藤田菜七子

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藤田菜七子
Nanako Fujita 20160306.jpg
デビュー当時の藤田
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 茨城県北相馬郡守谷町
(現・守谷市[1]
生年月日 (1997-08-09) 1997年8月9日(19歳)
身長 157.4 cm[2]
体重 45.6 kg[2]
血液型 A型[2]
騎手情報
所属団体 日本中央競馬会(JRA)
所属厩舎 根本康広美浦
初免許年 2016年
免許区分 平地・障害[3]
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藤田 菜七子(ふじた ななこ、1997年8月9日 - )は、日本中央競馬会(JRA)所属の騎手である。美浦トレーニングセンター根本康広厩舎所属。 ホリプロとマネジメント契約。

JRA生え抜きの女性騎手は16年ぶりである[4]

来歴・人物[編集]

競馬とは関係のない家庭で生まれ[5]、藤田が小学校6年生の時にテレビ中継で競馬を見て騎手を志す[6]。美浦トレーニングセンターの乗馬苑に通っていたほか[7]、小・中学校では空手剣道を習い、どちらも有段者となっている[8]守谷市立けやき台中学校を卒業後[9]、2013年に競馬学校第32期生として入学[10]。卒業後の2016年に騎手免許を取得して、JRAでは西原玲奈(現: 調教助手)以来となる女性騎手がデビューした[11]

所属する根本厩舎は藤田の他にも丸山元気野中悠太郎の両騎手も所属しており、1厩舎に3人の騎手が所属すると言う、フリー騎手の多くなった21世紀では極めて珍しい状況となった[12](競馬学校開設以降では、1厩舎の所属騎手数は多くても2人までの所属が慣例であった)。

藤田と同じく女性騎手であるリサ・オールプレスニュージーランド)の名前を目標に挙げている[6][13]

騎手デビュー後[編集]

2016年

牧原由貴子(現姓: 増沢)が2013年に引退して以降、JRA所属の女性騎手は誰もいない状態となったが、藤田のデビューで3年ぶりにJRA所属の女性騎手が復活した。

藤田はJRAの新人騎手としては珍しく、デビューがJRAの競馬場ではなく地方競馬川崎競馬場 (南関東)となり、同期の他のJRA新人騎手よりも早い実戦での騎乗となった。JRAでは久々の女性騎手となったこともあり、デビュー前より藤田の名前は各種メディアで取り上げられ、またデビュー当日の川崎競馬場では取材制限の実施を表明するほど、話題性の高い状況となった[14][15]

3月3日、藤田のデビューは川崎競馬第1競走でコンバットダイヤ(浦和)に騎乗し2番人気に支持されるものの8着に終わった[16]。その日は6鞍に騎乗し、第5競走で騎乗したミスターナインワン(浦和)の2着が最高であったが第1競走以外は掲示板に入るなど健闘した[17]。JRAでは中山競馬第2競走で所属厩舎のネイチャーポイントに騎乗[17]。3番人気に推され、勝ち馬に3/4馬身差となる2着となり、女性騎手の初騎乗では増沢の初騎乗1996年3月2日中山競馬第1競走での4着を上回る記録となった[17]。3月20日の中山競馬第11競走スプリングステークスでモウカッテルに騎乗し[18]、9着[19]。デビューから14日目で重賞競走初騎乗と細江純子のデビュー142日目での重賞初騎乗記録を大幅に上回った[18]

3月24日、藤田は浦和競馬第3競走でアスキーコードに騎乗し、36戦目(中央22,地方14)で初勝利を挙げた[20]。続く第6競走でも2勝目を挙げた[21]。1日に2勝はJRA所属の女性騎手として史上初の快挙となった[22]。同年4月10日福島競馬第9競走でサニーデイズに騎乗し中央競馬での初勝利を挙げた[23]

5月15日、新潟競馬第12競走の飛竜特別 (直線1,000m)でピュアリーソリッドに騎乗してJRA3勝目を挙げ[24]、牧原以来14年ぶりとなる特別競走、女性騎手初となる直線競走での勝利を成し遂げた[25]

8月6日、8月19日にイギリスサンダウンパーク競馬場で実施される「レディースワールドチャンピオンシップ」第13戦に出場することが発表された[26]。JRA所属の女性騎手としては1999年の細江以来の参戦となる[27]。しかし、レース前に落馬し放馬、競走除外となった[28]。しかしアラブ首長国連邦アブダビ競馬場で行われた「レディースワールドチャンピオンシップ」第15戦にも招待され15頭中7着となった[29]

