転売屋

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転売屋または転売師転売厨(てんばいや、てんばいし、てんばいちゅう、: reseller)とは、転売行為を行う者の意。転売行為そのものの内容についてもここで扱う。

概要[編集]

主に数量が限定されるなどの入手困難な商品を転売目的で購入(個人ないしアルバイト等で雇われた複数人)し、インターネットオークション等のインターネットを介し高値で販売することを生業・趣味とした一般個人を指す。ただし、株、債権、通貨(暗号通貨を含む)、土地、不動産、金、銀、銅、プラチナ、原油、穀物などの売買を行う個人についてはこの語では呼ばれない。

転売屋同士による買い占めが発生することで、制作・販売意図を設けて商品を取り扱っている運営者、計画性を練って生産・販売戦略を立てる製造・供給者、正規の手段で購入したい需要者の利益を損ねる行為として問題となっているが、後述するように販売側の増収に繋がっている例もある[1]

日本では、チケット・乗車券に関してダフ屋行為として特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(チケット不正転売禁止法)によって明確に規制されている。金券ショップにおいては、警察から古物商の許可を取得して店を構えて営業している点で異なる。

本稿の説明では取り上げないが、以下の転売行為もある。

  • 株式為替などの取引 - 安い時に買い、高くなったら売る。高い時に借りて現金にし、安くなったら買戻し返すのを行い利益を得る行為。
  • 債権の売買 - 回収する能力が無い所有者から額面より安く購入し、購入金額より高く回収する、またはより高く売却するなどして利益を得る行為。
  • ブランドやメーカーが意図する商品を再販 - 英語のリセーラー(reseller)は[1] の語源から(「正規ディーラー」)という意味で「正規リセラー」と呼ぶ場合がある。
  • リセールバリュー - 一度購入したものを販売する際の、再販価値のこと(IDOM(=ガリバー)の登録商標でもある)。

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物を購入して他者に売る行為であるため、原理的にはあらゆる商品を「転売」の対象にすることができるが、以下のような利益の高い物が対象となりやすい。

