谷原秀人

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 谷原 秀人 
Hideto TANIHARA
第58回ゴルフ日本シリーズJTカップ
2021年12月5日
東京よみうりカントリークラブ
基本情報
名前 谷原 秀人
生年月日 (1978-11-16) 1978年11月16日(45歳)
身長 1.78 m (5 ft 10 in)
体重 75 kg (165 lb; 11.8 st)
出身地 広島県尾道市
経歴
現在のツアー 日本ツアー
LIVゴルフ
成績
優勝回数 日本男子:18勝
初優勝 マンダムルシードよみうりオープン
2003年
賞金ランク最高位 日本男子:2位(2006)
2023年4月13日現在
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谷原 秀人(たにはら ひでと、1978年11月16日 - )は、広島県尾道市出身のプロゴルファー[1]。これまでに日本ゴルフツアーで通算18勝(うちメジャー3勝、2023年6月25日現在)。178 cm、77 kg。妻は元ココナッツ娘。のメンバーで、女優の長手絢香国際スポーツ振興協会所属。マネジメントはエイベックス・スポーツ

人物[編集]

12歳からゴルフを始める。渡米前の今田竜二と同じゴルフ練習場で打ち込んだ。田中秀道山本圭一らは、瀬戸内高等学校ゴルフ部の先輩にあたる。その後東北福祉大学に進学し、1年生からレギュラーとなり中国アマゴルフ三連覇。また1998年バンコクアジア大会では団体金メダル獲得に貢献した。大学卒業後、2001年にプロ入りする。3年目の2003年6月、マンダムルシードよみうりオープン日本ゴルフツアー初優勝。同年、全英オープン(予選落ち)、アメリカPGAツアーの「クオリファイイング・トーナメント」(シード権獲得への資格試験)も初体験した。この年の暮れ、2004年度の開幕戦となったアジア・ジャパン沖縄オープンで2勝目を挙げた。その後青木功のキャディーなども経験、青木からは「ヒデ」と呼ばれ「俺の若い頃そっくり、1つ2つ落としても"関係ねえ"って顔してる」とコメントされている。

2004年末に2度目の挑戦でPGAツアーの「クオリファイイング・トーナメント」に合格し、2005年にPGAツアーのシード権を獲得したが、腱鞘炎に悩まされ、出場20大会中14大会で予選落ちに終わったため、シーズン終了を待たずに9月の途中で日本へ帰国した。全英の裏開催になるBCオープン31位が最高位で、1年で稼いだ賞金は6万ドル(約700万円)だった。それまで練習嫌いで有名だったが、猛練習に打ち込み2006年6月、JCBクラシック仙台で日本ツアー3勝目、20代では最多勝利となった。優勝インタビューで「ぼくの時代が来ました」と豪語。

2006年全英オープンでは、3日目に66の好スコアを出し、首位のタイガー・ウッズに3打差の7位タイに浮上した。最終日には2番のバーディーで一時3位に浮上し、ウッズ、セルヒオ・ガルシアアーニー・エルスら世界の名手が並ぶ上位に“TANIHARA”の文字を掲げ、海外メディアから「TANIHARAって誰だ?」と問い合わせが殺到した。6番で痛恨のダブルボギーをたたき9位に後退したものの、その後は挽回し最終的に5位タイと健闘した。二桁のアンダーパーは日本人メジャー史上初。獲得賞金17万ポンド(約3400万円)は日本の賞金ランクにも加算される。全英オープンからの帰国後、サン・クロレラクラシックでも優勝し、年間2勝目を挙げる。全米プロゴルフ選手権にも出場した(4オーバーパー=292ストローク、55位タイ)。

2007年、前半戦こそスイングの改造が思うように功を奏せず、予選落ちや失格などで結果が残せないでいたが、6月開催の~全英への道~ ミズノオープンよみうりクラシック付近から徐々に効果が現れ始め、8月末フジサンケイクラシックで優勝、続くサントリーオープンでも優勝し、2週連続優勝という自身初の快挙を成し遂げる。ただしこの2試合は共に台風による54ホール短縮競技となっており、「2週連続短縮競技優勝」という珍妙な記録も同時に達成。谷口徹片山晋呉には及ばなかったものの賞金ランキング4位でシーズン終了。

2008年、2月に用具契約をブリヂストンスポーツからプロギア(横浜ゴム)に変更。7月15日、元ココナッツ娘。のメンバーで女優の長手絢香との結婚を発表。

2010年KBCオーガスタゴルフトーナメントで優勝し、ツアー通算9勝目を挙げた。

バラエティ番組で知り合った石橋貴明と仲が良く、石橋は谷原をゴルフの師匠と呼んでいる[2]

2011年、マネジメント契約先の所属事務所をフォロースルーからトライストーンスポーツへ移籍。その後、エイベックス・スポーツへ移籍。

2014年、プロギア(横浜ゴム)から本間ゴルフにクラブ契約を変更。ユーラシアカップに出場。

2017年には世界ゴルフ選手権の一戦であるデルテクノロジーズ・マッチプレーでベスト4進出を果たす[3]。5月のBMW PGA選手権では3位タイに入った。

2018年は、欧州ツアーを主戦場にし、「KLMオープン」3位などトップ10に5試合入ってシードを守った。

2019年も、欧州ツアーを主戦場にしたが、「アンダルシアマスターズ」での8位タイが最高位で、トップ10入りはこの1回となり、2020年は日本ツアーを主戦場とすることを公表している。

2021年、三井住友VISA太平洋マスターズで優勝し、ツアー通算15勝目、日本復帰後初勝利を挙げた。また、ゴルフ日本シリーズJTカップでは自身2度目となるメジャー勝利を挙げた。