藤田は2016年の競馬界を盛り上げたことが高く評価され、師匠の根本とともに、その枠を超えて話題を提供した競馬関係者に与えられる特別表彰の対象となり、12月21日に品川プリンスホテルで開催された有馬記念フェスティバルの席上において実施した記念品贈呈式に出席した[30][31]

2016年の中央競馬での勝利数は6勝であった[32]

2017年

1月21日、マカオタイパ競馬場で開催される「マカオ国際男女混合ジョッキーズチャレンジ」に、JRA代表として武豊とともに招待され参加。藤田は香港を拠点に騎乗するオリビエ・ドゥルーズとチームを組み、対象4レースに騎乗し6チーム中5位となった。また、同日に行われたマカオスプリントトロフィー (マカオG3、芝1,200m)で海外重賞初騎乗を果たした(9頭中9着)[33]

騎乗成績[編集]

概要[編集]

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 2016年3月5日 2回中山3日2R 3歳未勝利 ネイチャーポイント 16頭 3 2着
初勝利 2016年4月10日 1回福島2日9R 4歳上500万下 サニーデイズ 16頭 2 1着
重賞初騎乗 2016年3月20日 2回中山7日11R スプリングS モウカッテル 11頭 8 9着

年度別成績[編集]

中央競馬[34][編集]

年度 騎乗数 勝利数 勝率 連対率 獲得賞金(万円)
2016年 294 6 .019 .058 10,923.3
294 6 .019 .058 10,923.3

地方競馬[35][編集]

年度 騎乗数 勝利数 勝率 連対率
2016年 63 8 .127 .270
63 8 .127 .270

エピソード[編集]

2016年3月25日のスポーツ報知の記事で、芸能プロダクションであるホリプロと契約し、4月から同社の所属となった[36][注 1]

デビュー当初は騎乗依頼仲介者(エージェント)は雇わず、師匠である根本が所属厩舎外の騎乗馬の仲介窓口となっていたが、4月からは兄弟子である丸山と同じく川島康孝が騎乗依頼仲介者を務めることとなり、3月31日の段階でJRAのホームページ上において「騎乗依頼仲介者」として公示されている[37][38]

主な出演[編集]

CM[編集]

注釈[編集]

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  1. ^ 現役の競馬騎手が芸能事務所に所属した事例としては、他にもJRAの福永祐一川田将雅が藤田と同じ事務所に、同じくJRAの後藤浩輝オスカープロモーションに、同じくJRAの田中勝春武幸四郎らがシンクバンクに所属、および過去に所属していた事例がある。

出典[編集]

