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迦陵頻伽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『阿弥陀経変相』に描かれた迦陵頻伽
迦陵頻伽文の金銅華鬘国宝中尊寺

迦陵頻伽(かりょうびんが、迦陵頻迦迦陵嚬伽)は上半身が人で、下半身が仏教における想像上の生物。サンスクリットのカラヴィンカ(kalaviṅka)の音訳。『阿弥陀経』では、共命鳥とともに極楽浄土に住むとされる。

殻の中にいる時から鳴きだすとされる。その声は非常に美しく、仏の声を形容するのに用いられ、「妙音鳥」、「好声鳥」、「妙声鳥」、「逸音鳥」、「妙声鳥」とも意訳される。また、日本では美しい芸者花魁(おいらん)、美声の芸妓を指してこの名で呼ぶこともあった。

一般に、迦陵頻伽の描かれた図像は浄土を表現していると理解され、同時に如来の教えを称えることを意図する。中国の仏教壁画などには人頭鳥身で表されるが、日本の仏教美術では、有翼の菩薩形の上半身に鳥の下半身の姿で描かれてきた。敦煌の壁画には舞ったり、音楽を奏でている姿も描かれている。

描かれている場所

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迦陵頻伽の壁画(大阪市平野区・専念寺)

その他

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極楽浄土の迦陵頻伽と共命鳥(ぐみょうちょう)。『阿弥陀経和訓図会』(1864年刊)の挿絵
  • 迦陵嚬伽岡(迦陵嚬伽の丘) - 岩手県一関市千厩町にある標高215mの。迦陵頻伽がこの地の老松で翼を休めていたのを巡行中の僧侶が目撃したと伝えられている。
  • 迦陵頻(かりょうびん) - 仏教行事の舞楽。迦陵頻伽の舞を表現しており、蝶をモチーフとした胡蝶と対で舞われる(「番舞(つがいまい)」と呼ばれる)。
  • 1962年11月1日発行の「第3次動植物国宝切手」、次いで1966年7月1日発行の「新動植物国宝図案切手」(ローマ字入り)(凹版)、さらに1972年4月10日発行の「新動植物国宝図案切手」(灰)の120円切手の図案(三種類で色や印刷方法が異なる)として、中尊寺金色堂の華鬘(けまん)[3]に描かれた迦陵頻伽が採用された。

脚注

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  1. ^ 一向山専念寺
  2. ^ 浄土宗護念山誓安寺は安土桃山時代の創建。本堂は江戸時代初期のもの。
  3. ^ 仏堂の長押(なげし)などに飾る団扇状の装飾。古代インドで貴人に奉げられた生花に起源があるとされる。

関連項目

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