2022年、1月にジャパンゴルフツアー選手会の会長に就任。ゴルフ日本シリーズJTカップでは大会連覇のツアー通算17勝目を挙げた。また、LIVゴルフの招待を受け、5試合に出場した。

優勝歴[編集]

日本ツアー (18)[編集]

勝数
メジャー (3)
ツアー (15)
No. 日時 大会 優勝スコア 打差 2位
1 2003年6月22日 マンダムルシードよみうりオープン -16 (65-71-64-=200) 3打差 日本の旗 佐藤信人
2 2003年12月21日 アジア・ジャパン沖縄オープン -9 (66-76-68-69=279) 3打差 大韓民国の旗 チャーリー・ウィー他6人。
3 2006年6月24日 JCBクラシック仙台 -18 (67-69-63-67=266) 5打差 日本の旗 片山晋呉
4 2006年8月6日 サン・クロレラクラシック -5 (70-74-67-72=283) 1打差 日本の旗 富田雅哉英語版日本の旗 宮本勝昌日本の旗 藤田寛之
タイ王国の旗 プラヤド・マークセン日本の旗 平塚哲二
5 2007年9月2日 フジサンケイクラシック -8 (67-71-67=205) 3打差 タイ王国の旗 プラヤド・マークセン
6 2007年9月9日 サントリーオープン -8 (65-71-66=202) 2打差 日本の旗 谷口徹
7 2008年5月25日 マンシングウェアオープンKSBカップ -18 (65-67-65-73=270) 3打差 日本の旗 桑原克典日本の旗 片山晋呉日本の旗 佐藤信人
8 2008年9月28日 アジアパシフィック・パナソニックオープン -16 (66-68-64-66=264) 1打差 日本の旗 矢野東
9 2010年8月29日 VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント -22 (67-66-67-66=266) 1打差 日本の旗 立山光広
10 2013年11月17日 三井住友VISA太平洋マスターズ -13 (66-69-67-73=275) 1打差 日本の旗 近藤共弘日本の旗 石川遼日本の旗 川村昌弘英語版
11 2015年11月8日 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP[4] -11(67-67-66-69=269) 2打差 日本の旗 藤本佳則
12 2016年7月3日 長嶋茂雄招待セガサミー杯[5] -14(70-65-67-72=274) 2打差 タイ王国の旗 タンヤゴーン・クロンパ英語版
13 2016年7月10日 日本プロゴルフ選手権 日清カップヌードル杯[6] -22(68-70-65-63=266) プレーオフ 日本の旗 武藤俊憲
14 2016年11月6日 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP[7] -12(68-64-66-70=268) プレーオフ 日本の旗 池田勇太
15 2021年11月14日 三井住友VISA太平洋マスターズ -6 (71-66-67-70=274) 1打差 日本の旗 金谷拓実
16 2021年12月5日 ゴルフ日本シリーズJTカップ -12(68-67-64-69=268) 2打差 日本の旗 宮里優作
17 2022年12月4日 ゴルフ日本シリーズJTカップ -12(66-67-70-65=268) 1打差 日本の旗 岩田寛
18 2023年6月25日 JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 -24 (67-65-66-66=264) プレーオフ 日本の旗 長野泰雅
プレーオフ記録 (3-2)
No. 大会 対戦相手 内容
1 2013年 フジサンケイクラシック 日本の旗 松山英樹大韓民国の旗 S・J・パク 2ホール目、松山2オン1パットのバーディー。谷原、パク2オン2パットのパー。松山の優勝。
2 2014年 ANAオープンゴルフトーナメント 日本の旗 宮本勝昌 1ホール目、谷原3オン、宮本2オン1パットのバーディ。宮本の優勝。
3 2016年 日本プロゴルフ選手権 日清カップヌードル杯 日本の旗 武藤俊憲 1ホール目。谷原が2mのパーパットを沈め、武藤が2.5mのパーパットを外してボギー。谷原の優勝。
4 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 日本の旗 池田勇太 2ホール目。池田がティーショットをミスして2オンできず。2打目をグリーンに乗せ、バーディーパットを決めた谷原の優勝[8]
5 2023年 JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 日本の旗 長野泰雅 1ホール目。長野がティーショットをミスしてボギー。2打目をグリーンに乗せ、2オン2パットパーを決めた谷原の優勝[9]
第58回 ゴルフ日本シリーズ JTカップ 2021年12月5日撮影

脚注・出典[編集]

  1. ^ 中国新聞、2011年1月4日24面
  2. ^ KING講談社、2008年6月号、14頁-19頁
  3. ^ 谷原秀人がベスト4進出 マスターズへ大きく前進 - ゴルフダイジェスト・オンライン、2017年3月26日閲覧
  4. ^ HEIWA・PGM CHAMPIONSHIPスコア詳細 - ゴルフダイジェスト・オンライン、2015年11月13日閲覧
  5. ^ 長嶋茂雄招待セガサミーカップスコア詳細 - ゴルフダイジェスト・オンライン、2016年7月3日閲覧
  6. ^ 谷原秀人がPOで武藤俊憲に競り勝ち 2週連続優勝で初のメジャータイトル - ゴルフダイジェスト・オンライン、2016年7月10日閲覧
  7. ^ HEIWA・PGM CHAMPIONSHIPスコア詳細 - ゴルフダイジェスト・オンライン、2016年11月6日閲覧
  8. ^ 谷原、勇太とのプレーオフ制し連覇! 賞金ランクトップに/国内男子 - サンケイスポーツ、2016年11月6日閲覧
  9. ^ 谷原秀人が24歳下の長野泰雅とのPO制し通算18勝目「まさか」選手会主催大会で会長が存在感 - 日刊スポーツ、2023年6月25日閲覧

契約先[編集]

外部リンク[編集]