  1. ^ “夢は日本ダービー優勝 守谷市出身 藤田菜七子さん”. 常陽リビング (常陽リビング社). (2016年3月5日). http://www.joyoliving.co.jp/topics/201603/tpc1603001.html 2016年3月6日閲覧。 
  2. ^ a b c JRA 騎手名鑑”. 日本中央競馬会. 2016年3月6日閲覧。
  3. ^ 2016年度 調教師・騎手免許試験合格者”. 日本中央競馬会. 2016年3月6日閲覧。
  4. ^ 16年ぶり誕生の女性騎手・藤田菜七子、3日の川崎でデビュー 6戦騎乗 産経ニュース、2016年3月1日(同日閲覧)
  5. ^ JRA美女騎手候補生・藤田菜七子"17歳の胸の内"「楽しくて仕方ない」 東スポWeb、2015年07月23日(2016年3月23日閲覧)
  6. ^ a b 平成28年度 新規騎手「藤田菜七子」 (PDF)”. 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年3月17日閲覧。
  7. ^ 【16年ぶり女性騎手・藤田菜七子の挑戦】<1> スポーツ報知、2016年3月3日(2016年3月6日閲覧)
  8. ^ 話題の藤田菜七子ら、JRA新人ジョッキーたちの熱い胸のうち Web Sportiva、2016年2月14日(2016年3月6日閲覧)
  9. ^ moriya_cityproのツイート (699041424763805696)
  10. ^ 7人目の女性騎手誕生へ藤田さんが決意 デイリースポーツ、2013年4月3日(2016年3月6日閲覧)
  11. ^ 藤田菜七子さん、JRA7人目新人女性騎手に 3月デビュー予定 スポーツ報知、2016年2月11日(2016年3月6日閲覧)
  12. ^ 藤田菜七子を預かった根本調教師の"ホースマンとしての意地" 東スポWeb、2016年3月10日(2016年3月11日閲覧)
  13. ^ L.オールプレス 1975/05/20 海外 - netkeiba.com
  14. ^ JRA所属藤田菜七子騎手への取材の事前申込について(お願い) 川崎競馬場公式ホームページ、2016年2月26日(2016年3月1日閲覧)
  15. ^ 菜七子3日初陣で川崎に取材殺到、観客1万人見込む 日刊スポーツ、2016年3月2日(同日閲覧)
  16. ^ 【藤田菜七子デビュー】最終戦は3着 初勝利は3.5中山以降に持ち越し 東京スポーツ、2016年3月3日(2016年3月17日閲覧)
  17. ^ a b c 藤田菜七子、女性騎手最高2着デビュー 今日vs武 極ウマ・プレミアム、2016年3月6日(2016年3月17日閲覧)
  18. ^ a b 【スプリングS】菜七子重賞初騎乗 デイリースポーツ、2016年3月18日(2016年3月20日閲覧)
  19. ^ スプリングS - netkeiba.com、2016年3月17日閲覧
  20. ^ 藤田菜七子騎手がデビュー36戦目初勝利 - デイリースポーツ、2016年3月24日(2016年3月24日閲覧)
  21. ^ 藤田菜七子 6Rも勝利 差し切りで2勝目 - 日刊スポーツ(2016.03.24 18:15)
  22. ^ 菜七子騎手、JRA女性騎手初の1日2勝! - スポーツ報知、2016年3月24日(2016年3月25日閲覧)
  23. ^ 菜七子 待望のJRA初勝利!中央通算51走目でついに 福島9R - スポニチアネックス、2016年4月10日閲覧
  24. ^ 藤田がJRA3勝目 14年ぶり女性騎手が特別レースV - 日本経済新聞、2016年5月15日閲覧
  25. ^ 競馬ラボツイート - 2016年5月15日閲覧
  26. ^ 藤田 菜七子騎手が国際女性騎手招待競走に出場 - JRAニュース(日本中央競馬会)、2016年8月7日閲覧
  27. ^ 菜七子が早くも世界デビュー! 8.19レディースWCS参戦 海外自体が“初体験” - デイリースポーツ、2016年8月7日閲覧
  28. ^ 藤田菜七子 放馬でまさかの除外で涙 英国の女性騎手招待競走 - デイリースポーツ、2016年12月26日閲覧
  29. ^ 藤田菜七子は7着=アブダビで海外デビュー-競馬 - 時事通信社、2016年12月26日閲覧
  30. ^ 競馬界の盛り上げを評価してJRAが藤田菜七子を特別表彰 - 競馬ニュース.TV、2016年12月26日閲覧
  31. ^ 藤田菜七子、記念品贈呈式に出席 有馬の盛り上がりに興奮「夢の舞台」 - netkeiba.com、2016年12月26日閲覧
  32. ^ 菜七子騎手、「来年は結果を残せるように」 - netkeiba.com、2016年12月26日閲覧
  33. ^ マカオでの騎手招待競走における武 豊騎手および藤田 菜七子騎手の騎乗成績 JRAニュース(日本中央競馬会)、2017年1月21日閲覧
  34. ^ 藤田菜七子の年度別成績”. netkeiba.com. 2017年1月30日閲覧。
  35. ^ 騎手情報ー藤田菜七子”. 地方競馬全国協会. 2017年1月30日閲覧。
  36. ^ 菜七子騎手、ホリプロ入り決定!4月から正式所属 - スポーツ報知、2016年3月24日(2016年3月25日閲覧)
  37. ^ 騎乗依頼仲介者一覧(美浦) - 日本中央競馬会(JRA)ホームページ 2016年3月31日閲覧
  38. ^ 菜七子熱心な調教で好感触、4月からエージェントも - 日刊スポーツ 極ウマ・プレミアム 2016年3月31日
  39. ^ 藤田菜七子騎手: 話題の女性ジョッキーTVCM初出演 有村架純と初“共演””. MANTANWEB. MANTAN (2016年3月15日). 2016年3月15日閲覧。
  40. ^ 「ダビマス」武幸四郎・元騎手&藤田菜七子騎手が出演するTVCMが放送決定。一部CM映像のカットや,2人のコメントも紹介”. 4Gamer.net. 2017年5月29日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]