西日本鉄道竹下自動車営業所
座標: 北緯33度33分56.9秒 東経130度26分09.7秒 / 北緯33.565806度 東経130.436028度
西日本鉄道竹下自動車営業所(にしにほんてつどうたけしたじどうしゃえいぎょうしょ)は、2020年(令和2年)3月21日に福岡県福岡市博多区那珂6丁目20-26に設置された西日本鉄道のバス営業所である。
概要・沿革[編集]
福岡大同青果株式会社の青果市場倉庫跡地を整備し[1]、福岡市博多区竹丘町に所在した西日本鉄道雑餉隈(ざっしょのくま)自動車営業所を移設して2020年(令和2年)3月21日に開設された。
開設直後は雑餉隈営業所が担当していた路線を引き継ぎ担当しているが、将来的には福岡空港や博多駅へのアクセス強化のほか、福岡空港発着の高速バス待機場としての利用も視野に入れている[2]。営業所標記は○竹。管轄下に現地出退勤の雑餉隈車庫が存在する。
所在地[編集]
- 竹下営業所
- 福岡県福岡市博多区那珂6丁目20-26
- 最寄りバス停:竹下営業所・ららぽーと福岡
- 福岡県福岡市博多区那珂6丁目20-26
- 竹下営業所雑餉隈車庫
- 福岡県福岡市博多区竹丘町3丁目2番21号
- 最寄りバス停:雑餉隈車庫(旧・雑餉隈営業所)・西鉄雑餉隈駅入口
- 福岡県福岡市博多区竹丘町3丁目2番21号
路線[編集]
2022年(令和4年)8月28日現在の路線。終着・始発の設定がある停留所は太字で記す。
板付団地線[編集]
- ■■ 40/■ 312(博多駅→福岡タワー間)
- 板付七丁目 - 山王一丁目 - 博多駅(筑紫口 - 博多バスターミナル) - 都市高速 - 福岡タワー(TNC放送会館)
- ■ 40特別快速/■ 312(博多駅→福岡タワー間)
- 板付七丁目→(この間全停留所)→那珂→(この間無停車)→博多駅筑紫口→博多バスターミナル→都市高速→福岡タワー(TNC放送会館)
- ■■ 5
- 板付七丁目 - 弓田町 - 西鉄大橋駅
博多区南部の板付団地を発着する路線。平日朝のみ福岡タワー発着と福岡タワー行き特別快速が運行される。
板付線[編集]
- ■■ 41
- 雑餉隈車庫 - 麦野 - 板付 - 半道橋 - 比恵 - 博多駅(博多バスターミナル)
- イオン大野城 - 麦野 - 板付 - 半道橋 - 比恵 - 博多駅(博多バスターミナル)
- 新屋 ← 板付 ← 半道橋 ← 比恵 ← 博多駅(博多バスターミナル)
- ■■ 43
- 金隈 - 月隈 - 板付 - 半道橋 - 比恵 - 博多駅(博多バスターミナル)
県道112号線を経由し、博多駅と板付・雑餉隈地区を結ぶ路線である。朝夕時間帯のみ金隈発着が運行される。平日朝1本のみ諸岡線の間合いで41番新屋行きが運転され、新屋到着後は板付新橋まで回送され、44番博多バスターミナル行きとなる。一部の便は雑餉隈車庫が担当。
南福岡線[編集]
- ■■ 43
- 雑餉隈車庫 - JR南福岡駅 - 西鉄雑餉隈駅入口 - 山田 - 中 - 金隈病院入口 - 金隈 - 月隈 - 東平尾 - 福岡空港
- 宇美営業所の共同運行で雑餉隈車庫が担当[3]。
- 路線の概要については「西日本鉄道宇美自動車営業所#南福岡線」を参照されたい。
諸岡線[編集]
- ■■ 44
- 雑餉隈車庫 - 南本町 - 諸岡四角 - 那珂五丁目 - 山王一丁目 - 博多駅(筑紫口 - 博多バスターミナル) - 渡辺通一丁目 - 天神←(天神北ランプ←都市高速←西公園ランプ)←福岡タワー(TNC放送会館)
- 雑餉隈車庫 → 南本町 → 諸岡四角 → 那珂五丁目 → 山王一丁目 → 博多駅(博多駅前) → 渡辺通一丁目 → 天神
- 板付新橋 → 諸岡四角 → 那珂五丁目 → 山王一丁目 → 博多駅(筑紫口 → 博多バスターミナル)
- ■ 44/■ 307(博多駅→住吉間)/■ W2(渡辺通り→福岡タワー間)
- 雑餉隈車庫 → 南本町 → 諸岡四角 → 那珂五丁目 → 山王一丁目 → 博多駅(博多駅前) → 渡辺通一丁目 → 天神 →(天神北ランプ→都市高速→百道ランプ)→ 福岡タワー(TNC放送会館)