有料チケット
人気ミュージシャンやアイドルの公演チケットや人気イベントの入場チケットなどを転売目的で大量に買い占める。ダフ屋にあたる行為で、後述のように逮捕されるケースも存在する。
対策として、施設側が「チケットの転売を禁止する方針」を発表し、チケット購入に際して使用したクレジットカードなどで購入者と来場者が同じであることを確認するなどの対策をしている例もある[2][3]
さらには、顔認証システムを活用して、チケット購入者本人が来場しているかどうか確認することもある。2014年にももいろクローバーZが、エンタテインメントの入場管理において世界で初めて導入[4]NECの顔認証システム「NeoFace」を用いて、チケット購入時に顔写真を登録、会場入り口で顔認証しチケットを発券する[5]。他のアーティストにも広がりつつあり、B’z福山雅治Mr.ChildrenBABYMETALが一部のコンサートなどに使っている[6][7]
限定・記念商品
コミックマーケットワールドホビーフェスティバルなどの、いわゆるおたく向けのイベントや、人気ミュージシャンやアイドルのライブなどの会場で販売される「会場限定商品」、もしくは購入機会が限定される商品を転売目的で購入する。人気が予想される商品は、販売側が一人当たりの購入数を制限をしているが、転売屋が複数人のアルバイト(並び屋、買い子などと呼ばれる)を雇って買い占めを行う場合もあり[8]、イベント主催者が問題視したこともある[9][10]。弁護士の福井健策は、組織的に購入するため詐欺罪威力業務妨害罪に問われる可能性があると指摘している[10]
商品自体に希少価値がなくとも、年始に販売される限定販売の福袋などは、販売価格に対して転売価格が上回ることを期待して買い占める[11]
また、観光ガイドと言った無料配布物であっても、大量に確保して転売する事例もあり問題となっている[12]
期間限定販売品は、その後の転売対策で再販を行うと消費者庁からの指導対象となるため、あらかじめ注意が必要となる[13]
一般市販品では、漫画アニメの限定商品をインターネットショッピングで大量に個別注文し、ショップを倉庫代わりにして転売行為を行っていた事例があり、ショップ側が転売屋と見られる顧客に対して警告を送った例もある[14]
2014年東京駅にて販売された「東京駅開業100周年記念Suica」が、当日の購入希望者の殺到・混雑により販売中止となった際、転売目的の購入者が10万円〜20万円もの高額で転売する事例が相次いだ[15]
希少性・話題性のある新製品・一般製品
人気商品、または人気が予想される、何らかの出来事で注目された商品の場合、製造や流通の関係で通常の販売でも在庫が少ない場合がある。それら人気商品を買い占め主にネットオークションを利用して高値で転売を行う。人気ゲーム機玩具や、iPhoneの新機種、転売地域には流通されていない商品(例としては、ごく一部のジャパニーズ・ウイスキーの銘柄)などが狙われやすく、海外(主に中国)から仕入れにやってくる転売屋も存在する。特典付きの雑誌なども転売の対象とされる。また、販売元がドロップシッピングを利用していないにもかかわらず、転売屋が利用して装う転売行為も存在する。
1996年の『たまごっち[16]、2014年の『妖怪ウォッチ』の玩具・特典付き劇場前売り券[17] など、ブームの過熱に伴う転売が問題となった事例はたびたび起こっている。
2007年4月には、転売目的で量販店から大量に仕入れたゲーム機「プレイステーション3」を、海外に輸出したことを装って消費税の不正還付を受けていた業者が逮捕されている[18]
古書店で安価に販売されている本を高く売って利ざやを稼ぐ「せどり」という行為も行われている。
スニーカー業界では2010年代から著名人とのコラボレーションモデルなど限定品の増加と、中国ロシアなどでの需要増加により新品の転売市場が急激に成長しており、アメリカではスニーカー専門の転売業者がいる他、ソーホーなど高級ブランド店が軒を連ねる地域に希少性の高い未使用品を扱う転売品専門店も登場するなど、仮想通貨のような代替投資としての「投資商品」となっている[1][19]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により実店舗が打撃を受ける中、スニーカーの転売市場はネット中心であったことから逆に拡大し、2019年8月のレポートでは2020年に90億ドルとの試算だったが、実際には290億ドル規模となった[1]。またナイキも多くの実店舗が休業する中、ネット販売が好調となり増益となっている[1]。これに関連する犯罪も発生しており、ナイキで北米を担当する会社の副社長の家族がスニーカーの転売に関わっていた疑いがかかり、解雇される事態となった[1]
災害の発生時に品薄になりうる、特定の商品
2020年以降の日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行においては、感染予防用のマスク消毒用アルコールが大量に転売されるなど、社会問題となった。静岡県議会議員・諸田洋之が大量のマスクをインターネット上のオークションサイトで高額転売し、莫大な利益を挙げた行為には多くの批判が集まった[20]。同年、国民生活安定緊急措置法第26条及び第37条の規定に基づいて政令が改正され、3月10日に衛生マスク[21]、5月22日には消毒等用アルコールの転売が禁止された[22]
また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う中国での生産への影響及び、世界的な外出の忌避による巣ごもり需要の拡大のために、ゲーム機の需要も増大し、例としてNintendo SwitchPlayStation 5が品薄になり、高値での転売が行われた[23][24]Amazon.co.jpはPlayStation 5のマーケットプレイスでの出品を一律停止した[25]

なお、規約などで転売目的での購入を禁止している業者もある[26]。前述のコンサートチケットでは転売行為が発覚した場合は該当チケットを無効とするだけでなく、購入者をファンクラブからの退会処分とする転売対策も行われていることがある[27]。また、Amazonなどのネットショッピングで出品の際、正規の仕入れを判断するため仕入明細の提出を求められる場合がある。

転売による影響、損害[編集]

