設計競技

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設計競技(せっけいきょうぎ)とは、都市建造物などの設計者を決めるためのコンペティション。代表的なものに、建築設計競技などがある。

概要[編集]

建築以外の建造物では、競技設計の項にあるものや、東京都・中央区月島地区修築型再整備設計競技(1995年)、中国天津市開発区都市計画国際指名設計競技(2004年)、関西りんくうタウン 「屋外彫刻公園設計競技」、上海物資大楼国際意匠設計競技、小山市城東地区街角広場設計競技(栃木県小山市、1995年)などがあるが、土木の橋梁の設計においてはヴィオール橋 (1887年)、バルセロナ・オリンピック/バッハ・デ・ローダ橋(1984年)、ザルギナトーベル橋(1930年)、中国・黄河架設鉄道橋の国際設計競技(1911年)ミレニアム・ブリッジ (ロンドン)など、世界でも広く行われ、国内でも大阪市に現在も架かる大江橋淀屋橋は1934年に意匠設計競技(デザインコンペティション)で選ばれた案に基づいて建設されている他、現在でも、仙台市高速鉄道東西線・広瀬川橋りょう他設計競技(2005年)、 、新潟県荒川橋(指名コンペ、1992年)、 阿蘇内牧温泉シンボル橋づくり設計競技(1988年)、 多摩ニュータウン稲城連絡橋、謙信公大橋(新潟県上越市、1993年)、 (仮称)道頓堀川人道橋デザイン(2005年)、 平和大橋歩道橋(国際デザインコンペ、2008年)、 広島南道路太田川放水路橋りょうデザイン提案設計競(国際デザインコンペ、2009年) など、広く活用されている。印南町のかえる橋も、コンペティションで選ばれた案である。 日本建築学会では現在、技術系の設計競技として、技術部門設計競技を主催している。 実現はしなかったが、日本初の設計競技は銅器の意匠案で、近江栄「5022 明治期における『設計競技』の史的位置について(その1)」)(歴史・意匠・建築論,第1回 日本建築祭 研究発表会 学術講演要旨集、日本建築学会論文報告集(103), 480, 1964年10月、社団法人日本建築学会)によると、日本建築史上においてもデザイン史上においても設計競技の第1号とされているもので1889年(明治22年)に行われた。場所は皇居・二重橋のたもとの石垣上に設置を予定していた。昭和2年発行の『明治工業史 建築編』に「懸賞競技」の項があり、最初にこの懸賞競技の意匠募集について掲載している。 その他、大宮ソニックシティといった、数箇所で実施されている土地信託事業 のコンペティションなども多く行われている。さらに、中志段味土地区画整理・大規模集合保留地(予定地)における開発事業者審査(名古屋市守山区中志段味特定土地区画整理組合主催、2007年)のようなものも近年行われるようになった。

デザイン設計競技[編集]

