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藤田和芳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ふじた かずよし

藤田 和芳
生誕 (1947-02-06) 1947年2月6日(77歳)
日本の旗 日本 岩手県胆沢郡胆沢町
国籍 日本の旗 日本
出身校 上智大学法学部卒業
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藤田 和芳(ふじた かずよし、1947年〈昭和22年〉[1] 2月6日 - )は、日本実業家。元オイシックス・ラ・大地会長100万人のキャンドルナイト呼びかけ人代表[2]、アジア農民元気大学理事長、ふるさと回帰支援センター理事、食料・農林漁業・環境フォーラム幹事、日本NPOセンター評議員、経済産業省ソーシャルビジネス推進イニシアティブ委員[1]

経歴

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岩手県[1]胆沢郡胆沢町(後の奥州市)出身。岩手県立水沢高等学校上智大学法学部を卒業後、出版社勤務を経て[3]、1975年(昭和50年)に藤本敏夫らと共に[4]有機農産物の販売などを行う団体「大地を守る市民の会」を設立[1][5]。1977年(昭和52年)に同団体の販売事業を株式会社化して新たに「大地を守る会」を設立し、同社社長に就任した[1]

2007年(平成19年)、ニューズウィーク日本版の「世界を変える社会起業家100人」に選出[1]。その後大地を守る会の株式公開を目指していた[1] が、2016年(平成28年)12月、同社とオイシックスの経営統合を発表[6]。2017年(平成29年)に発足した新会社(のちのオイシックス・ラ・大地)ではオイシックスの高島宏平が社長となり、藤田は会長に就任した[6]

2024年2月12日、東京電力福島第一原子力発電所の処理水を「放射能汚染水」と称し、海洋に放出しているとX(旧Twitter)に投稿[7]。不適切な発言であると多くの指摘を受け、翌13日に「処理水」と訂正した。オイシックスは公式サイトにて、藤田の個人の見解からの発言であるとするものの、容認出来るものではないと謝罪。今後の進退を問う懲罰委員会を設けることを明らかにした[8]

2024年2月20日、懲罰委員会にて同年3月末まで停職処分とする決定が下された。その後、藤田は辞任の意思を伝え、2月22日付けで会長職を辞任した[9]。これに伴い、オイシックス社長・高島宏平も監督責任を明確にするため役員報酬の1割を自主返納することになった[10]

テレビ出演

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著書

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  • 『いのちと暮らしを守る株式会社 ネットワーキング型のある生活者運動』(共著者:小松光一)(1992年7月13日、学陽書房)ISBN 978-4313810679
  • 『農業の出番だ! 「THAT'S国産」運動のすすめ』(1995年10月26日、ダイヤモンド社)ISBN 978-4478941188
  • 『ダイコン一本からの革命 環境NGOが歩んだ30年』(2005年11月5日、工作舎)ISBN 978-4875023890
  • 『畑と田んぼと母の漬けもの「大地を守る」社会起業家の原風景』(2010年10月18日、ビーケイシー)ISBN 978-4939051463
  • 『有機農業で世界を変える ダイコン一本からの「社会的企業」宣言』(2010年11月10日、工作舎)ISBN 978-4875024330

脚注

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  1. ^ a b c d e f g “理想と実利追う「社会的企業」で担い手育てる:大地を守る会社長 藤田和芳さん ニッポンの農力”. 日本経済新聞電子版 (日本経済新聞社). (2010年10月31日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASM22900L_Q0A031C1000000/ 2020年1月3日閲覧。 
  2. ^ “照明消し、暮らし見つめる 夏至の夜、自作ろうそくで参加も”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年6月19日). https://www.asahi.com/articles/DA3S13547350.html 2020年1月3日閲覧。 
  3. ^ “大地を守る会・会長 藤田 和芳さん:農業体験を通じ命に触れる 多様性を認める寛容さを”. 中日新聞(CHUNICHI Web) (中日新聞社). (2009年2月10日). https://www.chunichi.co.jp/k/viva/interview/page02.html 2020年1月3日閲覧。 
  4. ^ “水と緑の地球環境:大地を守る会、40周年で感謝の集い 加藤登紀子さんら参加”. 毎日新聞東京朝刊 (毎日新聞社). (2015年12月29日). https://mainichi.jp/articles/20151229/ddm/010/040/023000c 2020年1月3日閲覧。 
  5. ^ 秋山訓子 (2017年8月24日). “中国の社会的企業 芽吹いた日本のDNA”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/DA3S13099960.html 2020年1月3日閲覧。 
  6. ^ a b “オイシックス、大地を守る会と経営統合 食品宅配に集中”. 日本経済新聞電子版. 日経QUICKニュース (日本経済新聞社). (2016年12月22日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL22HMU_S6A221C1000000/ 2020年1月3日閲覧。 
  7. ^ 「汚染水」発言を謝罪 オイシックス、SNS投稿の会長に厳重注意”. 時事通信 (2024年2月16日). 2024年2月23日閲覧。
  8. ^ オイシックス「容認できるものではない」藤田和芳会長の「放射能汚染水」投稿謝罪もSNSは批判”. 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社 (2024年2月16日). 2024年2月23日閲覧。
  9. ^ 「放射能汚染水」と投稿し停職処分、オイシックス・ラ・大地の藤田和芳会長が辞任”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社 (2024年2月22日). 2024年2月23日閲覧。
  10. ^ 「汚染水」発言で会長辞任 社長は報酬1割返納―オイシックス”. 時事通信社 (2024年2月22日). 2024年2月23日閲覧。
  11. ^ 「メイド・イン・ジャパンで 食糧危機に立ち向かえ!」 - テレビ東京 2008年5月5日

外部リンク

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