他の製品やサービスの購買機会を逸失する
転売により適正価格で物品やサービスが提供されなくなった結果、その製品が適正価格で購入されたときに付随して販売出来たであろう物品やサービスが購買されなくなり、経済全体に影響を及ぼす。
購入者とその周辺が負う損害の例としては次のようなものが考えられる。
  • ライブ・コンサートチケット:価格高騰によりに行く回数を減らす、もしくは行くこと自体を諦める→ライブ会場でのグッズの売上や、会場周辺の飲食店や宿泊施設の売上が減少する
  • ゲーム機:転売屋による値上げがなければ買えたであろうゲームソフト、あるいはゲーム機自体の購入を諦める→ゲーム機メーカーおよびソフトメーカーの売上が減少し、他の作品や次回作が発売されなくなる。ゲーム機は本体を普及させ、補完品の追加購入で儲けていくビジネスモデルである[28]
  • プラモデル:買う個数自体を減らす、購入自体を諦める→作るために必要な工具や塗料の売上が減少、あるいは購入を諦める
製品の宣伝機会の減少、逸失、新規購入層開拓の阻害
新シリーズの製品発売にあたり、ファン層開拓のために薄利多売で発売した第一弾の製品が転売屋によって値段を釣り上げられた場合、シリーズそのものの価格が今後も釣り上げられると消費者は予測してしまい、シリーズ展開の計画見直しを余儀なくされる。
メーカーの生産計画の大幅な見直しを強いる
転売屋の買い占めの影響で製品が完売した場合、メーカーは「転売屋と、本当にその製品を欲するユーザーの割合」が不明瞭となる。また、前述したとおり買い占めによる購入断念なども発生するため、メーカーは次回分を出荷すべきか、出荷するとしてもどの程度の数量を出荷するかの判断に非常に苦慮することになる。
消費者が商品を探す時間とコストを浪費させる
転売屋によって買い占められた製品がどこかに適正価格で売れ残っていないか探すために、マイナーな通販サイトを検索する時間、あるいは自宅近隣から遠く離れた実店舗に行くための時間や交通費の出費を余儀なくされる。

法令による規制[編集]

日本[編集]

古物[編集]

原則として、日本国内において、いったん一般消費者の手に渡った物品(「古物」)を転売買して営業を行う者は古物営業法に基づく古物商許可を受ける必要がある[29]。個人であっても、古物商許可を得ずにインターネットオークションその他で継続反復し、大量の転売買営業を行っている場合、古物営業法違反により逮捕される事例がある。

※オークションで販売業者として認定される基準[30](古物営業法の取締基準ではない事に注意)

  1. 過去1ヶ月に 200 点以上又は一時点において 100 点以上の商品を新規出品している場合
    • ただし、トレーディングカード、フィギュア、中古音楽CD、アイドル写真など、趣味の収集物を処分・交換する目的で出品する場合は、この限りではない。
  2. 落札額の合計が過去1ヶ月に 100 万円以上である場合
    • ただし、自動車、絵画、骨董品、ピアノなどの高額商品であって、1点で 100 万円を超えるものについては、同時に出品している他の物品の種類や数等の出品態様などをあわせ、総合的に判断される。
  3. 落札額の合計が過去1年間に 1,000 万円以上である場合

チケット・乗車券[編集]

転売対象が乗車券、入場券や観覧券などのチケット類である場合は、古物商許可を取っていたとしても、ダフ屋営業として特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(チケット不正転売禁止法)違反[31]迷惑防止条例違反[32]物価統制令[33] を適用して検挙される事例もある。特にイベントでは、チケットの譲渡・転売を禁止している場合、購入者以外がチケットを使用すると不正入場として警察に通報される可能性がある。

生活関連物資[編集]

国民生活安定緊急措置法で一定の条件下で生活関連物資の転売について特定標準価格を超えた販売に追徴金を科したり、5年の懲役および300万円の罰金をあわせた両方を刑事罰を科すことが規定されている。

酒類[編集]

酒類の販売には酒税法により酒類販売業免許が必要になる[34]

医薬品[編集]

医薬品の販売には医薬品医療機器法により、販売地の都道府県知事の許可が必要になる[35]

外国人の営業活動[編集]

販売国を住居としていない外国人が在留資格に反する形で転売を職業とした場合は、出入国管理法違反で逮捕された例がある[36]。この場合は、経営管理査証の取得が必要になる。

アメリカ[編集]

