、彼の前に北条残党を捜索する信濃守護・小笠原貞宗が立ちはだかる。当代随一の腕前である貞宗の弓術に惹かれた時行は、正体を隠しつつ技術を盗むことを試みる。犬追物の場で時行と貞宗の弓矢対決が実現し、時行は窮地に陥るも、逃げながらの後方射撃を編み出したことで逆転勝利を収める。しかし、貞宗は一向に北条狩りを諦めず、帝の綸旨を盾に諏訪領の没収を宣言。時行は変装が得意な盗人・風間玄蕃と共に貞宗の館に忍び込み、市河助房の追跡を掻い潜りつつ綸旨を盗み出して企みを阻止する。

1334年初冬、諏訪領北の国境にある集落へ偵察に出向いた時行達は、二刀使いの軍師・吹雪に出会う。逃若党は村を侵略する悪党集団「征蟻党」と交戦、時行は吹雪から伝授された奥義「鬼心仏刀」で敵の首領・瘴奸を打ち破り村の防衛に成功する。同じ頃、時行は頼重が一時的に失った神力を取り戻す過程で、頼重の娘である逃若党の執事・の持つ神秘的な力を体験する。

同年春、国司・清原信濃守の圧政に耐えかねた北信濃の保科弥三郎が反乱の兵を挙げる。被害を抑える命を受けた時行達は戦場に赴き、死を覚悟する武士達を説得。逃若党の副将・弧次郎の奮戦もあり、国司軍から保科とその郎党を逃がすことに成功した。その後、貞宗に正体を怪しまれた時行は守護館に呼び出され、一対一の舌戦に臨む。執拗な追及から時行を助けたのは、逃若党の便女・亜也子の芸才だった。一方、鎌倉では尊氏の弟・足利直義率いる関東庇番が街の復興を進め、新たな統治者として君臨していた。

1335年3月、帝の綸旨を受けた国司・守護連合軍と親北条派の抵抗勢力が北信濃で激突する動乱が発生。天下を取り戻す前哨戦として始まったこの戦に、時行は複数の戦場を駆け回る伝令役として参加。諏訪神党三大将をはじめとする味方勢力と交流を深める。瘴奸の奇襲により四宮左衛門太郎の軍に損害を許すも、諏訪神党の結束は確固たるものとなった。

いよいよ時行の決起が迫る中、神職を引き継いだ頼重の孫・諏訪頼継は、祖父に関心を向けられる時行に嫉妬するが、互いの本音をぶつけ合ったことでわだかまりは解ける。同年6月、諏訪に時行の叔父・北条泰家が現れる。泰家は大乱の実行に向けて頼重と協議を進めるが、尊氏配下の忍集団「天狗衆」が諏訪を監視していた。天狗衆の追及を躱すため、時行は泰家と共に密かに京の都へ向かう。

登場人物[編集]

主人公[編集]

北条時行(ほうじょう ときゆき)
声 - 大塚琴美[9][10][11][12]
本作の主人公[15]1333年時点で8歳。
北条氏惣領である得宗北条家の御曹司。鎌倉幕府執権を務めた北条高時の次男・正室子として生まれた[8][16]。ゆくゆくは彼が家督を継ぐと目されていたが[15][17]、尊氏の裏切りによって家と親族郎党を滅ぼされる。鎌倉幕府滅亡後は頼重の下に身を寄せ[6]、武芸や学問の手解きを受け[18]つつ、打倒足利家と北条家再興をはかる。諏訪大社で暮らすようになってからは素性を隠し、「長寿丸」(ちょうじゅまる)の仮名を名乗っている。
弓取りが比較的マシな以外は非力かつ武芸全般を苦手とする一方、追手や追撃から逃げたり隠れたりする事に関しては非凡な才能を持つ。しかもただ恐れて逃げるだけでなく、逃げる事そのものに興奮や奮起を感じる変わった性格。しかしどれだけ逃げに徹していても、心に決めた信念からは決して目をそらさない。逃げ上手なことを除けば、素直で心優しく仲間想いな、どこにでもいる平凡な少年。
物語冒頭と回想シーン内では、得宗北条家の御曹司らしく「三つ鱗の家紋」がいくつも描かれた着物に身を包んでいたが、倒幕勢力の目を盗んで鎌倉から諏訪まで逃亡を図る途中で追っ手の目を誤魔化すために頼重の発案で神社に仕える子供らしい装いをして以降は、必要に応じて様々な装いをしている。

逃若党[編集]

読み方は「ちょうじゃとう」。時行の郎党で、彼と同世代の若者で構成される。時行の逃げを戦略にする党であることから命名された[19]

