警官ミッション

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警官ミッション(萬国基督教警監同盟会=The International Christian Police Association)は、日本ミッション職域伝道団体

概要[編集]

イギリスロンドンに本部を構える。

警官に神の福音を伝え、道念を涵養せんとすることを目的とする。同盟会事務所では礼拝伝道等を行わず、将来はキリスト教会に合併していくものとされた。 警視庁は本同盟会の組織運動と布教活動を希望しないため、専ら講演活動を行った。

事業としては、以下のようになる。

  1. 全国の警官に対しキリスト教を中心とする講演をなす。
  2. 新約聖書を毎月無料で会員に配布する。
  3. 慈善事業

歴史・沿革[編集]

警監ミッションは19世紀末にイギリスキャサリン・ガーネー (Catherine Gurney ) により開始された。ガーネーが来日し活動を開始したいとのことで赤坂病院ホイットニーの紹介で木田文治がその責任を任され、芝区田村町22番地に事務所を設けた。日本での活動の初期には木田の他に御牧碩太郎がいた。また、1898年頃からは土肥修平も協力した。

ガーネーが日本伝道隊の関係者であったことから、日本伝道隊との関係が次第に整い、日本支部の組織化は日本伝道隊のテイラー(J Taylor )によって1907年に始められた。テイラーは1910年に健康を害して帰国することになり、1910年春からカスバートソン (James Cuthbertson ) が引き継いだ。当初メンバーは4人で、東京に限定し、様々な階級の英語を解する者に限られていたが、やがて人数も増え、拠点も東京だけではなく横浜大阪神戸千葉にも広がった。カスバートソンが第一次世界大戦で出征するため帰国すると、三谷種吉が日本支部の責任者となった。なお、鋤柄熊太郎もメンバーの一人であった。

人物[編集]

参考文献[編集]

  • 『戦時下のキリスト教運動』(1972年)
  • 『三谷種吉伝』(2000年)