主な建築デザイン設計競技に空間デザインコンペティション、土木デザイン設計競技に景観開花といった学生用のアイデアコンペもあるが、デザイン設計同義語であり、2005年に行われた仙台市高速鉄道東西線広瀬川橋りょうデザイン選定委員会(第3回)における事務局の説明では、デザイン設計競技というのは「デザイン」と「設計競技」で、コンペという言葉を日本語で使う場合に「設計競技」といっているということで「設計競技」という名称表示をしている、具体的に構造まで踏み込んだ全ての設計ではないという意味で「デザイン」という言葉入れたという程度、としている。したがって、日本で行われる設計競技の中にはデザイン設計競技という名称のものも多くある。こうした設計競技のおもなものに、エコハウス学生デザイン設計競技、ベターリビング国際デザイン設計競技、三井ホーム外観デザイン設計競技、富山駅周辺地区景観デザイン計画プロポーザル・新富山駅周辺地区の景観デザイン設計競技(2007年)、富山駅周辺整備デザイン設計競技(2009年)、神奈川県川崎臨海部景観デザイン設計競技、青森県総合芸術パークデザイン設計競技(1998年) 、横浜国際アーバンデザイン設計競技(1988年~)、神戸・新開地開地シンボルゲート及びシンボルモニュメントデザイン設計競技(2001年)、クボタアーバンデザイン設計競技(1991年)、宮崎県スギデザイン設計競技、光都神戸照明デザイン設計競技(KOBEライトスケープフェア2001実行委員会主催)、平和の礎デザイン設計競技(1993年)、IFCCA都市デザイン設計競技(1999年~)、日中競合デザイン設計競技「BOOD(BEIJING ORB UNION INDUSTRIAL DESIGN)」(2000年)、東京ガス建築環境デザイン設計競技、財団法人都市づくりパブリックデザインセンター主催・まちの活性化・都市デザイン設計競技、JR京都駅ホテルグランビア飲食店街環境デザイン設計競技(2003年)、大阪市桃谷集合住宅LANDSCAPE デザイン設計競技、大阪回遊館マーケットプレイス屋台村デザイン設計競技、パラゴニアプロダクトデザイン設計競技、国際パブリックデザイン設計競技・国際デザインコンペティション、川上さぷり住宅デザイン設計競技(2002年)、郡山アーバンデザイン設計競技、鹿児島県・県庁舎周辺環境整備事業モニュメントデザイン設計競技(1997年)、などが過去に行われている。

参考文献[編集]

  • 近代土木遺産としての余部鉄橋の保存と活用の取り組み (福永悦男 , 柳澤友樹 , 藤原博文 [他] 土木史研究, 講演集 29, 83-90, 2009 )
  • ソウル Magok 地区国際コンペ審査(石井弓夫、土木学会誌 93(9), 64, 2008年9月号)
  • 第1回 土木計画学公共政策デザインコンペ : 地域まちづくりデザイン : 明日の街。それは、君たちの中にある(萩原亨, 吉井稔雄、土木学会誌 91(9), 93-94, 2006年9月号)
  • 知力、体力、チーム力を競い合え! : 米国学生のスチールブリッジコンペティション参加後記(吉田雅穂、土木学会誌 90(10), 56-59, 2005年10月号)
  • 土木の明日を読む 住民参加 愛媛県鞍瀬川の自然再生コンペ 市民団体が独自に案を公募(日経コンストラクション (356), 16-17, 2004.7/23号)
  • 環境に配慮した手法/中国・成都市の河川の景観設計 環境や景観を競う国際コンペで一等を受賞 日本の伝統工法などを提案して好評を博す (特集 揺らぐ「土木技術世界一」ビッグプロジェクトなき時代に磨くべき技術とは 海外でも評価される技術, 日経コンストラクション (326), 37-38, 2003-04/25号)
  • 大江戸線環状部の駅デザインとパブリックアート (第7回 地下空間シンポジウム論文・報告集, 石村誠人, 地下空間シンポジウム論文・報告集 7, 165-172, 2002年1月)
  • 「国際化と橋梁デザイン・コンペ事情」に関する海外視察が行われる(宮田利雄、土木学会誌 85(11), 111, 2000年11月号)
  • 企業のデザイン戦略-企業に何故デザインが必要なのか? : デザインコンペの可能性と限界 : バルセロナはなぜ公共デザインで成功したか(岡部明子、土木学会誌 84(11), 37-41, 1999年11月号)
  • 土木の風景 くじら橋(東京都稲城市)-コンペ案のユニークな形を異例の設計体制で実現(日経コンストラクション (192), 80-85, 1997.09/26号)
  • 高知の住宅設計コンペ : 地域建築家がどう機能するか : 高知(伊藤憲介、建築雑誌 103(1268), 57, 1988年1月号)
  • 鉄道橋設計競技を体験して(高木芳光、JREA : 日本鉄道技術協会誌 51(5), 33366-33368, 2008年5月号)

関連項目[編集]