雫(しずく)
声 - 高木遥香[9][10][11][12]
諏訪頼重の娘。巫女のような装束を着用する。秘術や事務に優れた才能を発揮し、頼重を手伝う。少々毒舌家で、見るからに胡散臭い父のフォローを全然しないため、その都度頼重に文句を言われている。頼重としては、ゆくゆくは雫を時行の執事にし[20]家政を取り仕切らせようと考えている[20]。その一方、頼重ほどではないものの勘が鋭く、未来を予知しているかのように危険な状況から距離を置いたりすることが出来る。時行とは同い年の主従関係となるが、彼に1人の女性として思いを寄せていることが、頼重から「時行の正体がバレないよう、部外者の前では別の名前を」と言われた際、顔を赤らめて「兄様」という彼女なりの呼び名を発案していることから伺える。
弧次郎(こじろう)
声 - 佐藤恵(ただし役名は「弧」次郎が「狐」次郎として誤記載されている)[11][12]
時行の郎党候補として頼重が抜擢した少年で[21]、諏訪神党に連なる根津一族の出身。時行と同年齢だが[20]、この世代としては随一の刀の使い手と称される[21]。頼重としては、ゆくゆくは弧次郎を武将にし[21]、軍を率いさせようと考えている[21]
時行のことは「若」と呼び、「○○っス」といったざっくばらんとした口調で話す。ノリが軽く負けん気が強い性格で、時行とは友人のような関係を築く。国司軍との戦いでは戦場を駆け回って献身的に戦い味方の世話を焼き、副将としての才覚を発揮した。
亜也子(あやこ)
声 - 綾瀬みゆう[11][12]
時行の郎党候補として頼重が抜擢した少女で[21]、望月重信の庶子側室の子)。時行とは同年齢だが背が高く[20]、怪力の持ち主である[21]。また、芸才にも恵まれている[21]。頼重としては、ゆくゆくは亜也子を便女下女)とし[21]、時行と陣中を共にさせようと考えている[21]
木曽義仲に仕えた女武将・巴御前に憧れを抱いており、彼女のようになることを夢見て日々鍛えている。
風間玄蕃(かざま げんば)
信濃の桔梗ヶ原に悪名を轟かす盗人。敵を欺く変装や工作に長けており、その能力を買った頼重から時行に一党加入を勧められた。特殊な粘土で作った狐面を常に被っており、仮面を練ることで人相を別人に変化させる技術を持つ。守銭奴で、女性に目がない。
元は諏訪氏の支流である風間一族の生まれだが、父は忠誠を尽くした主君のために身につけた技を卑劣だと非難された上に盗みの嫌疑をかけられ没落の憂き目に遭う。玄蕃は父から技と名前、そして「金以外信じるな」という信条を継いだ。そうした境遇から当初は時行のことも信じようとせず精神的な揺さぶりをかけるが、時行の一途さや自分を庇って彼に怪我をさせてしまったことへの負い目から、出世払いで国を一つ貰うことを条件で逃若党と契約する。
吹雪(ふぶき)
二刀使いの青年。優秀な軍略家であり、人の才能を見抜き教えることに長ける。冷静な策士だが、情に厚く幼子の頼みは断れない。また非常に健啖家で空腹に弱い。
かねてより自身の才能を活かすことのできる主君を探して各地を放浪しており、悪党に襲撃された諏訪領北国境の集落で孤児達を指揮して村を守っていたところ、偵察に来た逃若党と出会う。協力して悪党を撃退した後、時行の正体を打ち明けられ、彼の魅力を引き出し天下の舞台で活躍することを夢に逃若党に加入する。

執権北条家[編集]

北条高時(ほうじょう たかとき)
声 - 林祐樹[9]
時行の父であり[16]、得宗北条家の当主。鎌倉幕府の総帥であるが[8]、政治的な権力は側近に握られており単なる傀儡となっている。新田義貞ら後醍醐天皇派によって鎌倉を鎌倉の戦いで制圧され、自刃し果てた。なお、傀儡とはなっていても武家の生まれらしく、弓競技を見るのが好きという一面を持っており、時行に弓について熱心に教え込んでいたことで、それなりに様になった弓の腕を得させていた。
北条邦時(ほうじょう くにとき)
声 - 矢部仁美[9][11][12]
時行の異母兄[16]。高時の長男・側室子。跡目争いを防ぐため家督に興味はない。蹴鞠が好き。護衛役の五大院宗繁の裏切りで敵に売られ、斬首された。時行とは異母兄弟ながら仲は良く、それ故にその最期を知った時行は衝撃のあまり嘔吐するほどであった。
北条泰家(ほうじょう やすいえ)
高時の弟で時行の叔父。かつては鎌倉幕府の重鎮であった。鎌倉陥落の際は頼重に時行を託して落ち延びさせた後、自身も新田の兵に紛れて鎌倉を脱出した。その後は東北各地で北条残党を扇動して反乱を繰り返すも敗走し、諏訪へ流れ時行と再会する。隠している本音がなぜか額に文字で浮かび上がってしまう体質の持ち主。権力や命に執着する俗な人物だが、武士らしく飾らない正直な人柄のため時行からは信頼されている。
名越高家(なごえ たかいえ)
声 - 軍司高希[9]
高時の父の四従弟。北条氏の一門である名越流北条家の当主。足利高氏らとともに後醍醐天皇ら討幕派を鎮圧するため京に向かったが、討幕派との戦い(船上山の戦い)で戦死する。
三浦八郎(みうら はちろう)
北条家の遺臣で、北条残党軍「鎌倉党」の党首。幕府滅亡後諏訪へ落ち延び、中先代の乱では時行の指揮下に入る。