- ■■ 無番(那珂下原→天神:44)
- ららぽーと福岡 - 山王一丁目 - 博多駅(筑紫口 - 博多バスターミナル) - 渡辺通一丁目 - 天神
- ■ 急行(全停留所記載)
- 天神ソラリアステージ前 → 渡辺通一丁目電気ビル共創館前 → 渡辺通一丁目サンセルコ前 → 博多駅
- ■□■ 45
- 雑餉隈車庫 - JR南福岡駅 - 宝町 - (福岡女学院) - 御陵 - 井尻駅 - 諸岡四角 - 那珂五丁目 - 山王一丁目 - 博多駅(筑紫口 - 博多バスターミナル)
- 福岡女学院 - 井尻駅西口(直行便)
- JR南福岡駅 - 福岡女学院(直行便)
- ■□ 45-1
- 雑餉隈車庫 - JR南福岡駅 - 宝町 - 福岡女学院 - 福岡徳洲会病院 - 井尻駅西口
- ■ 420(平日朝1便のみ)
- 雑餉隈車庫→麦野→板付七丁目→西月隈三丁目→(月隈ランプ→都市高速→千代ランプ)→明治通り→天神(天神ソラリアステージ前)
筑紫通りを経由して、福岡都心部と博多区南部・春日市を結ぶ路線群である。基本的に大型車を使用するが、平日朝の天神北行き1本のみ竹下線の間合いで中型車が使用される。半数は雑餉隈車庫が担当。2022年(令和4年)4月18日改正より、ららぽーと福岡~博多駅間のみ、桧原営業所との共同運行。
雑餉隈管轄時代の44番は福岡タワー発着が主であったが、竹下移管後は平日朝の上下3便を除いて博多駅・天神止まりとした。板付新橋発は41番新屋行きからの連続運行となっている。
天神行きの終点は天神北降車場で、天神始発は天神ソラリアステージ前からの出発となる[4]。天神・福岡タワー行きに関しては博多バスターミナルへは入らない。
420番は雑餉隈方面にも運行されていたが、竹下移管の際に廃止された。
竹下線[編集]
- ■■ 46/90(天神→博多ふ頭間)
- 福岡女学院 - 井尻六ツ角 - 井尻一丁目 - 竹下 - 駅南二丁目 - 博多駅 - キャナルイーストビル前 - 天神 - 博多ふ頭
- 竹下営業所 - 竹下 - 駅南二丁目 - 博多駅 - キャナルイーストビル前 - 天神 - 博多ふ頭
- ■■ 46-1/46(雑餉隈車庫←桜ヶ丘公民館前間・五十川→天神間)/90(天神→博多ふ頭間)
- 雑餉隈車庫 - JR南福岡駅 - 井尻六ツ角 - 井尻駅東口 - 宮竹小学校西 - 竹下 - 駅南二丁目 - 博多駅 - キャナルイーストビル前 - 天神 - 博多ふ頭
- 福岡徳洲会病院 - 井尻六ツ角 - 井尻駅東口 - 宮竹小学校西 - 竹下 - 駅南二丁目 - 博多駅 - キャナルイーストビル前 - 天神 - 博多ふ頭
福岡都心部と竹下・井尻を結ぶ路線。46-1は五十川 - 井尻六ツ角間において宮竹を経由する。折立・井尻駅入口 - 五十川の道路が狭いため、中型車を使用する。ただし竹下営業所発着と46-1には狭隘区間が無いため、大型車を使用する便もある。
2020年(令和2年)3月21日のダイヤ改正で新設の竹下営業所を発着とする系統を設定し、雑餉隈車庫 - 竹下間を減便した[5]。天神北終点の便は天神高速バスターミナル前に停車の後、天神北降車場に停車する。博多埠頭終点の便は天神ソラリアステージ前に停車の後、天神北を通過して市民会館南口に停車する。天神始発は天神大丸前からの出発となる。
「西日本鉄道雑餉隈自動車営業所#竹下線」も参照。
ららぽーと~大橋竹下線[編集]
- ■ 直行
- ららぽーと福岡 - 西鉄大橋駅
- ららぽーと福岡 - 竹下
ららぽーと~福岡空港線[編集]
- ■ 直行
- ららぽーと福岡 - 福岡空港国際線 - 福岡空港国内線
福岡空港内連絡バス(特定輸送)[編集]
- 国内線ターミナル南(地下鉄福岡空港駅) - 国内線ターミナル北 - 貨物ターミナル前 - 国際線ターミナル
- 1999年(平成11年)5月20日、福岡空港国際線ターミナルビルが空港西側に移転したのに伴い運行開始された。空港北端部を通り、空港東側の国内線各ターミナルと西側の国際線ターミナルを結ぶ。国内線旅客ターミナル - 貨物ターミナル間では空港内に設けられた専用道路を通る。そのため、運用される車両には専用道のゲートを操作するリモコンが搭載される。