アメリカ合衆国では、2016年からチケット転売規正法であるBetter Online Tickets Sales Act(BOTS法)が施行されており、ボットを利用してオンライン上で転売する行為を禁止している。2021年1月には、このBOTS法違反に基づく措置として、連邦取引委員会ニューヨーク州にある転売業者3社に罰金を払うよう命じた[37]。前述のようにBOTS法に違反しないスニーカーの転売市場などは好調である[1]

批判[編集]

転売行為は、商品供給の公平性などから問題視される例がある[38][39]。また、販売場所の周辺にテントなどを設営し長期間居続ける事も問題とされる[38]

2016年8月には、音楽業界団体により、チケットの高額転売に反対する意見広告朝日新聞読売新聞に掲出され、この意見広告には、100組以上のアーティストが賛同人として名を連ねた[40]

転売行為の利益については無申告のケースが非常に多い。国税庁が2020年11月27日に発表した所得税などの調査結果では、インターネット取引を行っている個人について、1877件中1680件で無申告が明らかになっており、追徴課税は65億円に及んでいる[41]

事例:模型雑誌編集者の不当転売擁護発言[編集]

2021年7月24日、「月刊ホビージャパン」および「ホビージャパンEX」の編集担当者が自身のTwitterにて、人気の模型を「買えなかったのは努力(開店前に販売店に並ぶことやネット予約のために仕事を休むなど)が足りない。買えた人(転売屋)はその努力をしているのだから、それに対するマージンを支払うのは当然」「メーカーの売上げは立つので問題ない」など、転売行為を擁護するツイートをしたほか、同様の意見文をnoteにも投稿した[42][43]。このツイートやnoteの投稿に対して多くの模型ファンおよび、転売屋を嫌悪する多数のTwitterユーザーから抗議の返信やリツイートが相次いだため炎上、同日のTwitterトレンドワードに「ホビージャパン」が浮上した[42][43]

この問題を受けてホビージャパン編集部は、社の公式アカウントにて【当社編集者のSNS等における発言につきまして】と題したツイートを投稿し[44]、当該ツイートの意見は社の意見と異なるものであり、編集部およびホビージャパン社としてはいかなる転売行為や買い占めも許容しないという声明を公表するとともに、ツイートを行った編集者を社内規定に則り処分する旨を発表した[42][43]

7月26日には公式サイトで処分を発表、当該編集担当者を退職処分としたほか、管理監督者である、常務取締役編集制作局長と「月刊ホビージャパン」の編集長・副編集長も譴責の上、それぞれ取締役・副編集長・デスクへの降格処分となった[45]

反応[編集]

7月27日、HOBBY Watchは特別記事でこの問題に触れた[46]。記事冒頭で、「『転売行為の容認』はホビー業界にとって絶対に受けいれられない。HOBBY WatchとGAME Watchは今後もホビー製品の転売を容認しない。転売は絶対悪である」としたうえで、「ホビー商品を扱う実店舗の増加や、ネット販売が活発になったことで、2010年以降は高額商品は入手しやすくなった。大人のためのホビー市場が活性化したことで、『予約すれば欲しいものが手に入る』ことができた」が、「そこに転売屋が押し寄せ、巣ごもり需要で人気が上昇したガンプラを片っ端から買い占めた。ネット販売やネットオークションも転売のハードルを下げてしまった」ことを指摘した[46]。そのうえで、「転売屋はメーカーと消費者の関係を破壊し、消費者のホビー市場に対する不信感を抱かせてしまう。だが、転売屋にそんなことは関係なく、利益が出るマーケットに次々と移っていく」事が『転売屋の本性』だとした[46]。以上のことから、今回のホビージャパン社の重大な処分は、『メーカーと消費者のこれまでの幸福な関係を目指す』ために必要であり、模型雑誌の編集部員がそれを否定する意見を出せば、メディアの存在意義そのものが崩壊してしまうからだと主張した[46]。最後に、現状では買占めや転売を取り締まることはできないが、2019年に施行された「チケット不正転売禁止法」が今後のヒントになるかもしれないことを提示している[46]