諏訪家[編集]

時行に協力する親北条派の勢力。諏訪明神の信仰の下に固く結束する「諏訪神党」という武士団を有する。

諏訪一族[編集]

諏訪頼重(すわ よりしげ)
声 - 鈴木将之[9][10][11][12]
信濃国諏訪郡神官諏訪家建御名方神末裔と伝えられており[22][23]、建御名方神を祀る諏訪大社大祝を代々務めていることから[注 2]御神体として扱われる。そのため、彼も神性を帯びており、不完全ながらも未来を見通す能力を持ち、天候をも自在に操る[24]。一方で、諏訪家は諏訪郡を治める領主でもあり、得宗北条家の御内人でもあった[注 3]。頼重はの天皇や出雲大社出雲家と並ぶ現人神として敬われており[24][注 4]、その信仰心を背景にした武士団である諏訪神党を従える[25]
見た目は線の細い優男だが、感情が昂ると後頭部から後光を放ちながら胡散臭い笑みを浮かべ、頻繁に奇行に走る。そのため、初対面の時行からは「インチキ霊媒師」呼ばわりされ、諏訪の領民からも「バカ明神」と呼ばれるなど半ば呆れられている。未来が見えるという事で作中では遥か未来に当たる現代の文化を見て中途半端に引っ張ってきて時行達から訝しがられたり、メタ的な発言をつぶやく一面も持つ。
祈祷のため鎌倉を訪れた際に時行と出会い、「時行は2年後の10歳の時に天を揺るがす英雄となる」と予言した。鎌倉幕府滅亡に際しては高時から依頼され、時行を諏訪に匿う。時行の天下奪還のため、彼に武力や知力をはじめとする勝つためのすべてを教え込み、武士としての成長を促す。
なお、社会的立場としては「武家の人間」であるが彼自身の武芸の腕の程は物語冒頭において、時行と雫を同乗させての騎馬での逃避行を行った程度であり、剣術や弓術といった分野の実技に関しては不明瞭だが、知識は有しており時行が宗繁を討ち取るのを弧次郎らへの献策にて成し遂げさせたり、時行に弓の腕があると知ってから程なく優れた弓術の使い手である貞宗の存在と、彼の弓の腕を目の当たりにした時行が「たとえ敵でも、素晴らしいものは素直に認める」という個性を見せた際に「いっそのこと彼と何らかの形で戦わさせたら、彼は時行を成長させる良い師となる」と考え、犬追物での大勝負と時行の勝利並びに弓術の進歩という結果を産んだ。
実は周囲には隠しているが、未来を不完全ながらも見通す能力が不定期に完全に消失する「未来見えない期」なる弱点を抱えており、貞宗が諏訪の地を狙う動きを見せる動きに警戒する中で時行が自ら偵察に行くと提案した際には、事情を完全には知らない時行にも即座に心配性丸出しの挙動不審者であるのが丸わかりの醜態を見せた。
諏訪盛高(すわ もりたか)
諏訪一族の一人。武芸に関する知識を持つ「解説者」。
諏訪時継(すわ ときつぐ)
頼重の息子。逃者党と征蟻党との戦い並びに戦況を知った貞宗自らが率いる援軍に対抗して、頼重自らが率いる諏訪神党の援軍の副将を務めた。
諏訪頼継(すわ よりつぐ)
時継の息子にして頼重の孫。1335年時点で7歳。現人神が戦死するリスクを考慮した頼重と時継から、新たに諏訪大社の神職を引き継ぐ。
幼くして神を背負うことになった重責ゆえに祖父や父以外の人物に心を閉ざしてしまっており、肉親達から関心を奪った時行に一方的な敵意を抱く。神の座を鼻にかけた高慢な態度で時行を振り回し、彼を諏訪から追放するため鬼ごっこによる勝負を挑む。その最中に崖から転落しかけたところを時行に救助され、彼もまた北条としての宿命を背負っていることを聞かされたことで本音を打ち明ける。

諏訪神党[編集]

海野幸康(うんの ゆきやす)
「諏訪神党三大将」の一人で、肩書は中軍大将。男女問わず多くの味方から慕われる、諏訪神党随一の将。童貞であり、煮えたぎる女性への想いを闘争心に変えることで、戦場では修羅の如き力を発揮する。
根津頼直(ねづ よりなお)
「諏訪神党三大将」の一人で、肩書は右軍大将。鷹使いであり、空に放った鷹の動きから広い戦場の戦況を俯瞰して把握する冷静沈着な将。
望月重信(もちづき しげのぶ)
「諏訪神党三大将」の一人で、肩書は左軍大将。亜也子の父。豪腕怪力で戦いの勘が鋭い。
保科弥三郎(ほしな やさぶろう)
諏訪神党に連なる武士で、北信濃の川中島の住人。頼重からは「義理堅く有能な男」と評されるが、頭に血が上りやすい欠点を持つ。
清原信濃守の暴虐に激怒し、勝ち目がないと理解しながらも、武士としての意地を貫き通すため討死覚悟で挙兵する。戦いを止めて撤退させようという頼重の意向から派遣された逃若党のことも共に討死する援軍としか見ておらず、時行に説得されると怒りの余り刀を向けるが、逃げて生きることの意味を説かれ目を覚ます。撤退戦を成功させると、時行や頼重の力になることを約束する。
四宮左衛門太郎(しのみや さえもんたろう)
諏訪神党に連なる武士で、北信濃では保科領の隣の地を領地として抱えている。保科とは対称的に冷静な人物。保科の反乱を止めるため時行に協力する。
常岩宗家(とこいわ むねいえ)
信濃最北部の北条庄を治める代官。
犬甘知光(いぬかい ともみつ)
信濃府中の深志を治める代官。

