藤村忠寿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

藤村 忠寿(ふじむら ただひさ、1965年5月29日 - )は、日本のテレビディレクター 北海道テレビ放送(HTB) 2016年4月1日付の社内人事異動にて、コンテンツ事業室兼編成局クリエイティブフェロー(コンテンツ事業室兼編成局スペシャリスト)に就任。フェローとは研究者・探求者の意味を持ち、テレビ業界で使用されるのは初と考えられる。

HTBが制作するバラエティ番組テレビドラマの演出が本業だが、特に全国のテレビ局で放送されているバラエティ番組『水曜どうでしょう』のチーフディレクター・ナレーターとして知られる。

人物[編集]

愛知県名古屋市生まれ、新城市出身。実家は喫茶店[1]。血液型O型。名古屋市立御幸山中学校名古屋市立向陽高等学校北海道大学法学部卒業後、1990年HTB入社。

1995年春に東京支社の編成業務(スポットデスク)から本社の制作部に異動し、当時の深夜番組『モザイクな夜』の制作チームに配属。何も知らない状態からテレビ番組を制作していった。(V3は異動半年後)

締め切りが近づいてしまい、構成作家・タレントのコネがなかったために初めて制作したVTRは「藤村自身が股間にゾウのぬいぐるみさんをつけて出演する」というものであった。これを見た出演者の鈴井貴之は「とんでもないやつがやってきた」と語っている。 鈴井貴之とはその後『雅楽戦隊ホワイトストーンズ』などを制作した。

『モザイクな夜V3』に出演していた、当時一大学生であった大泉洋の才能や将来性をいち早く見出した。『水曜どうでしょう』立ち上げに当たり、芸歴がほとんどない大泉の起用を決めたのは藤村である。

1996年10月、『モザイクな夜V3』の後番組として放送を開始した『水曜どうでしょう』のチーフディレクターに就任。同番組(もしくはそのシリーズである『どうでしょうリターンズ』・『水曜どうでしょうClassic』)は、地方ローカル番組としては異例の全国放送・DVD全国発売・インターネット放送・番組本、写真集発売等、様々な事業を展開している。

北海道新聞や現在は(2016年7月)朝日新聞の新聞のコラム連載をしているほか、2007年には声優としてアニメ『茄子 スーツケースの渡り鳥』において、大泉演じるペペが所属するチームの監督・アメデオ役を演じている。

中学~大学とラグビー部に所属し、北海道大学時代は主将としてポジションはフッカーをしていた。

HTBをモデルとしたテレビ局を舞台にした、佐々木倫子の漫画『チャンネルはそのまま!』に、容貌・性格とも非常に類似した「小倉部長」というキャラクターが登場している。

また、アニメ映画「秘密結社鷹の爪 THE MOVIE3~http://鷹の爪.jpは永遠に~」 のオーディションの審査司会役として、同僚ディレクターの嬉野雅道と一緒に出演している。

2014年からは舞台にも出演するようになる。 詳しくは下記「舞台」参照。 同年6月に公演された劇団イナダ組の『わりと激しくゆっくりと』で主演舞台役者デビュー。 同年11月から鈴井貴之の演劇プロジェクトOOPARTS『SHIP IN A BOTTLE』に出演。

2015年 6月イナダ組『カメヤ演芸場物語』に出演。 大阪にある演劇集団笑撃舞踊団と共に、藤村源五郎一座を旗揚げする。 源五郎のいわれは、水曜どうでしょうの企画の中で藤村が大泉洋を「すずむし」扱いしたことにより、大泉が藤村を「ゲンゴロウ」呼ばわりしたシーンからとったという。 1作目『人斬幕末伝』同年4月東京、6月大阪、7月札幌公演。2作目『戦国褌列伝』同年12月仙台、大阪公演。音楽担当・歌手として、たまたまを藤村と共にやっている西田二郎も参加している。

2016年OOPARTS『HAUNTED HOUSE』2月東京、大阪、3月札幌公演。藤村源五郎一座『戦国褌列伝』4月東京公演。劇団イナダ組『亀屋ミュージック劇場』5月札幌、東京公演。『亀屋ミュージック劇場』では初演を大泉洋が務め、後に森崎博之も演じた鶴松師匠を演じた。

会社員として[編集]

HTBに入社した動機は、大学生時代HTBでアルバイトをしていた時に「テレビ見て笑っていられる仕事」をしたいと思ったからと語っている。また、藤村自身、入社前からバラエティ番組が好きであったとも語っている。

入社後、5年間はHTB東京支社編成業務部に所属し、スポットデスク業務に携わる。このことがその後の視聴率を重視する番組制作につながっていく。

出世について、大泉洋は2004年の「水曜どうでしょうDVD全集」の中で「藤村Dは労働組合のリーダーを務めて、会社に反抗的だから出世できない」と述べている。また、『ドラバラ鈴井の巣』担当ディレクターの多田健(通称:ただけん)をはじめとする後輩のランクが上がってきていることに対して、同期入社の杉山順一(『ハナタレナックス』チーフディレクター)とともに戦々恐々としている。

『水曜どうでしょう』放送開始以後、基本的に同番組関連業務を嬉野雅道とともに専任で務めている。

HTBスペシャルドラマ歓喜の歌』(開局40周年記念作品)、『ミエルヒ』の監督などHTB全社を挙げて取り組む番組の制作にも携わっている。

『ミエルヒ』は、HTBの制作番組としては初めてギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、、放送文化基金賞(番組部門テレビドラマ番組賞)など、その年のドラマ賞を総なめにした。

会社には「役者としての芝居活動」を「出勤扱い」にされている。

『水曜どうでしょう』のチーフディレクターとして[編集]

