花へんろ

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花へんろ
ジャンル テレビドラマ
放送国 日本の旗 日本
制作局 NHK
演出 深町幸男(1・2)
木田幸紀(1)
外園悠治(1・3)
田中賢二(2)
平山武之(3、特別編)
井上芳樹(3)
佐藤幹夫(新)
笠浦友愛(新)
脚本 早坂暁(1~3・新)
冨川元文(特別編)
プロデューサー 岡田勝(1)
松尾武(2)
高橋康夫(3)
金澤宏次(新)
千葉聡史(特別編)
伴野智(特別編)
出演者 桃井かおり(1・2・3・新)
河原崎長一郎(1・2・3)
中条静夫(1・2・3)
佐藤友美(1・2・新)
樹木希林(1)
下条正巳(1・2・3・新)
小林亜星(1・2・3・新)
加藤治子(1・2)
藤村志保(1・2・3・新)
沢村貞子(1・2・3)
ナレーター 渥美清(1・2・3)
小沢昭一(新)
花へんろ 風の昭和日記
放送時間 土曜21:15 - 22:00(45分)
放送期間 1985年4月13日 - 5月25日(7回)
花へんろ 風の昭和日記II
放送時間 土曜21:00 - 21:45(45分)
放送期間 1986年9月6日 - 10月11日(6回)
花へんろ 風の昭和日記III
放送時間 土曜21:00 - 21:45(45分)
放送期間 1988年2月6日 - 3月12日(6回)
新・花へんろ
放送時間 水曜22:00 - 22:44(44分)
放送期間 1997年5月14日 - 6月18日(6回)
出演者 橋爪功
伊武雅刀
花へんろ 特別編 「春子の人形」
放送時間 21:00 - 22:30(90分)
放送期間 2018年8月4日(予定)(1回)
プロデューサー 加藤邦英
出演者 坂東龍汰
芦田愛菜
中西美帆
尾美としのり
田中裕子
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花へんろ』(はなへんろ)は、早坂暁作のテレビドラマシリーズである。『花へんろ 風の昭和日記』(はなへんろ かぜのしょうわにっき)と題し、NHK総合テレビドラマ人間模様」で1985年昭和60年)、1986年(昭和61年)および1988年(昭和63年)に連続ドラマ3作品が放送された。作者自身の体験をもとに、大正から昭和にかけて四国遍路道に立つ商家のできごとを描く。第4回(1986年〈昭和61年〉)向田邦子賞受賞作。

続編となる連続ドラマ『新・花へんろ』(しん はなへんろ)がNHK総合テレビ「水曜シリーズドラマ」にて1997年平成9年)に放送された。早坂暁最後の作品となる単発ドラマ『花へんろ 特別編 「春子の人形」』(はなへんろ とくべつへん はるこのにんぎょう)がNHK BSプレミアムにて2018年(平成30年)夏に放送予定[1][2]

東宝により1988年(昭和63年)に舞台化された。

概要[編集]

大正末期から昭和中期までの、四国の風早町(後の愛媛県北条市、現在の松山市)を舞台とした、作者の自伝的要素を含む作品である。遍路道に面した商店「富屋勧商場」に嫁いだ静子を軸に、激動の時代に翻弄される庶民の生活を、遍路俳句を交えながら叙情豊かに描いている。

題名の「花へんろ」は早坂暁の造語であり、ドラマの冒頭では「昭和とは どんな眺めぞ 花へんろ」という句(作・早坂暁)が詠まれる。

あらすじ[編集]

第一章[編集]

1923年(大正12年)、静子は歌手になるべく東京行を夢見て家出をするが、関東大震災が起こり、愛媛県風早町の富屋勧商場(とみやかんしょうば)に嫁いだ叔母の勧めにより、富屋の次男・勝二と結婚する。富屋は多くの従業員を抱える3階建ての大商家であり、その前を毎日何人ものお遍路さんが通っていた。結婚した二人は、富屋の分家と大正座という劇場を任される。

ある日、静子が助けた女遍路が、娘を富屋に残して姿を消す。静子はその子を“巡子”と名付けて育てる。富屋の長男・本家の照一は、自分の子を宿した芸者の蝶子を分家の静子の家に預ける。半年後、巡子の母が現れたが、娘に会わずに帰ろうとする。静子は巡子をわが子として育てる決心をする。その時、静子は勝二の子を妊娠していた。

富屋の三男・幸三は、かつて身を売っていたおこうと駆け落ちをする。静子は蝶子の出産と幸三・おこうの駆け落ち騒ぎに巻き込まれ、自分の子を流産してしまう。

第二章[編集]

1929年(昭和4年)、静子は次の子を妊娠していたが、富屋に入った説教強盗の人質となり早産してしまう。産まれた子、震一(しんいち)は産声も出さない弱い子であった。静子は子供の成長に悩み、照一の本妻・フサ子と暮らすことに苦しむ妾の蝶子とともに、赤ん坊の震一を連れて四国遍路にでかけ、その途中で人生の辛さや苦しさを抱えた人々と出会うことになる。

大阪に出かけた照一は帰路の尾道で、駆け落ちした幸三・おこうと遭遇する。勝二は尾道へでかけ、二人を風早町に連れて帰ろうとするが、幸三たちは帰途の船上から来島海峡に飛び込み、心中してしまう。