その他[編集]

牡丹(ぼたん)
雫曰く、隣国で噂になっていた「山に出没する、人を食べる巨大な牛鬼」で、その通りの並外れた体躯と4本の牙と6つの突起のある顔をした、南北朝鬼ごっこ「牛鬼」。狩猟に出かけた時行一行が突然遭遇したことで、まだ「逃若党」と名乗る前の一行にとっての命がけの戦いの相手となる。弧次郎と亜也子が射た矢が刺さってもまともな傷にはならなかったが、雫の発案した地の利と時行・弧次郎・亜也子それぞれの能力を活用した策によって、黒曜石の岩塊を削って作った「神様の刃」へと転落して果てた。なお、雫の見立てでは太古の獣の生き残りにして子孫を残せる家族のいない孤独な身であり、もし孤独でなかったならば人を食らうような魔道には堕ちなかったとのこと。その後、解体されて一行の腹を満たすはずが、その未来を既に見ていた頼重によって完全なる盗み食いよろしく完食された。
先代の風間玄蕃
当代の風間玄蕃の父にして、「風間玄蕃」の名を名乗る者としては先代。忍びや盗みといった、当時の武家社会においては革新的な技術が主のためになると考えて会得するも、当の主からはそれを「武士には不要な卑劣な技」と非難されて信用を失った挙句、ついには宝物を盗んだ者と一方的に決めつけられて追放された。そして新たな主に出えぬまま不遇な最期を遂げるが、死の間際に息子に自らの名と愛用していた狐面、そして「第一なのは金であり、金のみを信用しろ。ただし、損得抜きでも仕えたい主に巡り合えた時は、それでも金は取れ!」との言葉を託した。

足利家[編集]

尊氏郎党[編集]

足利尊氏(あしかが たかうじ)
声 - 野澤英義[9][11]
もとは鎌倉幕府の御家人・足利高氏[注 1]。文武に優れ人々の尊敬を集めており、英雄視されている。武人らしからぬ涼やかで端正な顔立ちをしており、謙虚な態度とにこやかな笑顔でどんな人間の心も掴んでしまう圧倒的なカリスマ性を持つ。時行にも対しても優しく接し、彼からも尊敬されていた。また天性の「勘」に基づいて動くという人物であり、その勘の鋭さは弟の直義も認めている。
第1話冒頭にて、後醍醐天皇ら討幕派を鎮圧するために京に向かったが、実は後醍醐天皇と内通しており、裏切ってまたたく間に鎌倉幕府を滅ぼした。倒幕後、後醍醐天皇から偏諱を与えられて改名[注 1]。帝に忠誠を尽くすと語り京の公家たちを虜にすると同時に[26]、自身の郎党らを朝廷に送り込む[27]。一方で、眼の中に複数の瞳が存在するなど[28]、人間離れした表現演出がなされている。護良親王からはその笑顔の裏に潜む異様な気配を警戒されて命を狙われるが、武士や貴族をすべて味方につけ、盤石の体制を築き上げている。
足利直義(あしかが ただよし)
尊氏の弟。兄との仲は良いが、「勘」で動く兄とは対照的に「理論」に基づいて動く人物。倒幕後は京の都で朝廷に仕える身であったが、尊氏より鎌倉の守りを任せられた。兄・尊氏の心底に”奇怪な何か”が潜んでいる気配を感じ、強い不安を覚えている。
鎌倉では治安維持や復興に尽力し、優れた計算能力で疲弊した民衆の心を掴んでいる。
高師直(こうの もろなお)
足利家の執事[29]。尊氏(高氏)が幼少の頃より仕えている[29]。倒幕後は京で朝廷に仕えながら足利の繁栄を目論む。
高師泰(こうの もろやす)
師直の弟。
天狗衆(てんぐしゅう)
足利配下の忍者軍団。

関東庇番[編集]