ガンプラのファンであるという大和大学准教授の立花晃は、「自分も転売屋から泣く泣く購入した経験がある」としたうえで、「古物商の資格も商品知識もない転売屋が、大量転売のためだけに店舗に並ぶケースもある。彼らに対して偽情報を流すガンプラファンもいるくらいに、転売屋は恨まれている」と語った[47]。メーカーの姿勢についても、「BANDAI SPIRITSは生産数を絞って射幸心をあおってから新製品を投入するビジネスモデルを続けてきたが、かつての『たまごっち』のように、ブーム終息後に大量の在庫を抱えるのを恐れているのかもしれない。バンダイ通販サイト「プレミアムバンダイ」でも、新商品予約が数秒で落ちてしまっている。なぜ抽選販売にできないのか?」と考察した[47]

転売に対する店舗の対策[編集]

2021年8月19日、愛知県名古屋市の玩具店が「ガンプラが入荷した」旨を、店内画像と一緒に投稿した[48]。その画像には、転売対策として「商品購入時に内袋を開け、中に入っている成型物のランナー[49] の一部を切り取ってから客に引き渡す」という一文が添えられていた。ガンプラの組み立てはランナーの入った内袋を開封し、ランナーから各パーツを切り離す。組み立てる人にとっては不要だが、「未開封新品の転売」を目的とする転売屋には、このような処置は「未使用新品」ではなくなってしまうダメージとなる。玩具店の店主は、「目先の利益ではなく、常連の客を大切にするため、スタッフや常連客と相談して考案した」と話した。「買っても組み立てずに積んでおくモデラーもいる」事から悩みもしたが、客の99%からは好意的に受け取られた[50]

その他、大手家電販売店のヨドバシカメラでは、新発売のプラモデルについては1人につき各種1点のみ販売し、購入した商品の外箱に店舗名を記した捺印を行うことで、前述の模型店と同様に商品価値を「未使用新品」とはならないようにする対策を開始した。また、トレーディングカードゲームのカートン販売については、製品の外箱を保護しているビニール製のシュリンクを外す、外箱を廃棄して中身のカードパックのみを取り出して販売する[51] ことで、転売を目的としない本当に欲しいユーザーへ行き届くような対策を順次打ち出している[52]

また、ガンプラを製造するBANDAI SPIRITSの直営店舗「ガンダムベース」では、転売目的での購買を防止する方策として、一度の会計において購入できる商品個数を合計15個、種類は各1種類のみと限定した。さらに、ECサイト「プレミアムバンダイ」の会員規約を改訂し、アカウントの取得・使用目的が転売目的であると判断された場合、プレミアムバンダイ運営側の判断によりアカウント削除および、既に予約済みの製品予約を取り消し可能とする規約を追加した[53]

テレビゲーム機の販売では、2021年10月より大手ECサイトのAmazon.co.jpが「招待販売」という制度を開始した。これは、購入希望者を事前に期限を定めて公募し、その後に抽選を行い、当選した者にのみゲーム機を販売するという制度である。

神奈川県を中心に店舗を展開している家電量販店のノジマは、2020年からPlayStation 5の抽選販売を行っているが、店頭での引き渡し時に商品の箱に購入者の名前を書いてもらうなどの、綿密な転売対策を行っている[54]。これは「海外への流出を防ぐため」で[55]、調査の結果「箱に名前が書いてある」だけで転売価値が下がることが分かったためだという[56]

インターネットスラング[編集]

