補佐司教

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補佐司教(ほさしきょう、ラテン語: episcopus auxiliaris, 英語: auxiliary bishop)は、カトリック教会教区において、その司牧上必要があると思われる場合に、司教の要請によって1名または数名置くことができる、当該教区の司教を補佐する司教のこと。教会法上、補佐司教は司教座が空位になった際に継承権を有しない(教会法403条1項)点が、継承権を有する協働司教英語: coadjutor bishop)と異なる[1]。また重大な事情があれば、特別の権限を付与された補佐司教を教区司教に与えることができる(教会法403条3項)。

日本のカトリック教会においては、枢機卿たる大司教教区長である大阪教区に補佐司教が1名、同じく大司教が教区司教である長崎教区に1名置かれている。

東京教区でも補佐司教が置かれ、森一弘(1985年2月‐2000年5月)、幸田和生(2005年2月‐2018年6月)が務めた。幸田の辞任[2]後はしばらく空位が続いていたが、2023年9月16日、イタリア出身でミラノ外国宣教会所属のアンドレア・レンボ司祭(2017年5月より同会日本管区長、2021年6月より真生会館理事長)が新たに教区補佐司教となることが決まった[3]。司教叙階式は同年12月16日、東京カテドラル聖マリア大聖堂で行われる予定[4]

大規模な教区ほど多数の補佐司教を擁している。例えばメキシコシティ教区やローマ教区のように6 - 8名の補佐司教を擁する教区も存在する。

脚注[編集]

  1. ^ 東京大司教区に補佐司教任命(補佐司教と協働司教についての説明を含む)(日本語)
  2. ^ 教皇、幸田司教の退任願いを受理
  3. ^ 『カトリック新聞』2023年10月1日、第1面。
  4. ^ 『東京教区ニュース』(カトリック東京大司教区広報部)第408号(2023年12月号)。ウェブ版はアンドレア・レンボ被選補佐司教司教叙階式のお知らせ”. カトリック東京大司教区>お知らせ>教区ニュース>東京教区ニュース第408号 (2023年12月7日). 2023年12月7日閲覧。

外部リンク[編集]