荒廃した鎌倉に赴任した直義が結成した、街の復興と治安維持を進める組織。足利一門の未来を担う優秀な若者達で構成される。

渋川義季(しぶかわ よしすえ)
関東庇番の一番組筆頭。長髪をオールバックにした、生真面目で堅い人物。
岩松経家(いわまつ つねいえ)
関東庇番の二番組筆頭。浅黒い肌をした、明るく軟派な人物。サーフボードのような鞘に内蔵された大剣を振るって戦う。過去に新田義貞の鎌倉攻めにも参陣している。
上杉憲顕(うえすぎ のりあき)
岩松経家の部下で、肩書は二番組副頭。「恐ろしい」が口癖。祖父の代まで公家であった自身を「軟弱者」と謙遜し、常に数人の手勢を用意している慎重な人物。
斯波孫二郎(しば まごじろう)
関東庇番に属する少年で、肩書は寄騎。
今川範満(いまがわ のりみつ)
関東庇番に属する無口な男で、肩書は寄騎。
吉良満義(きら みつよし)
関東庇番の六番組筆頭。

その他の討幕陣営[編集]

鎌倉[編集]

五大院宗繁(ごだいいん むねしげ)
声 - 金城慶[11][12]
得宗北条家の御内人。宗繁の妹である常葉前は、高時の側室となり、のちに邦時を産んでいる[15][16]。そのため、邦時は彼の甥にあたる[16]。北条家の姻族となることで出世を果たした[30]。後醍醐先帝派により鎌倉が制圧された際、高時から邦時を託されたが[16]、懸賞金欲しさに北条家を裏切って邦時を後醍醐先帝派に引き渡す[30][31]。しかし、あまりにも非道な所業であったため、呆れた新田義貞方から追い出される[30]。太刀で大木を叩き切るほどの腕を持つ[32]他、自らの長所は状況に素早く適応できるものと自負している。
人生を双六にたとえて考えている、南北朝鬼ごっこ「賽の鬼」。さらなる手柄のために時行を狙い、交戦となる。弧次郎・亜也子よりもはるかに強くかったものの、3人の連携で隙を作られ、時行により首を刎ねられる。

信濃国[編集]

小笠原貞宗(おがさわら さだむね)
尊氏の推薦により、後醍醐帝より信濃守護に任命された武士。眼窩から眼球が飛び出た、凄みのある目をしている。尊氏に乗じ支配領域の拡大を狙っている野心家で、驚異の観察力と視力を併せ持っている。盛高曰くかつては「諏訪の下働き」という西信濃の一帯に領地を持つ身であったが、いち早く幕府を裏切って守護に任命されたことで諏訪家に命令できる立場へと力関係が逆転した。後に信濃国の旧北条領を新たな領地として与えられ、諏訪を旧領の西と新たに得た北から挟み込めるという優位を得た。
尊氏から信濃の北条残党狩りを任されており、姑息かつ強引な手段で時行を捜し出そうとするため、諏訪家からは非常に反感を持たれている。一方で礼法にも精通しており、「奪う命にも敬意を払え」という考えのもと、戦が関わらない平時であれば敵に対しても礼儀を重んじる。ただし、「礼儀で戦に勝てないのは誰より自分が知っている」という合理的な思考から、必要とあらば礼儀とかけ離れた非道な行為も躊躇なく実行する。また、領民を殺戮した瘴奸や清原を咎めるなど、為政者としては良識的な考えの持ち主。
視力を活かした弓の腕前は天下随一で、帝からも絶賛を受けた熟練の武芸者。巫女の耳を射抜くなど品性に欠ける面を持つが、弓の美しさは本物であり、対立した時行もその技術を褒め称えた。
身分を隠した時行と犬追物で勝負するが、実戦の中で逃げながらの攻撃に覚醒した時行の前に敗れ去る。しかし、その後も全く諦めることなく執拗に諏訪家に揺さぶりをかけてくる。
市河助房(いちかわ すけふさ)
信濃守護補佐役。貞宗の郎党ではなく北信濃に領地を持つ独立勢力であるため、貞宗からは「市河殿」と呼ばれている。耳が大きく、それに比例するように常人離れした聴覚を持つ、南北朝鬼ごっこ「順風耳鬼」。武芸に長けてはいるが、弓に関しては貞宗よりは下だという自覚はある。自身の聴力と貞宗の視力との連携によって、闇夜でも遠く離れた標的を射抜く高精度の狙撃が可能となる。
直属の部下として、「五郎」、「彦八郎」、「瀬太郎」が存在する。
瘴奸(しょうかん)
悪党集団「征蟻党」(せいぎとう)の首領である入道姿の男。名前を何度も変えているらしく、本名は不明。貞宗の招きで小笠原家の傘下に入った。
奪うことを生きがいとし、目の前で親を殺した子供を売り払い彼らの絶望を想いながら酒を飲むことを好む非道な人物。仏は存在しないと言い放つなど、信心も皆無である。野盗らしい悪辣さや暴力性を持つ一方で兵法にも通じ、優れた戦略眼を持ち合わせている。南北朝鬼ごっこ「鍼口鬼」。
元は武家の生まれだが、嫡子相続の方針により領地を与えられず兄の召使いになることを強いられ出奔。居場所を求めて悪党に身を落とす。名を挙げるため大戦に参加するも敗戦し、共に戦った楠木正成から追っ手の来ないどこか遠い地へ落ち延びるよう勧められ、信濃に流れ着いた。
諏訪領を狙う貞宗の依頼で国境の集落を荒らし回っていたところ、吹雪を軍師に迎えた逃若党と激突する。時行との一騎討ちで「鬼心仏刀」を決められ、意識が朦朧とする中、笑顔で逃げ続ける時行に「仏」の姿を見出し倒れる。そのまま失血死しかけるが、駆けつけた貞宗の援軍に救出され一命を取り留める。貞宗からは領民を虐殺したことを咎められながらも卓越した戦術眼を評価され、賊から足を洗うことを条件に所領を与えられ正式な小笠原家臣となった。
死蝋(しろう)、白骨(びゃっこつ)、腐乱(ふらん)
征蟻党幹部。瘴奸が長寿丸に敗れたのと時を同じくして、全員戦死。
赤沢常興(あかざわ つねおき)
小笠原家の副将。
赤沢新三郎(あかざわ しんざぶろう)
常興の弟。
清原信濃守(きよはら しなののかみ)
後醍醐天皇より新たに信濃国司に任ぜられた反北条派の公家。貞宗の直属の上司にあたる。自身の統治する信濃を「麻呂世界」と呼び、慣例を無視して領民に重税を課したり逆らう者を惨殺するなど、帝の威光を盾に理不尽な独裁を敷く。自信家で野心は強いが、戦術眼に乏しいにも関わらず適当な指示を出しては周囲を振り回すため、味方からも無能扱いされている。
悪政に激怒した保科弥三郎が蜂起すると追撃を命じるが、失策を重ねたことにより保科を取り逃がし、さらに吹雪に殺されかけ戦意を喪失する。
和田米丸(わだ よねまる)
清原信濃守配下の、国司領の番人を代々務める巨漢。内心では清原のことを見下しており、国司の権威と野心に乗じて信濃で成り上がることを目論んでいた。「声が大きい乱暴者の悪人」と人格面では散々な評価だが、それに見合うだけの武芸と強い統率力を持つ国司軍の要。南北朝鬼ごっこ「熾燃鬼軍団」国衙近衛を率いて保科党と対立するが、保科党と連携した弧次郎によって討ち取られる。米丸の死によって国司軍は弱体化を余儀なくされた。