世界恐慌が起こり、富屋は万引きの被害が多く店を閉め、大正座も客が入らない日が続いていた。大正座の起死回生を図り、エノケン(榎本健一)を呼ぶ話が起こったが、現れたのは偽物であった。

富屋に静子の昔の恋人清沢が現れる。海軍軍人だった清沢は、濱口首相暗殺に関係し警察に追われていた。1931年(昭和6年)、満州事変が起こり、日本は戦争へと突き進んだ。

第三章[編集]

静子の子・震一は、のびやかに成長していた。その富屋の句会に種田山頭火がやって来る。山頭火は静子の着物を見て、若くして自殺した母の着物と同じ柄だと話し、持ち歩いている位牌を出す。

大正座では、もと海軍大佐で、現在は戦争反対を唱える水野廣徳の演説会が行われる。清沢は当初水野に激しく反対していたが、その戦争反対論に敬服し、今は行動を共にしていた。演説会会場の大正座の客席には、水野の命を狙う刺客が潜んでいた。

やがて山頭火は、松山の一草庵で亡くなる。日本は戦争に突入し、照一の次男照彦に召集令状が届き、急遽親戚の娘と結婚するが、照彦は数日で出征していった。

富屋勧商場は広島店を出店し、照一の妾・蝶子はその経営のため、息子の昇とともに広島に移り住む。松山中学校に進学した震一は、戦艦大和に乗りたいと海軍兵学校に入る。

やがて戦争が末期を迎える。照彦は南方のジャングルで亡くなり、遺品の眼鏡だけが還ってくる。蝶子と息子の昇は広島での原爆に遭い、昇は亡くなり、蝶子だけが重傷で風早町に戻ってくる。

終戦を迎え、震一は海軍兵学校からの帰路、広島で見た死体から発する数限りない燐光のひとつが、昇だったのかと蝶子に話す。富屋の女たちは、亡くなった人たちを弔うため、再び遍路に出るのであった。

新・花へんろ[編集]

春子の人形[編集]

登場人物[編集]

括弧内は出演作。

スタッフ[編集]

放送日程[編集]

第一章から第三章では各話にサブタイトルが存在しなかったが、「新花へんろ」には各話にサブタイトルが付けられた。

花へんろ 風の昭和日記
放送回 放送日 演出
第1回 1985年04月13日 深町幸男
第2回 4月20日
第3回 4月27日
第4回 5月04日 木田幸紀
第5回 5月11日 外園悠治
第6回 5月18日
最終回 5月25日 深町幸男
花へんろ 風の昭和日記II
放送回 放送日 演出
第1回 1986年09月06日 深町幸男
第2回 9月13日
第3回 9月20日
第4回 9月27日 田中賢二
第5回 10月04日
最終回 10月11日 深町幸男
花へんろ 風の昭和日記III
放送回 放送日 演出
第1回 1988年02月06日 平山武之
第2回 2月13日
第3回 2月20日 外園悠治
第4回 2月27日
第5回 3月05日 井上芳樹
最終回 3月12日 平山武之
新・花へんろ
放送回 放送日 サブタイトル 演出
第一回 1997年05月14日 日本はどうなるんかナモシ 佐藤幹夫
第二回 5月21日 これからはダンスぞナモシ
第三回 5月28日 ダンスパーティーの夜 笠浦友愛
第四回 6月04日 肉体の門ぞナモシ
第五回 6月11日 青春の門かナモシ? 佐藤幹夫
最終回 6月18日 お遍路は歌ぞナモシ

受賞歴[編集]

関連商品[編集]

シナリオ
小説
DVD
  • 花へんろ 〜 風の昭和日記〜 DVD全4作セット(NHKエンタープライズ、20547AS)
    • 花へんろ 〜 風の昭和日記〜 第一章 全2枚(NHKエンタープライズ、19596AA)
    • 花へんろ 〜 風の昭和日記〜 第二章 全2枚(NHKエンタープライズ、19887AA)
    • 花へんろ 〜 風の昭和日記〜 第三章 全2枚(NHKエンタープライズ、19888AA)
    • 新 花へんろ 〜 風の昭和日記〜 DVD-BOX(NHKエンタープライズ、20547AA)

その他[編集]

  • 早坂は、自身のドラマ作品の中で最も評価が高いのは『夢千代日記』だと思っていたが、1位がこの『花へんろ』、2位が『天下御免』であり、『夢千代日記』は3位だったと知らされたとのこと。
  • 『新-』の第一話冒頭、『-第三章』の放送が終了してからの10年間に逝去した沢村貞子、中条静夫、殿山泰司の遺影が登場。同じく逝去した『-第三章』までの語り手・渥美清(ナレーション収録風景の写真で登場)も含めて、お遍路姿の小沢昭一(渥美の後を引き継いで語り手を担当)が4人の冥福を祈る場面が挿入された。
  • 実現しなかった『男はつらいよ』第49作『寅次郎花へんろ』は本作から取られている。

舞台[編集]

東宝2月特別公演として舞台化され、1988年2月2日から2月29日まで東京宝塚劇場にて上演された。

脚注[編集]

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外部リンク[編集]

NHK ドラマ人間模様
前番組 番組名 次番組
花へんろ・風の昭和日記
NHK ドラマ人間模様
花へんろ・風の昭和日記 第二章
NHK ドラマ人間模様
花へんろ・風の昭和日記 第三章
(終了)
NHK 水曜ドラマの花束
新花へんろ・風の昭和日記