農鳥岳

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農鳥岳
Mt.Noutoridake from Mt.Shiomidake 03.jpg
塩見岳から望む、農鳥岳(右)と西農鳥岳(左)
標高 3,025.9 m
所在地 山梨県南巨摩郡早川町
静岡県静岡市葵区
位置 北緯35度37分16秒
東経138度14分13秒
山系 赤石山脈
Project.svg プロジェクト 山
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農鳥岳(のうとりだけ)は南アルプス国立公園内の赤石山脈(南アルプス)にある標高3,026 mである。山頂は山梨県静岡県の県境にまたがる。日本二百名山[1]新日本百名山[2]、及び山梨百名山[3]に選定されている。

概要[編集]

山頂は東西に分かれ、南東側の農鳥岳は標高3,026 m, 北西側の西農鳥岳が3,051 mである。名称の上からは農鳥岳が本峰扱いされ、三角点も農鳥岳にしかないが、標高は西農鳥岳の方が高い。北岳間ノ岳とともに白峰三山の一つに数えられる。名前の由来は、春に山頂東面に白鳥の形の残雪(雪形)が現れるためだとされている[4]。しかし、似たような形の残雪は間ノ岳にも現れるため、明治時代までは現在の間ノ岳が農鳥岳と呼ばれる場合もあるなど、呼び方は一定していなかったようである。山頂付近は森林限界ハイマツ帯で、高山植物が自生し、ライチョウ(雷鳥)の生息地となっている。深田久弥の「日本百名山」には含まれていないが、「間ノ岳」の項に農鳥岳の雪形についての記述がある。

地理[編集]

周辺の主な山[編集]

毛無山から望む白峰三山
左から農鳥岳・間ノ岳北岳

赤石山脈(南アルプス)の間ノ岳から延びる枝尾根上にある。南方には長く白峰南嶺が延びる。

山容 名称 標高 (m) 三角点 農鳥岳からの方角と
距離 (km)
備考
Kaikomagatake from kurisawayama 1998 10 11.jpg 甲斐駒ヶ岳 2,965.58 一等 16 cardinal points N.png北 15.2 日本百名山
Senjyogatake from kosenjo 08 1996 12 31.jpg 仙丈ヶ岳 3,032.56 二等 16 cardinal points NNW.png北北西 12.0 日本百名山
Houousan from kaikomagatake 50 1996 9 15.jpg 鳳凰山 2,840 (停止) 16 cardinal points NNE.png北北東 10.9 日本百名山、観音岳
Mount Kita from Mount Nakashirane 2001-10-03.JPG 北岳 3,193 三等
(3,192.18 m)
16 cardinal points N.png北 5.9 日本百名山
Mt.Mibudake from Noutori-goya.jpg 三峰岳 2,999 16 cardinal points NNW.png北北西 3
04 Ainodake from Happonbanokashira 2001-10-3.jpg 間ノ岳 3,189.13 三等 16 cardinal points N.png北 2.9 日本百名山
Nishinotoridake from Kumanodaira 1995-7-28.jpg 西農鳥岳 3,051 16 cardinal points WNW.png西北西 0.7 日本第15高峰
Noutoridake from ainodake 1996 7 29.jpg 農鳥岳 3,025.90 二等[5] 16 cardinal points O.png 0 日本二百名山
Hirokouchidake.jpg 広河内岳 2,895 16 cardinal points S.png南 1.7
16 Shiomidake from Eboshidake 1999-11-5.jpg 塩見岳 3,047 二等 16 cardinal points SW.png南西 7.2 日本百名山
Mount Kenashi from view Shizuoka.jpg 毛無山 1,945.47 一等 16 cardinal points SE.png南東 35.7 日本二百名山
01 Fujisan from Yamanakako 2004-2-7.jpg 富士山 3,775.63 二等 16 cardinal points SE.png南東 53.1 日本百名山

源流の河川[編集]

源流となる河川は、太平洋へ流れる。

登山[編集]

登山道[編集]

  • 白峰三山を縦走するルート - 北岳方面から間ノ岳と農鳥岳を縦走して、大門沢下降点の分岐から大門沢を経て奈良田温泉へ下山する登山道がよく利用されている。この下山路は、甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根と並ぶ日本有数の長大で急勾配の続く登山道だが、黒戸尾根の場合と違い大部分の登山者は下りに利用し、登りに利用する人は少ない。
  • 白峰南嶺稜線を縦走するルート - 広河内岳方面からの白峰南嶺稜線を縦走し、大門沢下降点の分岐で白峰三山ルートに合流する。踏跡が薄く利用者は少ない。
  • 仙塩尾根尾根を縦走するルート - 仙丈ヶ岳方面から塩見岳へ至る仙塩尾根を縦走し、途中の三峰岳から分岐して間ノ岳を経由し農鳥岳へ至る。
  • 三国平からの巻道のルート - 仙塩尾根上の三国平から巻道を通り、農鳥小屋付近で白峰三山ルートに合流する。

主な山小屋[編集]

山小屋は、西農鳥岳の北側、間ノ岳との鞍部に農鳥小屋が、奈良田との間に大門沢小屋がある。北岳周辺にも複数の山小屋がある[7]。大部分の山小屋で、営業期間外は緊急避難用として一部が開放されている。

画像 名称 所在地 標高
(m)
収容
人数
キャンプ
指定地
備考
Noutori-goya.jpg 農鳥小屋 間ノ岳と西農鳥岳との鞍部 2,800 120人 50張
Daimonzawagoya.jpg 大門沢小屋 大門沢上部 1,710 100人 50張
Kumanodairagoya.jpg 熊の平小屋 仙塩尾根井川越 2,590 70人 25張 静岡市営
Kitadake-sansou.jpg 北岳山荘 北岳と中白根山との鞍部 2,880 150人 80張 南アルプス市営
Kitadake Katanokoya.jpg 北岳肩ノ小屋 北岳北斜面山頂直下 3,010 150人 50張

農鳥岳の風景[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 『日本二百名山』昭文社ISBN 4-398-22001-1
  2. ^ 岩崎元郎の著書『ぼくの新日本百名山』(朝日新聞社、ISBN 4-02-261526-5
  3. ^ 『山梨百名山 新版』山梨日日新聞社ISBN 978-4-89710-854-4
  4. ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、ISBN 4-635-09025-6, p. 453
  5. ^ 基準点成果等閲覧サービス[リンク切れ]国土地理院
  6. ^ 『北岳・甲斐駒 2010年版 (山と高原地図 41)』昭文社ISBN 978-4-398-75721-0
  7. ^ 南アルプス市HP(観光情報)

関連項目[編集]