朝廷・公家[編集]

後醍醐天皇(ごだいごてんのう)
足利高氏の協力を得て討幕を果たした天皇。鎌倉幕府に代わって天皇と公家が再び天下を治めることを願っており[26]、高氏の功を称賛する[33]。比類なき覇気とカリスマを備えた人物だが、能力が高すぎる故に凡人や弱者に対して配慮が及ばない欠点を持つ。鳴り物入りで開始した建武の新政は身内贔屓や現実に即さない政策から多くの武士達の不満を集め、一年と保たずに綻び始める。
劇中では彼が何か発言をすると、配下の公卿が「帝が○○と仰せだ!」と叫ぶのが定番となっている。
護良親王(もりよししんのう)
後醍醐天皇の皇子として倒幕の指揮を執った、政権奪取の大功労者の一人。父譲りの利発聡明さと求心力を備え、武芸兵法まで極めた異色の皇子。尊氏の存在を危険視し命を狙うが、悉く失敗する。後醍醐政権で征夷大将軍に任命されたが、実の皇子より余所者の尊氏に惹かれた父帝によって切り捨てられ、たった2か月で将軍を解任された。
西園寺公宗(さいおんじ きんむね)
北条家と縁深く、幕府健在時は京と鎌倉のパイプ役として権勢を誇った大納言。
北畠顕家(きたばたけ あきいえ)
公家ながら武勇に秀で、三十三間堂の境内の先から隅にある軒下に何本も矢を当てた弓の名手。
名和長年(なわ ながとし)、 結城親光(ゆうき ちかみつ)
後醍醐天皇の側近。

その他の武将とその縁者[編集]

新田義貞(にった よしさだ)
上野国の御家人。後醍醐天皇派に参加し、足利高氏の子らとともに鎌倉を制圧した実行犯。戦場では無双する豪傑だが、頭の横には常時「?」マークが浮かんでおり、家臣たちからは「何も理解していないのではないか」と不安視されている。
楠木正成(くすのき まさしげ)
河内国の土豪。小勢ながら巧みな軍略で鎌倉幕府の大軍を翻弄し、後醍醐天皇の天下取りの原動力となった「軍神」。かつて瘴奸が参戦するも負け戦となった一戦にて共に戦い、彼に追っ手の来ないどこか遠い地へ落ち延びるよう勧めた。
多聞丸(たもんまる)
正成の息子。
佐々木道誉(ささき どうよ)
尊氏の盟友である西国武士の実力者。婆娑羅にして教養人で稀代の策士。その腹黒さから常に顔に影がかかっており、日光に照らされても全く表情が読めない。
魅摩(みま)
道誉の娘。父譲りの婆娑羅で、露出の多い着物とツインテールの髪が特徴の少女。

用語・設定[編集]

