花屋

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花屋(はなや、フローリスト: Florist, Flower Shop)は、主に切りを販売する商店、及びその商店で働く者を指す。店舗は、「生花店」とも呼ばれる。なお、花環などの造花を扱う店舗(企業)は「造花店」と呼ぶこともあり、葬祭業を営んでいることもある。

歴史[編集]

行商の花屋(明治期)

求められる技術[編集]

職業としての花屋は、消費者のニーズに応じたフラワーアレンジメント技術やセンス、植物の知識、冠婚葬祭の知識、いけばな(華道)の技術などが必要とされる。アルバイトにも同程度の技術が求められるため、短期のパートが雇われることは少ない[1]。また、近年はサービスを特化して、盆栽などの和風植物が中心、オーダーメイドのみを受け付け、特定の色のみを扱う品揃えなど、専門店をかまえる傾向にある[1]

  • 公益法人 - フラワーデザイナー資格検定試験(NFD)
  • 国家検定 - フラワー装飾技能検定(厚生労働省)

などがある。

仕事内容[編集]

オランダのアールスメア花卉市場

早朝に花卉市場へ商品を仕入れに行く。パソコンで仕入れることも可能。栽培業者と直接契約をして大量に仕入れることもある。また先取りとして、市場の競売より高い値段を払うかわりに競りの前に入手することもある。関西には切り出し屋と呼ばれる花材職人がおり、合法的に山などの自然環境から伐採した枝ものを搬入することもある。

仕入れた花々は、種類によって水揚げ処理が異なる上にゴミも多く出るため、相当な仕事量となる。水揚げ処理に手を抜くと日持ちが悪くなるため、重要な仕事の一つである。店内の花は毎日、水替えをする。水の入ったバケツ、鉢植えや植木鉢などの鉢物の移動などは重労働である。切花、鉢植え、観葉植物それぞれに合った細かい手入れをして、商品の見栄えを良くする。

オレンジとピンクがテーマ・カラーである結婚式の花嫁と付き添い女性(ブライズメイド)のブーケ

最もよく知られている仕事が花束作り(フラワーアレンジメント)である。必要とされる理由(お祝い、お見舞い、お悔やみなど)、受け取り手の年齢、希望の色や雰囲気、予算を考慮して、迅速に花束を作る。鉢物は寄せ植えやラッピングなどのアレンジメントを行う。仏壇に供える仏花シキミ神棚に供えるサカキ荒神松(三宝松)など、仏教神道に用いる束も作る。また稽古花として、華道(生花・盛り花)やフラワーアレンジメント教室用の花を用意する。そのほかイベント向けとして、開店祝い、葬儀、パーティー会場、結婚式の花やブーケも作る。

気候により商品の状態や売れ行きが変動するため、天候の見定めも要求される。仕入れた生花の売れ残りは、長期保存しにくく廃棄ロスになるケースが多いため、仕入れ力が詰まるところの経営力にも繋がる。個人営業であることが多い。

仕事の流れ[編集]

  • 仕入れ:花の仕入れは早朝に花卉市場へ行く。
  • 搬入
  • 開店
  • 水揚げ
    • 切り戻し:茎の根元から1~2cmのところを斜めにナイフで切り、水に付けること。斜めに切ることで、切り口の面積が広がり、水をたくさん吸収できるようになるが、茎の中に気泡が入りやすい、という欠点がある。
    • 深水:生け花や、生花を扱う業種で、切花が長持ちするようにする処理方法の一つで、植物を深いバケツなどに花首だけを出して沈め、水圧によって水を茎の中に押し込む技法。水が下がった(水気が抜けてぐったりした状態)植物や、水を吸いにくい植物に適する。葉が痛みやすい植物には不向き。
    • 湯揚げ:茎に気泡が入り、水が上がりにくくなった植物が水を吸いやすくするようにする時に使う方法。新聞紙等で植物を包み、水蒸気があたらないようにし、80℃以上の熱湯に切り口を浸した後、1分ほど煮る。湯揚げをしたら、すぐに冷水に浸して冷ます。茎の中の水の体積を膨張させ、内部の気泡を植物の体外に押し出すことで水揚げが良くなる。菊科植物に向く。
    • 逆水:水揚げの方法の一つ。生け花や、生花を扱う業種で、切花が長持ちするようにする処理方法の一つ。葉の大きな植物に向く。花を逆さに持ち、葉の裏に水をたっぷりとかける。夏などの酷暑期に、葉や花が萎れてしまった時には、水が葉から蒸発する量を一時的に減らしてやるため、逆水をする。
    • ほかにも、「切り口を焼く、たたく・砕く」「水の代わりに酢やアルコールを使う」「延命剤を使う」
  • 水替え
  • 花束つくり
  • 生け込み
  • 配達
  • 閉店
  • 会計

子どもがなりたい職業[編集]

日本では、子どもがなりたい職業の上位にランクされることも多い[2][3]。第一生命による過去16年(1989年~2004年)の調査[4]では、花屋は食べ物屋・保育士看護師と並んで上位を保ってきたが、ペット屋・調教師・飼育係の人気上昇に伴い、2004年には順位が逆転している。地域別に見ると、僅差ではあるが花屋は西日本より東日本の子どもに人気がある。

脚注[編集]

  1. ^ a b Blume Leben『お花屋さんってどんな仕事』
  2. ^ Benesse 教育研究開発センター 第1回子ども生活実態基本調査報告書『なりたい職業のベスト20』
  3. ^ 年収ラボ『小学生・女子がなりたい職業&年収ランキング』
  4. ^ 第一生命2004年ミニ作文アンケート『大人になったらなりたいもの』過去16年の推移

参考文献[編集]

関連項目[編集]