観点主義
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哲学において
[編集]観点主義(かんてんしゅぎ、独: Perspektivismus(パースペクティヴィスムス)、英: Perspectivism(パースペクティヴィズム)、Perspectivalism〈パースペクティヴァリズム〉)または遠近法主義(えんきんほうしゅぎ)、あるいは単に遠近法(えんきんほう)は、認識論上の立場の一つ。ニーチェによって提起された。ニーチェによれば、己の欲求が独自に作り上げている規範に即して、生物個体が世界を解釈し、またその己の規範を他者の欲求が作り上げている規範と競わせるときの、その規範が遠近法であり、世界に初発に意味はなく遠近法で解釈するのが真実だとする姿勢が、遠近法主義である。人間外生物に顕著な姿勢だが人間にも、信仰する際や道徳意識を抱く際に該当すると、ニーチェが見ている。
ハイデガーは、有機物は遠近法を多数持ち、無機物は一義的に固定された遠近法を持つとしている。また、ハイデガーの説で、プラトン主義下では、遠近法での有機体間の力関係は自由可動的でなく、一様な力関係に固定されている。ニーチェでは有機体が「仮象(Schein)」として遠近法にあるが、ハイデガーでは有機体が遠近法にあるのは仮象の中でも特に「外観(Anschein)」として、である。
人類学において
[編集]ブラジルの人類学者 ・エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロはアマゾン地帯などのいくつかの部族にとって動物たちが人間たちを動物と見なし、自己を人間のように意識するという観点を指摘し、その比較人類学論を観点主義( "perspectivisme")と呼んだ。つまり、あらゆる生き物が常に自己の身体を経由して他の生き物を認識せざるを得ないという理論である[1]。フランスの人類学者フィリップ・デスコーラは、人間を中心としない、この"人間と非人間共有の観点主義"を、アニミズム特有のオントロジーの表れであると指摘した[2]。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ↑ Eduardo Viveiros de Castro, "Perspectivisme et multinaturalisme en Amérique indigène", trad. de l'an., Journal des anthropologues, no 138-139, 2016, p. 161-181. . François Héran, "Vers une sociologie des relations avec la nature", Revue française de sociologie, vol. 48, 2007.
- ↑ Philippe Descola, Par-delà nature et culture, Gallimard, 2005. 小林徹訳『自然と文化を越えて』、水声社、2020年