南北朝鬼ごっこ
時行と、彼の命を狙い迫り来る者との生死を賭けた攻防戦を鬼ごっこと称している。鬼に見立てられた者はそれぞれ伝説上のの名前が冠され、異形のイメージで描かれる演出がなされる。
神力(しんりき)
武力や知力では測れない不思議な力。頼重の未来予知や諏訪湖の御神渡りもこの力によるもの。人の目が届かない領域にのみ存在できる力であり、文明の発達に伴い人の力が強まるほど、相対的に弱まっていく。南北朝時代は人と不思議が共存した最後の時代とされる。

系図[編集]

登場人物に関連する北条氏の系図
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
源頼朝
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
五大院宗繁
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北条政子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
常葉前
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北条邦時
 
 
 
 
 
政子の弟
 
高時の五世の祖
 
高時の高祖父
 
北条時頼
 
北条時宗
 
北条貞時
 
北条高時
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北条時行
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(高時の正室)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北条泰家
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
高家の高祖父
 
高家の曾祖父
 
高家の祖父
 
高家の父
 
名越高家
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
守時の高祖父
 
守時の曾祖父
 
守時の祖父
 
守時の父
 
北条守時
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
守時の妹
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
足利高氏
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  • 赤地に太字が主人公、緑地が鎌倉幕府の歴代執権である。
  • 本作に登場した人物のみ人名を表記し、未登場の人物は人名を表記せず括弧で記載した。
  • 係累縁者が多数に上るため、本作に登場した人物とそれに関連する北条氏の男系の系図のみを記載した。そのため、母方の系図は省略している。
  • 名越高家は、「北条高家」と表記されることも多いが、第1話での表記に準拠し「名越高家」と記載した。
  • 足利高氏は、倒幕後に「足利尊氏」と改名する[注 1]
  • 源頼朝、北条政子、常葉前は、『週刊少年ジャンプ』54巻7号(2021年9号)に第2話とともに掲載された「解説上手の若君」の「図解! 北条家系図」にて人名が明記されたため記載した[15]
  • 北条時頼、北条時宗、北条貞時は、『週刊少年ジャンプ』54巻9号(2021年11号)に第4話とともに掲載された「解説上手の若君」の「南北朝鬼ごっこ列伝その壱――五大院宗繁」にて人名が明記されたため記載した[34]

書誌情報[編集]

  • 松井優征 『逃げ上手の若君』 集英社ジャンプ・コミックス〉、既刊7巻(2022年8月4日現在)
    1. 「滅亡1333」2021年7月2日発売[35]ISBN 978-4-08-882710-0
    2. 「小笠原1333」2021年8月4日発売[36]ISBN 978-4-08-882734-6
    3. 「悪党1334」2021年11月4日発売[37]ISBN 978-4-08-882793-3
    4. 「生きたがり1334」2022年1月4日発売[38]ISBN 978-4-08-883010-0
    5. 「問答1334」2022年4月4日発売[39]ISBN 978-4-08-883073-5
    6. 「京1335」2022年6月3日発売[40]ISBN 978-4-08-883184-8
    7. 「中先代1335」2022年8月4日発売[41]ISBN 978-4-08-883198-5

脚注[編集]

[脚注の使い方]

註釈[編集]

  1. ^ a b c d まだ後醍醐天皇から「尊」の偏諱を与えられていない第1話では「足利尊氏」ではなく「足利高氏」と表記されている。
  2. ^ 諏訪大社は、1948年に改称するまでは「諏訪神社」、さらに以前は「諏訪社」とも呼ばれていたが、第4話では「諏訪大社」と表記されている。
  3. ^ 諏訪社の大祝は、御神体として諏訪明神と同一視され、現人神として扱われた。そのため、大祝を経た諏訪家の当主は、位階神階である正一位とされた。執権である北条高時ですら位階は贈正四位下であり、鎌倉幕府の武家の中でも諏訪家は異色の存在であった。
  4. ^ 出雲大社は、1871年に改称するまでは「杵築大社」と呼ばれていたが、第4話では「出雲大社」と表記されている。

出典[編集]