同意語として、「転売」バイヤーを組み合わせた造語でテンバイヤー(もしくは転売ヤー)というインターネットスラングが用いられることもある[57]転売(てんばいちゅう)同様、多くは侮蔑的用法で用いられる。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g 日本放送協会. “あのナイキに激震!?~新型コロナが加速させる“転売”市場~”. NHKニュース. 2021年3月29日閲覧。
  2. ^ 愛・地球博記念公園「サツキとメイの家」観覧について”. 愛知県公園緑地課. 愛知県. 2009年5月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月17日閲覧。
  3. ^ 溝呂木, 佐季; 諏訪, 和仁 (2015年10月16日). “USJ、転売チケット使わせません 買い占めに強硬措置”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASHBJ4GMPHBJPLFA003.html 2020年9月18日閲覧。 
  4. ^ “コンサートで顔パス!!顔認証でスピーディに入場” (プレスリリース), NEC, (2016年5月11日), https://jpn.nec.com/ad/onlinetv/concert.html 2020年9月18日閲覧。 
  5. ^ “NEC、顔認証で「ももクロ」チケット転売防止”. 日本経済新聞. (2014年12月10日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO80664930Y4A201C1H56A00/ 2015年1月31日閲覧。 
  6. ^ 納富, 廉邦 (2016年5月11日). “ももクロライブでも活用、顔認証システムとは?”. 日経トレンディ (日経BP): p. 1. https://business.nikkei.com/atcl/report/16/030800018/042600050/?P=2 2020年9月18日閲覧。 
  7. ^ 顔認証システム/コンサート・イベントのチケット転売防止”. 株式会社テイパーズ. 2016年5月11日閲覧。
  8. ^ 人気イベントのジレンマ 徹夜組と転売と”. animeanime.jp. 2012年3月3日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年1月9日閲覧。
  9. ^ ワンダーフェスティバル2004夏ガイドブック 参考
  10. ^ a b 南里, 咲 (2018年5月9日). “【関西の議論】京都で買い占められた人形、中国のサイトで販売…悪質転売、どう防ぐ”. 産経新聞: p. 2. https://www.sankei.com/west/news/180509/wst1805090005-n1.html 2020年9月18日閲覧。 
  11. ^ 中国人が福袋を転売目的で買い占め、日本人が迷惑している[リンク切れ]
  12. ^ “羽生選手表紙の仙台観光ガイド 転売懸念「配布しないで」ファンら市に要望”. 河北新報. (2019年7月10日). オリジナルの2020年7月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200724180204/https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201907/20190710_13011.html 2019年7月15日閲覧。 
  13. ^ 表示に関するQ&A 消費者庁
  14. ^ ““転売ヤー”に、Amazonが最後通告 Amazonで商品確保、ヤフオク空売り”. ITmedia. (2008年5月22日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/22/news097.html 2020年9月18日閲覧。 
  15. ^ 東京駅、記念日に怒号 Suica販売中止、もう転売も”. 朝日新聞 (2014年12月20日). 2015年12月1日閲覧。[リンク切れ]
  16. ^ 河嶌, 太郎 (2020年11月11日). “PS5が発売 横行する転売屋に対するソニーの戦略とは?”. ITmedia: p. 1. https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/11/news137.html 2021年1月26日閲覧。 
  17. ^ “「妖怪ウォッチ」特典付き劇場前売券が即完売で早くも転売 「子どもが泣いています」と公式Facebookに批判”. ねとらぼ. (2014年7月24日). https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1407/24/news092.html 2020年9月18日閲覧。 
  18. ^ 朝日新聞 2007年4月14日付け 参考[リンク切れ]
  19. ^ 野口, 修司 (2019年8月22日). “ビジネス特集 スニーカー “リセール” 市場が熱い!”. NHK NEWS WEB. オリジナルの2019年8月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190830081344/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190822/k10012042681000.html 2020年9月18日閲覧。 
  20. ^ “静岡県議が大量のマスクを高額販売 売り上げ888万円”. 産経新聞. (2020年3月9日). https://www.sankei.com/life/news/200309/lif2003090015-n1.html 2020年9月18日閲覧。 
