計画的陳腐化

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計画的陳腐化(けいかくてきちんぷか)とは、製品の寿命を人為的に短縮する仕組みを製造段階で組み込んだり、新製品を市場に投入するにあたって、旧製品が陳腐化するように計画することで、新製品の購買意欲を上げるマーケティング手法のこと。

概要[編集]

商品が物理的には壊れていなくても使用不能になるような仕組みを製造段階で組み込む手法、またはそのような印象を与えるマーケティング手法。

電池部分を密閉した設計の電動歯ブラシや、部品交換を阻止する特殊なネジ穴を導入した電子機器、カウンターを設けてインク残量に関係なく動作を停止する仕組みを持ったプリンターインクなどが知られている。

また、新製品に対し新しいデザインや新しい機能を持たせることで相対的に旧製品を陳腐化させる方法、上位互換性のある規格を導入したり、逆に互換性の無い規格を導入したりして、旧規格を陳腐化させるなどの方法がある。自動車のマイナーモデルチェンジ、ソフトウェアのアップグレードなどがその典型。

起源:電球が一定時間で切れるように設計する企業協約を設け、これに従わない企業に細かな罰則・罰金を課す事を記した物(ポイボス・カルテル)。

種類[編集]

寿命の短命化[編集]

製品の本来の寿命より、短い寿命になるように設計する。これは、現在の法律で取り締まられていない為、会社が自由に短い寿命に設計できる。 わざと脆い、または壊れやすい素材を使ったりする。

修理を難しくした陳腐化[編集]

高額な修理費用で利益が出るように設計する。

iPhoneやiPadやMacbookなどのアップルのデバイスはユーザーにとって修理が難しい。[1]

システムを陳腐化[編集]

新しい機種を、従来の機種で使われていたパーツやツールでは治せないようにする。Appleの新型Macbookでは、従来のMacbookのパーツやツールで修理できないように、修理が以前より難しくなるよう改変されている。

新しいモデルを発表[編集]

マイナーアップグレードの新しいモデルを次々と発表して、新しい機種に乗り換えさせる手法。

プログラムされた陳腐化[編集]

決められた回数や期間使用後や、バージョンアップデート後、使えなくする、もしくは質を下げる。ヒューレット・パッカードサムスンのプリンターでは、ユーザーがインクカートリッジを決められた回数だけ使用後、エラーを表示させ使えなくしていた。

2017年12月、米アップル(Apple)のバッテリー関連の問題が報じられたことをきっかけに、同社がiPhoneの速度を意図的に下げることによって新機種への買い替えを不正に促しているのではないかとの疑惑が浮上。同社に対してはユーザーからの怒りの声が相次ぎ、複数の訴訟にも発展した。2017年12月28日、同社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」旧機種(iPhone 6、7、SEなど)の稼働速度を意図的に下げていたことについて謝罪し、一部端末を対象に割引価格でのバッテリー交換を提供すると発表した。[2] [3]

2018年1月、バッテリーが劣化したiPhoneのCPU性能を、同社が意図的に制限していたことを受け、フランス当局による捜査が開始されたとBloombergなど複数の海外メディアが報じた。2017年12月27日、フランスの消費者団体HOP(Halte à l’Obsolescence Programmée)が訴訟を起こしており、それを受けてフランスのパリ検察も1月5日より捜査を開始した。フランスでは製品の計画的陳腐化(旧式化)は違法とされており、最大で2年の懲役、30万ユーロ(約4,000万円)や1年間の売り上げの5%が罰金として課せられる。HOPはエプソンなどのプリンターメーカーも計画的陳腐化で訴えた。 [4]

シュリンクフレーション[編集]

シュリンクフレーション、または、実質値上げ、隠れ値上げ、ステルス値上げとは、政府の増税や製造コスト等の要因により、パッケージや小売りされる商品の価格は変えないまま、内容量・数量をシュリンク(収縮)、少なくする手法。

無料会員サービスの陳腐化[編集]

有料会員を増やすために、意図的に無料会員のサービスのクオリティを下げる手法。

動画配信サービスでは、有料会員を増やすために、無料会員の画質を下げ、ストリーム速度を下げる手法がよく取られる。

Amazon.com(アマゾン)は、商品配達スピードの速いプライム会員を増やすために、意図的に無料会員の商品発送日を遅延している。

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]