血液検査
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血液検査(けつえきけんさ)は、採血法によって得られた血液を利用して病状などを調べる臨床検査である。
検査は主に臨床検査技師が行う。
検査の意義[編集]
自分の身体は自分で守ることに関し、一定期間において自分の健康をチェックすることは、たいへん重要なことである。血液から得られる情報は非常に多く、以下のような検査を行って病状などを判断する材料とする。特に、生活習慣病の中には、自覚症状を現すことなく忍びよるものが多く、自覚症状が現れる頃には、ある程度病気が進行してしまっていることが少なからずある。このため、自ら進んで健康診断や人間ドックを受けることは、日々の健康生活のために必要なことであろう。
我々の生命を維持する上で、必要不可欠であり、身体の様々な部分を駆け巡っているのが血液である。血液を検査することにより、膨大な情報を読み取ることが可能である。一般的な病院にて、検査することが可能な項目数は、2000を超えるという。がん・糖尿病などの生活習慣病、アトピー・花粉症などのアレルギー反応について、後天性免疫不全症候群、貧血、白血病などの病気はもちろんのこと、動脈硬化など血管の状態を、血液から知ることができる。様々な病気の発見に、血液検査は欠かせない。
検査項目[編集]
血液学的検査[編集]
- 血球計算
- 下記の項目を一括してオーダーする場合、全血球計算(全血算, CBC)と称される。
凝固・線溶系検査[編集]
「凝固・線溶系」も参照
- 出血時間
- プロトロンビン時間 (=PT)
- 活性化部分トロンボプラスチン時間 (=APTT)
- トロンビン時間 (=TT)
- ヘパプラスチンテスト (=HPT)
生化学検査[編集]
- AST(=GOT)
- ALT(=GPT)
- ALP
- ZTT(硫酸亜鉛混濁試験、zinc sulfate turbidity test)
- TTT(チモール混濁試験、thymol turbidity test)
- ZTT、TTTはいずれも血清膠質反応で、血清に蛋白変性試薬を加えた時の混濁や沈殿の生成を測定するもの[1]。血清アルブミンの減少とγ-グロブリンの増加を反映し、肝疾患などで高値を示す[1]。平成28年度(2016年)診療報酬改定で削除され、経過措置の後、平成30年(2018年)4月1日以降は診療報酬算定ができない[2]。
免疫学的検査[編集]
内分泌代謝系検査[編集]
- 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
- インスリン
- NTx
- CPK
出典[編集]
- ^ a b 札幌臨床検査センター
- ^ 平成30年度診療報酬改定について(肝炎対策に関係する主なもの) 厚生労働省肝炎対策推進協議会(2018年3月14日) (PDF)
関連文献[編集]
- 高橋和広「血液検査からどこまで病気がわかるか」『化学と教育』第65巻第6号、日本化学会、2017年、 294-295頁、 doi:10.20665/kakyoshi.65.6_294。