  21. ^ “「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました” (プレスリリース), 経済産業省, (2020年3月10日), https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200310002/20200310002.html 2020年9月18日閲覧。 
  22. ^ “「国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました” (プレスリリース), 経済産業省, (2020年5月22日), https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200522003/20200522003.html 2020年9月18日閲覧。 
  23. ^ 菊地, 悠人 (2020年8月25日). “任天堂「あつ森」快進撃でもスイッチ不足の苦悩”. 東洋経済オンライン. https://toyokeizai.net/articles/-/371047 2020年9月18日閲覧。 
  24. ^ 高木, 克聡 (2021年1月25日). “「プレステ5」ソフト売れず 本体の転売横行、ファン白けムード”. SankeiBiz. https://www.sankeibiz.jp/business/news/210125/bsc2101250619004-n1.htm 2021年1月26日閲覧。 
  25. ^ Amazon、プレイステーション 5の高額転売を一律停止に 2020年9月18日
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  38. ^ a b 田中, 昌宏 (2019年2月26日). “【広島】抽選券配布でマツダに警察出動 転売屋対策には成果あったが…担当記者の目”. スポーツ報知. https://hochi.news/articles/20190225-OHT1T50240.html 2020年9月18日閲覧。 
  39. ^ “本当に願う人の元へ 御利益が届きますように… お守り転売で授与中止”. 毎日新聞. (2019年11月12日). https://mainichi.jp/articles/20191112/k00/00m/040/124000c 2020年9月18日閲覧。 
  40. ^ 太下, 義之 (2017年6月12日). “「チケット転売問題」の真の問題(上)~転売価格は不当なのか?~”. ハフポスト日本語版. https://www.huffingtonpost.jp/yoshiyuki-oshita/the-real-problem-with-ticket-resale_b_17009140.html 2020年9月18日閲覧。 
  41. ^ “無申告だらけの「転売ヤー」、国税庁調査の9割で発覚…なぜバレてしまう?”. 税理士ドットコム. (2020年12月10日). https://www.zeiri4.com/c_5/n_961/ 2020年12月10日閲覧。 
  42. ^ a b c “ホビージャパン謝罪、編集者の“転売容認”発言に「あってはならないもの」 厳正に処分へ”. ORICON NEWS. (2021年7月24日). https://www.oricon.co.jp/news/2201348/full/ 2021年7月25日閲覧。 
  43. ^ a b c “ホビージャパン、“転売容認”編集者の投稿を謝罪 「ホビーに携わる人間としてあってはならない」”. ねとらぼ. (2021年7月25日). https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2107/24/news039.html 2021年7月25日閲覧。 
  44. ^ HobbyJapan_MAGのツイート(1418927693253386240)
  45. ^ 弊社社員のSNS等での不適切発言に関する社内処分につきまして,株式会社ホビージャパン,2021年7月26日
  46. ^ a b c d e 【特別企画】なぜホビーメディアは「転売」を容認してはいけないのか 転売行為はユーザーとメーカーの幸せな関係を破壊してしまう - HOBBY Watch
  47. ^ a b ガンプラファンの社会学者、“転売容認”ツイート騒動に「ホビージャパンの処分は“オーバー切腹”にも思えるが、それほど批判がショックだったのだろう」 【ABEMA TIMES】
  48. ^ mickey_shimadaのツイート(1428232537474670597)
  49. ^ 金型に樹脂を行きわたらせ、パーツを成型するための湯口。部品を切り取ったあとは捨ててしまうものだが、部品の補修や改造の素材として活用するモデラーもいる。
  50. ^ ガンプラファン絶賛「画期的」な転売ヤー対策 編み出したおもちゃ屋に聞いた
  51. ^ 買う側にとって、シュリンクが外されたり外箱が開封されたりしたカートンは「価値の高いカードが入ったパックがカートンから抜かれているのではないか」と疑わせ、商品価値を著しく下げることに繋がる。
  52. ^ ヨドバシカメラ、転売ヤーに毅然とした対応 その姿が「素晴らしすぎる」と話題に
  53. ^ ガンプラの買い占めを防げるか? プレミアムバンダイが転売ヤー締め出しへ会員規約を改定
  54. ^ 転売撲滅宣言!「ノジマは転売目的のご購入をお断りしていますので、安心してお買い求めいただけます!」 | 家電小ネタ帳 | 株式会社ノジマ サポートサイト
  55. ^ 海外では、用済みや転売で大量に確保したPlayStation 4が、暗号資産の採掘(マイニング)に使用されている事例がある。
  56. ^ 「PS5購入者は箱に名前を書いてもらう」ノジマはなぜ転売ヤーを許さないのか? 苛烈な転売対策の背景を担当者に聞いた
  57. ^ “転売目的で「EXILE」チケットを大量購入して逮捕…余ったチケットの売買もダメ?”. 弁護士ドットコムニュース. (2017年5月15日). https://www.bengo4.com/c_1009/n_6091/ 2020年9月18日閲覧。 

関連項目[編集]