『水曜どうでしょう』ではチーフディレクターとしての仕事の他、ナレーター(後述)や、あくまでロケに同行する「しょっちゅう見切れるディレクター」として半ば出演者同様に登場する。番組内で時折顔や全身が映ることがあるが、カメラ担当ディレクターの嬉野雅道が、彼を被写体として意識的に撮っている部分はほぼない模様。しかし、彼の声による「出演」は、もはや同行スタッフの枠を逸脱し、演者としてなくてはならない存在になっている。

中でも「対決列島」では「チームびっくり人間」の大将として登場(ただし前述のとおり、基本的に顔は映らない)。「甘いものに目がない」という自らの特徴を活かし、大食い対決では甘い菓子類が苦手な鈴井を圧倒した。その一方、梅干し等の酸味の強い食材が苦手で、梅干し等が大好物である鈴井に逆襲を食らったりもしている。

番組のアラスカロケで大泉が描いた藤村・嬉野の似顔絵が現在も番組本編やグッズで登場、「藤やん犬」なる彼の似顔絵をした犬が公式サイトの竜宮城に居ついている。「水曜どうでしょう official website」では掲示板の運営管理者でもある。日記を記すときは宣伝を怠らない。どうでしょうグッズの考案にも熱心である。

テレビ番組制作に愛を持ち、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』『電波少年』シリーズなどをヒットさせた日本テレビ土屋敏男からも「(『水曜どうでしょう』のDVDに関する話題があがり、反響が多かったことから)この番組を作った人は、本当に愛されている」(引用 - 誠実なテレビの答えより)と称された。

テレビ神奈川(tvk)の『saku saku』とは、ローカル局制作の人気番組同士(しかも『saku saku』は一時HTBでもネットされていた)ということもあって何かと交流があり、何度か同番組に出演している。なお、同番組では諸事情により「じむ」の名で呼ばれることが多い(詳しくはsaku sakuの出演者、登場キャラクター#会話の話題に上がった人物を参照)。

どうでしょう班3人との関係について[編集]

藤村は、「水曜どうでしょう」で関わり続けている鈴井、大泉、嬉野との関係について、「たまたま同じ(ローカル番組という“小さな”)船に乗って、(全国区という)大海に漕ぎ出してしまった乗組員」と話している。数々の過酷なロケを共にし、濃密な人間関係を築いてはいるが、一方で互いは「親友」ではなく、「番組という『利害関係』で結ばれた4人」「もう抜け出すことはできないという、十字架を背負った関係であると思うのです。でもその十字架を、もう重いとは思っていません。むしろ『自分は、これさえ背負っていけばいいのだ』と清々しい気持ちでさえあります。[2]と話す。

制作した番組など(HTB関連のメディア)[編集]

テレビ番組
DVD
プロモーションビデオ
  • 福原美穂「Sir Duke」「恋はリズム -Believe My Way-」(2006年)
  • DEPAPEPE「紫陽花」(2009年)
演出
  • 連続テレビ小説「フィヨルドの恋人」(1999年、HTB・「水曜どうでしょう」内の企画「ヨーロッパリベンジ」より。)
  • テレビドラマ「四国R-14」(2000年、HTB)
  • 舞台「水曜天幕團旗揚げ公演 『蟹頭十郎太』」(2003年)構成・演出
  • テレビドラマ 「素晴らしい世界#スバセカ劇場」(HTB)演出
    • 残された2人(2007年)
    • キカイな取調べ(2008年)
  • HTB開局40周年記念テレビドラマ「歓喜の歌」(2008年)
    • このドラマでは大泉が主演、嬉野がプロデューサーとして参加しているため、「どうでしょうスタッフが全国ネットドラマで再結集」として注目が集まった。
  • HTBスペシャルドラマ「ミエルヒ」(2009年)
作詞

出演[編集]

映画[編集]

舞台[編集]

2014年 『わりと激しくゆっくりと』6月札幌公演 OOPARTS『SHIP IN A BOTTLE』11月東京、大阪、名古屋、札幌公演

2015年 イナダ組『カメヤ演芸場物語』札幌公演 同組『わりと激しくゆっくりと』3月札幌(プレ)、東京公演 藤村源五郎一座『人斬幕末伝』4月東京、6月大阪、7月札幌公演 同座『戦国褌列伝』12月仙台、大阪公演

2016年 OOPARTS (劇団)|OOPARTS『HAUNTED HOUSE』2月東京、大阪、3月札幌公演 藤村源五郎一座『戦国褌列伝』4月東京公演 劇団イナダ組『亀屋ミュージック劇場』5月札幌、東京公演

連載[編集]

  • 北海道新聞 連載終了
  • 朝日新聞 2016/7月現在連載中
  • 月刊Blu-ray&DVD Express(AVエクスプレス社) 「観る・思う・考える・書く」
  • 電撃ゲームス「藤やん・うれしーの悩むだけ損!」

著書[編集]

参考文献[編集]

  • 水曜どうでしょう写真集(2003年、HTB刊)
  • どうでしょう本 創刊号(2004年、HTB刊)
  • どうでしょう本 第2号(2005年、HTB刊)

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 中区に所在した「カフェレスト ラディッシュ」。『どうでしょう』内企画の「対決列島」で使用されファンも全国から訪れるほどの人気店となったが2014年1月に閉店(中日新聞 2014年1月31日「『かあちゃん』とファン惜別 テレビ番組で人気 喫茶店きょう閉店」)。
  2. ^ 『水どう』藤やん「大泉洋との関係」「番組への共感」を語る
  3. ^ 長崎ncc、熊本KAB、大分OAB、鹿児島KKB同時ネット放送
  4. ^ a b #エンダン(2013年4月29日放送分)で発言。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]