  1. ^ a b 週刊少年ジャンプ:「暗殺教室」松井優征の5年ぶり新連載 「逃げ上手の若君」次号スタート - MANTANWEB(まんたんウェブ)” (日本語). MANTAN (2021年1月18日). 2021年1月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k “北条時行”検索する人続出 ジャンプ新連載の主人公で史実描き話題 作者は『暗殺教室』松井優征氏 | ORICON NEWS” (日本語). オリコン (2021年1月25日). 2021年1月25日閲覧。
  3. ^ a b c d 『逃げ上手の若君』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト” (日本語). 集英社 (2021年1月25日). 2021年1月25日閲覧。
  4. ^ a b c 『暗殺教室』作者、5年ぶり新連載開始 “逃げ上手”の英雄描いた史実の逃亡譚:中日新聞Web” (日本語). 中日新聞社 (2021年1月25日). 2021年1月25日閲覧。
  5. ^ a b c d 大宮高史 (2021年1月30日). “ジャンプ新連載「逃げ上手の若君」で注目 北条時行はどんな人物?歴史出版社に聞いた: J-CAST ニュース【全文表示】” (日本語). ジェイ・キャスト. 2021年1月30日閲覧。
  6. ^ a b c d 近藤正高 (2021年2月8日). “最終回『麒麟がくる』<本能寺の変>大胆解釈!完全にネタバレしている歴史ドラマになぜ震えるのか。改めて考える - QJWeb クイックジャパンウェブ” (日本語). とうこう・あい. 2021年2月8日閲覧。
  7. ^ 入倉功一 (2021年1月18日). “「暗殺教室」松井優征のジャンプ新連載決定!「彼方のアストラ」篠原健太の新作も|シネマトゥデイ” (日本語). シネマトゥデイ. 2021年1月18日閲覧。
  8. ^ a b c d 松井優征の新作は歴史の狭間で“逃げる”英雄を描く逃亡譚、ジャンプでスタート - コミックナタリー” (日本語). ナターシャ (2021年1月25日). 2021年1月25日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h ジャンプチャンネル (2021年2月8日). “【漫画】『暗殺教室』の松井優征が描く歴史上の逃亡譚!英雄の物語が幕を開ける!『逃げ上手の若君』1話 前編【ジャンプ/ボイスコミック】 - YouTube” (日本語). Google. 2021年2月8日閲覧。
  10. ^ a b c d ジャンプチャンネル (2021年2月9日). “【漫画】『暗殺教室』の松井優征最新作‼後に英雄となる少年の激動の生涯が始まる...!『逃げ上手の若君』1話 後編【ジャンプ/ボイスコミック】 - YouTube” (日本語). Google. 2021年2月9日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i ジャンプチャンネル (2021年7月7日). “【ジャンプ漫画】『逃げ上手の若君』2話『暗殺教室』の松井優征先生が史実を描く!舞台は南北朝時代、少年武将の逃亡譚──!【ボイスコミック】 - YouTube” (日本語). Google. 2022年5月19日閲覧。
  12. ^ a b c d e f g h ジャンプチャンネル (2021年7月8日). “【ジャンプ漫画】『逃げ上手の若君』3話『暗殺教室』の松井優征先生が描く史実の逃亡譚!英雄の物語が幕を開ける!【ボイスコミック】 - YouTube” (日本語). Google. 2022年5月19日閲覧。
  13. ^ 『週刊少年ジャンプ』2021年15号 巻末コラム「ジャンプSBS!!」
  14. ^ 全国書店員が選んだおすすめコミック”. 全国書店員が選んだおすすめコミック. 2022年1月27日閲覧。
  15. ^ a b c d 本郷和人 2021a, p. 120.
  16. ^ a b c d e f 松井優征 2021a, p. 130.
  17. ^ 松井優征 2021a, p. 137.
  18. ^ 松井優征 2021b, p. 199.
  19. ^ 松井優征 2021c, p. 165.
  20. ^ a b c d 松井優征 2021c, p. 90.
  21. ^ a b c d e f g h i 松井優征 2021c, p. 89.
  22. ^ 『阿蘇氏略系図(異本阿蘇氏系図)』。
  23. ^ 『神氏系図(大祝家本)』。
  24. ^ a b 松井優征 2021b, p. 206.
  25. ^ 松井優征 2021b, p. 209.
  26. ^ a b 松井優征 2021c, p. 85.
  27. ^ 松井優征 2021c, p. 84.
  28. ^ 松井優征 2021c, p. 87.
  29. ^ a b 松井優征 2021c, p. 86.
  30. ^ a b c 松井優征 2021a, p. 132.
  31. ^ 松井優征 2021a, p. 131.
  32. ^ 松井優征 2021a, p. 144.
  33. ^ 松井優征 2021c, p. 83.
  34. ^ 本郷和人 2021b, p. 194.
  35. ^ 逃げ上手の若君 1/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2021年7月2日閲覧。
  36. ^ 逃げ上手の若君 2/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2021年8月4日閲覧。
  37. ^ 逃げ上手の若君 3/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2021年11月4日閲覧。
  38. ^ 逃げ上手の若君 4/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2022年1月4日閲覧。
  39. ^ 逃げ上手の若君 5/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2022年4月4日閲覧。
  40. ^ 逃げ上手の若君 6/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2022年6月3日閲覧。
  41. ^ 逃げ上手の若君 7/松井優征”. S-MANGA. 集英社. 2022年8月4日閲覧。

参考文献[編集]

本編
  • 松井優征「逃げ上手の若君――鬼ごっこ1333」『週刊少年ジャンプ』第54巻第7号、集英社、2021年2月15日。 
  • 松井優征「逃げ上手の若君――諏訪1333」『週刊少年ジャンプ』第54巻第9号、集英社、2021年3月1日。 
  • 松井優征「逃げ上手の若君――狩猟1333」『週刊少年ジャンプ』第54巻第10号、集英社、2021年3月8日。 
解説
  • 本郷和人「解説上手の若君――図解! 北条家系図」『週刊少年ジャンプ』第54巻第7号、集英社、2021年2月15日。 
  • 本郷和人「解説上手の若君――南北朝鬼ごっこ列伝その壱――五大院宗繁」『週刊少年ジャンプ』第54巻第9号、集英社、2021年3月1日。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]