- 2020年(令和2年)8月1日に宇美自動車営業所から移管された。
- 2021年(令和3年)4月20日より、移管時に宇美自動車営業所から転属した専用車両に代わり、メルセデス・ベンツ・シターロGの専用車が投入された。専用車には福岡空港を運営する福岡国際空港株式会社が掲げるメッセージ「FLY 100 DREAMS.」にちなむレインボーカラーのラッピングが施されている[6]。
- なお、検査・故障等の場合、greenblueの塗装を施した車両が代走することがある。
- 運行間隔は、深夜帯を除き10分 - 15分程度。前後ドアから乗り降り可能で、運賃は無料。スーツケースなどを置く専用スペースが設置されている。
車両[編集]
- 路線車
- 大型車は日産ディーゼルといすゞ、日野、三菱ふそうの配置。日産ディーゼル、いすゞは竹下営業所開設時点ではすべて雑餉隈営業所からの転入だった。日野・ブルーリボンは竹下営業所開設後に初めて納車している。ららぽーと福岡開業による増便の際、減便で余剰のあった壱岐・金武・那珂川・土井営業所から車両を捻出した。三菱ふそうエアロスターは福岡空港内連絡バスが宇美営業所から移管のため転属している(連節バス代走用として2台所属)。
- 中型車は日野・レインボーIIといすゞ・エルガミオ、日産ディーゼルが配置されている。竹下営業所開設時に日産ディーゼル中型ロングのノンステップ車が宇美営業所より転入。基本は竹下線の運用で、平日朝ラッシュ時などに諸岡線間合い運用がある。
- 連節バスは福岡空港内連絡バス専用のメルセデス・ベンツ・シターロG5台が配置されている。
- 貸切車
- 現在は配置されていない。
備考[編集]
- 当営業所が開設されることに伴い、板付線に博多駅 - 板付間(41番)、諸岡線に天神・博多駅 - 那珂五丁目間[7](44番)、竹下線に博多ふ頭・天神・博多駅 - 竹下営業所間(46番)の区間便を設定し、板付・那珂五丁目・竹下以南において減便が行われた[5]。
- 旧雑餉隈営業所の敷地に関しては雑餉隈車庫に改称の上で、引き続き現地出退勤の車庫(給油・精算・車両整備は竹下営業所で実施)として活用されている。
- 営業所敷地は周知の埋蔵文化財包蔵地「那珂遺跡群」の範囲に位置し[8]、地下には福岡市指定史跡・那珂遺跡(縄文時代晩期末の環濠集落)が存在する[9]。営業所開設工事に先立つ2019年(令和元年)10月~11月にも発掘調査が行われ、弥生時代中期~古墳時代後期にかけての遺構(掘立柱建物や竪穴建物等)が検出された[10]。
脚注[編集]
- ^ “西鉄、福岡にバス基地 20年稼働”. 日本経済新聞. 2020年3月31日閲覧。
- ^ “西鉄 博多南部にバス基地”. (2019年6月14日)
- ^ ただし11番は担当しない(宇美営業所のみ担当)。
- ^ 天神大丸前は通過する。
- ^ a b “[ダイヤ改正03/21 福岡地区・筑豊地区 (西鉄バス)]”. 西日本鉄道株式会社. 2020年3月29日閲覧。
- ^ 福岡空港 国内線・国際線連絡バスに連節バスを導入!! 4月20日(火)運行開始 ~将来的な旅客需要回復を見据えた環境を整えます~ (PDF) - 西日本鉄道、2021年4月8日
- ^ ららぽーと福岡開業に伴い、2022年(令和4年)4月18日改正で那珂五丁目発着便は廃止、ららぽーと福岡発着便に振り替えられた。
- ^ 福岡市経済観光文化局 文化財活用部 埋蔵文化財課. “埋蔵文化財(遺跡)分布マップ”. 福岡市. 2023年2月15日閲覧。
- ^ 福岡市経済観光文化局文化財活用部文化財活用課. “那珂遺跡”. 福岡市. 2023年2月15日閲覧。
- ^ 屋山 2022.
参考文献[編集]
- 屋山, 洋 『那珂85』福岡市教育委員会〈福岡市埋蔵文化財調査報告書1443〉、2022年3月24日。doi:10.24484/sitereports.122434。 NCID BC16133963 。
外部リンク[編集]
- 西鉄くらしネット
- 西鉄バス路線図【博多区版】(2020年3月21日版)